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1章 死神の白魔法
20 当事者 ⑧
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海の近辺にある地下牢、に近付くにつれ砂達は集まり形を成し襲いかかってくる。
「下がれ雑魚共!!」
勢いのまま空を飛び速度を上げ、"砂の塊"を体当たりで薙ぎ払うとサニアは「止めて!」と大声で叫ぶ。
「バカかお前!こんな奴らいちいち避けてたら地下牢に着くか!」
「でもこれ以上"砂上の夢"を倒したらまた町の人達を呑み込んで魔力の補充に使われる!!」
「あぁクソ!!どうしろって言うんだ!!どうせ時間が経てば消える砂だ!今直ぐ潰そうが関係無いだろう!」
次々に現れる"砂上の夢"を滑空し翼で薙ぎ払い、突進する。塊を薙ぎ払うたびに彼女は俺の背の上で「ごめんなさい、ごめんなさい」と泣きながら静かに謝っていた。
地下牢の入り口まで来たと同時に地面へ降りサニアを下ろすと入り口には砂で出来た兵隊の様な姿を模した"砂上の夢"がゾロゾロと現れ地上へと歩み出てくる。
「忌々しい・・・!!いい加減腹が立つ・・・」
「リフレシア・・・どうしよう・・・」
箱もあの旗も中に入ってそんな遠い所には無い。
つまりこの砂の塊共を倒せば難なく入れる。倒す他無い。
「どうせ倒しても次から次へと現れる・・・サニア、俺は今から一撃放つ、その後すぐに地下牢へと入れ。いいな」
「でも・・・」
「今は時間が惜しい、悠長に時間を使っていたらどの道砂共も魔力を使い果たしまた補充に町の人間が狩られる。俺に従え」
彼女は静かに頷くと同時だった。まるで迎え撃つかのように数体の砂の兵隊は俺とサニアを目掛け走ってきた。
「いくぞ、放ってから直ぐに走れサニア!」
「うん」
両翼を大きく広げ、翼膜に魔法陣を浮かべ風を起こす様に翼を扇ぐ。
両翼から扇がれ放たれた風は、風の行く先の全て斬り裂く。
「"乱斬龍"」
風は兵隊を次々に斬り裂きバラバラと崩れ落ち、俺の放った風はサニアの背中を押す追い風になり、地下牢の中へと早く走り出させ、その背中を追うように後に続く。
次々に現れる砂の塊達は形を造るまでの若干のラグがある、それを利用し彼女は必死に走り避けながら前へ前へと進む。
いつしか彼女に追いついた時には彼女は立ち止まり、目の前には六体の"砂の戦士"達が待ち構え、そしてその"砂の戦士"の後ろには旗が立てられていた。
「サニア、あの旗が箱に入ってた不気味なやつの正体だ。あれを封印しろ」
そう言いサニアの顔を見ると、隣でその旗を見るや否や顔を青ざめさせながら後ろへと下がりだしグッと体を強ばらせていた。
村の人間が襲われたというのはどうやらアレのせいに違いは無さそうだ。
「元の箱は?」
「・・・成程、どうやら一長一短では済まない様だな」
「え?それってどういう・・・」
あの旗が現れる時箱を置いてきてのが痛恨のミスだった。
箱をしっかりと"砂の戦士"の一体が持っているのが見えたからだ。つまりはあの箱についてどういう物なのか、あの箱の価値を砂自体が把握している。
いや、あの旗がそう動かしている、意思があると言う事か?やはり不気味だ。
「砂の塊の1つが箱を持ってるな・・・」
「リフレシア・・・」
「あの旗に攻撃をしても壊れる事は無かったが箱は正直分からん。だから下手に攻撃は出来ん」
「あの旗を手に入れて上手く止めたりとか動かせないの?」
「・・・無理だ。俺の力ではな、最初にあれを手にした時に感じたがとてもでは無いが扱えた代物では無いことは明白」
