魔剣士「お姫様の家出に付き合うことになった」【現在完結】

Naminagare-波流-

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第六章【エルフの隠れ里】

6-7 背水の陣

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魔剣士「ぬぅぅあぁぁああっ!!」ゴッ!!
魔導エルフ「!」
魔剣士「誰一人、傷つけさせはしねぇぇえっ!!」ゴォォオッ!!
魔導エルフ「片手剣に炎か…!」

魔剣士は剣を大きく円を描くように廻し、剣に火炎を装着させた。
ゴウゴウと溢れる魔の炎が唸りを上げ、辺りを明るく照らす。

魔導エルフ「そんな芸当で今の俺らに勝てるとでも思ってるのかァ!?」
魔剣士「ふん…!火炎刃ッ!!」ビュオッ!!
魔導エルフ「!」

構えた片手剣をその場で振ると、火炎は剣先から解き放たれ、刃となって魔導エルフへと襲いかかった。

魔導エルフ「なっ!?」
魔導エルフ「ぼ、防御展開っ!!」パァッ!

飛んでくるものとは思っていなかった魔導エルフだったが、強化されている魔術によってそれを防いだ。
だが、魔剣士はその一瞬を逃すことはない。

魔剣士「遅ぇんだよ、魔導エルフッ!」ユラッ
魔導エルフ「へ…!?」

縮地によって魔剣士は既に攻撃範囲内へと侵入していた。
この速度ではさすがに物理防御へとすぐに行動を移せるわけもなく……。

魔剣士「ぶっ飛ばしてやるよっ!!」
魔導エルフ「はやっ…!」
魔剣士(とった!)
魔導エルフ「……なんてな」ニヤッ
魔剣士「んっ…!」

ガキィンッ!!
確実に命中をしてたであろう剣先が、何かによって弾かれた。

魔剣士「何っ!?」
魔導エルフ「相手は俺だけじゃねぇんだよ、ぶわぁぁああっか!!」
魔剣士「…まさか!」クルッ
弓師エルフ「お前の動きは完全に捉えているんだよ!」

弓から放たれた鉄矢が、魔剣士の剣を弾いたのだ。

魔導エルフ「……おいおい、よそ見していていいのか。大…火炎魔法」ニヤッ
魔剣士「しまっ…!!」

ズドォォォオオンッ!!
魔導エルフの爆発魔法が炸裂し、魔剣士の身体は宙へと大きく吹き飛ばされた。
しかし何とか発生の寸前に無詠唱による防御展開を行い、そのダメージは最小限に抑えている。

魔剣士「っぶねぇ……!」クルッ

空中で身体を捻り地面へと着地したが、敵の攻撃は止むことはない。

戦士エルフ「ぬぅぅぅぅおおおおっ!!!」ググッ…!
魔剣士「げっ!?」
戦士エルフ「豪撃ィィィィッ!!」ビュオッ!!
魔剣士「ぬらぁぁああああっ!!」ビュオッ!!

戦士の斧の一撃が魔剣士の脳天へと降り下ろされ、咄嗟に防御を構え、それを防いだ。

戦士エルフ「ほう、やるな!」ググッ…!
魔剣士「力比べか…!」ググッ…!

魔剣士は相手を吹き飛ばしてやろうと力を込めた。
しかし、戦士エルフの身体は微動だにせず―……。

魔剣士(こ、こいつ……!?)
戦士エルフ「力比べじゃ、今は負けねぇぞぉっ!!」グググッ!
魔剣士「物理力の…ど、ドーピングかァっ!!」
戦士エルフ「ハッハッハッ!そのまま堕ちろぉぉぉおっ!!」
魔剣士「…力勝負で勝てないのならっ!!」パァァッ!
戦士エルフ「ん、なんだこの光は……」

兵士エルフ「……んっ!」ピクッ
兵士エルフ「いかん、一旦離れろ戦士エルフッ!」

戦士エルフ「なにっ!?」
魔剣士「吹き飛べぇぇえっ!!」ピカッ!
ズドォォォオンッ!!!パラパラッ……

無詠唱による、火炎魔法。
零距離での魔剣士の必殺技が戦士エルフの顔面を捉え、それが爆発したのだ。
確実に命中したと思われた一撃であったが、無念にもそれは空を切った。

