31 / 41
第8章 真実への道
王宮のミラウス
しおりを挟む
ミラウスはサランサの部屋に連れて行かれた。その前かがみで顔を伏せて歩く姿は農夫のようであったが、サランサの部屋に入ると背筋を伸ばして、きりっとした魔騎士にふさわしい姿になった。そしてサランサの前に片膝をついて頭を下げた。
「サランサ様。魔騎士のミラウスです。マークス様から王宮の異変を探るように言われました」
「ミラウス殿。王宮では父のワーロンが陰謀を企てております」
「ワーロン将軍が!」
ミラウスはあまりのことに衝撃を受けた。リーカー追討の命令を出した本人が陰謀の元だったとは・・・
「お恥ずかしいことに私は止めることができなかった。父は女王様が病に臥せっているのをいいことにこの王宮で好き放題しております。ザウス隊長もそうです。2人は大きな企みをしております」
サランサは目を伏せて悲しそうに言った。
「それは? ワーロン将軍はいかなることを企んでいるのですか?」
「女王様の妹君のマデリー様を次期女王にしようとしております」
「なんと! そんなことが!」
ミラウスは驚いた。そんな大それたことが起こっていようとは・・・。
「ええ、そうです。それでアーリー様とエミリー様が邪魔になった。そこでお2人を闇から闇に葬ろうとしました。しかしリーカー様がエミリー様を守り、父が差し向けた魔騎士たちから逃げていたのです」
「そうでしたか・・・私も他の魔騎士も、マークス様もその陰謀の片棒を担がされていたのか!」
ミラウスはあまりの悔しさに唇をかんだ。
「ミラウス殿。お願いです。リーカー様をお助け下さい。父の野望をくじいてください」
サランサは頭を下げて頼んだ。しかしミラウスは仲間の魔騎士を次々と倒したリーカーに味方をするのは気が進まなかった。
「サランサ様。お気持ちはわかります。しかしリーカーに味方することはできない。それより私は女王様に忠誠を尽くす魔騎士。その女王様をないがしろにするワーロン将軍の悪事を糾弾するのが本筋というもの。証拠を集めて魔騎士の仲間、そしてマークス様とともに立ち上がるつもりです」
ミラウスはきっぱり言った。
「それではリーカー様が・・・」
サランサが言いかけたが、ミラウスはそれを遮った。
「リーカーは所詮、追われる身。今さら期待できません。我々がこの国を正します」
ミラウスはそれだけ言って部屋を出て行った。
◇◇◇◇
ワーロン将軍の執務室に歴戦の魔騎士が一人、入って行った。そこにはワーロン将軍とザウス隊長が待っていた。
「ヤギシ副隊長。よく来た。お前を見込んでやってほしいことがある」
ワーロン将軍が声をかけた。ヤギシ副隊長がそれに答えた。
「お呼びいただき光栄です。何なりとお申し付けください」
「お前の腕前は儂がよく知っている。やれるな?」
ワーロン将軍が値踏みするように尋ねた。ヤギシ副隊長はニヤリと笑った。
「ええ、もちろんです。」
「わかっているな。リーカーはもちろん。エミリーもだ。奴らは邪魔だ」
「はい。すべてはマデリー様のために」
ヤギシ副隊長も最初からワーロン将軍の陰謀に加担していたのだ。早速、ザウス隊長が命じた。
「では早速だがすぐに任務に出てくれ。魔法の黒カラスが今頃、リーカーを捕捉しているはずだ」
「わかりました。もう一人、魔騎士を連れて行きます。どうしてもリーカーと戦いたいと志願する者がおりますので」
ヤギシ副隊長はそう言って頭を下げて部屋を出て行った。
◇◇◇◇
ミラウスはマークスに魔法の黒カラスを放った。そこに王宮の陰謀が渦巻く状況を言葉として納めた。それでマークスが女王様のために動いてくれることを願っていた。
(もうすこし内情を調べておくか・・)
