恋は突然に愛は永遠に 【若当主アルファ×訳ありオメガ】 ~ツンデレ同士の両片思いは、実るんですか?~

大波小波

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 水瀬は琉果の眠るベッドへそろりと近づき、拓真の顔をうかがった。
「本当に、拓真さまは無実なのですね?」
「人を容疑者扱いするな。実は、琉果は屋敷を去ろうとしていたのだ」
「えっ!?」
 見ると、確かにフロアには、琉果がはじめに着ていた服が脱ぎ捨ててある。
「なぜ、急にそんな」
 驚きとまどう水瀬に、拓真は琉果の言動を語って聞かせた。

『いろいろお世話になっちゃって、ごめんね』

『迷惑かけたら、悪いもん』

『ね、御礼をするよ。今から、どう?』

 水瀬もまた、胸を痛めた。
「何て、可哀想な……」
「二番目の里親とかいう男が、全ての元凶だ」
 今はただ、拓真の胸にすがって、すやすやと眠っている琉果だった。

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