魔剣士「お姫様の家出に付き合うことになった」【現在完結】

Naminagare-波流-

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第五章【西方大地】

5-5 魔導書

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……
…………
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・
―――【 昼過ぎ 】

…ボスンッ!
魔剣士「はぁ、はぁ~……!」
白姫「結構歩いたね……」
猛竜騎士「…昼くらいか。そろそろ昼飯にすっかぁ」

魔剣士「そうしてくれ…。さすがに強がりも言えねぇわ……」ズキズキ…
魔剣士「肩は痛いわ、腰は痛いわ、足の裏は激痛でちょっとキツイわ……」

猛竜騎士(……少し、素直になったか)
白姫「…そうだ、魔剣士っ」
魔剣士「ん…」
…トントンッ
魔剣士「……お」
白姫「肩叩きしてあげるっ」
魔剣士「…おいおい、いいよ。お前も疲れてるだろうに」
白姫「ずーっと重い本を運んでるんだもん、マッサージくらいしてあげるよ~」
魔剣士「…いらないっつーに」ハハ
白姫「よく分からないけど、なんかこうしたりするんだよね!」
…グイッ!
魔剣士「のごっ!?」
魔剣士「し、しらひへ、違う、ちがっ!それ喉、じまっでるっ!!」
ギュウウッ……!
白姫「あっ!ごめんっ…!」

猛竜騎士「……何してんだか」
猛竜騎士「キャットツリーも近くにあるだろうから、ちょっと採ってくるぞ」
猛竜騎士「ついでに、何か獲物がないかサクっと探してくるからココにいろよ」

魔剣士「ごほごほっ!へいよ、お気をつけて……」
白姫「いってらっしゃいですっ」

猛竜騎士「せめて旨い魔獣とかいればいいんだがなー…」
ザッザッザッ……
ザッザッ……
………



白姫「……よしっ」
白姫「私は、マッサージ頑張る~~…!」
…ギュッギュッ!
魔剣士「…」
白姫「ん、ん~……!」ググッ
ギュッギュッ……
魔剣士「…ははっ」
魔剣士「……白姫、もういいって。充分効いてめっちゃ元気出てきたぞ」フリフリ

白姫「元気になってきた?」
魔剣士「おうおう、もうバリバリだ」
白姫「えへへ、元気が出たなら良かったぁ…」ニコニコ
魔剣士「……ったく、なら次は俺の番だ。後ろ向け」クイッ
白姫「えっ、私はいいよ!」
魔剣士「お前は普段から運動してなかったから、俺よりバッキバキだろ身体」
白姫「でも……」
魔剣士「いーから向けっ!」グイッ!
…グリンッ!
白姫「はうっ!」
魔剣士「力抜けよ~」
白姫「う~…。本当は魔剣士だけにするつもりだったのに……」
魔剣士「平等でいいんだよ。いくぞ…」
…グッ
魔剣士(このまま、なんかイタズラしてやろうかなんて……)ニヤッ
魔剣士(……って)
魔剣士(ん゛っ…!?)
ググッ…!!
魔剣士「……お前」
魔剣士「首の付け根から、クッソかてぇじゃねえか!」ギギギッ…
グリッ…!
白姫「そ、そうなのかな…?」
白姫「なんか首とか肩、腰がちょっとだけ痛いなーって程度だったんだけど…」アハハ…

魔剣士(……な、並大抵の疲労じゃねぇぞこれ)
魔剣士(本来の痛みすら通り越して、麻痺してんのか……?)
魔剣士(……無駄に我慢してたんだな)
魔剣士(…)
魔剣士(知られたらオッサンに怒られるかもしんねぇが、今ならちょっといねぇだろうし……)キョロキョロ

白姫「魔剣士も疲れてるんだから、あまりそんなに……」
魔剣士「白姫、ちょっと脱げ」
白姫「えっ!」
魔剣士「こっち向かなくていいから、ちょっとだけ脱げ」
白姫「ぬ、脱げって……」
魔剣士「森ん中で肌を晒すのは良くねぇから、すぐ終わらすぞ」
白姫「全部脱ぐの…?」
魔剣士「全部だ」
白姫「……ちょっとだけ嫌かも」
魔剣士(…うっ)

白姫「あの、なんか…ね」
白姫「前のことと、魔剣士が他の人に見せるのはダメだとか、色々言われて……」
白姫「近くに猛竜騎士さんがいるし、もし見られたらちょっと恥ずかしいっていうか……」モジモジ

魔剣士「……あぁ!そっちか!」
白姫「ふぇ?」
魔剣士「俺に対して脱ぐのが嫌なのかと」
白姫「そ、それは別にいいよ…?」
魔剣士「そうかそうか」ハッハッハ
白姫「うんっ。魔剣士なら安心できるもん」