ミラウスは姿を魔法で隠し、ワーロン将軍の執務室まで言った。すると中から人の声が聞こえていた。彼はドアの近くまで行き、魔法を使って中を透視した。
すると中ではワーロン将軍が片膝をついていた。その前に誰かがいるようだった。ミラウスは耳を澄ませた。
「ワーロン将軍! どうなっておるのだ!」
それはしわがれた老女の声のようだった。
「申し訳ありません。マークスまでやられました。しかしご安心ください。副隊長のヤギシを派遣しました。すぐにいい報告ができると思います」
「うむ。ならばよい。それでエリザリーの方はどうだ?」
「一時は弱られていたのですが、最近なぜか元気を取り戻されております」
「なんだと! それでは何にもならぬ。何とかならぬのか!」
ワーロン将軍を叱る声が大きくなっていた。
「しかしこればっかりは・・・」
「待てぬ。待てぬぞ。お前も腹をくくるのだ。エリザリーを一思いに・・・」
「しかしそれは・・・マデリー様」
ワーロン将軍のその言葉で、ミラウスは、ワーロン将軍の前にいる者がエリザリー女王の妹、マデリーであることを知った。マデリーはエリザリー女王から嫌われていたので、王宮に入りことは許されなかった。だからここにいるというのは、魔法を使って無理に入ってきたということだった。しかもワーロンたちと図って陰謀を企てている。女王の暗殺も。
「なんということを・・・」
ミラウスは驚いて思わず声を出してしまった。すると中で、
「外で聞いていた者がいるぞ!」
とマデリーが声を上げた。
「すぐに亡き者にします!」
ワーロン将軍はすぐに立ち上がってドアの方に向かって来た。ミラウスは恐ろしくなり、そのままそこから走って逃げた。ドアを開けたワーロン将軍は確かにその後ろ姿を見た。
「ミラウスか! なぜ、あ奴がここに? 聞かれたからには消さねばならぬ」
ワーロン将軍は魔法の黒カラスを呼び寄せ、言葉を収めて外に放った。
ミラウスは必死に逃げた。多分、ワーロン将軍に姿を見られている。この王宮を抜けなければ殺される・・・彼は門を目指した。とにかく魔法で姿をくらませば、門を通り抜けて外に逃げられる・・・もう門が見えてきていた。
「どこへ行く?」
その前に立ちふさがったのはザウス隊長だった。ミラウスはザウス隊長も陰謀に加担していることを直感した。
「いえ、リーカーを討つために戻ろうとしまして・・・」
ミラウスはそう言いながらいつでも剣が抜けるように構えていた。
「ほう、そうか。しかしお前にここに来るように命令した覚えはない。何か探っておるな!」
ザウス隊長は言った。
(こうなっては隠しきれない。いきなり斬りかかれば、いくらザウス隊長でも倒せるかもしれない。)
ミラウスはそう思って一か八かの手に打って出ようとした。
「まさか、そんな・・・。わたしがどうしてそんなことを・・・」
ミラウスは笑顔を作りながらザウス隊長に近づくと、いきなり剣を抜いて、
「ザウス隊長! 覚悟!」
と斬りかかった。しかしザウス隊長はそれをやすやすと避けると、剣を抜いて振り下ろしてきた。ミラウスはその剣を受け止めた。ザウス隊長は鬼のような表情で問いかけた。
「誰に頼まれたのだ? 言え!」
「貴様などに誰が言うか!」
ミラウスは剣で押し返すと距離を置いた。
「貴様らがしている悪だくみを許さぬ!」
今度はミラウスが剣で斬りかかった。だがザウス隊長はその剣を払うと、そのままミラウスを斬りつけた。
「ううっ・・・」
ミラウスは左肩を深く斬られてしまった。血がどくどくと流れて体の力が抜けてきている。ミラウスはザウス隊長に全く歯が立たないことを悟った。しかしこのまま死ぬわけにはいかない。何とか生き延びてマデリーたちの陰謀を伝えなければ・・・。ミラウスは深手を負ったまま王宮の方に逃げた。
「ふふふ。逃げよったか。だがあの深手、もう長いことはあるまい」
