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第1話 0歳
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「ばぶぁ!!??」
ハッと気づくと知らない場所にいた。
手足はほとんど動かせず、目もぼやけて見えない。だがとても快適で安心できる場所だ。
「◎△●&%#?♪」
「!!??ば、ばびゃぁぁぁぁああ!!」
突然何かがヌッと視界に入ってくる。ちょっとびっくりしただけなのに無様にも泣き叫びながらウンコを垂れ流してしまった。
「△●&%#!△●&%#!」
声をかけてウンコを処理している女性らしき存在、知らない人なのに触れられると安心感が込み上げてくる。
俺は悟った、転生してるやんけ!と。
それから暫く、一所懸命に考えた。何も出来ることが無く超暇だったのだ。
何故こうなったか、これからどうするか。
もちろんいくら考えた所で答えが出るわけもなく、これじゃ考えているというより悩んでいるだけだな。
だが1つ分かったことがある。
「ばびゃああ!!あびゃびゃああああ!」
考えると頭が痛くなる。知恵熱というやつだ。
赤子の貧弱な脳を酷使した代償であるが、脳だって使えば使うほど発達するんじゃないか?
そういえば赤ん坊はふにゃふにゃ体を動かす事が運動になり、発育に繋がると聞いたことがあるな。
よし!折角転生したんだから色々考えながら運動するか!
世界の真理について考え始めた。だが3分もしない内に頭痛が痛くなって泣き出してしまう。
「あびゃあぁぁ!びえぇぇぇぇ!!」
「△●&%#!△●&%#!」
俺に声をかけ下半身をチェックする母らしき女性。だがしかし俺は頭が痛いのだ、分かってくれ母者。
「‡@§!」
母者はやっとこさ俺の額に触れて発熱を確認した様だ。もしや新米母者なのでは?俺の信頼が揺らいだ瞬間である。
「〆η∑IQ!」
母者が何かを呟いた瞬間、謎の青い板が空中に浮かんだ!
青い板に目をやり何かをチェックしている様子の母者。これってステータスというやつなのでは!?
「あんびゃばぁぁぁ!ぎゃえぁぁぁ!!」
俺の興奮は有頂天に達した!すごい!すごいぞ!ただ転生したのではない!ファンタジー転生したのだ!!
「ぎえぇぇぇぇ!!きゃえあぁぁぁぁ!!!」
出来る限りの歓喜の雄叫びを世界に捧げ、俺はこの世界を全力で生き抜くことを誓った。
母者は泣き出して飛び出していった。
やがて興奮も覚めた頃、知恵熱はガチで俺を殺しに来てるレベルの痛みを発しだした。
無理もない、こんなに物事を考える賢い赤子が他にいるだろうか?いやいない。
現時点では間違いなく天才だ。11×11を即座に答えることが出来る。
だがここで油断してはいけない。十で神童、十五で才子、二十歳過ぎれば只の人という残酷な言葉を知っているだろうか?0歳で九九を使いこなす今の俺は神童だが、オッサンが九九を誇っても痛々しいだけだ。
必要なのは成長、今の俺は誇れる存在ではなくただの下地なのだ。
俺はこの痛みに耐え、脳の発育を促す!
しかし脳だけではいけない、なにせここはファンタジー世界。たぶん暗黒の魔王が世に蔓延り魔物が人々を脅かしているのだ!鍛え上げたボディこそがパワー!
「ばふおおお!ばっぶぁ!ばっぶぁ!」
軽快なリズムに乗せて手足を動かす、視線はヘソに向けて首と腹筋にも負荷をかけていく。手足を大きく動かし、目を見開き、精一杯体を揺らす。いいぞ!体幹が鍛えられている気がする!インナーマッスルも忘れずにな!
「ばびゅぅっぅ!ばびゅぅぅ!」
やりすぎた俺は発熱で失神した。
その後の事はなんかよく分からん。だってぼく赤ちゃんだもん。
気がついたらベッド?で目覚めた。
言い訳じゃなく本当に赤子なんだからしゃーない、起きてる時間より寝てる時間の方が長いんだ、仕方ないよね。
仕方ない?しかたない? あぁぁ!!??!?
ドガガガビシャーン!俺のジーニアスな部分に痺れが走る!ここだ!ここがターニングポイント!
赤ん坊は沢山寝る。寝ている間に成長する。そんな常識はファンタジーには不要だ!
俺はハイパーショートスリーパーを目指す!他のキッズが寝ている間に俺だけ努力を積み上げるのだ!
バチクソかっこいいファンファーレがでっでっでででで(カーン!)と脳内で奏でられ方向性が確定した。
0才児の体・脳に負荷をかけて今後の成長の為の下地作りをする。
同時に短い睡眠時間に慣らしていって日に30時間のトレーニングを目指す!そして最強ジーニアスとなるのだ!