魔剣士「…」
魔剣士「……いやいやいや、そういう問題じゃねーから!」ブンブン

白姫「ふぇ?」
魔剣士「つーか、どうせ誰も見てねーから早く脱げ!」
…グイッ!
白姫「ひゃっ!ま、待って、無理やりされるのは…!ちょっと、嫌っ……!」ブルッ
魔剣士「あっ…」
白姫「ご、ごめん…なさい……」
魔剣士「…すまん。調子に乗りすぎた」
白姫「ううんっ…。今、脱ぐから……」
ゴソゴソ……
魔剣士「…っ」
パサッ…
白姫「……はい。これでいいんだよね」クルッ!
魔剣士「…こっち向かなくていいっつーの!」ドキッ!
白姫「あっ!そ、そうだったね…!はいっ!」クルッ

魔剣士(……うっ。わずかに汗やら色々香って、なんか…色々……まずいな……)

白姫「…」ドキドキ
魔剣士(…変態か、俺は!!)
白姫「……魔剣士?」
魔剣士「…お、おうっ!?」
白姫「どうしたの?脱いだよ~」
魔剣士「わ、分かってるよ!今やっから!」パァァッ
白姫「ん~?」
魔剣士「ちょっとだけ、痛いかもしれん」
…グイッ! 
白姫「……また、マッサージ?」
魔剣士「…よっと」パァァッ!
グッ、グッ!!ググッ……!
白姫「…っ!?」ズキンッ
魔剣士「一瞬だが、首から足の裏まで流れるように痛むかもしれん。我慢してくれ」
白姫「う、うんっ…!」ズキッ!
魔剣士「…ッ」
グリグリッ、ゴリッ……!グッ…!ズキンッ!
白姫「あっ……!?」
ビリビリッ…!!
白姫「あぐっ!?」バチッ!
白姫「んくっ……!?」ビクビクッ!

魔剣士「……っし!」フゥ
魔剣士「一瞬だったが、もう痛くないだろ…?」

白姫「…う、うん。一瞬だけ、ビリってなったけど…」
魔剣士「…服を着ていいぞ」
白姫「分かった…。一体、何をしたの?」
ゴソゴソ…パサパサッ……
魔剣士「気づかないか?」
白姫「…うん?」
魔剣士「身体、少し軽くなっただろ」

白姫「…」
白姫「……あっ」スゥゥ…

魔剣士「疲労部分に、魔力を打ち込んで直接的な疲労と相殺させたんだ」
魔剣士「光魔法の一つで、ヒールを体内に直接打ち込む術なんだが……」
魔剣士「魔法衣を羽織ってるし、それだと打ち込めないんで脱いでもらったんだよ」
魔剣士「俺はそこまで上手くないから、痛みもあるし疲労も多くは消せないが…少しは楽になっただろ?」

白姫「…!」

魔剣士(それに、慣れてないと魔力を使うんだよな……)ゼェゼェ…
魔剣士(やっぱりオッサンに怒られるかね…。)
魔剣士(この状況で膨大な魔力を使うなと、もっと考えろと恐らく怒鳴られそうだ……)

白姫「…ありがとう、魔剣士っ!」バッ
…ギュウッ!
魔剣士(……ま、いいか)ニヘラ

…ガサガサッ!
猛竜騎士「……ただいまー」

魔剣士「お、おかえり!」
白姫「おかえりなさいっ!」

猛竜騎士「…」ジロッ

魔剣士「…」
白姫「…」ギュー…

猛竜騎士「…俺のいない間に抱き合うとは、俺は邪魔な存在でしょうかね」

魔剣士「あ、いやこれは!」
白姫「猛竜騎士さん、魔剣士ってば凄いんです!なんか魔力を打ち込ん…むぐっ」
魔剣士(ば、ばかっ!待て待て!)
白姫「むぐぐ~…!」

猛竜騎士「……何してんだか。それより、魔剣士は昼飯の焚火をよろしく」
猛竜騎士「簡単な動物捕まえたから、白姫は捌いてくれ、いいな?」

魔剣士「…へいへい」
白姫「…頑張りますっ」

猛竜騎士「食い終ったら、今日は魔導書で魔法の勉強だ。」
猛竜騎士「魔剣士、姫様、それぞれに見合った魔法をかる~く会得してもらおっかね」ニカッ

魔剣士「……お!?早くやろうぜっ!!」
白姫「頑張りますっ!!」
猛竜騎士「食いモンの準備より、戦闘技術を喜ぶかね…ふつう……」

…………
……



……
…………
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
―――【 30分後 】

魔剣士「…ぷはぁっ」ゲフッ
白姫「ごちそう様でした」ペコッ
猛竜騎士「おそまつさん」
魔剣士「……で、オッサン!」ガタッ!
猛竜騎士「はえぇよ」
魔剣士「何が!」
猛竜騎士「どうせ魔導書だろ。食後くらい、少しは……」
魔剣士「食後の魔導書と言うだろう!」
猛竜騎士「ねぇよ、そんな言葉」
白姫「わ、私も早くお勉強してみたいな~……とか」チラッ
猛竜騎士「姫様もかい」
白姫「うぅ…。ごめんなさい……」
猛竜騎士「……はぁ、しゃあねぇなぁ」
ゴソゴソッ……

魔剣士「…っ!」ウズッ
白姫「…っ!」ワクワク

猛竜騎士「……お前がこっち、姫様がこっち。あと勝手にやって」スッ
…ポイポイッ

白姫「」
魔剣士「……おいっ!?」
猛竜騎士「あ~……?」
魔剣士「勝手にやってって、なんだそれ!」
猛竜騎士「分かんだろ…」
魔剣士「そんな簡単なものじゃなくね!?」
猛竜騎士「お前さ、魔導書って使ったことあるのか?」
魔剣士「ねぇから聞きたいんだろ!」
猛竜騎士「……とりあえず、開いてみろ」
魔剣士「ちっ……」
ペラッ……

魔剣士「…」
魔剣士「……っ!?」パァァァアッ!