そう言ってザウス隊長は引き上げていった。
ミラウスは何とか王宮の廊下を歩いていたが、力尽きて倒れた。もう先がないことがよく分かった。その時、そこを通りかかった者があった。その者は瀕死のミラウスの姿を見て駆け寄ってきた。
「ミラウス殿! しっかりなさってください!」
それはサランサだった。彼女はミラウスの体を抱き起こした。
「サ、サランサ様。陰謀はマデリーから出ております。リーカーやエミリー様を亡き者にし、女王様の命まで狙っております・・・」
それだけ言ってミラウスはこと切れた。それを聞いてしまったサランサは目の前が真っ暗になる気がした。女王様まで手にかけようとしているのか・・・彼女はミラウスを下ろすと急いで部屋に戻っていった。
「サランサ様。魔騎士のミラウスです。マークス様から王宮の異変を探るように言われました」
「ミラウス殿。王宮では父のワーロンが陰謀を企てております」
「ワーロン将軍が!」
ミラウスはあまりのことに衝撃を受けた。リーカー追討の命令を出した本人が陰謀の元だったとは・・・
「お恥ずかしいことに私は止めることができなかった。父は女王様が病に臥せっているのをいいことにこの王宮で好き放題しております。ザウス隊長もそうです。2人は大きな企みをしております」
サランサは目を伏せて悲しそうに言った。
「それは? ワーロン将軍はいかなることを企んでいるのですか?」
「女王様の妹君のマデリー様を次期女王にしようとしております」
「なんと! そんなことが!」
ミラウスは驚いた。そんな大それたことが起こっていようとは・・・。
「ええ、そうです。それでアーリー様とエミリー様が邪魔になった。そこでお2人を闇から闇に葬ろうとしました。しかしリーカー様がエミリー様を守り、父が差し向けた魔騎士たちから逃げていたのです」
「そうでしたか・・・私も他の魔騎士も、マークス様もその陰謀の片棒を担がされていたのか!」
ミラウスはあまりの悔しさに唇をかんだ。
「ミラウス殿。お願いです。リーカー様をお助け下さい。父の野望をくじいてください」
サランサは頭を下げて頼んだ。しかしミラウスは仲間の魔騎士を次々と倒したリーカーに味方をするのは気が進まなかった。
「サランサ様。お気持ちはわかります。しかしリーカーに味方することはできない。それより私は女王様に忠誠を尽くす魔騎士。その女王様をないがしろにするワーロン将軍の悪事を糾弾するのが本筋というもの。証拠を集めて魔騎士の仲間、そしてマークス様とともに立ち上がるつもりです」
ミラウスはきっぱり言った。
「それではリーカー様が・・・」
サランサが言いかけたが、ミラウスはそれを遮った。
「リーカーは所詮、追われる身。今さら期待できません。我々がこの国を正します」
ミラウスはそれだけ言って部屋を出て行った。
◇◇◇◇
ワーロン将軍の執務室に歴戦の魔騎士が一人、入って行った。そこにはワーロン将軍とザウス隊長が待っていた。
「ヤギシ副隊長。よく来た。お前を見込んでやってほしいことがある」
ワーロン将軍が声をかけた。ヤギシ副隊長がそれに答えた。
「お呼びいただき光栄です。何なりとお申し付けください」
「お前の腕前は儂がよく知っている。やれるな?」
ワーロン将軍が値踏みするように尋ねた。ヤギシ副隊長はニヤリと笑った。
「ええ、もちろんです。」
「わかっているな。リーカーはもちろん。エミリーもだ。奴らは邪魔だ」
「はい。すべてはマデリー様のために」
ヤギシ副隊長も最初からワーロン将軍の陰謀に加担していたのだ。早速、ザウス隊長が命じた。
「では早速だがすぐに任務に出てくれ。魔法の黒カラスが今頃、リーカーを捕捉しているはずだ」
「わかりました。もう一人、魔騎士を連れて行きます。どうしてもリーカーと戦いたいと志願する者がおりますので」
