魔剣士「お姫様の家出に付き合うことになった」【現在完結】

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第九章【セントラル】

9-39 ブレイダー(1)

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―――その頃、氷山帝国。
地下室から白姫たちが脱出したとほぼ同時刻、魔剣士とウィッチはどうしたものかと頭を悩ませていた。

魔剣士「冗談だろう…?」
ウィッチ「この気は間違いないけど……」

集中治療室で目を覚ました"ブレイダー"に、魔剣士はセージへ事情を説明して面会。
全身の火傷からとてもじゃないが動ける状態ではないのは分かっていたが、念のため剣を構えながら顔を合わせたのだが。

ブレイダー「魔剣士さん、冒険者なんて凄いですね!もっとお話し聞きたいです!」

あろうことか、彼は"記憶を失っていた"ようだった。

魔剣士「お前、本当に何も覚えていないのか?」
ブレイダー「……はい。本当にごめんなさい…、最後の記憶は光に包まれたことだけで何も…」

さっきからこのやり取りを繰り返すばかりで、一向に話が進まない。
隣にはセージとウィッチ、優秀な学者が二名も揃っているにも関わらず、原因を突き止めることが出来ないでいた。

ウィッチ「……大体の予測はつくけど、それが絶対ではないから何とも言えないわ」
セージ「そうねぇ、可能性として高いのは分かるけど……」
魔剣士「んあー?」

難しい話にボケっとした表情の魔剣士。
「しっかりしなさい!」と二人から喝を入れられた。

魔剣士「なな、なんだよ!」
ウィッチ「あのね、知識は身を助けるのよ。前々から思っていたけど、こうして私が話せるようになったのはいい機会だから、しっかりと具現化していない状態でも勉強は教えるつもりだから」
魔剣士「はァ!?」
ウィッチ「まぁそれは後での話として、今はこっち。可能性としてのことだけど、ブレイダーの記憶に障害が起きたのは"陣"の影響があるとしか考えられないの」
魔剣士「……陣?」
ウィッチ「鏡の世界に引き込まれた理由は、恐らく魔剣士の影響ね。全身を燃やし尽くす火炎で、彼に纏わりついた闇魔力に陣に反応してしまい吸い込まれた……」
魔剣士「は、そんなことあんのか?」
ウィッチ「貴方だって、魔法化を発症した時に他の影響を強く受けたでしょう。闇魔法同士は、互いに高めることが出来るのかもしれないわ」
魔剣士「……だとしたら、まさか!?」

ということは、この時点でブレイダーが魔法化を発症しているのだろうか。

ウィッチ「そうかもしれないけど、彼から力は感じない。三段階を発症はしていないはず」
魔剣士「そ、そうか……」

ほっと胸をなでおろす。

ウィッチ「それで話を戻すけど、鏡の世界は元々魔剣士の闇魔力を強く受けていた世界だったから…魔剣士自身は消失しなかった。一方で、ブレイダーは魔剣士の魔力を纏っていても身体が耐えられなかったという可能性が高いの」
魔剣士「なるほど、その影響ってことか」
ウィッチ「あくまで仮説って話だけどね」

セージも頷き、おおむね同意する。この二人の意見が一致したこともあって、その考えは間違いないだろう。

魔剣士「……なるほどな。仮説だけど、そりゃほとんど確かだと思ってるんだろ?」
ウィッチ「えぇ、そうね」
セージ「ウィッチさんと同じ意見よ」

"確か"であると言った。
つまり、今の彼は脅威ではないということ。

魔剣士「―――…だが、な」

ブレイダーへと近づくと、剣を抜いて突きつけた。
突然のことに彼は「ひぃ!?」と悲鳴を上げ、身体を震わす。

魔剣士「危険な存在には変わりがない。だとすれば、一度は俺が殺した相手を一度殺すだけ。……それだけだ」

恐怖するブレイダーは、両手を振って"止めてください"とアピールする。

ブレイダー「……う、嘘ですよね!?」
魔剣士「覚えていなくても関係はない。俺はお前を一度、殺している」
ブレイダー「冗談はやめてください!」
魔剣士「冗談だと思うか?現に俺はお前の全てを知っている」
ブレイダー「ぼ、僕は本当に何も覚えていないんです!!」

この行為に、ウィッチとセージは動じず。口も開くことはない。

魔剣士「分かってるもんな、アンタらも」

この男がどのような存在なのかウィッチは重々承知している。
一方で、セージは魔剣士が彼のような重症患者の相手に剣を向けるほど、情けない男ではないと知っている。魔剣士の行動と言動から本気だと分かり、ブレイダーが危険な相手なのだろうと理解していた。

