私は推しに恋してる ~元・組長アルファ×薄幸オメガ少年 彼を推しているのは私一人でないことは解っているんだが~

大波小波

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「すっかり信頼してたのに……」
 海辺に張られたテントの中で、蓮は呆然としていた。
 蓮に渡された、撮影用のスイムパンツ。
 それは、まるでゴムのように伸縮する、薄い素材でできていた。
 しかも、白。
 身に着けると体にぴったりで、性器周りの凹凸が嫌でもセクシャルに浮かび上がるのだ。
「これで水に濡れると、透けちゃうよね。きっと」
 僕、だまされた!
 五木さんは、エッチのクリエイターだったんだ!

「蓮くん、準備できた?」
「五木さん、これって……」
「お、似合う! すっごくセクシーだよ!」
 褒められても、嬉しくない。
 だが、契約書にサインしてしまったからには、一つくらいは仕事をしないといけない。
(これだけやって、すぐに辞めよう!)
 そんな気持ちで、蓮はテントから出た。

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