ヤギシ副隊長はそう言って頭を下げて部屋を出て行った。
◇◇◇◇
ミラウスはマークスに魔法の黒カラスを放った。そこに王宮の陰謀が渦巻く状況を言葉として納めた。それでマークスが女王様のために動いてくれることを願っていた。
(もうすこし内情を調べておくか・・)
ミラウスは姿を魔法で隠し、ワーロン将軍の執務室まで言った。すると中から人の声が聞こえていた。彼はドアの近くまで行き、魔法を使って中を透視した。
すると中ではワーロン将軍が片膝をついていた。その前に誰かがいるようだった。ミラウスは耳を澄ませた。
「ワーロン将軍! どうなっておるのだ!」
それはしわがれた老女の声のようだった。
「申し訳ありません。マークスまでやられました。しかしご安心ください。副隊長のヤギシを派遣しました。すぐにいい報告ができると思います」
「うむ。ならばよい。それでエリザリーの方はどうだ?」
「一時は弱られていたのですが、最近なぜか元気を取り戻されております」
「なんだと! それでは何にもならぬ。何とかならぬのか!」
ワーロン将軍を叱る声が大きくなっていた。
「しかしこればっかりは・・・」
「待てぬ。待てぬぞ。お前も腹をくくるのだ。エリザリーを一思いに・・・」
「しかしそれは・・・マデリー様」
ワーロン将軍のその言葉で、ミラウスは、ワーロン将軍の前にいる者がエリザリー女王の妹、マデリーであることを知った。マデリーはエリザリー女王から嫌われていたので、王宮に入りことは許されなかった。だからここにいるというのは、魔法を使って無理に入ってきたということだった。しかもワーロンたちと図って陰謀を企てている。女王の暗殺も。
「なんということを・・・」
ミラウスは驚いて思わず声を出してしまった。すると中で、
「外で聞いていた者がいるぞ!」
とマデリーが声を上げた。
「すぐに亡き者にします!」
ワーロン将軍はすぐに立ち上がってドアの方に向かって来た。ミラウスは恐ろしくなり、そのままそこから走って逃げた。ドアを開けたワーロン将軍は確かにその後ろ姿を見た。
「ミラウスか! なぜ、あ奴がここに? 聞かれたからには消さねばならぬ」
ワーロン将軍は魔法の黒カラスを呼び寄せ、言葉を収めて外に放った。
ミラウスは必死に逃げた。多分、ワーロン将軍に姿を見られている。この王宮を抜けなければ殺される・・・彼は門を目指した。とにかく魔法で姿をくらませば、門を通り抜けて外に逃げられる・・・もう門が見えてきていた。
「どこへ行く?」
その前に立ちふさがったのはザウス隊長だった。ミラウスはザウス隊長も陰謀に加担していることを直感した。
「いえ、リーカーを討つために戻ろうとしまして・・・」
ミラウスはそう言いながらいつでも剣が抜けるように構えていた。
「ほう、そうか。しかしお前にここに来るように命令した覚えはない。何か探っておるな!」
ザウス隊長は言った。
(こうなっては隠しきれない。いきなり斬りかかれば、いくらザウス隊長でも倒せるかもしれない。)
ミラウスはそう思って一か八かの手に打って出ようとした。
「まさか、そんな・・・。わたしがどうしてそんなことを・・・」
ミラウスは笑顔を作りながらザウス隊長に近づくと、いきなり剣を抜いて、
「ザウス隊長! 覚悟!」
と斬りかかった。しかしザウス隊長はそれをやすやすと避けると、剣を抜いて振り下ろしてきた。ミラウスはその剣を受け止めた。ザウス隊長は鬼のような表情で問いかけた。
「誰に頼まれたのだ? 言え!」
「貴様などに誰が言うか!」
ミラウスは剣で押し返すと距離を置いた。
「貴様らがしている悪だくみを許さぬ!」
今度はミラウスが剣で斬りかかった。だがザウス隊長はその剣を払うと、そのままミラウスを斬りつけた。
「ううっ・・・」