ブレイダー「待ってください、僕は、何も……!」

魔剣士「覚えていないなら教えてやる」

ブレイダー「へっ?」

魔剣士「お前は元冒険者で、かなり腕の立つ奴だった」

ブレイダー「えぇっ!?」

魔剣士「……お前はその腕で何をしたと思う?」

ブレイダー「な、何って?」

魔剣士「俺の仲間を傷つかせ、自分の妹を殺そうとし、世界戦争を勃発させている男"ブリレイ"の片腕になった。お前はこの瞬間にも起きている戦争を勃発させた主犯格の一人なんだよ!!」

ブレイダー「は、はぁ…!?あ、あはは…!冗談ですよね!?」

魔剣士「……冗談だったら良いな」

ブレイダー「い、いやっ!あの…魔剣士さん!冗談なら冗談って言ってくださいよ!」

魔剣士「…」

ブレイダー「……魔剣士さんっ!」

魔剣士「…」

ブレイダー「魔剣士…さん……」

魔剣士「…」

ブレイダー「魔剣士……」

魔剣士「…」

ブレイダー「…」

魔剣士「…」

ブレイダー「……本当…………なん…ですか…?」

魔剣士「…」

ブレイダー「……っ!」

微動だにしない魔剣士の剣、真剣な眼差し。
記憶を失っても直感的に感じた"本気"であるということが、ブレイダーを絶句させた。

ブレイダー「嘘じゃ…ない…の…ですね…………」
魔剣士「……お前は1年ほど前に、俺の仲間を襲った。そのうえ、自分の力を高めるために妹を殺そうとしたんだ」
ブレイダー「僕に、妹がいるんですか…?それに僕が、僕の手で……?」
魔剣士「そうだ」
ブレイダー「…っ」

しゅんとし、顔を曇らせる。この反応を見る限りは、本当に記憶を失っているのだろうと思うが、この男は危険な存在だった。

魔剣士「…」

とはいえ、魔剣士とて"無抵抗"の男を斬るのは多少、心が退けた。
これが自分の甘さ。そして弱さであると分かっていたが、だったら選択を与えてやろうと思った。

魔剣士「……お前に良心があるのか、確かめてやろう」
ブレイダー「良心……?」

魔剣士はセージに言って、ナイフを借りる。そして、彼の膝の上にポイと投げた。

ブレイダー「これは…もしかして……」
魔剣士「勘違いすんな。別に自分で死ねと言っているわけじゃない。……ただ、俺はお前と戦ってきたから信じることも出来ない」
ブレイダー「は、はい……」
魔剣士「もしかしたら、お前は記憶を失ったフリをして回復を待とうとしているだけかもしれないとも考えている」
ブレイダー「そんなことは!」
魔剣士「黙れ。くっそ悔しい話だが、俺は無抵抗な奴を殺したりするのにスゲェいらつく。お前がそれを狙ってるなら、これ以上に効果的なことはねぇ……ッ」
ブレイダー「そ、そんなことはありません!!」

―――「……だったら、だッ!!」

ブレイダー「ひっ!?」

自分の情けなさにイラついて、大声を出して横の机を"ドン!"と叩いた。

魔剣士「死なずとも、殺さずとも、お前を冒険者として…戦士としてその命を断たせてもらう!」
ブレイダー「えっ……?」
魔剣士「そのナイフで自分の腕を斬れ。上腕二頭筋、力こぶの部分だ…。そこを深く、筋を斬る。お前の腕は上がらなくなるだろう」
ブレイダー「へ…!?」
魔剣士「結果、魔力脈にも通じているからな……、お前の腕から魔法は発せなくなる。闇魔法といえども、具現化する通ずる脈を断てば威力も落ちるはずだ」
ブレイダー「ぼ、僕に自らの腕を使えなくしろと!?」
魔剣士「殺しはしないが、お前が出来ないのなら俺はその腕二本をこの剣で切り裂く。…安心しろ、お前が決意したら痛みがないようにヒールをかけながら介錯してやる」
ブレイダー「……っ!」

顔を青ざめ、ナイフを見つめる。
自ら斬るなら生活に不便のないよう、自ら断てないのなら両腕を失わせる。最悪の二択である。

魔剣士(記憶を失ったふりならば、ブレイダーの性格上…悔しがるかそのナイフを持って攻撃をしてくるはずだが……)

ブレイダーはゆっくりとナイフを握り締め、思いつめた表情で腕をぶるぶると震わせる。

魔剣士(どう動くか……)

