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しおりを挟む「すげぇ。すげぇよ、伸。すっげぇ感じる!」
「隼人……。あぁあん! 隼人ぉッ!」
肌を叩く音に併せて、ぐちゅッぶちゅッと水音が鳴る。
伸の甘い悲鳴が、上がる。
「あぁ、ヤバい。イく……イくッ!」
隼人は思いきり伸の奥まで貫くと、その情欲を解き放った。
おびただしい量の、精。
「んあぁあ!」
背を反らせ、髪を振り乱して伸も再び果てた。
「はぁ、はぁ。一緒に、イけたな」
「んうぅ……あ。あ、ぅん」
どさり、と隼人は伸の隣に体を投げ出した。
汗で額に張り付いた伸の髪を、その冷たい指でかきあげてやった。
「隼人、冷たくて気持ちいい……」
「伸は、あったかいなぁ」
「ね。隼人は、どこの病院に入院してるの?」
「中央病院。場所、解る?」
「解る、解る。僕、お見舞いにいくよ」
「マジ!?」
「うん。バイクの雑誌持って、お見舞いに行く」
「待ってる。俺、ずっと待ってるから」
二人で寄り添い、抱き合って眠りに就いた。
これで、しばしの別れ。
生霊の隼人が重症の体に戻り、傷を治すまで。
寂しいな。
淋しいぜ。
互いの気持ちは、一緒だった。
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