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チェンジ!変形合体!
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午後、中途半端な時間になったので三人をリリースしてダンジョンへ潜った。
7層の狩り場へ移動して短時間の作業狩りを済ませ、薬草を回収する。
薬草はしっかりと丸くなって、中心には花が咲いているのがみえる。影花って言うんだっけ?これが成長するとシャルリンが生まれるんだろうか?あれは偶然なんだろうか?全く恐ろしい話だぜ。
帰りに2層で道を外れて奥へ進む。ここにはアイツラは連れてこれない。
囲っていた石壁をどかすと、人形が3つ転がっていた。
補給をしていないのに見た目は元気そうだな。冬眠に近い状態なんだろうか?
こいつらを死なせるのは勿体ない。生存できるか試す為に来た。
まずはフランクフルトを生み出す。アメリカ風のデカくてよく焼いた脂でテッカテカのやつだ。香辛料の香りが嗅ぐものを狂わす逸品。
グリグリと口に押し込もうとするが微動だにしない。脳は活動して自律神経は働いているんだから反射的に食えよな。
ダメだ。生きてはいるが行動しようとはしない。植物人間に近いな。
だがここまでは予想通り。こんな事もあろうかと、7層でリッチを見つけて【知】を抜いてきたのだ!
リッチはゴーストの上位モンスター。うわ言を呟きながらふらふら飛んで魔法攻撃をしてくる。魔法を使うって事は知恵があるんだろ?て事で弱い浄化で動きを止めてから【知】を抜き出してやった。その後のリッチは発狂して怖かったのですぐに浄化した。
「行くぞ、知恵、知能、人として最低限の行動が可能になる知力を与える」
あまり賢くなられても困る。【知】青珠を1つだけ埋め込んだ。
「俺の言っていることが分かるか、目を開け」
ゆっくりと目が開いた。成功だ、こちらの言葉を理解している。
「喋れるか」
「ねさめればゆ」
駄目か、もう一つ入れてみよう。
「はなし、できます」
にんまりと口の端が上がってしまう。やはり文珠の本領はただの戦闘じゃない。
これなら飯も食えるだろう。そうすれば生きることが出来る。排泄はちと問題だが……、ものすごく嫌だが、使わない時は文珠で抜いてから休眠状態にしておくか。
「今は眠れ。【痛】も抜いておいてやろう」
目を閉じさせ、再び【知】を抜いて眠らせた。さあ、お人形遊びの続きだ。
顔のパーツを1つずつ抜き出し、イメージを籠めて戻す。髪も、腕も、足も。胴体の交換は更に小さなパーツごとに行った。全体の【肌】も1度取り去り、若く綺麗な物に取り替えた。
等価交換なので特殊能力はイメージしない。3体を1体にまとめる事も考えたが勿体ないと考え直した。
全てが終わった時、太り気味の中年の男が細身の青年になってしまった。いろいろと減ってしまったな。
自律神経は生きているし、知能を与えたら即時に会話が可能だった事から、元の脳機能はある程度維持されているんだろう。【縛】を埋め込んだままにして使おう。
1体はこれで完成だ。屋敷の管理人に任命。
残り2体は戦闘用の予定だ。多脚型で12の腕に12の武器とか、大型決戦兵器とか、夢が広がりんぐ。
俺を襲った3人には感謝だ。便利な体を残してくれてありがとう。大事にするよ。
3体に知能を与え、飯と水を補給した。1体はこのまま連れ出し、2体は再び休眠だ。またな。
「荷物を持って付いてこい」
「はい主」
3つ目の【知】青珠を埋め込んだら受け答えが流暢になった。
奴隷商の事を考えたら3つは多いと思うんだけどな、自我が壊れた影響だろうか。【縛】を手に入れて増量したい。
とりあえず冒険者ギルドへGO。
「影花の納品ですね、ありがとうございます」
「いえいえ、この花から何を作ってるんです?」
「さあ。薬効が高いだけじゃなく、特別なものが作れるとは聞いていますが。ポールさんの方が詳しいのでは?」
「俺は普通に使ってますから」
普通とはなんぞや。
「ところで、後ろの方は?」
「あぁ、奴隷ですよ。よくやってくれてます。そうだよな」
「はい。奴隷です。よくやっています」
「そうですか、この街の奴隷商は最近閉めているのでどうしたのかと思いまして」
「ふぅん、そうなんですか」
「そうなんです」
トトリさんが完全な無表情だ。何かに気づかれたか?
やばいやばいやばい、話を変えなければ!
「ところで!この街の近くに獣人が暮らす場所って知りませんか?」
「獣人?ポールさんが連れているあの子たちの様な?」
「ええ、親と逸れてしまったようで、探してあげたいんです」
「そうですか、それは素晴らしいと思います」
やっとニッコリ笑ってくれた。
もしかして獣人の奴隷を連れ回すのって体裁悪い?
7層の狩り場へ移動して短時間の作業狩りを済ませ、薬草を回収する。
薬草はしっかりと丸くなって、中心には花が咲いているのがみえる。影花って言うんだっけ?これが成長するとシャルリンが生まれるんだろうか?あれは偶然なんだろうか?全く恐ろしい話だぜ。
帰りに2層で道を外れて奥へ進む。ここにはアイツラは連れてこれない。
囲っていた石壁をどかすと、人形が3つ転がっていた。
補給をしていないのに見た目は元気そうだな。冬眠に近い状態なんだろうか?
こいつらを死なせるのは勿体ない。生存できるか試す為に来た。
まずはフランクフルトを生み出す。アメリカ風のデカくてよく焼いた脂でテッカテカのやつだ。香辛料の香りが嗅ぐものを狂わす逸品。
グリグリと口に押し込もうとするが微動だにしない。脳は活動して自律神経は働いているんだから反射的に食えよな。
ダメだ。生きてはいるが行動しようとはしない。植物人間に近いな。
だがここまでは予想通り。こんな事もあろうかと、7層でリッチを見つけて【知】を抜いてきたのだ!
リッチはゴーストの上位モンスター。うわ言を呟きながらふらふら飛んで魔法攻撃をしてくる。魔法を使うって事は知恵があるんだろ?て事で弱い浄化で動きを止めてから【知】を抜き出してやった。その後のリッチは発狂して怖かったのですぐに浄化した。
「行くぞ、知恵、知能、人として最低限の行動が可能になる知力を与える」
あまり賢くなられても困る。【知】青珠を1つだけ埋め込んだ。
「俺の言っていることが分かるか、目を開け」
ゆっくりと目が開いた。成功だ、こちらの言葉を理解している。
「喋れるか」
「ねさめればゆ」
駄目か、もう一つ入れてみよう。
「はなし、できます」
にんまりと口の端が上がってしまう。やはり文珠の本領はただの戦闘じゃない。
これなら飯も食えるだろう。そうすれば生きることが出来る。排泄はちと問題だが……、ものすごく嫌だが、使わない時は文珠で抜いてから休眠状態にしておくか。
「今は眠れ。【痛】も抜いておいてやろう」
目を閉じさせ、再び【知】を抜いて眠らせた。さあ、お人形遊びの続きだ。
顔のパーツを1つずつ抜き出し、イメージを籠めて戻す。髪も、腕も、足も。胴体の交換は更に小さなパーツごとに行った。全体の【肌】も1度取り去り、若く綺麗な物に取り替えた。
等価交換なので特殊能力はイメージしない。3体を1体にまとめる事も考えたが勿体ないと考え直した。
全てが終わった時、太り気味の中年の男が細身の青年になってしまった。いろいろと減ってしまったな。
自律神経は生きているし、知能を与えたら即時に会話が可能だった事から、元の脳機能はある程度維持されているんだろう。【縛】を埋め込んだままにして使おう。
1体はこれで完成だ。屋敷の管理人に任命。
残り2体は戦闘用の予定だ。多脚型で12の腕に12の武器とか、大型決戦兵器とか、夢が広がりんぐ。
俺を襲った3人には感謝だ。便利な体を残してくれてありがとう。大事にするよ。
3体に知能を与え、飯と水を補給した。1体はこのまま連れ出し、2体は再び休眠だ。またな。
「荷物を持って付いてこい」
「はい主」
3つ目の【知】青珠を埋め込んだら受け答えが流暢になった。
奴隷商の事を考えたら3つは多いと思うんだけどな、自我が壊れた影響だろうか。【縛】を手に入れて増量したい。
とりあえず冒険者ギルドへGO。
「影花の納品ですね、ありがとうございます」
「いえいえ、この花から何を作ってるんです?」
「さあ。薬効が高いだけじゃなく、特別なものが作れるとは聞いていますが。ポールさんの方が詳しいのでは?」
「俺は普通に使ってますから」
普通とはなんぞや。
「ところで、後ろの方は?」
「あぁ、奴隷ですよ。よくやってくれてます。そうだよな」
「はい。奴隷です。よくやっています」
「そうですか、この街の奴隷商は最近閉めているのでどうしたのかと思いまして」
「ふぅん、そうなんですか」
「そうなんです」
トトリさんが完全な無表情だ。何かに気づかれたか?
やばいやばいやばい、話を変えなければ!
「ところで!この街の近くに獣人が暮らす場所って知りませんか?」
「獣人?ポールさんが連れているあの子たちの様な?」
「ええ、親と逸れてしまったようで、探してあげたいんです」
「そうですか、それは素晴らしいと思います」
やっとニッコリ笑ってくれた。
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