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第伍章:神殿にて
127.行商人
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この世界の交通機関は地球でいえば産業革命が始まって一・二世紀ぐらいの方法しか残されていなかった。破綻戦争以前の技術は多くは失われ、残されたモノもギルドがほぼ独占していた。だから行商人ともなると歩くか馬車か鉄道といったものを便乗するしかなかった。
アサミら一行をついて来た行商人は背中に薬屋の屋号が書かれていたが、ずっとハバス市から付いてきたのだ。その行商人は道行く人々に売っている事もあったので遅れてくるのもしばしばだが、かならず追いついてきていた。
行商人は歳は60半ばで背は低く、顎に長いひげを蓄えていた。しかも顔中が髭で覆われていた。だから本当の表情など分からなかった。たが、眼光だけは妖しいまでにきつかった。
「おい、おっさん。気付け薬などねえかよ」
たまたますれ違った神殿からの帰り客が声をかけた。すると行商人はおもむろに料金が書かれた木札を取り出した、すると客は呆れた声を出した。
「ちょっとまて、安すぎねえか? 偽薬じゃねえかよ!」
すると行商人は紙袋を差し出した。その紙袋にはギルド売薬管理局の証紙で封印されていた。その証紙があるという事は一応は安心できるという意味であった。それでも客は安すぎる事に疑念を抱いでいたが、銅貨を何枚か支払って受け取っていった。
そんなやり取りをしていたので、アサミたちとは距離が開いてしまった。その行商人は客の姿が見えなくなったのを確認すると、姿が消えてしまった!
「なんか、尾行でもいるんじゃないの?」
ルンファはそういって後ろを見たが、遠くにさっきすれ違った下山客しかみえなかった。
「どおしたんだというんだい?」
ファビューは聞いたが、ルンファは不思議そうな表情をしていた。
「さっきねえ、薬売りみたいなのがいたんじゃないのかなと思ったのよ。そいつがついてきているような気がしたんだけど・・・気のせいか知らん?」
「なんだそりゃ? 大丈夫だろう、尾行するならもっと金持ちのボンボンのパーティーを狙うだろ? こっちみたいに特殊な装備品を持つようにみえるのか、こっちは?」
「それもそうねえ、一緒の馬車に乗っていた別の班の方を狙った方がよさそうだしねえ」
二人はそんなことを言っていたが、そのときアサミはタクヤと地図とにらめっこをしていて気に留めていなかった。だから一行は行商人がついてきている事に気付いていなかった。
アサミら一行をついて来た行商人は背中に薬屋の屋号が書かれていたが、ずっとハバス市から付いてきたのだ。その行商人は道行く人々に売っている事もあったので遅れてくるのもしばしばだが、かならず追いついてきていた。
行商人は歳は60半ばで背は低く、顎に長いひげを蓄えていた。しかも顔中が髭で覆われていた。だから本当の表情など分からなかった。たが、眼光だけは妖しいまでにきつかった。
「おい、おっさん。気付け薬などねえかよ」
たまたますれ違った神殿からの帰り客が声をかけた。すると行商人はおもむろに料金が書かれた木札を取り出した、すると客は呆れた声を出した。
「ちょっとまて、安すぎねえか? 偽薬じゃねえかよ!」
すると行商人は紙袋を差し出した。その紙袋にはギルド売薬管理局の証紙で封印されていた。その証紙があるという事は一応は安心できるという意味であった。それでも客は安すぎる事に疑念を抱いでいたが、銅貨を何枚か支払って受け取っていった。
そんなやり取りをしていたので、アサミたちとは距離が開いてしまった。その行商人は客の姿が見えなくなったのを確認すると、姿が消えてしまった!
「なんか、尾行でもいるんじゃないの?」
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「どおしたんだというんだい?」
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「さっきねえ、薬売りみたいなのがいたんじゃないのかなと思ったのよ。そいつがついてきているような気がしたんだけど・・・気のせいか知らん?」
「なんだそりゃ? 大丈夫だろう、尾行するならもっと金持ちのボンボンのパーティーを狙うだろ? こっちみたいに特殊な装備品を持つようにみえるのか、こっちは?」
「それもそうねえ、一緒の馬車に乗っていた別の班の方を狙った方がよさそうだしねえ」
二人はそんなことを言っていたが、そのときアサミはタクヤと地図とにらめっこをしていて気に留めていなかった。だから一行は行商人がついてきている事に気付いていなかった。
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