地下牢から所々サラサラと砂の溢れる音が聞こえていた。それは”砂上の夢”が力尽き崩れた音だと最初は思っていたが周りを見てそれがやっと壁や天井が崩れているのだと気付かされた。
「マズいな早く片をつけるぞサニア」
「え?う、うん」
「俺がまとめてあの”砂の塊”供の相手をする。お前は下がっていろ、とりあえず箱を手に入れる」
計六体の鎧を纏った戦士の形を模した”砂の塊”。単体の能力は大したことは無い、だが倒せば倒すほどに旗は魔力を消費し”砂の塊”を増殖させる。そしてその魔力の負債はこの土地に住む人間達で補うと。
「作ったやつは相当性格が悪いな」
”砂の塊”は集まり一つの塊となり、再び六体と戻るとその時には一体が持っていた箱が消え後方にいた”砂の塊”は旗を持ち地下牢の奥へと走っていったのだ。
「え!?なんで逃げたの?!」
「ここまで清々しいと逆に腹が立たんな、箱もあの逃げていったやつが持っていったか」
逃げ行く”砂の塊”を追討しようと走り出すとサニアに静止され目の前を阻む”砂の塊”の一体に指を指した。
「待ってリフレシア!あの真ん中の”砂上の夢”!あの一人の中に箱が入ってる!」
「成程な、元はこの土地の砂だ。体に埋め込めば分からんと思ったかこいつら」
散り散りに逃げようとする”砂の塊”達、もはや倒す目的で無くあの旗を守ろうとする動きが目に取れて分かる。それは俺という存在では無くサニアの封印能力の力に対する対応。
絶対的な力を有する身としては俺ではなく彼女へ脅威を感じている”砂の塊”、元いあの底無しの力を持つ旗。非常に不愉快ではあった。
「たかだか砂共には理解が出来んだろう。俺の力を」
「リ・・・リフレシア手加減!手加減!」
サニアは何かを感じ取ったのか、魔法を発動する前からそう呼びかけるが、頭は至って冷静なつもりだ。
「安心してお前は下がってろ」
考えていても埒が開かない、あの砂供を防ぐ手段を考え実行に移す位なら全て実行に移すのみ。
「サニア、どいつが箱を持っている?」
彼女は数ある"砂の戦士"の一体に指さし、そいつに目掛け魔法を使い氷を放つ同時に炎を吐き氷は一瞬のうちに溶け、水の塊となる。水の塊は"砂の戦士"に打ち付けられ、勢い良く砂は四散し箱も打ち出される形で地面に叩きつけられそのまま滑り転がっていく。
水は出せないが氷魔法なら多少使える。これなら最小限の力で箱を壊す事無く"砂の戦士"にぶつけられる攻撃方法
、問題ないだろう。
サニアに指示を出す直前の事だ、水の塊にぶつかり崩れた砂は再び形を成し、落ちた箱に向かって走り出していた。
しかし彼女は果敢にもすでに走り出し一足早く落ちた箱の元へと辿り着いており、箱を拾い上げそのまま地下牢の奥へ逃げる旗を持った"砂の戦士"の所へと一人走っていった。
「おいバカ!一人で先へ行くな!!」
目の前にはまだ立ちはだかる数体の"砂の戦士"、しかし箱はもうサニアの手にある。
躊躇いも無く薙ぎ払い倒してゆく中、彼女は一足先に"砂の戦士"の妨害を必死の形相で逃げ回り、それを遠くから魔法で援護する。
次々に現れる"砂の戦士"はいつしか形を成す前には彼女はすでに遠くへと走っていた。
「その程度か砂供、あいつならもうあの旗を持つやつの所まで辿り着くぞ?どうする?」
しかし、あいつ一人で行かせた所で返り打ちにあうだけだ、どうにかして追いつかなければならない。
次々に襲い掛かる"砂の戦士"は徐々に数を増やす。それはつまりあの旗が動かし、消費する魔力が多くなっている事を意味している。