ミラウスは左肩を深く斬られてしまった。血がどくどくと流れて体の力が抜けてきている。ミラウスはザウス隊長に全く歯が立たないことを悟った。しかしこのまま死ぬわけにはいかない。何とか生き延びてマデリーたちの陰謀を伝えなければ・・・。ミラウスは深手を負ったまま王宮の方に逃げた。
「ふふふ。逃げよったか。だがあの深手、もう長いことはあるまい」
そう言ってザウス隊長は引き上げていった。
ミラウスは何とか王宮の廊下を歩いていたが、力尽きて倒れた。もう先がないことがよく分かった。その時、そこを通りかかった者があった。その者は瀕死のミラウスの姿を見て駆け寄ってきた。
「ミラウス殿! しっかりなさってください!」
それはサランサだった。彼女はミラウスの体を抱き起こした。
「サ、サランサ様。陰謀はマデリーから出ております。リーカーやエミリー様を亡き者にし、女王様の命まで狙っております・・・」
それだけ言ってミラウスはこと切れた。それを聞いてしまったサランサは目の前が真っ暗になる気がした。女王様まで手にかけようとしているのか・・・彼女はミラウスを下ろすと急いで部屋に戻っていった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
人質5歳の生存戦略! ―悪役王子はなんとか死ぬ気で生き延びたい!冤罪処刑はほんとムリぃ!―
ほしみ
ファンタジー
「え! ぼく、死ぬの!?」
前世、15歳で人生を終えたぼく。
目が覚めたら異世界の、5歳の王子様!
けど、人質として大国に送られた危ない身分。
そして、夢で思い出してしまった最悪な事実。
「ぼく、このお話知ってる!!」
生まれ変わった先は、小説の中の悪役王子様!?
このままだと、10年後に無実の罪であっさり処刑されちゃう!!
「むりむりむりむり、ぜったいにムリ!!」
生き延びるには、なんとか好感度を稼ぐしかない。
とにかく周りに気を使いまくって!
王子様たちは全力尊重!
侍女さんたちには迷惑かけない!
ひたすら頑張れ、ぼく!
――猶予は後10年。
原作のお話は知ってる――でも、5歳の頭と体じゃうまくいかない!
お菓子に惑わされて、勘違いで空回りして、毎回ドタバタのアタフタのアワアワ。
それでも、ぼくは諦めない。
だって、絶対の絶対に死にたくないからっ!
原作とはちょっと違う王子様たち、なんかびっくりな王様。
健気に奮闘する(ポンコツ)王子と、見守る人たち。
どうにか生き延びたい5才の、ほのぼのコミカル可愛いふわふわ物語。
(全年齢/ほのぼの/男性キャラ中心/嫌なキャラなし/1エピソード完結型/ほぼ毎日更新中)
幼女はリペア(修復魔法)で無双……しない
しろこねこ
ファンタジー
田舎の小さな村・セデル村に生まれた貧乏貴族のリナ5歳はある日魔法にめざめる。それは貧乏村にとって最強の魔法、リペア、修復の魔法だった。ちょっと説明がつかないでたらめチートな魔法でリナは覇王を目指……さない。だって平凡が1番だもん。騙され上手な父ヘンリーと脳筋な兄カイル、スーパー執事のゴフじいさんと乙女なおかんマール婆さんとの平和で凹凸な日々の話。
最愛の番に殺された獣王妃
望月 或
恋愛
目の前には、最愛の人の憎しみと怒りに満ちた黄金色の瞳。
彼のすぐ後ろには、私の姿をした聖女が怯えた表情で口元に両手を当てこちらを見ている。
手で隠しているけれど、その唇が堪え切れず嘲笑っている事を私は知っている。
聖女の姿となった私の左胸を貫いた彼の愛剣が、ゆっくりと引き抜かれる。
哀しみと失意と諦めの中、私の身体は床に崩れ落ちて――
突然彼から放たれた、狂気と絶望が入り混じった慟哭を聞きながら、私の思考は止まり、意識は閉ざされ永遠の眠りについた――はずだったのだけれど……?