戦士エルフ「あ、危ねぇ……!」
兵士エルフ「やはりな、あそこまで爆発位置を操って顔面へと一撃を狙えるとは…大した魔法技術だ」
魔剣士「は、外した…!なぜ俺の攻撃がバレたんだ……!」
兵士エルフ「今の俺は、お前の攻撃を手に取るように分かるんだぜぇ…?」
魔剣士「…っ!」

恐らく兵士エルフの能力は先読みであろう。
その空気の流れや場の読みに長け、察知能力が強化されているらしい。
魔法の火力勝負でも、物理の力勝負でも、眼に追われる速度、戦いの流れ……、つまり、魔・眼・力・流、全てにおいて敗北を喫したということである。

魔剣士(やべぇ……!)
魔剣士(ここは一旦距離を置いて、どうするか考えねぇと……!)

剣士エルフ「……魔剣士くん、今回だけは忠告してあげよう」ボソッ
魔剣士「!?」ゾクッ

距離を置こうとしたその瞬間、耳元に突然の声。

剣士エルフ「はぁっ!斬撃剣ッ!!」ビュオッ!
魔剣士「ぐっ!」ビュオッ!
ガキィインッ!ビリビリッ……!
剣士エルフ「フフフ、よく反応が出来たね」
魔剣士「てめぇ、いつの間に俺の後ろに……!」
剣士エルフ「僕が手に入れた力は、速さということだ。今なら縮地だって君に負けない」ニヤッ
魔剣士「厄介なモンを……!」
剣士エルフ「ほらほら、行くぞォ!」ビュビュビュッ!
魔剣士「うっ、くっ!!ぬあっ!?」
ガガキィンッ!!ガキィンッ!

目に見えぬ早さで、剣術を繰り出す剣士エルフ。
完全に防御に転じた魔剣士は、思わず一瞬の隙を晒し―……。

剣士エルフ「そこだッ!!」ビュオッ!
魔剣士「!」スパッ!

連撃の勝負にも負け、魔剣士の頬へとその一撃が入った。
痛みがビリリと走ると同時に、その顔からは血が溢れ出た。

剣士エルフ「フフフ、どうだ……」
魔剣士「……ッ!」ズキン…
剣士エルフ「まだまだ行くぞォ!」
魔剣士「や、やらせるかよぉ!」

このままでは圧されると踏んだ魔剣士は、剣に纏わっていた火炎を解除し、思いきり身体を回転させた。

魔剣士「せ、旋風刃だァッ!!」ビュオンッ!
剣士エルフ「なんだっ!?」バッ!
ガキィンッ!!

それはただの回転切りではなく、その場で大きく一回転をすると同時に、火炎ではなく風魔法を纏わせてそれを放出したのだ。
剣士エルフは剣を防御に変えて防いだものの、風の力によって大きく吹き飛ばされた。

剣士エルフ「ぬあぁぁっ!」
ズザザザァッ…!

魔剣士「は、はぁっ…!はぁ、はぁ……!」
魔剣士「……ッ!」
魔剣士「ようやく離れたか、クソったれ……!」

魔導エルフ「……ふぅむ」
魔導エルフ「俺らだってかなりの強化をしてるっつーのに、よくまぁやるじゃねぇか」

魔剣士「くっ…!」
魔導エルフ「だがなんだ、息がずいぶんとあがってるなァ?」
魔剣士「うるせぇ……!」ゼェゼェ
魔導エルフ「確かに強いが、お前は所詮その程度だってことだな」
魔剣士「うるせぇ、黙れ……!」ハァハァ…
魔導エルフ「まぁいい、遊びは終わりだ。さっさとてめぇを半殺しにして、女とのお遊びをしてぇからな!ハハハ!」
魔剣士「やらせると思う…か……!」
魔導エルフ「やらないと思うか?」
魔剣士「クソどもが……!」
魔導エルフ「ククク……!」