ただでさえ自立し勝手に動き出すだけでも武器としては道理に外れている、何よりあの膨大な魔力が尽きるとも思えない。人を喰い魔力を補う、それがあいつの言う事を信じそうであるなら。
限界はあるということ、しかしそれはこの一帯の生命を絶滅させるまで魔力を尽きるまで戦うということにもなる。
それはさすがに現実的ではない。
あの不気味にも形を変えられてまでも封印されていたあの旗の道具。
その理由は薄々気付かされたが、それ以上に最悪の可能性さえも考えさせられた。
この地域一体だけでは無く、もしかすると限りなくあの旗による影響は半永久的に拡がっていくのではないかという事だ。
いつしか目の前には幾多の"砂の戦士"が立ち塞がり、さっきまで視界にいたはずのサニアの姿も地下牢の奥へと走り去って行き姿が見えないほどまで遠くへと行ってしまっていたのだ。
「あのバカそのまま走って行ったのか・・・、だがもう箱もない。無駄に手加減する必要もないわけだな?」
翼に浮き上がらせた魔法陣、炎を吐き出すと共に魔法陣ははためかせた翼の風に乗り、炎を包む。
放たれた炎は一際大きく広がり地下牢の中で炎は渦巻き"砂の戦士"達は一つ残さず炎に包まれ
たちまち炎を浴びた"砂の戦士"は結晶となり固まり始め。
フロア一帯はまるで鏡の様に一面宝石の様に輝きを見せる。"砂の戦士"は一つ残らずガラスの様な結晶にし、固まり動けなくする。
「瑠璃・白魔、倒してもダメなら固めるまでだ。一生そうしていろ・・・、とまあいってもただの砂の塊にいっても仕方ないがな」
結晶にした"砂の戦士"を飛び越え、体を小さくしサニアの元へと急いで飛び立つ。
あいつが砂の餌食になっている可能性すらある、一人であの旗の元へと行かせるのは極めて危険だ。そう遠くへは進めていないはず。
町の人間もあの旗の事も、なんら関わりも無い俺にとってはどうでも良い事。逃げてしまえば良い。
そう今でも思う、だが手下である彼女は違う。そんな彼女の思いを汲んで共に行動する俺も、人に言う割には”お人好し”なのかもしれん。
海の近辺にある地下牢、に近付くにつれ砂達は集まり形を成し襲いかかってくる。
「下がれ雑魚共!!」
勢いのまま空を飛び速度を上げ、"砂の塊"を体当たりで薙ぎ払うとサニアは「止めて!」と大声で叫ぶ。
「バカかお前!こんな奴らいちいち避けてたら地下牢に着くか!」
「でもこれ以上"砂上の夢"を倒したらまた町の人達を呑み込んで魔力の補充に使われる!!」
「あぁクソ!!どうしろって言うんだ!!どうせ時間が経てば消える砂だ!今直ぐ潰そうが関係無いだろう!」
次々に現れる"砂上の夢"を滑空し翼で薙ぎ払い、突進する。塊を薙ぎ払うたびに彼女は俺の背の上で「ごめんなさい、ごめんなさい」と泣きながら静かに謝っていた。
地下牢の入り口まで来たと同時に地面へ降りサニアを下ろすと入り口には砂で出来た兵隊の様な姿を模した"砂上の夢"がゾロゾロと現れ地上へと歩み出てくる。
「忌々しい・・・!!いい加減腹が立つ・・・」
「リフレシア・・・どうしよう・・・」
箱もあの旗も中に入ってそんな遠い所には無い。
つまりこの砂の塊共を倒せば難なく入れる。倒す他無い。
「どうせ倒しても次から次へと現れる・・・サニア、俺は今から一撃放つ、その後すぐに地下牢へと入れ。いいな」
「でも・・・」
「今は時間が惜しい、悠長に時間を使っていたらどの道砂共も魔力を使い果たしまた補充に町の人間が狩られる。俺に従え」
彼女は静かに頷くと同時だった。まるで迎え撃つかのように数体の砂の兵隊は俺とサニアを目掛け走ってきた。
「いくぞ、放ってから直ぐに走れサニア!」
