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第参章:この世界で二人生きていくためには
062.迎えの馬車
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「前に見た夢なんだけど、俺が特攻隊員で婚約者だった女性がいたけど、結核に冒されて婚約が破棄されて・・・原爆で死んで俺も打ち落とされて死んだ・・・そんな内容だったんだ。まあ本当に前世だったのかわからないけど。まあリアルな夢だった」
タクヤは巨岩を見上げながらそういった。巨岩には数多くの鳥が生息しているようで、サエズリが聞こえてきていた。アサミはイリスから聞いた話を思い出していた。アサミとタクヤになる前の前世の話を。
タクヤが見た夢は、その話に酷似していたので、もしかすると本当にタクヤは前世の記憶を垣間見たのかもしれなかった。
「それって前世かもしれないね。でも大事なのはこれからじゃないのかな。私は一度死んでしまったとはっきり覚えている。
だから今は永川亜佐美の人生の続きと言えるかもしれないけど、あの時とは心も身体も違っているけど、タクヤとの日々の続きを一緒に過ごしても良いかしら?」アサミはそういってタクヤに寄り添ってきた。
「俺もそうしたい。でも今までいた世界と違いすぎるじゃないかよ、ここって。だから・・・まあ冒険みたいな事になるんじゃないのかな。それでもいいかな」
アサミはこの世界を選んだとはいえなかった。まさかタクヤとアサミのままで生きていける世界がここしかなかったからだと。でも、それは言わないでおこうと思った。だって、ここまできたらそんな事は関係なかったからだ。
二人が話していると、イリスが別れの挨拶をするため近寄ってきた。
「お二人さんとここでお別れです。わたしは元いた世界に戻ります。ここでの生を全うしたら、またお会いするかもしれませんが、それではさようなら」
イリスはそういうと霞のように消えていた。そして乗ってきた列車もいつの間にか消えていた。タクヤとアサミは葦原の真っ只中にある巨石のそばで取り残されてしまった。もし、このまま誰も迎えに来てくれなければ、どうやって生きていくのか判らなかった。
「アサミ、伊理さんいやイリスさんからこの世界の事何か聞いていないのか?」
「わたし、少しだけしか教えてもらっていないわよ。でもなんとなくファンタジーな世界のようだけど」
「ファンタジーねえ、魔法でも使えるのか?」
「たしか魔法ではなく超能力みたいなものだといっていたけど・・・」
アサミはこの世界の事をイリスから殆ど教えてもらっていなかった。それにしても迎えに来た人に任せなさいというのも少し無責任のような気がしていた。
陽が高く上り巨石が落とす影が短くなってきた頃、遠くから馬車のようなものが見え始めた。どうもこれが迎えのようだった。これで二人は一安心だったが、近づくにつれ、その馬車が巨大なモノである事に気付いた。
その馬車は地球の尺度で高さ10メートルはあり、引いているウマも金属で出来た機械仕掛けのものだった。いったいそれってなんなんだろうか? ふたりか口をあんぐりとしていた。
タクヤは巨岩を見上げながらそういった。巨岩には数多くの鳥が生息しているようで、サエズリが聞こえてきていた。アサミはイリスから聞いた話を思い出していた。アサミとタクヤになる前の前世の話を。
タクヤが見た夢は、その話に酷似していたので、もしかすると本当にタクヤは前世の記憶を垣間見たのかもしれなかった。
「それって前世かもしれないね。でも大事なのはこれからじゃないのかな。私は一度死んでしまったとはっきり覚えている。
だから今は永川亜佐美の人生の続きと言えるかもしれないけど、あの時とは心も身体も違っているけど、タクヤとの日々の続きを一緒に過ごしても良いかしら?」アサミはそういってタクヤに寄り添ってきた。
「俺もそうしたい。でも今までいた世界と違いすぎるじゃないかよ、ここって。だから・・・まあ冒険みたいな事になるんじゃないのかな。それでもいいかな」
アサミはこの世界を選んだとはいえなかった。まさかタクヤとアサミのままで生きていける世界がここしかなかったからだと。でも、それは言わないでおこうと思った。だって、ここまできたらそんな事は関係なかったからだ。
二人が話していると、イリスが別れの挨拶をするため近寄ってきた。
「お二人さんとここでお別れです。わたしは元いた世界に戻ります。ここでの生を全うしたら、またお会いするかもしれませんが、それではさようなら」
イリスはそういうと霞のように消えていた。そして乗ってきた列車もいつの間にか消えていた。タクヤとアサミは葦原の真っ只中にある巨石のそばで取り残されてしまった。もし、このまま誰も迎えに来てくれなければ、どうやって生きていくのか判らなかった。
「アサミ、伊理さんいやイリスさんからこの世界の事何か聞いていないのか?」
「わたし、少しだけしか教えてもらっていないわよ。でもなんとなくファンタジーな世界のようだけど」
「ファンタジーねえ、魔法でも使えるのか?」
「たしか魔法ではなく超能力みたいなものだといっていたけど・・・」
アサミはこの世界の事をイリスから殆ど教えてもらっていなかった。それにしても迎えに来た人に任せなさいというのも少し無責任のような気がしていた。
陽が高く上り巨石が落とす影が短くなってきた頃、遠くから馬車のようなものが見え始めた。どうもこれが迎えのようだった。これで二人は一安心だったが、近づくにつれ、その馬車が巨大なモノである事に気付いた。
その馬車は地球の尺度で高さ10メートルはあり、引いているウマも金属で出来た機械仕掛けのものだった。いったいそれってなんなんだろうか? ふたりか口をあんぐりとしていた。
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