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本編
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「こいつ...近づかれた時全く気配を感じなかった。」
『転移魔法か...いや、転移魔法なら移動先に魔法陣がでるはず...』
「なんでもいいけど来るぞ!」
トリシタンと名乗る男は倒れるように走りこんで来た。
「速えぇ!」
天井が初撃を受けようとした瞬間、男は突然減速した。
『これは...?』
『大丈夫ですか?バハムートさん』
「早くそいつから離れて!」
「菅とペルーシャ?!なんでここに?!」
『アレスか!』
「その魔法長くは保たない」
言われるまま菅達に駆け寄る。男の動きがまた速くなり始めるとペルーシャが弓を構えた。矢を射って男の足下に当たると矢から煙が立ち込めあっというまに男を目視できなくなった。
「今の内に逃げるぞ」
倒れていた冒険者を抱えなんとかその場を脱し、人通りの盛んな道へ出た。
「あ、あぶなかった...」
「どうして俺達の場所が?」
「あたしの千里眼があれば直ぐ見つけられるって」
『しかし、あの男と一緒にいたとは予想外でしたね』
「あいつは一体何者なんだ?」
「あいつは指名手配犯のトリシタンという男。元はシルバーの冒険者だったみたいだけどこの国では禁止とされてた術を使った事によって逮捕された、でも先日脱走を図って今は指名手配って事になってる。」
「なんでそんな詳しいんだよ?」
「さっきコロシアム内の館内放送みたいなので流れてた。」
「指名手配なら捕まえた方が良いんじゃねーか?」
「あいつはとにかく強い。今、ゴールドの冒険者と各ギルドマスターが奴を追っている。しかも、2人以上の行動が原則で」
「俺達じゃ到底かなわない相手ってことだな…」
「ま、試合と捜索は同時進行らしいから対抗戦には支障なさそうだけど」
◆◇◆
「煙幕...まあ、良い。その内あいつらも狩ってやる。」
その時不意に気配を後ろに感じた。
「......ん?なんだ、あんたか」
「追わなくて良いのか?奴ら後々必ず面倒になるぞ」
声からして男だったがフード付のコートを着ていて顔をフードで覆っているので伺うことができない。
「なるほどそら面倒だなぁ?...ルピさんよぉ。」
不適な笑みを浮かべた。
◆◇◆
「そういえばマリアの次の対戦相手は?」
「次の試合はカーリーと!」
「ああ、あの元気で顔は可愛いけど胸が惜しい子か」
「どんな覚え方ですか...」
「あ!もう時間!じゃあまた後でね!」
控え室に向かって走り出した。
「あ、おう!観客席で見てるから!頑張れよ!」
◆◇◆
一方、カーリーはパーティーメンバーと一緒に飲食店にいた。
「カーリー!次お前の試合だから!」
「もうふこひまっへほひいっふ!《もう少し待ってほしいっス!》」
「とりあえず食うのをやめろ!」
「カーリーお前、これで20人分の量は食ったぞ.....」
「毎度毎度思うけどよその体のどこに入ってくんだよ...」
「ふぅー、ごちそうさまでした!あ、お会計頼んだッス!」
「「ふざけんなぁ!!」」
◆◇◆
「さあ!今大会初めてのゴールド冒険者対決となります!それでは入場していただきましょう!」
会場は有名な二人のゴールド冒険者を見ようとユージンの試合以上の観客がいた。両サイドの鉄格子が上に開き始める、中からマリアとカーリーのふたりが出てきた。中心まで行き向かい合う形になる。
「マリア先輩、やっとこの時がきたッスね。」
「そうね前回同様、あなたに負ける気はないわ!」
「前の自分と同じだと思わないことッス。今度は自分が勝つ番ッス」
◆◇◆
開始の合図と一緒に二人同時に動いた。
マリアは背中の後ろにカーリーは腰に差した剣を素早く抜き取った。二人の剣が触れると2000メートルは離れている観客席にまで振動が響く。
「ひょえー、すごい衝撃ですね」
「やっぱ凄い奴だったんだな~マリアって」
二人の剣はどちらも退く気配はなく、お互いに刀身をぶつけ合って火花を散らしている。
「ユージン様、気になることがあるのですが」
「どした?」
「あの青髪の人、見たところレイピアの使い手のようですが、マリア殿の両手剣と剣を交えて全く怯んでいる気配がないのですが...」
「ああ、むしろマリアの方が少しキツそうな表情だな…あれは多分...」
「...っ!これは、魔法?!」
「もう気付いたッスか?」
「魔法ですか?」
「初めてカーリーと出会った時のこと覚えてるか?あの時カーリーはレイピアでワイバーンを倒したんだ、普通に考えればありえない事だが刀身の細いレイピアや小型なナイフでも斬撃の際に剣の強度を上げる魔法を施せば軽くて重い攻撃が可能な武器が出来上がる。」
「おお!なるほど!」
「つまり!自分に合った自分好みの武器に変えているという訳ッス!」