魔剣士(っつ……!)ゼェゼェ…
魔剣士(……余裕を見せたいところだが、割とマジでやべぇな…)
魔剣士(それぞれが俺よりも上回る力がある以上、何をしても弾かれちまう……)
魔剣士(息も上がってるし、この感覚は…魔力の枯渇症状が始まってるのか…!?)ハァハァ…
魔剣士(昼間の戦ってた分を完全に回復しない状態で魔法をガンガン撃ったせいか……)フラッ…

魔導エルフ「……どうした、やらないのかァ?」

魔剣士(考えろ、超突猛進で技を出してたって俺が魔力枯渇で倒れちまったら意味がねぇ!)
魔剣士(だったらどうする……)
魔剣士(一撃必殺は得意だが、発動するにはリスクが高い)
魔剣士(剣に纏わせられる時間も少ないし……)

魔導エルフ「聞いているのか、オイッ!!」

魔剣士(……待てよ)ピクッ
魔剣士(あいつらは俺が使える魔法をそこまで知らないわけだろ……)
魔剣士(だからさっきの風魔法の奇襲に、剣士エルフとやらは反応が出来なかった……)
魔剣士(……なら、久々に別の属性で…賭けるか)ゴクッ…

魔導エルフ「やらねぇのなら、ちゃっちゃとケリをつけさせてもら…!」
魔剣士「……まぁ、待てや」
魔導エルフ「ん…」ピクッ
魔剣士「面白いモン、見せるからよ……」
魔導エルフ「ンだと……?」
魔剣士(……魔力枯渇の前に、何とか倒せば!!)パァァッ!
魔導エルフ「……光ッ!?」

魔剣士は魔法を急速に練り直し、一瞬の強烈な集中力を見せ、装備していた"靴"と"剣"にそれぞれ魔法属性を付与させた。
それは本来得意であるはずの炎ではなく、それと同じ威力を持ち、圧倒的な速度で周囲を支配する、上位属性の1種……。

魔導エルフ「か、雷を纏っただと!?」
エルフたち「…ッ!?」
魔剣士「…いくぞォォォォ!!」バチバチバチッ!!
魔導エルフ「クソ人間が、何種類の魔法を……!」

魔剣士「縮地ィッ!!」ヒュッ…!

魔導エルフ「ま、また消えやがったな…!!弓師エルフ、あいつの心臓を射ちまえぇ!」
弓師エルフ「あぁ、バッチリ見えてるぜ!」ググッ…!

魔剣士「見えたところで、雷撃に反応が出来るかァっ!」パァァッ!
魔剣士「雷撃刃ッ!!」ビュオッ!
バチッ…バチバチバチィッ!
弓師エルフ「は、はや……!」

……通常、"雷"が見えたところでそれを避けることは出来るだろうか。
分かっているだろう。答えはもちろん…。

弓師エルフ「ぐっ、ぐあああっ!!?」バリバリバチッ!!

ノー、だ。

魔導エルフ「…ゆ、弓師ィッ!!」
弓師エルフ「…」フラッ
…ドシャッ!
魔剣士「……一匹目っ!」ギロッ!
魔導エルフ「…っ!」ゾクッ!

剣士エルフ「な、ならば僕の番だ!僕の攻撃なら、速度で雷を振る暇なんて与えな……」
魔剣士「近づかせなければイイだけだろうがぁ!」パァァッ!
剣士エルフ「む…!」
魔剣士「雷撃の防御壁を破れるか!!」バチバチッ!!
剣士エルフ「なっ…!」

魔剣士は"靴"に纏わせた雷を地面を這わせて自身の周囲へと伸ばし、に地から天へ昇るように円形状に展開させた。
さながら、雷撃による防御壁ということである。

剣士エルフ「ち、近づけ…ない……!」
魔剣士「見惚れている場合か、雷撃刃ッ!!」ビュオッ!
剣士エルフ「しまっ…!」
バチバチバチッ、バリバリィッ!!!
剣士エルフ「がっ……!?」
フラッ…ドシャアッ!