「うん」
両翼を大きく広げ、翼膜に魔法陣を浮かべ風を起こす様に翼を扇ぐ。
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次々に現れる砂の塊達は形を造るまでの若干のラグがある、それを利用し彼女は必死に走り避けながら前へ前へと進む。
いつしか彼女に追いついた時には彼女は立ち止まり、目の前には六体の"砂の戦士"達が待ち構え、そしてその"砂の戦士"の後ろには旗が立てられていた。
「サニア、あの旗が箱に入ってた不気味なやつの正体だ。あれを封印しろ」
そう言いサニアの顔を見ると、隣でその旗を見るや否や顔を青ざめさせながら後ろへと下がりだしグッと体を強ばらせていた。
村の人間が襲われたというのはどうやらアレのせいに違いは無さそうだ。
「元の箱は?」
「・・・成程、どうやら一長一短では済まない様だな」
「え?それってどういう・・・」
あの旗が現れる時箱を置いてきてのが痛恨のミスだった。
箱をしっかりと"砂の戦士"の一体が持っているのが見えたからだ。つまりはあの箱についてどういう物なのか、あの箱の価値を砂自体が把握している。
いや、あの旗がそう動かしている、意思があると言う事か?やはり不気味だ。
「砂の塊の1つが箱を持ってるな・・・」
「リフレシア・・・」
「あの旗に攻撃をしても壊れる事は無かったが箱は正直分からん。だから下手に攻撃は出来ん」
「あの旗を手に入れて上手く止めたりとか動かせないの?」
「・・・無理だ。俺の力ではな、最初にあれを手にした時に感じたがとてもでは無いが扱えた代物では無いことは明白」
地下牢から所々サラサラと砂の溢れる音が聞こえていた。それは”砂上の夢”が力尽き崩れた音だと最初は思っていたが周りを見てそれがやっと壁や天井が崩れているのだと気付かされた。
「マズいな早く片をつけるぞサニア」
「え?う、うん」
「俺がまとめてあの”砂の塊”供の相手をする。お前は下がっていろ、とりあえず箱を手に入れる」
計六体の鎧を纏った戦士の形を模した”砂の塊”。単体の能力は大したことは無い、だが倒せば倒すほどに旗は魔力を消費し”砂の塊”を増殖させる。そしてその魔力の負債はこの土地に住む人間達で補うと。
「作ったやつは相当性格が悪いな」
”砂の塊”は集まり一つの塊となり、再び六体と戻るとその時には一体が持っていた箱が消え後方にいた”砂の塊”は旗を持ち地下牢の奥へと走っていったのだ。
「え!?なんで逃げたの?!」
「ここまで清々しいと逆に腹が立たんな、箱もあの逃げていったやつが持っていったか」
逃げ行く”砂の塊”を追討しようと走り出すとサニアに静止され目の前を阻む”砂の塊”の一体に指を指した。
「待ってリフレシア!あの真ん中の”砂上の夢”!あの一人の中に箱が入ってる!」
「成程な、元はこの土地の砂だ。体に埋め込めば分からんと思ったかこいつら」
散り散りに逃げようとする”砂の塊”達、もはや倒す目的で無くあの旗を守ろうとする動きが目に取れて分かる。それは俺という存在では無くサニアの封印能力の力に対する対応。
絶対的な力を有する身としては俺ではなく彼女へ脅威を感じている”砂の塊”、元いあの底無しの力を持つ旗。非常に不愉快ではあった。
「たかだか砂共には理解が出来んだろう。俺の力を」
「リ・・・リフレシア手加減!手加減!」
サニアは何かを感じ取ったのか、魔法を発動する前からそう呼びかけるが、頭は至って冷静なつもりだ。
「安心してお前は下がってろ」
考えていても埒が開かない、あの砂供を防ぐ手段を考え実行に移す位なら全て実行に移すのみ。
