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しおりを挟む外部の人間。
士郎さんは、僕の外部の人間なの?
そんなの、イヤだ!
『……士郎さん』
「何だ?」
『何でもない。おやすみなさい』
「ああ、おやすみ」
ミチルは、通話を切った。
大きなベッドの上に膝を抱えて、拗ねた。
そこへ、背の高い男がグラスを片手に入って来た。
バスローブの合わせからのぞく筋肉が、逞しい。
彫りの深い顔立ちに、きれいに髭を整えた中年男性だ。
「電話してたのか」
「うん。友達」
そうか、と男はベッドに腰かけ、ミチルに口づけた。
ミチルは、それに応えた。
強く、激しく。
熱く、淫らに。
「やけにノリノリだな。どうしたんだ?」
「勝大(まさお)さん。僕、欲しいものがあるんだけど」
「何だ? ミチルの欲しいものなら、何だって買ってやるぞ」
「お金で買えるのかどうか、わかんないけど」
ミチルは濡れた唇で、ささやいた。
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