魔剣士「ぜぇ、ぜぇ……!ゲホッ…!」
魔剣士「ど、どうだ…この野郎ォォォッ!!」

魔導エルフ「ば、バケモンが……!」
兵士エルフ「雷の展開が早すぎて…先読みが追い付いても、判断が追い付かない……!」
戦士エルフ「おいおい、こいつはちっとまずいんじゃねぇのか魔導エルフよ…」ピクピク
魔導エルフ「何だってンだよ…!」

魔剣士(クソったれが、雷術でこうも相手が崩れるのなら最初から使えばよかった…が……)
魔剣士(気づくのが遅すぎたか…!か、身体が、重いッ……!)
魔剣士(あと"三匹"なんだ、持ってくれよ……!)

魔導エルフ「……ッ!」ギリッ…

魔剣士「は、はぁぁっ……!」パァァッ!
魔剣士「いくぞ、クソエルフどもが……!」ググッ…

兵士エルフ「…来るぞ!また雷撃の準備だ!」
魔導エルフ「俺の場所へ来い!魔法壁を出す!」パァァッ!
戦士エルフ「お、おうよっ!」

魔剣士「……シッ!」タァンッ!

魔導エルフ「……って、消えただと!?」
戦士エルフ「縮地だ!どこにいった!」
兵士エルフ「ど、どこにって…!」

既に優れた動体視力を持った弓師エルフはもういない。
攻撃の先読みに優れた兵士エルフがいても、その速度では魔剣士を捉えることはできない。
最早、この状態は恐怖そのものであった。

魔導エルフ「め、目をこらせぇ!足音を感じろ、必ずどこかには現れるはずだ!」
戦士エルフ「そうは言っても、全く視界にうつらねぇんだよ!」
兵士エルフ「ど、どこに現れるんだ、どこに!」

魔導エルフ「…ッ!」キョロキョロ
魔導エルフ「……っ」
魔導エルフ「……はっ!」ハッ!
魔導エルフ「め、眼の前だ馬鹿野郎ォォ!!」

…スタッ…
魔剣士「…っ」ニタッ

魔導エルフ「ち、ちょっと待っ……!」
魔剣士「うおらぁぁっ!!」ビュッ!
戦士エルフ「や、やらせるかよぉぉぉっ!」ビュオッ!
…ガキィインッ!ビリビリッ!
魔剣士「また、地から比べかブタエルフ!」
戦士エルフ「次はこのまま脳天を割ってやるぜぇぇっ!」
魔剣士「……出来るわけないだろ、脳まで筋肉かテメェは」
戦士エルフ「あん!?」
魔剣士「雷撃…魔法……」ボソッ
戦士エルフ「あっ…」
ビリッ…!バチバチバチィッ!!バリバリバリバリッ!!
戦士エルフ「あ、あががががぁっ!!?」
戦士エルフ「……が、がはッ!」
戦士エルフ「…ッ」フラッ
…ドサァッ!
魔剣士「はぁ、はぁ……っ!」
魔剣士「さ、三匹目ェッ!あと…二匹ッ!!」ギロッ!!

兵士エルフ「ひ…!」
魔導エルフ「こ、こんなバカな!こんなバカなことが!」
兵士エルフ「俺は抜ける!こんなクソ化け物だなんて聞いてねぇよ!!」クルッ
魔導エルフ「あ、おいっ!!」
兵士エルフ「あとは勝手にやってくれっ!!」
タタタタタッ……!
魔導エルフ「て、てめっ……!」

魔剣士「逃がすかよ、はぁっ!」パァッ!

この状況では、何人たりとも逃がすわけにはいかない。
それを見逃すことは、まずあり得なかった。

カキッ…カキンカキンッ!!
兵士エルフ「ひぁぁっ!?あ、脚が凍って……!」ビクッ!
魔剣士「氷の魔法だ…ついでにこれも喰らっておけ!」パァァッ!
兵士エルフ「や、やめぇぇええっ…!」
魔剣士「雷撃魔法ォッ!!」ピカッ!
バチバチバチッ、バリバリィッ!!
兵士エルフ「ぎあぁぁああっ!!」バチバチッ!
兵士エルフ「ぎ…あ……っ!」ゲホッ!
兵士エルフ「……だぅっ…!」フラッ
…ドシャアッ!

魔剣士「……四匹目ぇぇぇっ!!」

魔導エルフ「……ッ!!」
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