「サニア、どいつが箱を持っている?」
彼女は数ある"砂の戦士"の一体に指さし、そいつに目掛け魔法を使い氷を放つ同時に炎を吐き氷は一瞬のうちに溶け、水の塊となる。水の塊は"砂の戦士"に打ち付けられ、勢い良く砂は四散し箱も打ち出される形で地面に叩きつけられそのまま滑り転がっていく。
水は出せないが氷魔法なら多少使える。これなら最小限の力で箱を壊す事無く"砂の戦士"にぶつけられる攻撃方法
、問題ないだろう。
サニアに指示を出す直前の事だ、水の塊にぶつかり崩れた砂は再び形を成し、落ちた箱に向かって走り出していた。
しかし彼女は果敢にもすでに走り出し一足早く落ちた箱の元へと辿り着いており、箱を拾い上げそのまま地下牢の奥へ逃げる旗を持った"砂の戦士"の所へと一人走っていった。
「おいバカ!一人で先へ行くな!!」
目の前にはまだ立ちはだかる数体の"砂の戦士"、しかし箱はもうサニアの手にある。
躊躇いも無く薙ぎ払い倒してゆく中、彼女は一足先に"砂の戦士"の妨害を必死の形相で逃げ回り、それを遠くから魔法で援護する。
次々に現れる"砂の戦士"はいつしか形を成す前には彼女はすでに遠くへと走っていた。
「その程度か砂供、あいつならもうあの旗を持つやつの所まで辿り着くぞ?どうする?」
しかし、あいつ一人で行かせた所で返り打ちにあうだけだ、どうにかして追いつかなければならない。
次々に襲い掛かる"砂の戦士"は徐々に数を増やす。それはつまりあの旗が動かし、消費する魔力が多くなっている事を意味している。
ただでさえ自立し勝手に動き出すだけでも武器としては道理に外れている、何よりあの膨大な魔力が尽きるとも思えない。人を喰い魔力を補う、それがあいつの言う事を信じそうであるなら。
限界はあるということ、しかしそれはこの一帯の生命を絶滅させるまで魔力を尽きるまで戦うということにもなる。
それはさすがに現実的ではない。
あの不気味にも形を変えられてまでも封印されていたあの旗の道具。
その理由は薄々気付かされたが、それ以上に最悪の可能性さえも考えさせられた。
この地域一体だけでは無く、もしかすると限りなくあの旗による影響は半永久的に拡がっていくのではないかという事だ。
いつしか目の前には幾多の"砂の戦士"が立ち塞がり、さっきまで視界にいたはずのサニアの姿も地下牢の奥へと走り去って行き姿が見えないほどまで遠くへと行ってしまっていたのだ。
「あのバカそのまま走って行ったのか・・・、だがもう箱もない。無駄に手加減する必要もないわけだな?」
翼に浮き上がらせた魔法陣、炎を吐き出すと共に魔法陣ははためかせた翼の風に乗り、炎を包む。
放たれた炎は一際大きく広がり地下牢の中で炎は渦巻き"砂の戦士"達は一つ残さず炎に包まれ
たちまち炎を浴びた"砂の戦士"は結晶となり固まり始め。
フロア一帯はまるで鏡の様に一面宝石の様に輝きを見せる。"砂の戦士"は一つ残らずガラスの様な結晶にし、固まり動けなくする。
「瑠璃・白魔、倒してもダメなら固めるまでだ。一生そうしていろ・・・、とまあいってもただの砂の塊にいっても仕方ないがな」
結晶にした"砂の戦士"を飛び越え、体を小さくしサニアの元へと急いで飛び立つ。
あいつが砂の餌食になっている可能性すらある、一人であの旗の元へと行かせるのは極めて危険だ。そう遠くへは進めていないはず。
町の人間もあの旗の事も、なんら関わりも無い俺にとってはどうでも良い事。逃げてしまえば良い。
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