冤罪! 全身拘束刑に処せられた女

ジャン・幸田

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三姉妹との邂逅

133・令和の虐殺魔(2)

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 丹下教授は著名な犯罪者の関する研究家であり、死刑制度を支持していた。その時までに出版した著作物で明らかであったし、「令和の虐殺魔」に対しても同じだった。丹下教授の中で何がどのように起きたのかは誰にも分からなかったが、ひとつ確かな事があった。死刑制度に疑問を投げかけるようになった。その後、丹下教授などによる様々な働きかけによってそして現在では死刑制度が廃止され代替刑として、身も心も改造される全身拘束刑が導入された。愛莉のように機械化されることもありえる刑罰に。

 「それで、丹下教授が行ったわけですか、目の前のように」

 愛莉はおぞましいと思えた。全身拘束刑によってほぼ機械に改造された場合、適切なメンテナンスを継続的に受ければほぼ半永久的に稼働できるとされているが、目の前のスクラップ同然の「元死刑囚」は永遠の地獄に落とされているといえた。死刑による人生の終焉を奪われ、外部センサーがまともに機能しない機体の中で何を考えているのか誰にも分からない。漆黒の闇の中で終わりなき苦痛を与え続けられている。それが極刑とされた死刑よりも耐えがたいモノではないだろうか?

 「そうだ! 見ての通り、失敗作さ! まともに機能しないさ! でも自我も残っているし電源も入りっぱなしさ! だから、動けない機体に閉じ込められる地獄にいるのさ!」

 クラウゼはそういうと、その機体の頭部のハッチを開いた。そこには人間の脳らしいものに電極や基盤が食い込んだような灰色の物体がみえた。

 「これって電脳なの? なんか薄気味悪い!」

 愛莉はそう言った後で、こう感じている自分の自我も電脳にされていることに気付き落胆してしまった。
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