彼が向かって来たのならば、その瞬間、それよりも早くこの構え続けている剣が胸を貫く。
魔剣士もまた僅かな緊張の中で、その時を待った。

ブレイダー「……ッ!!」

―――…だが。
彼が次にとった行動は、予想出来るものではなかった。

ブレイダー「……魔剣士さん」
魔剣士「ん……」
ブレイダー「無理、です……」
魔剣士「何?」

ナイフを床に放り投げ、ブレイダーは言った。

ブレイダー「ぼ、僕に自分で腕を斬る勇気なんかありません…。そ、そ…その…、腕を斬られる選択肢しかないのなら…僕の腕を切り裂いて…下さい……」
魔剣士「……何っ?」
ウィッチ「ふむ…?」
セージ「その反応は少し、考えていなかったわ……」

三人は驚き、反応する。

ブレイダー「い、痛いのは嫌です…。でも、自分で傷つけるのはもっと怖い…。魔剣士さんの瞳から、今まで受けた話が本当なのだと分かります…。だ、だったら僕に復讐のため、そ…その剣で腕を落してくれたほうが気楽です……!」
魔剣士「お前……!」

この時初めて、魔剣士は彼が本当に記憶を失っているのではないかという考えを持った。
しかし、それを信じるにはまだ足りない。魔剣士は、彼をさげすむ発言をした。

魔剣士「ざけんな…!お前はそうやって楽なほうに逃げるのか!」
ブレイダー「でも、僕は自分で自分を傷つけることなんか…!甘いと言われても……」
魔剣士「負け犬が……!お前は負け犬だ、誰にも勝てないまま、自分でも傷を付けられない情けない野郎だ!」
ブレイダー「……そう仰っても僕は怖いんです!怖い、だけど罪を償うにはその方法しかないというんでしょう!だったら、この腕を切り落としてください!」
魔剣士「お、お前は……」

あれほど嫌っていた性格の歪みがない。一辺倒だった彼の性格が、完全になくなっていた。

魔剣士(そう簡単に人は変われない。こいつは本当に記憶を失っているのか……)

確信した。この男は完全に記憶を失っていると。
いや、記憶を失っているどころの話ではない。

魔剣士(つか…記憶を失っても、こうも丸くなるもんなのか?記憶の片隅にあのねじ曲がった性格があれば、こんな発言もしない気がするんだがな。まるで、記憶を失っているというよりも……)

まるで、記憶を失っているよりも……。
魔剣士は気づき、目を見開いてウィッチと目を合わせた。
お互いの考えが干渉し合い、その意見は合致する。

魔剣士(別の人間のようだ……)
ウィッチ(別の人間ね……)

―――トクンッ…。
何かデジャヴのような、以前に覚えた不思議な感覚が襲う。
どこかで見た、記憶した、戦いの中で知った、あの日のことを、思い出す。

魔剣士「……お前、まさか!」
ブレイダー「は、はい……?」
魔剣士「ブレイダーの中に宿る、もう一人の記憶の意識……なのか…!?」
ブレイダー「……え?」

………


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
―――夕刻。
一度、魔剣士は念を押して彼を睡眠剤で眠らせたあと、別の部屋で直感的な考えをセージとウィッチに伝え、話し合っていた。

魔剣士「……アイツはもしかしたら、別の人格として表に出てきたのかもしれない」
ウィッチ「私も同じ意見かな。最初こそ記憶障害と思っていたけど、あの感覚はアサシンのものに近い気がした」
セージ「そうだとしたら、何かのきっかけで表に人格が出てくることもある可能性が…?」

いっそのこと記憶を完全に失っていたほうが良かったかもしれない。彼の中に眠っていたもう一人の人間は、思っていた以上に誠実な男だったらしい。

魔剣士「そうだとしたら、俺の手には…無理だ……」

自分で傷をつける勇気がなかったとはいえ、罪を償おうとした気持ちは本気だった。

魔剣士「真実を告げるべきなのか……」
ウィッチ「彼に、貴方は既に死んでいますと言うの?」
魔剣士「あぁ」
ウィッチ「それはまだ、賛成できない」
魔剣士「どうしてだ?」
ウィッチ「それがショックで、ブレイダーの人格が戻ってきたらどうするの?」
魔剣士「その時は、殺す…しかないだろ……」
ウィッチ「無理ね」
魔剣士「……は?」
ウィッチ「貴方は知ってしまった。彼の心に潜む、もう一つの心を」
魔剣士「…っ」
ウィッチ「それを知った貴方に、今のブレイダーを殺すことは出来ない。強がりは止しなさい」

その通りだった。
ウィッチと魔剣士は一心同体であり、魔剣士が今思っている「彼を殺すことが出来ない」という気持ちも通じ合っていた。

魔剣士「じゃあどうすりゃいいんだ…。何とかならないのか!」
ウィッチ「……どうしたいのか、気持ちはわかる。だけど、それをしっかりと口にしなさい」
魔剣士「うっ…」
ウィッチ「恥ずべきことじゃない。人として当然のことよ」
魔剣士「それは……」
ウィッチ「私が変わりに言ってあげようかしら?」
魔剣士「ま、待て!」

それを知ってしまったから、魔剣士は"もしかして"という気持ちがあった。

魔剣士「……ちょっと考えさせてくれ」

魔剣士は一人になりたいと、扉から出て行った。
セージは彼が出て行ったあと、ウィッチに話をかける。

セージ「ごめんなさい、私は意味が分からなかった。一体、魔剣士は何を考えているの?」
ウィッチ「……優しいからこそ、痛むのよ」
セージ「どういうこと?」
ウィッチ「彼がアサシンと対峙をした時、もう一人の人格だった本来の青年を殺すことに本気で戸惑った。救えた命だったかもしれないと」
セージ「……まさか」
ウィッチ「戦場でそんな気持ちは不要よ。だけど、これは言っちゃいけないことかもしれないけど……」
セージ「何?」

魔剣士は決して忘れたわけではない。ブレイダーのことも気がかりだったが、何よりも常に心に置いている不安過ぎる種。

ウィッチ「今、ここに居ない人間がいる。いるべき筈の仲間がいないことに、もし彼らがいたらどう考えるかを、真剣に悩んでいる」
セージ「猛竜騎士と、白姫ちゃんのこと……」
ウィッチ「もし彼と彼女がここにいたら、今のブレイダーをどうするか。あの時は、猛竜騎士がいたから殺す決意を出来た。アサシンに眠った青年が命を断てと望んだから、殺すことが出来た……」
セージ「だけど、今は……」

心の寄り処がどこにもない。それどころか、募る想いは隠そうとするほどに痛くなるばかりである。

ウィッチ「ブレイダーのことを考えて、白姫と猛竜騎士に対する不安を押しのけようとしているのよ」
セージ「魔剣士……」
ウィッチ「……あなたもよ。猛竜騎士のこと、好きなんでしょ?」
セージ「えぇっ!?」
ウィッチ「魔剣士の記憶から、貴方の態度もよく知っているのよ」
セージ「そ、それはー……」

慌てて両手をブンブンと動かし、違うとアピールする。
普段こそ強気にアタックもしたが、目の前にいるのは具現化した人格とはいえ、猛竜騎士が愛した女性であり。

ウィッチ「気にしないで、猛竜騎士を幸せにしたいっていう気持ちがあるなら私は構わない。それに、口出し出来る立場でもないんだから」
セージ「ウィッチ……」
ウィッチ「そもそも、私は猛竜騎士と愛し愛せる立場じゃなかった。お互いそれが分かっていたし、どのみち結ばれることはなかったのよ」
セージ「…」
ウィッチ「だけど、その気持ちもあるから…セージの今の押し殺す気持ちも分かる。不安でいっぱいで、それでも指導者として立っていなければならない、気丈で振る舞わなければいけないという気持ちが…痛いほどに……」
セージ「う……、うっ……」

分かってくれる相手がいたことに、心がほんの少しだけ楽になった気がした。

ウィッチ「魔剣士も、今は自分と戦う時期。私は、私に出来ることをするだけ……」
セージ「出来ること…?」
ウィッチ「……セージ、貴方にも手伝ってもらってもいいかしら。私は現実世界と大きい干渉は出来ないから、手伝ってほしいのよ」
セージ「何をすればいいの?」
ウィッチ「簡単よ。私は鏡の世界からヒントを得たから、それを手伝ってほしいの」
セージ「鏡の世界って、魔剣士たちが封じ込まれた、あの……?」
ウィッチ「えぇ。…これが成功すれば、歴史に多大な影響を及ぼすことになるかもしれない」
セージ「歴史、多大な影響?…ウィッチ、貴方は一体何を……」

………


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
そして、治療棟の屋上。
太陽が氷山に暮れていく様を見て、魔剣士は白い息を吐きながら考えていた。

魔剣士「白姫、オッサン…、バンシィ…………」

自分が油断をしなければ、世界戦争が始まることもなかった。

魔剣士「…」

それを、考えないようにはしていた。

魔剣士「…」

もしかしたら、もしかするのではないだろうかと。

魔剣士「…」

あれから1週間。

魔剣士「…」

戦いが始まったということは、猛竜騎士たちは敗北したということだ。しかし。

魔剣士「……無事だ、きっと」

死ぬはずはない。だが、相手はあのブリレイである。

魔剣士「…ッ」

こんな時、猛竜騎士が同じ立場なら悲しみに明け暮れることはないだろう。
きっと、白姫ですら俺の死をバネにして強くあろうとするはずだ。
それなのに、俺ときたら…。

魔剣士「……ダメだ、頭から離れねぇっ!!!」

死んだんだと思うほどに、哀しみは大きくなるばかり。
復讐の心よりも、燃えるのは哀しみの炎だった。

魔剣士「うっ…、うぅあああっ!!!」

これほどの叫び、ウィッチにも伝わっていることだろう。
だけど今は、この屋上に自分一人しかいないから、大声でこの気持ちを叫びたい――…。

ブレイダー「……あの、魔剣士さん…」

……はずだったの、だが。

魔剣士「ブレイダー!?」

深い眠りについているはずの彼は、いつの間にか屋上に足を運んでいた。

ブレイダー「ご、ごめんなさい…。僕、そんな話を聞くつもりじゃ……」
魔剣士「……別に良い。お前はお前じゃないらしいしな」
ブレイダー「記憶の話ですか…?」
魔剣士「まぁそんなもんだ。お前に記憶があったなら、こんなチャンス見逃すはずがねーもんな……」
ブレイダー「え…?」

ブレイダーが近づいていることも気付かなかった。
そのチャンスを彼は逃さないはず。本来のブレイダーなら、自分は既に斬られていただろう。

魔剣士「……で、どうして屋上に来たんだ」
ブレイダー「実は話のあとすぐに寝てしまったんですが、先ほど目覚めて…。強い眠気があったんで、外は寒そうだったし屋上までなら動けるかなと……」
魔剣士(こいつ……)

普通なら眠り続ける睡眠剤を飲んでもすぐに目覚め、1か月以上は動けないであろう傷がわずかばかりの時間で回復をしていることは、身体が強靭である証拠だった。

魔剣士「本人は気づいていないけどな……」
ブレイダー「……は、はい?」
魔剣士「何でもねーよ。つーか、俺は一人になりてぇんだから部屋に戻ってろ」
ブレイダー「そ、そうですか……。ですが……」
魔剣士「何だよ」
ブレイダー「魔剣士さんの罪を、僕は償っていません……」
魔剣士「は?」

唐突に、何を言う気か。

ブレイダー「僕が弱いせいで、魔剣士さんへの罪を償いきれませんでした。ですから、二人きりですから、僕に罪を償わせてください」
魔剣士「……お前は記憶がないんだろ。それで、急に言われたことを全部信じて、腕を斬り落とすっつーのか?」
ブレイダー「そ、それはとても怖いことです……。だけど、魔剣士さんの目は真剣そのものでした。嘘をついていないと思いました……」
魔剣士「あのなぁ、だからとしても……」
ブレイダー「優しいから、信用します。ですから、僕も魔剣士さんに罪を償いたいと思いました!」
魔剣士「……はぁ?」
ブレイダー「あの時、魔剣士さんは無抵抗である自分を殺せないと言いました。嘘をついている様子がないのに、敵である僕を殺さないのは、魔剣士さんが優しいから……」
魔剣士「…ッ!!」

その言葉に、魔剣士は反応。
縮地して首を掴み、扉へと叩きつけた。

ブレイダー「がっ…!!?」
魔剣士「……ざけんな、知った口をべらべらと…」

悪口を言われたわけでもないが、殺せない自分にイラついていたことを指摘されたようで頭に血が上った。

ブレイダー「魔剣士…さ……!」
魔剣士「テメェがやったことは許せねぇ。優しさでも、慈悲でもない。現に、俺はお前を殺している」
ブレイダー「……ち、違っ…!」
魔剣士「違わねぇ。俺はお前を殺すことに、本来は躊躇はない」
ブレイダー「そ、そうじゃ…なく…て……!」
魔剣士「何だ」
ブレイダー「そう、だとし…ても…!魔剣士さん…は……、治療室…で…僕を見た時、何か…悲しい目をしていた…から……!」
魔剣士「おま……」

読み取られていた。
アサシンの時に救えなかった青年と、今のブレイダーを重ねてしまったことを。

魔剣士「ちっ!」

ブレイダー本人なら容赦はしない。なのに、中にいるのはブレイダーではなく、ブレイダーに殺されて生命の幹になった誠実そうな男である。それを知って、ますます殺せるはずがなかった。

魔剣士「うぜぇ……」

面倒になった魔剣士は、彼の首を掴んでいた腕を離す。
ブレイダーは崩れ落ちて、ゲホゲホと咳き込んだ。

ブレイダー「ま、魔剣士さ……!げほっ!」
魔剣士「しゃべんな。今、俺は一人になりてぇんだ」
ブレイダー「……僕は、罪を償いたくて!」
魔剣士「自分の腕も斬れない奴が、償える罪の重さじゃねえんだよ!しゃべんな!!」
ブレイダー「うっ…!」

本当にイラつく。いっそのこと、本気で殺してやろうかとも思うほどに。

魔剣士「人が良いのかもしれねぇが、今はそれがムカつくんだよ。それに、ビビりがいっぱしに罪を償いますなんて言うなっつーんだ」
ブレイダー「……で、でも僕は!それに、自分で腕が斬れないのなら両腕を落とすと言ったのは魔剣士さんです!」
魔剣士「て、てめ……」
ブレイダー「両腕を失うことは恐怖です。…だけど、それで気が済むのなら!僕は自分で腕を斬ることは絶対に…怖くて……」
魔剣士「……どうしても罪を償うってーのか。あ?」
ブレイダー「それをしなければ許されない罪だと思いますから……」
魔剣士「それほど分かっていても、自分で腕を斬れないっつーのか?」
ブレイダー「ごめんなさい…っ」

深々と頭を下げた。

魔剣士「…」

どのみち、人格が表に出ればブレイダーとして復活するのは必至。
ならば、この両腕を落としたほうが良いのではないかと、心臓がドクンと脈打った。

魔剣士「…」

ゆっくりと、腰に備えた片手剣に手を伸ばす。

ブレイダー「お願い…します……」

彼の覚悟を無駄にすることこそ、恥ではないのか。
冒険者としての生命を断つことは、世界の明日のため、人格が変わっても犠牲になって貰う他はないのではないか。

魔剣士「…」

ついに、柄を握り締めた。

魔剣士「……分かった」

鞘から剣を抜くと、静かに構え、狙いを定めた。

ブレイダー「魔剣士さん、よろしくお願いします……」

両腕を差し出すが、身体を恐怖で震わす。

魔剣士「いくぞ……」

痛みがないよう、剣に鈍痛効果をもたらすヒーリングを行う。せめてもの情けである。

魔剣士「……っ」

姿勢を低く、一瞬で切り落とせるように集中する。
そして、次の瞬間――…。

魔剣士「……ぬっ!?」
ブレイダー「えっ!?」

運命の悪戯か、世界がそう望んだのか。
天候が荒れやすい氷山帝国に時折吹く、暴風"凍氷"が二人を襲った。

魔剣士「……なんだっ!?」
ブレイダー「と、飛ばされっ……!」

高層だった治療棟の屋上は、人ひとりを浮かせることなど造作もない威力で、二人は落下防止の鉄格子に身体を打ち付けるもグルグルと回転しながら空中へ放り投げられた。

魔剣士「あららっ!?」
ブレイダー「う、うわぁぁああぁあっ!?」

魔剣士は空中で体勢を立て直し、即座に足元へ風の床を形成し停止する。
一方、ブレイダーはそのまま落下していった。

魔剣士「おいおーいっ!足場に風くらい形成出来んだろ!!」
ブレイダー「ど、どうやればいいんですかぁ!?」
魔剣士「それすらも忘れたのか!?」
ブレイダー「僕、何も覚えて……、うわあああああっ!!」
魔剣士「おいおい……」

遠くなる声。
彼は途中まで叫び続けていたが、観念したのか目をつぶって両手を胸の前に置いて何かを祈った。

魔剣士「……何してんだアイツは!」

風の足場から縮地を繰り出し、落下するブレイダーの隣に位置を取る。

魔剣士「お前、何してんだ!」
ブレイダー「……ど、どど、どうせ死ぬ運命だったんです!」
魔剣士「だからっつって、抗わないのかよ!」
ブレイダー「こ、これはきっと運命だったんです!僕はいけないことをしてきたから、こうやって死ぬ運命だったんですっ!!」
魔剣士「あのなぁ……」

悠長に話をしているが、地面はどんどん迫ってくる。
ブレイダーは完全に死を覚悟しており、ぷるぷる身体を震わせながら祈ることをやめなかった。

魔剣士「……はぁ。そうやって死なれたら面白くないだろうが」
ブレイダー「うぅぅうっ…!?」

ため息をつくと、魔剣士はブレイダーの身体を抱えて衝撃が少ないよう足場を展開し、何度かの足場を形成しながら無事に地面へと着地した。

ブレイダー「うぅ、あうあう……っ!?」
魔剣士「お前さぁ…、この程度で死ぬのを覚悟して恐怖したり、痛いのが嫌だとか言ってるくせに、よく両腕を落してくださいなんて言えたなぁ……」
ブレイダー「つ、罪を償うにはそれしかないと思って…。だ、だけど僕をどうして助けたんですか!」
魔剣士「あ?」
ブレイダー「このまま見捨てていれば、罪を償えたんですよ…。僕は死んで、それですっきりできたんじゃ!」
魔剣士「……死ぬことで罪を償えると思ってんのか、テメェは」
ブレイダー「えっ…」
魔剣士「本当に罪を償いたいなら、生きてそれを償えるくらいの何かをするのが普通だろうが。確かに俺はお前を殺そうとしたが、あれはあの時だったからだ」
ブレイダー「じゃ、じゃあ今は……?」
魔剣士「冒険者としての生命を断たせることが、お前の罪の償いだと思った」
ブレイダー「それじゃあ!」
魔剣士「……だけど今ので考えが変わった。つーか、そもそも今のお前じゃその償いにはならねーんだよ…」
ブレイダー「どういうことですか?」
魔剣士「ちっ…。分かった、説明してやるよ。あのな、お前はな……」

埒が明かないと面倒になった魔剣士は、それを伝えようと口を開く。
だがその時、心を通じてウィッチから「魔剣士、部屋に来てほしい」と声が聞こえた。

………


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
―――数分後、治療室。
ウィッチのいる部屋に入ると、何故か寝ているはずのブレイダーに驚くも、事情を説明されたことで納得したようだった。

魔剣士「で、何の用だよ。ブレイダーがいて出来る話なのか?」
ウィッチ「今の彼なら問題ないかな。魔剣士が出て行ったあと、セージと話をして決めたことなんだけどね」
魔剣士「そういや、セージの姿が見当たらないが……」

一緒にいるものと思っていたが、部屋にはウィッチ一人きりだった。

ウィッチ「私の話を聞いて、すぐにでも研究に取り掛かるって言って地下の研究所に行っちゃった」
魔剣士「はぁ?」
ウィッチ「うんとね、私が提案した技術のことなんだけど……」
魔剣士「技術だ?」
ウィッチ「そう。現状じゃ、船も動いていないしセントラルに戻るっていっても難しいでしょ?」
魔剣士「あ、あぁ……」
ウィッチ「だから、それについてちょっとした提案をしたの。魔剣士や私が体験したことを、応用できるんじゃないかと思って」
魔剣士「応用?どういうことだ?」
ウィッチ「私たちが通って来た道をもう一度開くの。あの世界を通じて、セントラルと氷山帝国に"扉"の出入り口を作る」
魔剣士「……は?」

断片的な説明で魔剣士は理解が遅れたが、ウィッチが言いたかったのは至ってシンプルだった。
つまり、陣をセントラルと氷山帝国にそれぞれ「闇魔力」の陣を展開させ、一瞬のうちに移動をしてしまおうという手段だった。

魔剣士「……ンなことが出来るのか?」
ウィッチ「実際に私たちがやったわけだし、セージの頭をもってすればもっと安全に、時間も大きく減少出来るはず」
魔剣士「だけど、そんなの待ってる時間も勿体ねぇぞ…。本当なら、俺は今すぐにでも!」
ウィッチ「その手段がないの」
魔剣士「……無くはねぇだろ!考えれば、何か手段くらいは!」

唸り、手を組み、考える。
適当ではあったが、一瞬で浮かんだ案をウィッチにぶつけた。

魔剣士「ほら、例えば!今考えたんだが、割といいのも浮かんだぞ!?」
ウィッチ「何?」
魔剣士「俺が空を飛んで、大海原を渡ることだってできるだろ!縮地を繰り返せば、一瞬で……」
ウィッチ「はぁ…、醜態をさらすの?」
魔剣士「へ?」
ウィッチ「海上閉鎖ということは、セントラル周辺の海上に騎士団や兵士が陣取ってるということ。勿論、魔法に長けた魔術師も多いわけで、貴方の放つ魔力を感じ取った面子が通報しないわけがない」
魔剣士「うっ…」
ウィッチ「それに、そんな強力な力をボンボン放ったら…それこそブリレイに気付かれる。こちらの強みは、魔剣士が"この世にいない"ということなの」
魔剣士「……そうか」
ウィッチ「その点、陣を発動するだけで多少の時間は有してもセントラルに忍び込めるのは何より強い。ブリレイの首を取るには、一番これが得策のはずだから」
魔剣士「う、うむ…ぅ……」

声を枯らす。さすがウィッチの作戦だけあって、ぐうの音も出ないほどに正論だった。

魔剣士「……で、でもそれだけの開発する時間だってかかるかもしれねぇだろ!」
ウィッチ「開発?」
魔剣士「だから、セージがその扉を安全に行き来する技術が確立するまで時間がかかる……!」

"ガラッ!"
すると、治療室の扉が勢いよく開き、セージが「出来たわよ!」と突入してきた。

魔剣士「……へ?」
ウィッチ「さすがね、セージ」
ブレイダー「な、何がなんだか……」

………


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
―――10分後。
セージは懐から、陣を描いた大きめの紙を床に拡げ、一つ一つ説明をしたが魔剣士にとってはどうにも難しいようだった。
仕方なく、専門用語を省き、分かりやすいように説明を行う。

