勘違いとすれ違い

落ち着かない気持ち

彼女Aへの気持ちに気づいて数ヶ月後
僕は家庭の事情で退職しなければならなくなった。
もちろんこの話もどちらにもした。
彼女にはギリギリに報告した。
彼女Aだけにはかなり前に報告はしていた。
「これは先輩のことなので逆にいいと思いますよ今の気持ちを整理するには」
食事の際に彼女Aに言われた言葉である。
退職する１ヶ月前くらいにご飯に行った僕たち。
「彼女Aと会うのはもう後少ししかないのかぁ」
少し寂しい感じで話を振る僕。
「やめても会えますよw」
その言葉を待っていた僕もいた。
「え！また会ってくれるんですか？」
正直すごく嬉しかった。
このまま時間が止まればいいのにと
２人で入れる時間が続けばいいのに
僕の中で彼女Aへの気持ちが強くなっていくのを感じた。
食事の帰り別れたくなくて家の近くまで送った。
「ここまででいいですよ。気を使わなくて」
「別に気を使ってはないよ？ほんとに大丈夫？
ほんとは別れたくないなんて言えない。
「うん大丈夫。ありがとね」
そう言いながら遠くに行く彼女を僕は眺めることしかできなかった。
この時、追いかけてでも一緒にいたいというべきだったのか
弱い自分に嫌気がさした。