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第6章 山の中の孤児院
死の決闘
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次の日、リーカーとカリタスは谷に向かった。山からの水が川となって流れ、その中に中州があった。そこにサタンたちが待ち受けており、さらわれた子供たちの姿もあった。
「助けて!」
カリタスの姿を見て口々に叫んでいた。もちろんその中にはエミリーの姿もあった。彼女だけは黙ってじっと耐えていた。リーカーとカリタスはその中州に足を踏み入れた。
「サタン! 約束通り来たぞ。子供たちを返せ!」
カリタスが大声を上げた。
「ふふふ。よく来た。しかし子供はすぐに渡さぬ。お前たちにやってもらいたいことがある。へっへっへ」
サタンは不気味に笑いながら言った。
「それは何だ?」
「2人で戦え! 殺し合うのだ! ただし魔法はなしだ」
サタンはそう言ってカルタスの方に剣を投げて寄越した。
「生き残った方にその子供を返そう。負けた者はその子供も殺す。さあ、ワクワクするだろう。お前たちに子供の命がかかっている。さあ、始めろ!」
「私はもう殺し合いはしない。昔の私ではないのだ!」
カリタスはそう言って剣を拾おうとしなかった。するとサタンが右手を上げた。すると子供たちの首にナイフが突きつけられた。
「ひゃあ!」
「きゃあ!」
子供たちが悲鳴を上げた。
「やめろ!」
カリタスが叫んだ。
「これでも戦わないのか? 皆殺しのディックよ!」
サタンは嘲るように言った。カリタスは顔を伏せたが、ようやく決心して足元の剣を拾った。
「さあ、早くしないと勝負がつく前に子供の喉が切り裂かれてしまうぞ!」
カリタスは剣を抜いた。そしてリーカーに告げた。
「あなたには恨みはない。しかしこうしないと子供の命がない。すまぬ・・・」
カリタスは剣をリーカーに振り下ろしてきた。リーカーも剣を抜いてそれを受け止めた。
「やめるんだ。奴らの思うつぼだ!」
リーカーはそう言うが、カリタスは剣を振り回してきた。皆殺しのディックの異名を取る通り、その剣さばきは鋭かった。だがそれは所詮、我流でリーカーの敵ではない。リーカーは相手の太刀筋が見えていた。だがカリタスの心の内を思えば、このまま斬り倒すこともできない。すべてを受け止めてはね返していた。
サタンはニヤニヤしていた。カリタスがリーカーを倒すことは全く期待していなかった。ここにおびき寄せ、後はウイッテの魔法で・・・そういう計略だった。ここまで計画通りだ。後は魔法使いがすべてやってくれる。しかも倒した賞金は我らのものだ・・・と思うと笑いがこみ上げてきた。
ウイッテは遠くから2人の戦いを眺めていた。そろそろ頃合いと見ていた。サタンなどこんな下劣な奴らをリーカー抹殺計画に引き込みはしたが、仲間にした覚えはない。こいつらは所詮、使い捨ての駒だ。あの谷にいる者たちはすべて抹殺しよう。それが確実であるし、手っ取り早い。ウイッテは呪文を唱えた。すると中洲の周りに結界を張った。これで誰も中洲の外に出られない。そしてあとは空中に魔法の力が浮かんだ。
カリタスと剣を交えるリーカーは異変を感じていた。
(結界を中洲の周りに張られた。これで閉じ込められたということは・・・)
リーカーはさらに強力な魔法が来ると思った。すると川のはるか上流から巨大な火炎がすべてを焼き尽くそうと中洲の方に向かって来ていた。リーカーはそれにいち早く気が付いた。このままでは全身が火に焼かれて殺されてしまう・・・。
リーカーは打ちかかってくるカリタスの剣をはねのけると、火炎が向かってくる川の上流に向けて呪文を唱えながら剣を向けた。
「***魔道剣*防壁波***」
魔道剣からは波動が放たれ、向かってくる火炎を妨げた。一方、魔法の火炎を放ったウイッテは、
「この程度の波動、はね返してくれるわ!」
と魔法力を大きくしていった。火炎は激しくなるが、リーカーは何とか火炎を防ごうと必死に力を込めていた。
そのリーカーの背後はがら空きだった。
「今ならリーカーの背中に剣を突き刺せば勝てる!」
