8 / 81
第8話 スキル成長
しおりを挟む
吠える声が近付いてきたかと思うと、別の生物が暗闇の奥から飛び出す。
熊だ! 熊! ベアーさんが出たっ!
よく見ると、暗闇から飛び出したのは、狂暴そうな長い爪を持った熊であった。
「ガチャ、前に出るな。俺の後ろにいろ」
狂暴そうな熊の接近してきたので、ガチャを後ろに下がらせる。
爪でやられたら一撃死するかもしれんが、この距離だと逃げることも無理っぽいよな。
熊は松明を持つ俺を見つけたことで、こちらに突進してくる。
くっそ、狼に噛まれただけであの痛さだし、できれば接近戦は避けたい。
さっきみたいに魔法でなんとか倒せないだろうか。
突進してくる熊に向け、今度はアイスの魔法を放った。
拳大の氷が手のひらから撃ち出されると、熊の眉間に直撃し身体が凍って動きが鈍るのが見えた。
仕留められないか。でも、動きは鈍ったぞ。これなら、接近戦でもいける!
俺は凍って動きが鈍った熊の胸元に飛び込むと、先ほど手に入れた鋼鉄の短剣をそのまま横薙ぎに斬り払った。
おぉ、剣が軽いぞ。もっと扱いづらいのかと思ったけどこれなら余裕だ!
スキル効果なのか、短剣は非常に軽くて扱いやすい代物だった。
「ガウガウっ!!」
腹を斬られた大量の血を流した熊が怒ったのか、俺に向かって吠える。
そんな脅しでビビるわけにはいかず、手にした短剣を熊の頭に向けて振り下ろした。
振り下ろした刃が熊の皮膚に食い込む瞬間、力を込めると刃筋が綺麗に入り、吠えていた熊の頭部はまっぷたつに斬り分けられ、そのまま絶命した。
今の感触は会心の一撃だろうか……。綺麗に入ったな。
頭を勝ち割られた熊が絶命すると、はぐれウルフの時よりもまぶしい光の玉がガチャの身体に吸収される。
光がおさまるとガチャを引くための金色コインが、ガチャの身体から零れ落ちた。
「魔物を倒すとコインが手に入るとかいう仕様はありがてぇ。また、成長できる」
ガチャから零れ落ちた金色コインを拾い上げる。
全部で11枚あった。
魔物を倒せば光の玉がガチャの身体に吸収され、光の玉が一定量たまれば新たな金色コインが排出されるというこみたいだな。
となると、冒険者とかやって、魔物をガンガン狩って成長していくのがいいかもしれない。
さすが、ゲーマーのツボを付いてくるシステムだ。
「よし、ガチャ。ここにお座り!」
ガチャを引いてもらえると察したガチャが、俺の前に座り込んだ。
手に入れた金色コインをガチャのコイン投入口に入れてやる。
レバーを回し、カプセルを開けると鑑定した。
―――――――――――――――――――――
ランク:N
スキル名:ファイアⅠ
種別:攻撃魔法
効果:火属性魔法ファイアを発動できるようになる
魔法威力:20
属性効果:火傷(累積ダメージ弱) 弱点属性への魔法威力2倍
クールタイム:20秒
消費MP:5
取得しますか? Y/N
―――――――――――――――――――――――
被った。さすがにノーマルスキルは被るよな……。
これは取得しない方がいいかっていうより、被ったやつは取得するとどうなるんだろうか。
試しで取得してみるか。
効果がなかったら次からは被ったのは取得しなければいいだけだしな。
俺は被ったファイアⅠを取得してみた。
>ファイアⅠからファイアⅡになりました。
おお、スキル進化してるっぽいから鑑定してみるか。
―――――――――――――――――――――
ランク:N
スキル名:ファイアⅠ→Ⅱ
種別:攻撃魔法
効果:火属性魔法ファイアを発動できるようになる
魔法威力:20→40
属性効果:火傷(累積ダメージ弱) 弱点属性への魔法威力2倍→3倍
クールタイム:20秒→15秒
消費MP:5
―――――――――――――――――――――――
威力と特効効果が上がってるようだ。
クールダウンが下がるのも助かる。
被ってもスキル効果が上がるなら、どんどんと取得していくべきだということか。
金色コインの入手法とスキル被りの問題が解決し、俺は倒した熊をを鑑定する。
―――――――――――――――――――――――――――――――
ロングネイルベアーLV20
HP0/200
MP0/0
攻撃方法:ひっかき かみつき 突進
弱点属性:氷
解体時取得物:熊の皮 熊の肉 長い爪 骨
解説:ウィンダミアの洞窟に生息する希少種の熊。縄張り意識の高さから洞窟の番人とも呼ばれる。縄張りにさえ入らなければおとなしいが縄張りを荒らすと凶悪化する。
――――――――――――――――――――――――――――――――
弱点属性のアイスの魔法で、それなりのダメージを受けたっぽいな。
それと攻撃は、短剣の基礎攻撃力が40、それに剣技向上Ⅰスキル2倍化が乗って基礎攻撃力が80まで上昇。
そこにSTR値20が乗って100まで引き上げられてたはず。
会心の一撃まで含めると、オーバーキルだった可能性もあるな。
近接戦闘するのは若干怖いけど、剣が当たれば威力は申し分ないみたいだ。
まともな防具と防御系を向上させるスキルが手に入れば、近接の方が効率はいいかもしれん。
そのためにも、ガチャ引いて自分を強化しとくか。
熊だ! 熊! ベアーさんが出たっ!
