冤罪! 全身拘束刑に処せられた女

ジャン・幸田

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エリーは探偵として推理する

41・求めるべき真実(5)

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 淳司のプランとは理工学ビルに入った時にある場所に特殊通信装置を設置するという物であった。そしてそれで理工学部にいるダミーのアイリとシンクロできるようにするという。その方法があまりにもアナクロだった。誰か協力者がいてその部屋に入り込んで設置すると思ったのに、なんとどの階でも良いから真由美と一緒に障害者用トイレに入った時にでも死角に設置するということだった。しかも電源が超小型原子力電池という、どこで入手したのか分からないシロモノだった。一応、被爆ひばくと探知をかわすために放射線が漏れないとはいうけど。

 「本当に淳司に頼っていて、大丈夫かしらん? もし、人間に戻れたらあいつの正体を確かめてやりたいわ!」

 愛莉は、その時アイリの行動をチェックしていた。三日のタイムラグがあるので昨日までの日誌情報だった。アイリが配属されたのは、愛莉が所属していた「先端技術研究所」であった。そこで実験などの雑用をさせられていた。それは二年生までの学生などがやることであった。あんまりにも単調な活動でみるべきものはなかった。そして昨日は校舎の前で接近してしまった。

 「うーん、アイリはまだこれっといった活動をしていないわね。本当はあたいがそのようにしていたはずだから不思議よね。まあ、退屈には変わりないけどね」

 そう思ったとき、あの接近の後にアイリに板倉秀樹教授が話しかけているのが分かった。もしかするとアイリは自分の教え子なのか? それを知っているのかもしれないと思ってドキッとした。しかし、次の会話は拍子抜けだった。

 「アイリ、お前さんと同じガイノイドがいたぞ! あれって量産品だよな? 本当に同じものを作っていけるなんて工業化社会もすごいもんだな?」

 いったい何をいいたかったんか? そんな風に思った。たしかに板倉教授は変わり者で研究者としては超一流でもその正体はただのヲタクといわれていた。趣味が二十世紀末のPCコレクションで、ひどく反応速度の遅いウィンドウズ95で当時のパソコンゲームをするのが休日の楽しみで、何人もついていけないと言われていた。教授の部屋にはそんな二十世紀末のパソコンゲームのポスターがたくさん貼られていてその時代錯誤に頭がクラクラしたことがあった。

 そんな教授室にアイリが入っていた。そこに何故かアイリの固定具が置かれていた。普通に考えれば板倉教授も一味の可能性が高かったが、それにしてもなんであんな頓珍漢な事を聞いたのだろうか?
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