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一章
37.新たな日常
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翌日。
窓から差し込む光がまぶたに当たり目を覚ましたハルトは体を起こすまえにシノの頭からそーっと腕を抜く。腕を開放する事が出来たハルトは腕に感じる痺れに戸惑いつつも体を起こそうとする。しかしどうも起き上がることが出来ない。まるでお腹らへんに何か重りの様な物が置かれている感覚になるハルト。起き上がれない原因は何かと思いハルトが布団をめくってみるとそこには体の上でスヤスヤと眠っているラムネがいた。
(何やってんだこいつ。あっちで寝ろって言ったのに)
ハルトは布団をめくりシノに優しくかける。そしてシノを起こさない程度にラムネの頭にげんこつを喰らわす。するとラムネは頭部に感じた痛みで涙目になりながら目を覚ました。
「何するんですかぁ、朝から美少女を殴るなんて。とんだご趣味をお持ちなんですねッッ!!!」
ラムネはそう言うとハルトのお腹にグーパンチをかます。あまりにも痛かったためハルトは一人お腹を抑えて悶絶していた。
「お前……やったな。ついにやったな」
「元はと言えばそっちが先に殴ったんじゃないですかぁ!!」
「俺のは優しさ純度百パーセントだがお前のはゼロだゼロ!」
「先に殴った方が悪いんですぅ。美少女を殴るのは極刑ですぅ~!!」
ハルトはすぅーと息を吸ってふぅーと吐いたあとラムネを一度体の上からどかす。そしてベッドから降りてラムネの背後に周り服を強く握る。そして引きずりだし扉の方へ向かい始める。
「よし決めた今から引きずって追い出す」
「現在進行系、現在進行系!! 現在進行系で引きずられてますよぉ!! すいませんすいません! 多分きっと絶対とは言えないけど約束は守りますから」
「今日から一人減るから宿泊代もまた変わってくるか」
「良いんですね? 良いんですか! このまま行けば私の最終奥義を炸裂しますけどもぉ!!」
「知らん、好きにしろ」
「私の奥義~~!!!」
ラムネはそう言って悪い顔をする。しかしそれにハルトが気づくことはなかった。そして今ここでラムネの最終奥義が発動する。
「シノさぁああん! ハルトさんに二人っきりの密室に連れて行かれそうです~! これは未曾有の危機だぁ~!!!」
「おま、やめろ」
するとラムネの声ですっかり目を覚ましたシノがハルトの事を見つめる。そしてラムネが言っていた事と状況を見て理解したようで「わかった」と言った。ハルトはシノが嘘に騙されずちゃんと理解してくれた事に安心していたのも束の間、シノはハルトに対して指を向ける。
「おいおい! 放とうとするな。これは誤解だ。シノもこいつが馬鹿なのはなんとなくわかってるだろ」
「うん。でもハルト、その状況だとあまり誤解だと思えない」
「すいません。ほんとすいません」
ハルトはラムネから手を離しお辞儀を繰り返し行う。一方開放されたラムネはお辞儀するハルトの顔を見るために地面に横になっていた。そしてハルトは顔を下げたままシノに聞こえない声で会話をする。
「何やってんだ」
「これは私の勝ち~ですねぇ」
「お前、覚えとけよ」
「私はいつでも相手になりますよぉ~! 暇なので!!」
会話をしているとシノが「もういーよ。それより今日どうするか決めよ」と言ってくれハルトは顔をあげる。その時のラムネの顔は腹立つほどにニッコニコしていた。
(こいつのお願いフル無視したろうかな)
こうしてハルトはラムネの最終奥義によって敗北したのだった。
窓から差し込む光がまぶたに当たり目を覚ましたハルトは体を起こすまえにシノの頭からそーっと腕を抜く。腕を開放する事が出来たハルトは腕に感じる痺れに戸惑いつつも体を起こそうとする。しかしどうも起き上がることが出来ない。まるでお腹らへんに何か重りの様な物が置かれている感覚になるハルト。起き上がれない原因は何かと思いハルトが布団をめくってみるとそこには体の上でスヤスヤと眠っているラムネがいた。
(何やってんだこいつ。あっちで寝ろって言ったのに)
ハルトは布団をめくりシノに優しくかける。そしてシノを起こさない程度にラムネの頭にげんこつを喰らわす。するとラムネは頭部に感じた痛みで涙目になりながら目を覚ました。
「何するんですかぁ、朝から美少女を殴るなんて。とんだご趣味をお持ちなんですねッッ!!!」
ラムネはそう言うとハルトのお腹にグーパンチをかます。あまりにも痛かったためハルトは一人お腹を抑えて悶絶していた。
「お前……やったな。ついにやったな」
「元はと言えばそっちが先に殴ったんじゃないですかぁ!!」
「俺のは優しさ純度百パーセントだがお前のはゼロだゼロ!」
「先に殴った方が悪いんですぅ。美少女を殴るのは極刑ですぅ~!!」
ハルトはすぅーと息を吸ってふぅーと吐いたあとラムネを一度体の上からどかす。そしてベッドから降りてラムネの背後に周り服を強く握る。そして引きずりだし扉の方へ向かい始める。
「よし決めた今から引きずって追い出す」
「現在進行系、現在進行系!! 現在進行系で引きずられてますよぉ!! すいませんすいません! 多分きっと絶対とは言えないけど約束は守りますから」
「今日から一人減るから宿泊代もまた変わってくるか」
「良いんですね? 良いんですか! このまま行けば私の最終奥義を炸裂しますけどもぉ!!」
「知らん、好きにしろ」
「私の奥義~~!!!」
ラムネはそう言って悪い顔をする。しかしそれにハルトが気づくことはなかった。そして今ここでラムネの最終奥義が発動する。
「シノさぁああん! ハルトさんに二人っきりの密室に連れて行かれそうです~! これは未曾有の危機だぁ~!!!」
「おま、やめろ」
するとラムネの声ですっかり目を覚ましたシノがハルトの事を見つめる。そしてラムネが言っていた事と状況を見て理解したようで「わかった」と言った。ハルトはシノが嘘に騙されずちゃんと理解してくれた事に安心していたのも束の間、シノはハルトに対して指を向ける。
「おいおい! 放とうとするな。これは誤解だ。シノもこいつが馬鹿なのはなんとなくわかってるだろ」
「うん。でもハルト、その状況だとあまり誤解だと思えない」
「すいません。ほんとすいません」
ハルトはラムネから手を離しお辞儀を繰り返し行う。一方開放されたラムネはお辞儀するハルトの顔を見るために地面に横になっていた。そしてハルトは顔を下げたままシノに聞こえない声で会話をする。
「何やってんだ」
「これは私の勝ち~ですねぇ」
「お前、覚えとけよ」
「私はいつでも相手になりますよぉ~! 暇なので!!」
会話をしているとシノが「もういーよ。それより今日どうするか決めよ」と言ってくれハルトは顔をあげる。その時のラムネの顔は腹立つほどにニッコニコしていた。
(こいつのお願いフル無視したろうかな)
こうしてハルトはラムネの最終奥義によって敗北したのだった。
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