よく見ると、暗闇から飛び出したのは、狂暴そうな長い爪を持った熊であった。
「ガチャ、前に出るな。俺の後ろにいろ」
狂暴そうな熊の接近してきたので、ガチャを後ろに下がらせる。
爪でやられたら一撃死するかもしれんが、この距離だと逃げることも無理っぽいよな。
熊は松明を持つ俺を見つけたことで、こちらに突進してくる。
くっそ、狼に噛まれただけであの痛さだし、できれば接近戦は避けたい。
さっきみたいに魔法でなんとか倒せないだろうか。
突進してくる熊に向け、今度はアイスの魔法を放った。
拳大の氷が手のひらから撃ち出されると、熊の眉間に直撃し身体が凍って動きが鈍るのが見えた。
仕留められないか。でも、動きは鈍ったぞ。これなら、接近戦でもいける!
俺は凍って動きが鈍った熊の胸元に飛び込むと、先ほど手に入れた鋼鉄の短剣をそのまま横薙ぎに斬り払った。
おぉ、剣が軽いぞ。もっと扱いづらいのかと思ったけどこれなら余裕だ!
スキル効果なのか、短剣は非常に軽くて扱いやすい代物だった。
「ガウガウっ!!」
腹を斬られた大量の血を流した熊が怒ったのか、俺に向かって吠える。
そんな脅しでビビるわけにはいかず、手にした短剣を熊の頭に向けて振り下ろした。
振り下ろした刃が熊の皮膚に食い込む瞬間、力を込めると刃筋が綺麗に入り、吠えていた熊の頭部はまっぷたつに斬り分けられ、そのまま絶命した。
今の感触は会心の一撃だろうか……。綺麗に入ったな。
頭を勝ち割られた熊が絶命すると、はぐれウルフの時よりもまぶしい光の玉がガチャの身体に吸収される。
光がおさまるとガチャを引くための金色コインが、ガチャの身体から零れ落ちた。
「魔物を倒すとコインが手に入るとかいう仕様はありがてぇ。また、成長できる」
ガチャから零れ落ちた金色コインを拾い上げる。
全部で11枚あった。
魔物を倒せば光の玉がガチャの身体に吸収され、光の玉が一定量たまれば新たな金色コインが排出されるというこみたいだな。
となると、冒険者とかやって、魔物をガンガン狩って成長していくのがいいかもしれない。
さすが、ゲーマーのツボを付いてくるシステムだ。
「よし、ガチャ。ここにお座り!」
ガチャを引いてもらえると察したガチャが、俺の前に座り込んだ。
手に入れた金色コインをガチャのコイン投入口に入れてやる。
レバーを回し、カプセルを開けると鑑定した。
―――――――――――――――――――――
ランク:N
スキル名:ファイアⅠ
種別:攻撃魔法
効果:火属性魔法ファイアを発動できるようになる
魔法威力:20
属性効果:火傷(累積ダメージ弱) 弱点属性への魔法威力2倍
クールタイム:20秒
消費MP:5
取得しますか? Y/N
―――――――――――――――――――――――
被った。さすがにノーマルスキルは被るよな……。
これは取得しない方がいいかっていうより、被ったやつは取得するとどうなるんだろうか。
試しで取得してみるか。
効果がなかったら次からは被ったのは取得しなければいいだけだしな。
俺は被ったファイアⅠを取得してみた。
>ファイアⅠからファイアⅡになりました。
おお、スキル進化してるっぽいから鑑定してみるか。
―――――――――――――――――――――
ランク:N
スキル名:ファイアⅠ→Ⅱ
種別:攻撃魔法
効果:火属性魔法ファイアを発動できるようになる
魔法威力:20→40
属性効果:火傷(累積ダメージ弱) 弱点属性への魔法威力2倍→3倍
クールタイム:20秒→15秒
消費MP:5
―――――――――――――――――――――――
威力と特効効果が上がってるようだ。
クールダウンが下がるのも助かる。
被ってもスキル効果が上がるなら、どんどんと取得していくべきだということか。
金色コインの入手法とスキル被りの問題が解決し、俺は倒した熊をを鑑定する。
―――――――――――――――――――――――――――――――
ロングネイルベアーLV20
HP0/200
MP0/0
攻撃方法:ひっかき かみつき 突進
弱点属性:氷
解体時取得物:熊の皮 熊の肉 長い爪 骨
解説:ウィンダミアの洞窟に生息する希少種の熊。縄張り意識の高さから洞窟の番人とも呼ばれる。縄張りにさえ入らなければおとなしいが縄張りを荒らすと凶悪化する。
――――――――――――――――――――――――――――――――
弱点属性のアイスの魔法で、それなりのダメージを受けたっぽいな。
それと攻撃は、短剣の基礎攻撃力が40、それに剣技向上Ⅰスキル2倍化が乗って基礎攻撃力が80まで上昇。
そこにSTR値20が乗って100まで引き上げられてたはず。
会心の一撃まで含めると、オーバーキルだった可能性もあるな。
近接戦闘するのは若干怖いけど、剣が当たれば威力は申し分ないみたいだ。
まともな防具と防御系を向上させるスキルが手に入れば、近接の方が効率はいいかもしれん。
そのためにも、ガチャ引いて自分を強化しとくか。