セージ「魔剣士とウィッチの話を聞いた限りでは、陣の生成は今までと同じで問題はないはずなの」
魔剣士「ふむ」
セージ「だけど、鏡の世界に身体が囚われる危険があったから…そこを取り除いただけよ。鏡じゃなく、両壁が道として生成されるように陣を作ってみた」
魔剣士「……どういうことだ?」
セージ「だから……」

別の紙を取り出すと、ボールペンを用いて二本の線を引いた。

セージ「この線は鏡として見立てて頂戴。つまり、これは合わせ鏡だと思って。これが今までの陣の形成方式なの」
魔剣士「……合わせ鏡の世界な。俺らが通って来たところか」
セージ「そう。だけど、陣の内部を"鏡"じゃなくて"壁"にすることで、魔法の吸収効果は無くしたのが次に生成する陣の内部ってわけ」
魔剣士「あー!」

今までは合わせ鏡をいくつも連なり、無限の魔力を吸収する効果を得ていたが、次は鏡でなくただの壁。そうすることで、身体は囚われることなく安全に陣の中へ侵入できるということだった。

セージ「この陣を、魔剣士の魔力を得た黒魔石の墨を使い、二つの陣を描く。そうすることで、陣と陣で生成された道を駆け抜け、一瞬で移動が出来るはずよ」
魔剣士「理屈は分かったが、このもう一つの陣をどうするつもりだ?」
セージ「え?」
魔剣士「だから、陣の片方はセントラルにないといけないんだろ?それをどうやって、海上封鎖されてんのに陣の紙を届ける?」
セージ「……簡単なことよ。魔梟を使えばいい」
魔剣士「む……」
セージ「うちの部下に、セントラル出身者がいる。その出身者の匂いを基に、魔梟は紙を落すよう仕向けるから」
魔剣士「は、ははぁ……」
セージ「まさか一般人の家から魔剣士が現れるなんて思わないでしょう。奇襲には充分過ぎるはずよ」
魔剣士「なるほ……」

問題の欠片もない、完璧な作戦だった。

セージ「それで、理論は出来た。作戦は簡単だけど練ることが出来た。あとは実践なんだけど……」
魔剣士「い、今すぐにでもいい!!」
セージ「そうはいかない。これが失敗して、次元の狭間に飛ばされたらどうするの?それに、魔梟が到着するまで三日はかかるわ」
魔剣士「……っ」
セージ「とにかく、今すぐに梟は飛ばすとして…その間にやってほしいことがあるのよ」
魔剣士「やってほしいことだ?」
セージ「えぇ、簡単なテストね。本当にこの理論と陣で問題なく移動が出来るのかを試してほしいのよ」
魔剣士「なぬ?」
セージ「この部屋と私の秘密研究所にそれぞれ陣を配置するから、その間を上手く伝うことが出来るかどうかってことね」
魔剣士「そういうことか……」
セージ「どれくらいの時間がかかるか、計測もしたいしね」

現在いる部屋と、秘密研究所は距離にして約3キロもない。
わずかな距離の移動時間と、陣の生成に間違いがないのかを確かめたかった。

魔剣士「しゃーねーな、じゃあさっさと始めようぜ」
セージ「はぁ、そう言うと思ってた。もう、地下室にあるのは活性化してあるから大丈夫よ」
魔剣士「お?」
セージ「この陣はウィッチに向けると、恐らく活性化しちゃうから反応しないよう魔剣士に向けてるけど、あとは"魔力化"すればこれが発動するはず。簡単なテストだけど、危険であるのは変わりないから充分にそこを留意して……」
魔剣士「……分かった!!行ってくる!!」

一気にイメージ、火炎化する。一瞬、狭い部屋に燃え上がる熱気がいっぱいになったと思った瞬間、陣は光り輝き魔剣士を吸い込んだ。

セージ「ちょっ、話を!!」
ウィッチ「ふふっ、魔剣士だから仕方ないって感じかしら。私も引っ張られないといけないから、また地下室で会いましょう」
セージ「魔剣士のフォローは頼んだからね!」
ウィッチ「出来る限りはね」

ウィッチも消えた魔剣士と同じく、陣の中へ引っ張られて姿を消した。

セージ「もう…!だけど、私は私で地下室に急がないと……!」

移動時間を計るため、時計を見てメモをしながら部屋を飛び出す。
すると、セージは何かに気付いた。

セージ「……って、あら?」

ブレイダーの姿が、消えていた。

セージ「ブレイダーが…、いない……?まさか……!」

………


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