カリタスは一瞬、そう思ったが、すぐにその考えを捨てた。リーカーの剣の先には大きな火炎があった。彼が魔法で自分たちを救ってきれているのだ。もしリーカーがそれをしなかったらここにいる全員はすべて火に焼かれるだろうと・・・。
だがサタンたちにはそれが分からなかった。背中ががら空きのリーカーを攻撃しないカリタスにいら立っていた。
「早く殺れ! 奴を剣で突き刺せ!」
サタンがそう叫ぶが、カリタスは動こうとしない。
「こうなったら俺たちでリーカーをやっちまえ!」
そのサタンの言葉でその仲間が剣を抜いてリーカーに向かって来た。
「やめろ!」
カリタスはその前に立ちふさがった。そしてサタンの仲間と剣を交えて戦い出した。
「邪魔するな! カリタス!」
だがカリタスは5人の敵を前にしても後に引かない。だが剣を振るって追い返そうと前に出た時、横から隙を狙らっていたサタンが剣を振り下ろした。
「うっ!」
それは右肩を切り裂き、カリタスは剣を落とした。
「今だ!」
サタンの仲間が一斉に向かってきて前から剣で串刺しにした。血しぶきが周りに飛んだ。
「ぐわっ!」
剣が抜かれるとカリタスは崩れるようにその場に倒れた。
「うわーん・・・」
それを目の当たりにした子供たちが泣き叫んだ。リーカーは背後の気配でそれを知った。
(カリタス・・・)
リーカーはカリタスのために力を振り絞った。すると防壁波と巨大な火炎のぶつかる力が大きくなりすぎて、
「ドカーン!」と大爆発が起きた。川の水が干上がって空中に浮かび、辺りは霧に包まれた。
「くそっ! 何も見えんわい!」
ウイッテは舌打ちした。これではもう巨大な火炎を放つこともできないし、あの中州に張った結界も今の爆発で消えただろう。
「もうここは終わりだ」
ウイッテはそうつぶやいて姿を消した。
サタンたちは大爆発に腰を抜かして驚いていた。そして霧の中、リーカーの姿がおぼろげに浮かび上がった。その影が少しずつ近づいてくる・・・。
「子供たちを返してもらおうか」
リーカーの声が恐ろしく聞こえた。そして彼の剣がきらりと光った。サタンとその仲間をそれに度肝を抜かれた。
「か、返します。子供たちをお返しします。命ばかりはご勘弁を・・・」
サタンは両手を合わせて必死だった。
「ならば去れ! もうここには近づくな!」
リーカーの声は怒りに震えていた。
「わ、わかりました」
サタンたちはそう言うと這々の体で逃げ出していった。
大きな爆発があったが子供たちはすべて無事だった。リーカーは剣をしまってカリタスを抱き起した。
「しっかりするんだ。子供たちは取り戻した」
「あ、ありがとう。みんなを守ってくれて・・・」
カリタスはもう虫の息だった。
「いや、あなたが守ったのだ。この子供たちを。だからあなたがまた子供たちを育てるんだ」
「それは無理なようだ。俺はもう死ぬ。マリーに伝えてくれ。子供たちのことを頼むと」
そこでカリタスはこと切れた。周囲で子供たちが泣いていた。谷にかかった霧はようやく晴れ始め、空には虹がかかっていた。
◇◇◇◇
リーカーはカリタスを小屋まで運んだ。左肩が鉱の呪いにより黒く硬くなって鈍い痛みを放っていた。だがそれよりもカリタスを死なせてしまった心の痛みが彼に強くのしかかっていた。出て来たマリーは変わり果てたカリタスに驚き、その亡骸にすがって泣いていた。
「立派な男だった。彼は子供たちを守ったのだ。あなたに子供たちのことを頼むと言い残して死んでいった」
リーカーは言った。マリーは顔を上げると、
「いえ、あなたが助けてくれたのですね。リーカーさん」
と彼の名を呼んだ。
「どうしてそれを!」
リーカーは驚いた。カリタスにもマリーにも名は伏せていたはずだった。
「カリタスさんにはわかっていました。でもあなたがそんな悪いことができる人ではないと私に言っていました。誰かに陥れられたのだろうと」
マリーは涙を拭いた。
「ここにも我らを求めて魔騎士が来るだろう。私たちは行かねばならぬ」
「いつの日か、えん罪が晴れる日が来るようにお祈りいたします」
マリーは静かにそう言った。
◇◇◇◇
リーカーとエミリーはまた山道を歩き始めた。すると上空に魔法の黒カラスが見えた。それはしばらく旋回したのち、また飛び去った。それを見届けてからリーカーは道を変えた。