210
あなたにおすすめの小説
パーティーを追放されるどころか殺されかけたので、俺はあらゆる物をスキルに変える能力でやり返す
名無し
ファンタジー
パーティー内で逆境に立たされていたセクトは、固有能力取得による逆転劇を信じていたが、信頼していた仲間に裏切られた上に崖から突き落とされてしまう。近隣で活動していたパーティーのおかげで奇跡的に一命をとりとめたセクトは、かつての仲間たちへの復讐とともに、助けてくれた者たちへの恩返しを誓うのだった。
転生者は力を隠して荷役をしていたが、勇者パーティーに裏切られて生贄にされる。
克全
ファンタジー
第6回カクヨムWeb小説コンテスト中間選考通過作
「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています。
2020年11月4日「カクヨム」異世界ファンタジー部門日間ランキング51位
2020年11月4日「カクヨム」異世界ファンタジー部門週間ランキング52位
アイテムボックスの最も冴えた使い方~チュートリアル1億回で最強になったが、実力隠してアイテムボックス内でスローライフしつつ駄竜とたわむれる~
うみ
ファンタジー
「アイテムボックス発動 収納 自分自身!」
これしかないと思った!
自宅で休んでいたら突然異世界に拉致され、邪蒼竜と名乗る強大なドラゴンを前にして絶対絶命のピンチに陥っていたのだから。
奴に言われるがままステータスと叫んだら、アイテムボックスというスキルを持っていることが分かった。
得た能力を使って何とかピンチを逃れようとし、思いついたアイデアを咄嗟に実行に移したんだ。
直後、俺の体はアイテムボックスの中に入り、難を逃れることができた。
このまま戻っても捻りつぶされるだけだ。
そこで、アイテムボックスの中は時間が流れないことを利用し、チュートリアルバトルを繰り返すこと1億回。ついにレベルがカンストする。
アイテムボックスの外に出た俺はドラゴンの角を折り、危機を脱する。
助けた竜の巫女と共に彼女の村へ向かうことになった俺だったが――。
ダンジョンに捨てられた私 奇跡的に不老不死になれたので村を捨てます
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
私の名前はファム
前世は日本人、とても幸せな最期を迎えてこの世界に転生した
記憶を持っていた私はいいように使われて5歳を迎えた
村の代表だった私を拾ったおじさんはダンジョンが枯渇していることに気が付く
ダンジョンには栄養、マナが必要。人もそのマナを持っていた
そう、おじさんは私を栄養としてダンジョンに捨てた
私は捨てられたので村をすてる
隠して忘れていたギフト『ステータスカスタム』で能力を魔改造 〜自由自在にカスタマイズしたら有り得ないほど最強になった俺〜
桜井正宗
ファンタジー
能力(スキル)を隠して、その事を忘れていた帝国出身の錬金術師スローンは、無能扱いで大手ギルド『クレセントムーン』を追放された。追放後、隠していた能力を思い出しスキルを習得すると『ステータスカスタム』が発現する。これは、自身や相手のステータスを魔改造【カスタム】できる最強の能力だった。
スローンは、偶然出会った『大聖女フィラ』と共にステータスをいじりまくって最強のステータスを手に入れる。その後、超高難易度のクエストを難なくクリア、無双しまくっていく。その噂が広がると元ギルドから戻って来いと頭を下げられるが、もう遅い。
真の仲間と共にスローンは、各地で暴れ回る。究極のスローライフを手に入れる為に。
レベル1の時から育ててきたパーティメンバーに裏切られて捨てられたが、俺はソロの方が本気出せるので問題はない
あつ犬
ファンタジー
王国最強のパーティメンバーを鍛え上げた、アサシンのアルマ・アルザラットはある日追放され、貯蓄もすべて奪われてしまう。 そんな折り、とある剣士の少女に助けを請われる。「パーティメンバーを助けてくれ」! 彼の人生が、動き出す。
帰って来た勇者、現代の世界を引っ掻きまわす
黄昏人
ファンタジー
ハヤトは15歳、中学3年生の時に異世界に召喚され、7年の苦労の後、22歳にて魔族と魔王を滅ぼして日本に帰還した。帰還の際には、莫大な財宝を持たされ、さらに身につけた魔法を始めとする能力も保持できたが、マナの濃度の低い地球における能力は限定的なものであった。しかし、それでも圧倒的な体力と戦闘能力、限定的とは言え魔法能力は現代日本を、いや世界を大きく動かすのであった。
4年前に書いたものをリライトして載せてみます。
俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる
十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる