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4.いざ、お茶会
しおりを挟む「それではノエル様、いってらっしゃいませ」
クロムに見送られ、王宮の中のお茶会場所となっている庭園に向かう。
そこではすでに貴族の子供同士でグループができていた。
そして会場に現れた僕を見てなにやらひそひそと話している。
それを不思議に思いながらも周りを見渡すと、第2王子のレオン王子はまだ来ていないようだった。
始まるまで適当に端っこにいようと歩を進めていると、不意に同年代の中では体格のいい男の子に話しかけられる。
「ルーズヴェルト家の手のつけられないさいあくなぼっちゃんとはおまえか?」
ニヤニヤしながら話しかけてくるのを見て、先ほどから遠巻きに煙たがられている理由を納得する。
以前の行動が噂になっているのかわからないが、とりあえず僕は嫌われているらしい。
目立ちたくない身として良いのか悪いのかはわからないが、静かにこの時間を終えたい僕は彼を適当にあしらうことにした。
「そうだよ。君もぼくといっしょにいるときらわれちゃうよ?
それに何かあったら父上に言いつけちゃうかも」
公爵家である僕に身分で勝てる者はそうそういないだろう。
「ちっ。ちょっと顔がいいからってちょうしのるなよ。
オレがきしになってえいゆうになったらおまえをもらってやってもいい」
光栄におもえよと捨てゼリフを吐いて彼は離れていった。
騎士になるということは、どうやら貴族でも長男ではなく次男・三男あたりなのだろう。
正直、ここまで噂になるほどのことをしていただろうかと疑問はある。
決して褒められた態度ではなかった自覚はあるが、他の貴族との接点はあまりなかったし、父上は放任主義、お兄さまもわざわざ僕のことを吹聴するようなタイプには思えない。
まあ使用人同士が繋がってることもあるだろうしな。
考えても仕方ないことなので僕は思考をやめた。
するとまもなく会場がざわつき、レオン王子が会場に入ってきた。
(なるほど、少女漫画の王子様みたいだ)
同い年である彼は僕と同じ6歳だが、幼さを残しつつもすでにかわいいよりもかっこいいと評価されるような見た目だ。
ダークシルバーの髪は、光を反射しているようにも吸収しているようにも見える不思議な色で思わず見入ってしまうような魅力がある。
口を真一文字にしてニコリともしない彼は、本当に交友を深める気があるのかと疑うくらいとっつきにくそうだ。
立食形式のお茶会だが、彼は奥にあるガゼボに席を用意されているようでそちらに向かっていく。
貴族の子どもの横を通るたび、子どもたちから感嘆の声が聞こえてきて王子の圧倒的オーラとかっこよさにやられているようだ。
やがて王子が席の前に立ち、飲み物を掲げて挨拶をした。
「今日は集まっていただき感謝する。
これが初めてのお茶会となる者も多いだろう。
ゆっくりしていってくれ」
お茶会が始まったことでみんな我先にと王子のところへ挨拶に行き始めた。
うーん、行きたくないなー…
僕は変わらず1人でぼーっとしながら人間観察をしていた。
ちなみにゲームの主人公であるエリスはこの時点でまだ侯爵家の養子に入っていないのでここにはいない。
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