「ベーク村には行かないの?」
エミリーが尋ねた。
「ああ。エミリーも元気になったし、もう少し頑張れるだろう。魔騎士の裏をかくために別の場所に向かう」
リーカーは言った。2人はさらに険しい道に入って行った。
「助けて!」
カリタスの姿を見て口々に叫んでいた。もちろんその中にはエミリーの姿もあった。彼女だけは黙ってじっと耐えていた。リーカーとカリタスはその中州に足を踏み入れた。
「サタン! 約束通り来たぞ。子供たちを返せ!」
カリタスが大声を上げた。
「ふふふ。よく来た。しかし子供はすぐに渡さぬ。お前たちにやってもらいたいことがある。へっへっへ」
サタンは不気味に笑いながら言った。
「それは何だ?」
「2人で戦え! 殺し合うのだ! ただし魔法はなしだ」
サタンはそう言ってカルタスの方に剣を投げて寄越した。
「生き残った方にその子供を返そう。負けた者はその子供も殺す。さあ、ワクワクするだろう。お前たちに子供の命がかかっている。さあ、始めろ!」
「私はもう殺し合いはしない。昔の私ではないのだ!」
カリタスはそう言って剣を拾おうとしなかった。するとサタンが右手を上げた。すると子供たちの首にナイフが突きつけられた。
「ひゃあ!」
「きゃあ!」
子供たちが悲鳴を上げた。
「やめろ!」
カリタスが叫んだ。
「これでも戦わないのか? 皆殺しのディックよ!」
サタンは嘲るように言った。カリタスは顔を伏せたが、ようやく決心して足元の剣を拾った。
「さあ、早くしないと勝負がつく前に子供の喉が切り裂かれてしまうぞ!」
カリタスは剣を抜いた。そしてリーカーに告げた。
「あなたには恨みはない。しかしこうしないと子供の命がない。すまぬ・・・」
カリタスは剣をリーカーに振り下ろしてきた。リーカーも剣を抜いてそれを受け止めた。
「やめるんだ。奴らの思うつぼだ!」
リーカーはそう言うが、カリタスは剣を振り回してきた。皆殺しのディックの異名を取る通り、その剣さばきは鋭かった。だがそれは所詮、我流でリーカーの敵ではない。リーカーは相手の太刀筋が見えていた。だがカリタスの心の内を思えば、このまま斬り倒すこともできない。すべてを受け止めてはね返していた。
サタンはニヤニヤしていた。カリタスがリーカーを倒すことは全く期待していなかった。ここにおびき寄せ、後はウイッテの魔法で・・・そういう計略だった。ここまで計画通りだ。後は魔法使いがすべてやってくれる。しかも倒した賞金は我らのものだ・・・と思うと笑いがこみ上げてきた。
ウイッテは遠くから2人の戦いを眺めていた。そろそろ頃合いと見ていた。サタンなどこんな下劣な奴らをリーカー抹殺計画に引き込みはしたが、仲間にした覚えはない。こいつらは所詮、使い捨ての駒だ。あの谷にいる者たちはすべて抹殺しよう。それが確実であるし、手っ取り早い。ウイッテは呪文を唱えた。すると中洲の周りに結界を張った。これで誰も中洲の外に出られない。そしてあとは空中に魔法の力が浮かんだ。
カリタスと剣を交えるリーカーは異変を感じていた。
(結界を中洲の周りに張られた。これで閉じ込められたということは・・・)
リーカーはさらに強力な魔法が来ると思った。すると川のはるか上流から巨大な火炎がすべてを焼き尽くそうと中洲の方に向かって来ていた。リーカーはそれにいち早く気が付いた。このままでは全身が火に焼かれて殺されてしまう・・・。
リーカーは打ちかかってくるカリタスの剣をはねのけると、火炎が向かってくる川の上流に向けて呪文を唱えながら剣を向けた。
「***魔道剣*防壁波***」
魔道剣からは波動が放たれ、向かってくる火炎を妨げた。一方、魔法の火炎を放ったウイッテは、
「この程度の波動、はね返してくれるわ!」
と魔法力を大きくしていった。火炎は激しくなるが、リーカーは何とか火炎を防ごうと必死に力を込めていた。
そのリーカーの背後はがら空きだった。
「今ならリーカーの背中に剣を突き刺せば勝てる!」
カリタスは一瞬、そう思ったが、すぐにその考えを捨てた。リーカーの剣の先には大きな火炎があった。彼が魔法で自分たちを救ってきれているのだ。もしリーカーがそれをしなかったらここにいる全員はすべて火に焼かれるだろうと・・・。
