時の舟には二人で乗ろう~自分を隠して偽り生きるイケメン俳優とモフモフあやかし少年は、愛を通して心を取り戻す~

大波小波

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1話 頭の中はお花畑!

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「はぁ……。隼人さん、カッコ良かったな……」
 隼人が出演した番組を観終わってから、比呂は床をもう一度ふき、磨いていた。
 紫織がこぼしてしまった、ミルクティーの始末だ。
「それにしても。吉永さん、急にどうしたんだろ」
 いきなり顔色を悪くして、寝室へこもったきり出てこない。
 様子を見に行こうかな、と比呂が考えた時に、携帯の着信音が短く鳴った。
「あ、メール。……隼人さんからだ!」

『比呂くん、もう起きてるかな? 
 私が出演する番組、録画予約しておいたから、良かったら観て欲しいな。
 私の曽祖父の話をしたんだ。
 比呂くんと出会ったから、思い出すことができたんだ。
 本当に、ありがとう』

「隼人さん。僕、隼人さんのお仕事の役に立てたんだね!」
 短いメールなので、きっとスキマ時間にくれたのだろう。
 それでも、隼人からの言葉は、比呂を喜ばせた。
「さっそく、返信するよ!」
 比呂もまた、すぐに隼人へメールを送った。


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