こうして俺のウルトラハード0才児生活が幕を上げる。
ハッと気づくと知らない場所にいた。
手足はほとんど動かせず、目もぼやけて見えない。だがとても快適で安心できる場所だ。
「◎△●&%#?♪」
「!!??ば、ばびゃぁぁぁぁああ!!」
突然何かがヌッと視界に入ってくる。ちょっとびっくりしただけなのに無様にも泣き叫びながらウンコを垂れ流してしまった。
「△●&%#!△●&%#!」
声をかけてウンコを処理している女性らしき存在、知らない人なのに触れられると安心感が込み上げてくる。
俺は悟った、転生してるやんけ!と。
それから暫く、一所懸命に考えた。何も出来ることが無く超暇だったのだ。
何故こうなったか、これからどうするか。
もちろんいくら考えた所で答えが出るわけもなく、これじゃ考えているというより悩んでいるだけだな。
だが1つ分かったことがある。
「ばびゃああ!!あびゃびゃああああ!」
考えると頭が痛くなる。知恵熱というやつだ。
赤子の貧弱な脳を酷使した代償であるが、脳だって使えば使うほど発達するんじゃないか?
そういえば赤ん坊はふにゃふにゃ体を動かす事が運動になり、発育に繋がると聞いたことがあるな。
よし!折角転生したんだから色々考えながら運動するか!
世界の真理について考え始めた。だが3分もしない内に頭痛が痛くなって泣き出してしまう。
「あびゃあぁぁ!びえぇぇぇぇ!!」
「△●&%#!△●&%#!」
俺に声をかけ下半身をチェックする母らしき女性。だがしかし俺は頭が痛いのだ、分かってくれ母者。
「‡@§!」
母者はやっとこさ俺の額に触れて発熱を確認した様だ。もしや新米母者なのでは?俺の信頼が揺らいだ瞬間である。
「〆η∑IQ!」
母者が何かを呟いた瞬間、謎の青い板が空中に浮かんだ!
青い板に目をやり何かをチェックしている様子の母者。これってステータスというやつなのでは!?
「あんびゃばぁぁぁ!ぎゃえぁぁぁ!!」
俺の興奮は有頂天に達した!すごい!すごいぞ!ただ転生したのではない!ファンタジー転生したのだ!!
「ぎえぇぇぇぇ!!きゃえあぁぁぁぁ!!!」
出来る限りの歓喜の雄叫びを世界に捧げ、俺はこの世界を全力で生き抜くことを誓った。
母者は泣き出して飛び出していった。
やがて興奮も覚めた頃、知恵熱はガチで俺を殺しに来てるレベルの痛みを発しだした。
無理もない、こんなに物事を考える賢い赤子が他にいるだろうか?いやいない。
現時点では間違いなく天才だ。11×11を即座に答えることが出来る。
だがここで油断してはいけない。十で神童、十五で才子、二十歳過ぎれば只の人という残酷な言葉を知っているだろうか?0歳で九九を使いこなす今の俺は神童だが、オッサンが九九を誇っても痛々しいだけだ。
必要なのは成長、今の俺は誇れる存在ではなくただの下地なのだ。
俺はこの痛みに耐え、脳の発育を促す!
しかし脳だけではいけない、なにせここはファンタジー世界。たぶん暗黒の魔王が世に蔓延り魔物が人々を脅かしているのだ!鍛え上げたボディこそがパワー!
「ばふおおお!ばっぶぁ!ばっぶぁ!」
軽快なリズムに乗せて手足を動かす、視線はヘソに向けて首と腹筋にも負荷をかけていく。手足を大きく動かし、目を見開き、精一杯体を揺らす。いいぞ!体幹が鍛えられている気がする!インナーマッスルも忘れずにな!
「ばびゅぅっぅ!ばびゅぅぅ!」
やりすぎた俺は発熱で失神した。
その後の事はなんかよく分からん。だってぼく赤ちゃんだもん。
気がついたらベッド?で目覚めた。
言い訳じゃなく本当に赤子なんだからしゃーない、起きてる時間より寝てる時間の方が長いんだ、仕方ないよね。
仕方ない?しかたない? あぁぁ!!??!?
ドガガガビシャーン!俺のジーニアスな部分に痺れが走る!ここだ!ここがターニングポイント!
赤ん坊は沢山寝る。寝ている間に成長する。そんな常識はファンタジーには不要だ!
俺はハイパーショートスリーパーを目指す!他のキッズが寝ている間に俺だけ努力を積み上げるのだ!
バチクソかっこいいファンファーレがでっでっでででで(カーン!)と脳内で奏でられ方向性が確定した。
0才児の体・脳に負荷をかけて今後の成長の為の下地作りをする。
同時に短い睡眠時間に慣らしていって日に30時間のトレーニングを目指す!そして最強ジーニアスとなるのだ!
こうして俺のウルトラハード0才児生活が幕を上げる。
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