「くぅ!全く面倒くさいわね!ダーリンといい、魔導騎士ってのは!」
「さあ!どうするッスか?!」
『転移魔法か...いや、転移魔法なら移動先に魔法陣がでるはず...』
「なんでもいいけど来るぞ!」
トリシタンと名乗る男は倒れるように走りこんで来た。
「速えぇ!」
天井が初撃を受けようとした瞬間、男は突然減速した。
『これは...?』
『大丈夫ですか?バハムートさん』
「早くそいつから離れて!」
「菅とペルーシャ?!なんでここに?!」
『アレスか!』
「その魔法長くは保たない」
言われるまま菅達に駆け寄る。男の動きがまた速くなり始めるとペルーシャが弓を構えた。矢を射って男の足下に当たると矢から煙が立ち込めあっというまに男を目視できなくなった。
「今の内に逃げるぞ」
倒れていた冒険者を抱えなんとかその場を脱し、人通りの盛んな道へ出た。
「あ、あぶなかった...」
「どうして俺達の場所が?」
「あたしの千里眼があれば直ぐ見つけられるって」
『しかし、あの男と一緒にいたとは予想外でしたね』
「あいつは一体何者なんだ?」
「あいつは指名手配犯のトリシタンという男。元はシルバーの冒険者だったみたいだけどこの国では禁止とされてた術を使った事によって逮捕された、でも先日脱走を図って今は指名手配って事になってる。」
「なんでそんな詳しいんだよ?」
「さっきコロシアム内の館内放送みたいなので流れてた。」
「指名手配なら捕まえた方が良いんじゃねーか?」
「あいつはとにかく強い。今、ゴールドの冒険者と各ギルドマスターが奴を追っている。しかも、2人以上の行動が原則で」
「俺達じゃ到底かなわない相手ってことだな…」
「ま、試合と捜索は同時進行らしいから対抗戦には支障なさそうだけど」
◆◇◆
「煙幕...まあ、良い。その内あいつらも狩ってやる。」
その時不意に気配を後ろに感じた。
「......ん?なんだ、あんたか」
「追わなくて良いのか?奴ら後々必ず面倒になるぞ」
声からして男だったがフード付のコートを着ていて顔をフードで覆っているので伺うことができない。
「なるほどそら面倒だなぁ?...ルピさんよぉ。」
不適な笑みを浮かべた。
◆◇◆
「そういえばマリアの次の対戦相手は?」
「次の試合はカーリーと!」
「ああ、あの元気で顔は可愛いけど胸が惜しい子か」
「どんな覚え方ですか...」
「あ!もう時間!じゃあまた後でね!」
控え室に向かって走り出した。
「あ、おう!観客席で見てるから!頑張れよ!」
◆◇◆
一方、カーリーはパーティーメンバーと一緒に飲食店にいた。
「カーリー!次お前の試合だから!」
「もうふこひまっへほひいっふ!《もう少し待ってほしいっス!》」
「とりあえず食うのをやめろ!」
「カーリーお前、これで20人分の量は食ったぞ.....」
「毎度毎度思うけどよその体のどこに入ってくんだよ...」
「ふぅー、ごちそうさまでした!あ、お会計頼んだッス!」
「「ふざけんなぁ!!」」
◆◇◆
「さあ!今大会初めてのゴールド冒険者対決となります!それでは入場していただきましょう!」
会場は有名な二人のゴールド冒険者を見ようとユージンの試合以上の観客がいた。両サイドの鉄格子が上に開き始める、中からマリアとカーリーのふたりが出てきた。中心まで行き向かい合う形になる。
「マリア先輩、やっとこの時がきたッスね。」
「そうね前回同様、あなたに負ける気はないわ!」
「前の自分と同じだと思わないことッス。今度は自分が勝つ番ッス」
◆◇◆
開始の合図と一緒に二人同時に動いた。
マリアは背中の後ろにカーリーは腰に差した剣を素早く抜き取った。二人の剣が触れると2000メートルは離れている観客席にまで振動が響く。
「ひょえー、すごい衝撃ですね」
「やっぱ凄い奴だったんだな~マリアって」
二人の剣はどちらも退く気配はなく、お互いに刀身をぶつけ合って火花を散らしている。
「ユージン様、気になることがあるのですが」
「どした?」
「あの青髪の人、見たところレイピアの使い手のようですが、マリア殿の両手剣と剣を交えて全く怯んでいる気配がないのですが...」
「ああ、むしろマリアの方が少しキツそうな表情だな…あれは多分...」
「...っ!これは、魔法?!」
「もう気付いたッスか?」
「魔法ですか?」
「初めてカーリーと出会った時のこと覚えてるか?あの時カーリーはレイピアでワイバーンを倒したんだ、普通に考えればありえない事だが刀身の細いレイピアや小型なナイフでも斬撃の際に剣の強度を上げる魔法を施せば軽くて重い攻撃が可能な武器が出来上がる。」
「おお!なるほど!」
「つまり!自分に合った自分好みの武器に変えているという訳ッス!」
「くぅ!全く面倒くさいわね!ダーリンといい、魔導騎士ってのは!」
「さあ!どうするッスか?!」
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