だがサタンたちにはそれが分からなかった。背中ががら空きのリーカーを攻撃しないカリタスにいら立っていた。
「早く殺れ! 奴を剣で突き刺せ!」
サタンがそう叫ぶが、カリタスは動こうとしない。
「こうなったら俺たちでリーカーをやっちまえ!」
そのサタンの言葉でその仲間が剣を抜いてリーカーに向かって来た。
「やめろ!」
カリタスはその前に立ちふさがった。そしてサタンの仲間と剣を交えて戦い出した。
「邪魔するな! カリタス!」
だがカリタスは5人の敵を前にしても後に引かない。だが剣を振るって追い返そうと前に出た時、横から隙を狙らっていたサタンが剣を振り下ろした。
「うっ!」
それは右肩を切り裂き、カリタスは剣を落とした。
「今だ!」
サタンの仲間が一斉に向かってきて前から剣で串刺しにした。血しぶきが周りに飛んだ。
「ぐわっ!」
剣が抜かれるとカリタスは崩れるようにその場に倒れた。
「うわーん・・・」
それを目の当たりにした子供たちが泣き叫んだ。リーカーは背後の気配でそれを知った。
(カリタス・・・)
リーカーはカリタスのために力を振り絞った。すると防壁波と巨大な火炎のぶつかる力が大きくなりすぎて、
「ドカーン!」と大爆発が起きた。川の水が干上がって空中に浮かび、辺りは霧に包まれた。
「くそっ! 何も見えんわい!」
ウイッテは舌打ちした。これではもう巨大な火炎を放つこともできないし、あの中州に張った結界も今の爆発で消えただろう。
「もうここは終わりだ」
ウイッテはそうつぶやいて姿を消した。
サタンたちは大爆発に腰を抜かして驚いていた。そして霧の中、リーカーの姿がおぼろげに浮かび上がった。その影が少しずつ近づいてくる・・・。
「子供たちを返してもらおうか」
リーカーの声が恐ろしく聞こえた。そして彼の剣がきらりと光った。サタンとその仲間をそれに度肝を抜かれた。
「か、返します。子供たちをお返しします。命ばかりはご勘弁を・・・」
サタンは両手を合わせて必死だった。
「ならば去れ! もうここには近づくな!」
リーカーの声は怒りに震えていた。
「わ、わかりました」
サタンたちはそう言うと這々の体で逃げ出していった。
大きな爆発があったが子供たちはすべて無事だった。リーカーは剣をしまってカリタスを抱き起した。
「しっかりするんだ。子供たちは取り戻した」
「あ、ありがとう。みんなを守ってくれて・・・」
カリタスはもう虫の息だった。
「いや、あなたが守ったのだ。この子供たちを。だからあなたがまた子供たちを育てるんだ」
「それは無理なようだ。俺はもう死ぬ。マリーに伝えてくれ。子供たちのことを頼むと」
そこでカリタスはこと切れた。周囲で子供たちが泣いていた。谷にかかった霧はようやく晴れ始め、空には虹がかかっていた。
◇◇◇◇
リーカーはカリタスを小屋まで運んだ。左肩が鉱の呪いにより黒く硬くなって鈍い痛みを放っていた。だがそれよりもカリタスを死なせてしまった心の痛みが彼に強くのしかかっていた。出て来たマリーは変わり果てたカリタスに驚き、その亡骸にすがって泣いていた。
「立派な男だった。彼は子供たちを守ったのだ。あなたに子供たちのことを頼むと言い残して死んでいった」
リーカーは言った。マリーは顔を上げると、
「いえ、あなたが助けてくれたのですね。リーカーさん」
と彼の名を呼んだ。
「どうしてそれを!」
リーカーは驚いた。カリタスにもマリーにも名は伏せていたはずだった。
「カリタスさんにはわかっていました。でもあなたがそんな悪いことができる人ではないと私に言っていました。誰かに陥れられたのだろうと」
マリーは涙を拭いた。
「ここにも我らを求めて魔騎士が来るだろう。私たちは行かねばならぬ」
「いつの日か、えん罪が晴れる日が来るようにお祈りいたします」
マリーは静かにそう言った。
◇◇◇◇
リーカーとエミリーはまた山道を歩き始めた。すると上空に魔法の黒カラスが見えた。それはしばらく旋回したのち、また飛び去った。それを見届けてからリーカーは道を変えた。
「ベーク村には行かないの?」
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