猛竜騎士「分かった?」
魔剣士「な、なんじゃこれ……!」パァアッ!
白姫「私も開いたら、か…身体がフワフワするよ!?」パァァッ!

猛竜騎士「…魔剣士は基本が出来ているが、いつも暴走して発動しすぎ」
猛竜騎士「最低限の魔力で、最大限の効果を得るために、効率のいい魔力のコントロールが必須なんだ」
猛竜騎士「それを覚えるための"粛清の魔導書"で、触れているだけで感覚は覚えられる」

魔剣士「なんだ…?俺の身体から魔力が放出される感覚があるのに、魔導書からも発する魔力で、回復してる……?」
猛竜騎士「良く気づいたな。んじゃそのまま、得意な火炎魔法を"最低限の力"で発動してみろ」
魔剣士「……はぁっ!」パァッ
…ボォッ!
魔剣士「普通に発動できたが……」
猛竜騎士「…そうかな?」
魔剣士「何?」
バチバチッ、プスンッ!
魔剣士「んあっ!?消えた!?」
猛竜騎士「しっぱーい。魔力の消費と、発動しているパワーが見合ってない。消費量のほうが大きく、パワーが少ないんだ」
魔剣士「はぁ…!?」

猛竜騎士「魔導書を触れている間、お前の身体から魔力が抜け、魔導書に宿る魔法も放出されて回復も同時に起きている」
猛竜騎士「その間に魔法を発すると、"魔力の消費"が最小限で"魔法の力"が最大限の場合のみ、魔法が維持される」
猛竜騎士「だが、消費のほうが大きくパワーが大きいと強制的に魔導書が魔法を消すんだ」

魔剣士「め、面倒くせぇな!?」
魔剣士「こんなチマチマしてるので勉強になるのか…?」

猛竜騎士「それが出来るようになれば、より強大な魔法を、最低限の魔力で具現化…発動できるようになるぞ。」
猛竜騎士「逆にいえば、それが出来なければ上級魔法の類を発動できても、火力不足っつーことさ」

魔剣士「ぐぬっ…!」

白姫「も、猛竜騎士さん!私のは…なんでしょうか?」
白姫「なんかフワフワしてて、ポカポカしてて、あったかいっていうか……」フワフワ

猛竜騎士「姫様の場合、魔法の発動の基本から学ばなけりゃならん。」
猛竜騎士「その魔導書は魔剣士の類と一緒で、触れている間は"放出と回復"を繰り返す。」
猛竜騎士「だが、回復のほうが大きく、放出がわずかに少ない。」
猛竜騎士「まずは、姫様は目を閉じて精神を統一し、その温かさで魔法の感覚というものを知るんだ」

白姫「わ、わかりましたっ!」
猛竜騎士「ある程度感覚を覚えたら、第二段階で属性魔力を発する魔導書に切り替え、魔法を本格的に会得してもらう」
白姫「が、頑張ります!」

猛竜騎士「あまり極度に魔力を受け入れると、"魔力酔い"という現象になっちまうが、そこになる前に魔導書が弾くし問題はない」
猛竜騎士「……じゃ、二人とも頑張れよ」

魔剣士「くそっ、ちまちまと……!」ボォォッ
白姫「せ、精神統一…精神統一……」パァァ…

猛竜騎士(まぁ、どっちも冒険学校低学年向けの基本書なんだが……)ククク
猛竜騎士(基本を知らない以上、まずは最初からやってもらうしかないよねぇ……)
猛竜騎士(二人とも、どんくらいで出来るようになるか……)チラッ

魔剣士「いくらやっても維持できねぇ!!ぬがああっ!!もうやめたっ!!」バシンッ!!
白姫「あったかくて……眠い……」クゥ…クゥ…

猛竜騎士「」
猛竜騎士「ふ、ふざけんなぁぁあああっ!!」

……………
……



・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・
・・・・・・・
・・・・・
・・・
・・

 

……猛竜騎士の怒号が、大自然の中を駆け巡る。
彼の考えでは、せめて魔導書で覚えさせている間は休めると思っていたのだが、
あまりの酷さに監視しながらの修行となってしまい、心の奥底で少し…泣いていた。
それからその日から基本は歩き、道にいる相手を倒し、昼食後は魔法、夕食後は勉強。
狩り、捌き、休み、学び、それを繰り返し、魔剣士と白姫は少しずつ、だが確実に成長をしていった。

そして時間は流れ、
大森林での生活サイクルが約2週間が過ぎた頃……


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