「憐れなアンタに“選択”を与える。このままあの世に逝くか、別の“誰か”になって新たな人生を歩むか」
謎の人物の言葉に、私が選択したのは――
悪役令嬢になるのも面倒なので、冒険にでかけます
綾月百花
ファンタジー
リリーには幼い頃に決められた王子の婚約者がいたが、その婚約者の誕生日パーティーで婚約者はミーネと入場し挨拶して歩きファーストダンスまで踊る始末。国王と王妃に謝られ、贈り物も準備されていると宥められるが、その贈り物のドレスまでミーネが着ていた。リリーは怒ってワインボトルを持ち、美しいドレスをワイン色に染め上げるが、ミーネもリリーのドレスの裾を踏みつけ、ワインボトルからボトボトと頭から濡らされた。相手は子爵令嬢、リリーは伯爵令嬢、位の違いに国王も黙ってはいられない。婚約者はそれでも、リリーの肩を持たず、リリーは国王に婚約破棄をして欲しいと直訴する。それ受け入れられ、リリーは清々した。婚約破棄が完全に決まった後、リリーは深夜に家を飛び出し笛を吹く。会いたかったビエントに会えた。過ごすうちもっと好きになる。必死で練習した飛行魔法とささやかな攻撃魔法を身につけ、リリーは今度は自分からビエントに会いに行こうと家出をして旅を始めた。旅の途中の魔物の森で魔物に襲われ、リリーは自分の未熟さに気付き、国営の騎士団に入り、魔物狩りを始めた。最終目的はダンジョンの攻略。悪役令嬢と魔物退治、ダンジョン攻略等を混ぜてみました。メインはリリーが王妃になるまでのシンデレラストーリーです。
家ごと異世界転移〜異世界来ちゃったけど快適に暮らします〜
奥野細道
ファンタジー
都内の2LDKマンションで暮らす30代独身の会社員、田中健太はある夜突然家ごと広大な森と異世界の空が広がるファンタジー世界へと転移してしまう。
パニックに陥りながらも、彼は自身の平凡なマンションが異世界においてとんでもないチート能力を発揮することを発見する。冷蔵庫は地球上のあらゆる食材を無限に生成し、最高の鮮度を保つ「無限の食料庫」となり、リビングのテレビは異世界の情報をリアルタイムで受信・翻訳する「異世界情報端末」として機能。さらに、お風呂の湯はどんな傷も癒す「万能治癒の湯」となり、ベランダは瞬時に植物を成長させる「魔力活性化菜園」に。
健太はこれらの能力を駆使して、食料や情報を確保し、異世界の人たちを助けながら安全な拠点を築いていく。
短編【シークレットベビー】契約結婚の初夜の後でいきなり離縁されたのでお腹の子はひとりで立派に育てます 〜銀の仮面の侯爵と秘密の愛し子〜
美咲アリス
恋愛
レティシアは義母と妹からのいじめから逃げるために契約結婚をする。結婚相手は醜い傷跡を銀の仮面で隠した侯爵のクラウスだ。「どんなに恐ろしいお方かしら⋯⋯」震えながら初夜をむかえるがクラウスは想像以上に甘い初体験を与えてくれた。「私たち、うまくやっていけるかもしれないわ」小さな希望を持つレティシア。だけどなぜかいきなり離縁をされてしまって⋯⋯?
第5皇子に転生した俺は前世の医学と知識や魔法を使い世界を変える。
黒ハット
ファンタジー
前世は予防医学の専門の医者が飛行機事故で結婚したばかりの妻と亡くなり異世界の帝国の皇帝の5番目の子供に転生する。子供の生存率50%という文明の遅れた世界に転生した主人公が前世の知識と魔法を使い乱世の世界を戦いながら前世の奥さんと巡り合い世界を変えて行く。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる