43 / 176
第六章【エルフの隠れ里】
6-8 バーサクの腕輪
しおりを挟む
魔導エルフ「バカな、バカな、バカな、バカな…!」
魔剣士「五匹目…!あとはてめぇだけだな…魔導エルフッ!」
魔導エルフ「こんなはずは、こんなことが、こんな……!」
魔剣士「げ、ゲホゲホッ!」
魔導エルフ「くそが、くそがぁぁあああ…!」
魔剣士「はぁ、はぁ~……!大人しく里に帰るなら今は見逃してやるかぁ……!?」
魔導エルフ「んだと…!」
魔剣士「お前一匹じゃ俺に勝てないことくらい分かっているだろうが…」
魔導エルフ「な、なめやがって……!」ギリッ…
魔剣士「さぁ選べ!!」
魔剣士「このまま戦うのか、里へ帰るのかを選べ……」
魔剣士「…」ドクン…
魔剣士「はっ…!?」ドクン!!
魔剣士「う、うぐっ!?」ドクン!!!!
魔導エルフ(ん…!)ピクッ
魔剣士「げ、ゲホッ!?」
魔剣士「ゴホゴホゴホッ!が、がふっ!!」
魔剣士「んだ、ごれ゛……!」ゲホッ!!
…ガクンッ!
魔剣士「力が…抜け……!」
魔導エルフ「…!」
魔剣士「がっ…!?」クラッ…
魔剣士(ま、まさか…この症状…は……!)
魔導エルフ「てめぇ、まさか……」ニ、ニタッ…
魔剣士(魔力枯渇か……っ!)
魔導エルフ(魔力枯渇だな!?)
魔剣士(こ、こんなところで、ウソだろ……!)ドクンドクン!
魔導エルフ(好機を得たっ…!!)
魔剣士(まずい、悟られたか…!)
魔導エルフ(あぁラッキーだ、しばらくは動けないな!?)
魔剣士(不味い、不味い……!)ドクンドクン…
魔導エルフ(これを逃す手はないっ!)
最悪のタイミングである。
魔剣士の身体は先ほどの兵士エルフを打ち抜いた2回の魔力消費によって、魔力の枯渇症状を引き起こしてしまったのだ。
無論、魔導エルフも魔法師としてその症状を見逃すわけはなかった。
魔導エルフ「……へへっ、どうやらツキは俺に向いてきたらしいなぁ?」ペロッ
魔剣士「ち、ちくしょうが…!」ブルブル…
魔導エルフ「もう動けないんだろ、あぁん?」
魔剣士「…ッ!」
魔導エルフ「ク、ククク…!くははははっ!!」
魔剣士(ここまで来て、限界…なのか……!)
魔導エルフ「……面白いじゃねえか、このまま屠ってやるよ!目の前で死に顔を見てやるぜぇっ!!」
ザッ…!ザッザッ…!
魔剣士(……ッ!)
魔導エルフは笑みを浮かべながら、片腕に赤き魔力…燃え上がる紅の炎を練りながら魔剣士へと近づいていく。
それも嫌らしくゆっくりと、一歩ずつ。
人間を嫌う魔導エルフがようやく得た本当のチャンスに、魔剣士へ確実な恐怖を生ませたいということだったのだろう。
魔導エルフ「フ、フフフ…。もうすぐ殺してやるよ……」パァァッ
魔剣士(く、くそったれぇぇ!)
魔導エルフ「恐怖だろう、怖いだろう…。その顔を見たかったぜ…魔剣士……」ニタリッ
魔剣士(脚は動かねぇ、腕も振るえねぇ、指すらも動かねぇ!だが、諦めたくねぇっ……!)ググッ…
魔導エルフ「無駄だ。魔力枯渇は一度起きたらその場で全身が動けなくなるんだからな」
魔剣士「……ッ!!」
そして、魔導エルフは魔剣士を見下ろすようにして目の前で足を止めた。
魔導エルフ「くはっ…!俺に土下座をしているようでいい気分だぁ……」
魔剣士「てめ…え…!」
魔導エルフ「お前が死んだあと、お前の目の前でウィッチとあの女で楽しく遊んでやるから安心しな」ベロッ…
魔剣士「……ッ!」
魔導エルフ「そこにいる猛竜クソだかっつーやつは放っておいても死ぬだろうが、お前と一緒にバラバラに刻んでやるよ!」
魔剣士「さ…せると思う…か……!」ググッ…!
魔導エルフ「…っ」イラッ
魔導エルフ「いい加減……負けを認めろダボがぁっ!!」ビュッ!
…ゲシッ!
魔剣士「がっ!」
魔導エルフは負けを認めない魔剣士へイラ立ち、顔面へと蹴りを放った。
魔剣士は避けることもできず、吹き飛び、血をふきながら土の上を転がった。
魔導エルフ「お前は負けなんだよ、負けたんだよ、認めろよ!!」
ゲシゲシゲシッ!グシャッ!!
魔剣士「あ、あぐっ!」
倒れたあとも容赦はせず、腹部を幾度も踏み潰す。
魔導エルフ「諦めろって!弱音を吐けよ!助けてくださいと懇願しろよ!雑魚が!雑魚がっ!!」
グシャッ!グシャッ!!
魔剣士「げほっ…!がっ!がぁっ!」ブシュッ!
魔導エルフ「はぁ、はぁ……!良いザマだぜ……!」
魔剣士「う…ぐっ……!」
魔導エルフ「へ、へへ…。さぁて、仕上げといくか……」パァァッ!
魔剣士「…!」
火炎魔法で頭ごと吹き飛ばす気なのだろう…、いよいよ片手へ溜めていた魔力を魔剣士の頭部へと重ねた。
魔導エルフ「さぁ、死ねやァッ!!」パァッ!
魔剣士(ここで終わり…なのか……ッ!)
魔導エルフ「大…火炎……!」パァァァッ!
魔剣士(お、終わりたくねぇ……!)
魔導エルフ「魔ほ……!」ピカッ!
魔剣士(まだ、まだ…俺は!俺は……!!)
魔導エルフは、魔剣士の頭を的確に捉えていた。
発動までわずか数秒もない時間。
確実に仕留められたと、両者ともにそれを確信していただろう。
……ドンッ!……
彼女が、邪魔をするまでは。
魔導エルフ「ぬおっ!?」グラッ!
魔剣士「!」
魔導エルフ「な、なんだ身体が押され……」ハッ
魔剣士(……あァっ!?)
白姫「ま、魔剣士をイジめないでっ!!」
魔剣士「し、しら…ひめ……!」
白姫「魔剣士…!」
魔剣士「どうして…こ、ここに……」
白姫「その、ウィッチさんに眠らされてたんだけどね…。なんかすごい音がして、それで目が覚めて……」
魔剣士「ウィッチに…?」
白姫「うん…。それでツリーハウスから出てみたら、みんな倒れてて魔剣士が…!」グスッ…
魔剣士「……ッ!」
魔導エルフ「こ、この……!」
魔導エルフ「ナメた真似しやがってぇぇっ!!」バッ!
白姫「あっ!?」ハッ
魔剣士「し、白姫っ!」
魔導エルフ「ぶっころす…!」グイッ!
白姫「あ、あぐっ…!」
魔導エルフ「このまま窒息させて、ぶち殺してやる……!」
白姫「か、かはっ…!」
魔導エルフは白姫の首を掴み、絞め付けながら持ち上げたのだ。
白くか細いその首が、キリキリと音を立てて締め上げられていく。
必死に抵抗を見せるが、力のない白姫では全く抗うことができなかった。
魔剣士「や、やめろ……!やめ……!」
魔導エルフ「このまま首の骨を折るのもいいな…!そこで自分の女が死ぬのを見ていろっ!!」
白姫「……っ!」
魔導エルフ「死ねぇぇっ!!」ググッ…!
白姫「……っ」ギリギリッ…!
魔剣士(お、おい…!待てよ……!)
魔剣士(待てよ…)
魔剣士(白姫、ウソ…だろ……?)
魔剣士(こんなところで、こんなクソ野郎に……)
魔剣士(冗談だろ、夢だろ……?)
魔導エルフ「殺す…死ね、死ね、死ねぇぇぇっ!」ググッ!!
白姫「…っ」
魔剣士(ダメだ、ダメだダメだダメだ!)
魔剣士(失えない、彼女だけは守ると決めた、失えない、失えない、失えない!)
白姫「ま…け……し……」
魔剣士(…ッ!!)トクン…
魔剣士(……殺される?白姫が?)トクン…
魔剣士(目の前で、殺される……?)トクン…
魔剣士(俺も、オッサンも、ウィッチも……?)トクン…
白姫「…」
猛竜騎士「…」
ウィッチ「…」
魔剣士(……ダメに決まってるだろうが)
魔剣士(ダメだ、俺が戦わないと、戦わないと……!)ドクンッ…!
魔剣士(俺の限界はこんなもんじゃないんだ、俺は強いんだ、俺は守るんだ…!!)ドクンッ!
魔剣士(守る、守る、守る…!まもっ……!)ハッ!
魔剣士(……あ、アレがある!)
気力を振り絞る魔剣士は、ここでアレに気が付いた。
魔剣士(腕輪……!)
魔剣士(バーサク、闇魔法の…腕輪……ッ!!)ドクンッ!!
呪われし遺品、レガシー…闇の腕輪。
いや、正確にはウィッチが生み出した闇魔法に近い別の道具ではあった。
だがそれはバーサクと大差などない、現代の"闇魔法"とも呼べる一品と言った方が正しかっただろうか。
魔剣士(……し、しのご言ってられねぇ!)
魔剣士(あれに賭けるしか……!)
魔剣士(ど、どこに……!)キョロキョロ
魔剣士(……っ)
魔剣士(…あ、あったっ!!)
幸運というべきか、不運というべきか。
その腕輪の仕舞われた箱は、魔剣士が魔導エルフに吹き飛ばされた丁度…腕1本分の場所へと落ちていた。
魔剣士(と、届く……!)
魔剣士(腕の一本さえ動けば、それに…触れられる……!)
魔剣士(……だが、今の俺ではこの腕すら)
魔剣士(…)
魔剣士(……って、んおっ!?)ググッ…
…最早、それは運命だったのかもしれない。
もし魔導エルフが余裕を見せずにトドメを差していたら。
もし白姫の目が覚めなかったら。
もし魔剣士が、ここに吹き飛ばされなかったら……。
もし全てのこの時、"魔剣士の腕一本分が動く時間がたっていなかったら"……。
そう……。
魔力枯渇症状が出て数分、魔剣士の身体はその"腕一本"が動かせる程度に…回復していた。
魔剣士(……オッサン、約束破るよ)
魔剣士(目の前でみんなが殺されるのなら、どうせ死ぬのなら……)
魔剣士(俺は……!)
魔剣士(コレに……っ!!)
魔導エルフ「…ククク!」グググッ!
白姫「……ッ」
………
…
魔剣士「か、賭けるんだぁぁぁぁあああっ!!!」
…
……
魔導エルフ「なにっ!?」ビクッ!
魔剣士は片腕を思いきり伸ばして降り下ろすと、腕に破片を刺しながらその箱を砕き割った。
魔剣士(なるように、なりやがれぇぇっ!!)
魔導エルフ「てめ、何を…!」
そして、箱を砕いたその瞬間―――……
魔剣士「…ッ!!?」
魔導エルフ「な、なんだこの光はっ!」
白姫「…っ」
割れたその箱の隙間から、眩いばかりの輝きが辺りを明るく照らした。
まるで月のように黄金に煌き、その溢れんばかりの光は強く天へと昇って行く。
それに驚いた魔導エルフは思わず白姫の首から手を離し、同時に白姫は地面へと崩れた。
白姫「け、けほっ…!ごほっ……!」
魔剣士(い、生きてる……っ!)
その咳に安堵を浮かべる魔剣士であったが、まだ戦いは終わっていない。
魔導エルフ「まさか、この箱は…!あ、あの時の!」
魔剣士「そ、そうだ…。ウィッチが造った…現代のレガシー品だ……ッ!」
魔導エルフ「この光の正体はそのレガシーか!」
魔剣士「どうせ死ぬのなら、殺されるのなら、これに賭けてやるんだぁぁぁあっ!!」
魔導エルフ「……ッ!!」
魔剣士は力を振り絞り、その指先で腕輪をガッチリと掴んだ。
魔剣士(あ、熱ッ……!?)ジュワッ!
魔剣士(……っつーか)
魔剣士(あいっ…!いっ、いっ……!)ズキッ…!
魔剣士「いっ…たぁぁあああああっ!!!!」ズキズキッ!!
ビリッ…!バチバチッ!!ゴォォオッ!!
掴むと同時に、その指が焼けるように熱い痛みが全身へと走った。
燃え盛る炎の中に全身を焼かれるような、ナイフで少しずつ皮を削がれていくような、痛みで痛みが麻痺するような刺激が魔剣士を襲う。
魔剣士「あ゛、あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛あ゛あ゛っ!!!」
魔導エルフ「……ッ!?」
魔剣士「う゛あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛っ!!」
魔導エルフ「な、なんだ……!?」
だが、その痛みに負けるわけにはいかない。
魔剣士は全身を震わせながらも、指先を使って自らの腕へとその腕輪を嵌めていく。
徐々に身体へと近づけるにつれ、その痛みは更に強くなり、それだけで意識が飛びそうになった。
魔剣士「がっ…!」
魔剣士「あがぁぁああぁぁああっ!!」
腕輪から発せられる輝きの正体は"魔力"であった。
つまり、天まで輝く光強さを放つほどの魔力を魔剣士は自らの全身へと巡らせているのだ。
猛竜騎士が言っていた"破裂"とは、純粋な本当の破裂だったのだ。
人間と比べて遥かに強い魔力タンクを有する、エルフ族のウィッチですら寿命を縮めたレガシーとほぼ同等の性能を持つこの腕輪、闇魔法の名は伊達ではなく、一介の人間が耐えられる代物ではない。
魔剣士「あっ…ああぁぁぁあああっ!!」
魔剣士「うあああああああっ!!!」ブシュッ!!ブチブチッ!
波打つ魔力は血管を伝い、全身からは血が滲み、爪が剥がれ、身体を裂いていく。
魔導エルフ「…は、ははっ!なんだよこれ、自滅じゃねえか!自殺かおい!?」
白姫「ま…けんし……っ!」
魔剣士「う゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ぁ゛っ!!!」
魔剣士(い、意識が飛ぶ、飛ぶ、飛ぶ、飛ぶっ……!)
魔剣士(死ぬ、死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ、死んじまう…!死ぬ、死ぬ、死ぬ…!)
魔剣士(で、でも…!だけど、だけど、だけ、ど……!)
魔剣士(俺は…ま、負け…ねぇぇぇっ!!!)
……魔剣士は決してあきらめなかった。
その光に飲まれ、この世のモノとは思えぬ痛みの中、少しずつ、少しずつ腕輪を嵌めていった。
魔剣士「あぁぁぁああああぁぁああああっ!!!!」
…スチャッ…
そして、ついに。
腕輪が腕へと完全に装着することに成功する。
魔導エルフ「何っ!?」
魔剣士「……ッ!!」
しかし、腕輪を嵌めたその刹那。
激痛は最高レベルに達し――……。
魔剣士「……ッ!!」ブチッ…!
魔剣士「あ゛っ……」プチンッ…!
魔剣士「……」フラッ…
…ガクッ…!
深い闇へと…堕ちていった……。
…………
……
…
魔剣士「五匹目…!あとはてめぇだけだな…魔導エルフッ!」
魔導エルフ「こんなはずは、こんなことが、こんな……!」
魔剣士「げ、ゲホゲホッ!」
魔導エルフ「くそが、くそがぁぁあああ…!」
魔剣士「はぁ、はぁ~……!大人しく里に帰るなら今は見逃してやるかぁ……!?」
魔導エルフ「んだと…!」
魔剣士「お前一匹じゃ俺に勝てないことくらい分かっているだろうが…」
魔導エルフ「な、なめやがって……!」ギリッ…
魔剣士「さぁ選べ!!」
魔剣士「このまま戦うのか、里へ帰るのかを選べ……」
魔剣士「…」ドクン…
魔剣士「はっ…!?」ドクン!!
魔剣士「う、うぐっ!?」ドクン!!!!
魔導エルフ(ん…!)ピクッ
魔剣士「げ、ゲホッ!?」
魔剣士「ゴホゴホゴホッ!が、がふっ!!」
魔剣士「んだ、ごれ゛……!」ゲホッ!!
…ガクンッ!
魔剣士「力が…抜け……!」
魔導エルフ「…!」
魔剣士「がっ…!?」クラッ…
魔剣士(ま、まさか…この症状…は……!)
魔導エルフ「てめぇ、まさか……」ニ、ニタッ…
魔剣士(魔力枯渇か……っ!)
魔導エルフ(魔力枯渇だな!?)
魔剣士(こ、こんなところで、ウソだろ……!)ドクンドクン!
魔導エルフ(好機を得たっ…!!)
魔剣士(まずい、悟られたか…!)
魔導エルフ(あぁラッキーだ、しばらくは動けないな!?)
魔剣士(不味い、不味い……!)ドクンドクン…
魔導エルフ(これを逃す手はないっ!)
最悪のタイミングである。
魔剣士の身体は先ほどの兵士エルフを打ち抜いた2回の魔力消費によって、魔力の枯渇症状を引き起こしてしまったのだ。
無論、魔導エルフも魔法師としてその症状を見逃すわけはなかった。
魔導エルフ「……へへっ、どうやらツキは俺に向いてきたらしいなぁ?」ペロッ
魔剣士「ち、ちくしょうが…!」ブルブル…
魔導エルフ「もう動けないんだろ、あぁん?」
魔剣士「…ッ!」
魔導エルフ「ク、ククク…!くははははっ!!」
魔剣士(ここまで来て、限界…なのか……!)
魔導エルフ「……面白いじゃねえか、このまま屠ってやるよ!目の前で死に顔を見てやるぜぇっ!!」
ザッ…!ザッザッ…!
魔剣士(……ッ!)
魔導エルフは笑みを浮かべながら、片腕に赤き魔力…燃え上がる紅の炎を練りながら魔剣士へと近づいていく。
それも嫌らしくゆっくりと、一歩ずつ。
人間を嫌う魔導エルフがようやく得た本当のチャンスに、魔剣士へ確実な恐怖を生ませたいということだったのだろう。
魔導エルフ「フ、フフフ…。もうすぐ殺してやるよ……」パァァッ
魔剣士(く、くそったれぇぇ!)
魔導エルフ「恐怖だろう、怖いだろう…。その顔を見たかったぜ…魔剣士……」ニタリッ
魔剣士(脚は動かねぇ、腕も振るえねぇ、指すらも動かねぇ!だが、諦めたくねぇっ……!)ググッ…
魔導エルフ「無駄だ。魔力枯渇は一度起きたらその場で全身が動けなくなるんだからな」
魔剣士「……ッ!!」
そして、魔導エルフは魔剣士を見下ろすようにして目の前で足を止めた。
魔導エルフ「くはっ…!俺に土下座をしているようでいい気分だぁ……」
魔剣士「てめ…え…!」
魔導エルフ「お前が死んだあと、お前の目の前でウィッチとあの女で楽しく遊んでやるから安心しな」ベロッ…
魔剣士「……ッ!」
魔導エルフ「そこにいる猛竜クソだかっつーやつは放っておいても死ぬだろうが、お前と一緒にバラバラに刻んでやるよ!」
魔剣士「さ…せると思う…か……!」ググッ…!
魔導エルフ「…っ」イラッ
魔導エルフ「いい加減……負けを認めろダボがぁっ!!」ビュッ!
…ゲシッ!
魔剣士「がっ!」
魔導エルフは負けを認めない魔剣士へイラ立ち、顔面へと蹴りを放った。
魔剣士は避けることもできず、吹き飛び、血をふきながら土の上を転がった。
魔導エルフ「お前は負けなんだよ、負けたんだよ、認めろよ!!」
ゲシゲシゲシッ!グシャッ!!
魔剣士「あ、あぐっ!」
倒れたあとも容赦はせず、腹部を幾度も踏み潰す。
魔導エルフ「諦めろって!弱音を吐けよ!助けてくださいと懇願しろよ!雑魚が!雑魚がっ!!」
グシャッ!グシャッ!!
魔剣士「げほっ…!がっ!がぁっ!」ブシュッ!
魔導エルフ「はぁ、はぁ……!良いザマだぜ……!」
魔剣士「う…ぐっ……!」
魔導エルフ「へ、へへ…。さぁて、仕上げといくか……」パァァッ!
魔剣士「…!」
火炎魔法で頭ごと吹き飛ばす気なのだろう…、いよいよ片手へ溜めていた魔力を魔剣士の頭部へと重ねた。
魔導エルフ「さぁ、死ねやァッ!!」パァッ!
魔剣士(ここで終わり…なのか……ッ!)
魔導エルフ「大…火炎……!」パァァァッ!
魔剣士(お、終わりたくねぇ……!)
魔導エルフ「魔ほ……!」ピカッ!
魔剣士(まだ、まだ…俺は!俺は……!!)
魔導エルフは、魔剣士の頭を的確に捉えていた。
発動までわずか数秒もない時間。
確実に仕留められたと、両者ともにそれを確信していただろう。
……ドンッ!……
彼女が、邪魔をするまでは。
魔導エルフ「ぬおっ!?」グラッ!
魔剣士「!」
魔導エルフ「な、なんだ身体が押され……」ハッ
魔剣士(……あァっ!?)
白姫「ま、魔剣士をイジめないでっ!!」
魔剣士「し、しら…ひめ……!」
白姫「魔剣士…!」
魔剣士「どうして…こ、ここに……」
白姫「その、ウィッチさんに眠らされてたんだけどね…。なんかすごい音がして、それで目が覚めて……」
魔剣士「ウィッチに…?」
白姫「うん…。それでツリーハウスから出てみたら、みんな倒れてて魔剣士が…!」グスッ…
魔剣士「……ッ!」
魔導エルフ「こ、この……!」
魔導エルフ「ナメた真似しやがってぇぇっ!!」バッ!
白姫「あっ!?」ハッ
魔剣士「し、白姫っ!」
魔導エルフ「ぶっころす…!」グイッ!
白姫「あ、あぐっ…!」
魔導エルフ「このまま窒息させて、ぶち殺してやる……!」
白姫「か、かはっ…!」
魔導エルフは白姫の首を掴み、絞め付けながら持ち上げたのだ。
白くか細いその首が、キリキリと音を立てて締め上げられていく。
必死に抵抗を見せるが、力のない白姫では全く抗うことができなかった。
魔剣士「や、やめろ……!やめ……!」
魔導エルフ「このまま首の骨を折るのもいいな…!そこで自分の女が死ぬのを見ていろっ!!」
白姫「……っ!」
魔導エルフ「死ねぇぇっ!!」ググッ…!
白姫「……っ」ギリギリッ…!
魔剣士(お、おい…!待てよ……!)
魔剣士(待てよ…)
魔剣士(白姫、ウソ…だろ……?)
魔剣士(こんなところで、こんなクソ野郎に……)
魔剣士(冗談だろ、夢だろ……?)
魔導エルフ「殺す…死ね、死ね、死ねぇぇぇっ!」ググッ!!
白姫「…っ」
魔剣士(ダメだ、ダメだダメだダメだ!)
魔剣士(失えない、彼女だけは守ると決めた、失えない、失えない、失えない!)
白姫「ま…け……し……」
魔剣士(…ッ!!)トクン…
魔剣士(……殺される?白姫が?)トクン…
魔剣士(目の前で、殺される……?)トクン…
魔剣士(俺も、オッサンも、ウィッチも……?)トクン…
白姫「…」
猛竜騎士「…」
ウィッチ「…」
魔剣士(……ダメに決まってるだろうが)
魔剣士(ダメだ、俺が戦わないと、戦わないと……!)ドクンッ…!
魔剣士(俺の限界はこんなもんじゃないんだ、俺は強いんだ、俺は守るんだ…!!)ドクンッ!
魔剣士(守る、守る、守る…!まもっ……!)ハッ!
魔剣士(……あ、アレがある!)
気力を振り絞る魔剣士は、ここでアレに気が付いた。
魔剣士(腕輪……!)
魔剣士(バーサク、闇魔法の…腕輪……ッ!!)ドクンッ!!
呪われし遺品、レガシー…闇の腕輪。
いや、正確にはウィッチが生み出した闇魔法に近い別の道具ではあった。
だがそれはバーサクと大差などない、現代の"闇魔法"とも呼べる一品と言った方が正しかっただろうか。
魔剣士(……し、しのご言ってられねぇ!)
魔剣士(あれに賭けるしか……!)
魔剣士(ど、どこに……!)キョロキョロ
魔剣士(……っ)
魔剣士(…あ、あったっ!!)
幸運というべきか、不運というべきか。
その腕輪の仕舞われた箱は、魔剣士が魔導エルフに吹き飛ばされた丁度…腕1本分の場所へと落ちていた。
魔剣士(と、届く……!)
魔剣士(腕の一本さえ動けば、それに…触れられる……!)
魔剣士(……だが、今の俺ではこの腕すら)
魔剣士(…)
魔剣士(……って、んおっ!?)ググッ…
…最早、それは運命だったのかもしれない。
もし魔導エルフが余裕を見せずにトドメを差していたら。
もし白姫の目が覚めなかったら。
もし魔剣士が、ここに吹き飛ばされなかったら……。
もし全てのこの時、"魔剣士の腕一本分が動く時間がたっていなかったら"……。
そう……。
魔力枯渇症状が出て数分、魔剣士の身体はその"腕一本"が動かせる程度に…回復していた。
魔剣士(……オッサン、約束破るよ)
魔剣士(目の前でみんなが殺されるのなら、どうせ死ぬのなら……)
魔剣士(俺は……!)
魔剣士(コレに……っ!!)
魔導エルフ「…ククク!」グググッ!
白姫「……ッ」
………
…
魔剣士「か、賭けるんだぁぁぁぁあああっ!!!」
…
……
魔導エルフ「なにっ!?」ビクッ!
魔剣士は片腕を思いきり伸ばして降り下ろすと、腕に破片を刺しながらその箱を砕き割った。
魔剣士(なるように、なりやがれぇぇっ!!)
魔導エルフ「てめ、何を…!」
そして、箱を砕いたその瞬間―――……
魔剣士「…ッ!!?」
魔導エルフ「な、なんだこの光はっ!」
白姫「…っ」
割れたその箱の隙間から、眩いばかりの輝きが辺りを明るく照らした。
まるで月のように黄金に煌き、その溢れんばかりの光は強く天へと昇って行く。
それに驚いた魔導エルフは思わず白姫の首から手を離し、同時に白姫は地面へと崩れた。
白姫「け、けほっ…!ごほっ……!」
魔剣士(い、生きてる……っ!)
その咳に安堵を浮かべる魔剣士であったが、まだ戦いは終わっていない。
魔導エルフ「まさか、この箱は…!あ、あの時の!」
魔剣士「そ、そうだ…。ウィッチが造った…現代のレガシー品だ……ッ!」
魔導エルフ「この光の正体はそのレガシーか!」
魔剣士「どうせ死ぬのなら、殺されるのなら、これに賭けてやるんだぁぁぁあっ!!」
魔導エルフ「……ッ!!」
魔剣士は力を振り絞り、その指先で腕輪をガッチリと掴んだ。
魔剣士(あ、熱ッ……!?)ジュワッ!
魔剣士(……っつーか)
魔剣士(あいっ…!いっ、いっ……!)ズキッ…!
魔剣士「いっ…たぁぁあああああっ!!!!」ズキズキッ!!
ビリッ…!バチバチッ!!ゴォォオッ!!
掴むと同時に、その指が焼けるように熱い痛みが全身へと走った。
燃え盛る炎の中に全身を焼かれるような、ナイフで少しずつ皮を削がれていくような、痛みで痛みが麻痺するような刺激が魔剣士を襲う。
魔剣士「あ゛、あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛あ゛あ゛っ!!!」
魔導エルフ「……ッ!?」
魔剣士「う゛あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛っ!!」
魔導エルフ「な、なんだ……!?」
だが、その痛みに負けるわけにはいかない。
魔剣士は全身を震わせながらも、指先を使って自らの腕へとその腕輪を嵌めていく。
徐々に身体へと近づけるにつれ、その痛みは更に強くなり、それだけで意識が飛びそうになった。
魔剣士「がっ…!」
魔剣士「あがぁぁああぁぁああっ!!」
腕輪から発せられる輝きの正体は"魔力"であった。
つまり、天まで輝く光強さを放つほどの魔力を魔剣士は自らの全身へと巡らせているのだ。
猛竜騎士が言っていた"破裂"とは、純粋な本当の破裂だったのだ。
人間と比べて遥かに強い魔力タンクを有する、エルフ族のウィッチですら寿命を縮めたレガシーとほぼ同等の性能を持つこの腕輪、闇魔法の名は伊達ではなく、一介の人間が耐えられる代物ではない。
魔剣士「あっ…ああぁぁぁあああっ!!」
魔剣士「うあああああああっ!!!」ブシュッ!!ブチブチッ!
波打つ魔力は血管を伝い、全身からは血が滲み、爪が剥がれ、身体を裂いていく。
魔導エルフ「…は、ははっ!なんだよこれ、自滅じゃねえか!自殺かおい!?」
白姫「ま…けんし……っ!」
魔剣士「う゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ぁ゛っ!!!」
魔剣士(い、意識が飛ぶ、飛ぶ、飛ぶ、飛ぶっ……!)
魔剣士(死ぬ、死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ、死んじまう…!死ぬ、死ぬ、死ぬ…!)
魔剣士(で、でも…!だけど、だけど、だけ、ど……!)
魔剣士(俺は…ま、負け…ねぇぇぇっ!!!)
……魔剣士は決してあきらめなかった。
その光に飲まれ、この世のモノとは思えぬ痛みの中、少しずつ、少しずつ腕輪を嵌めていった。
魔剣士「あぁぁぁああああぁぁああああっ!!!!」
…スチャッ…
そして、ついに。
腕輪が腕へと完全に装着することに成功する。
魔導エルフ「何っ!?」
魔剣士「……ッ!!」
しかし、腕輪を嵌めたその刹那。
激痛は最高レベルに達し――……。
魔剣士「……ッ!!」ブチッ…!
魔剣士「あ゛っ……」プチンッ…!
魔剣士「……」フラッ…
…ガクッ…!
深い闇へと…堕ちていった……。
…………
……
…
0
あなたにおすすめの小説
神々の愛し子って何したらいいの?とりあえずのんびり過ごします
夜明シスカ
ファンタジー
アリュールという世界の中にある一国。
アール国で国の端っこの海に面した田舎領地に神々の寵愛を受けし者として生を受けた子。
いわゆる"神々の愛し子"というもの。
神々の寵愛を受けているというからには、大事にしましょうね。
そういうことだ。
そう、大事にしていれば国も繁栄するだけ。
簡単でしょう?
えぇ、なんなら周りも巻き込んでみーんな幸せになりませんか??
−−−−−−
新連載始まりました。
私としては初の挑戦になる内容のため、至らぬところもあると思いますが、温めで見守って下さいませ。
会話の「」前に人物の名称入れてみることにしました。
余計読みにくいかなぁ?と思いつつ。
会話がわからない!となるよりは・・
試みですね。
誤字・脱字・文章修正 随時行います。
短編タグが長編に変更になることがございます。
*タイトルの「神々の寵愛者」→「神々の愛し子」に変更しました。
人質5歳の生存戦略! ―悪役王子はなんとか死ぬ気で生き延びたい!冤罪処刑はほんとムリぃ!―
ほしみ
ファンタジー
「え! ぼく、死ぬの!?」
前世、15歳で人生を終えたぼく。
目が覚めたら異世界の、5歳の王子様!
けど、人質として大国に送られた危ない身分。
そして、夢で思い出してしまった最悪な事実。
「ぼく、このお話知ってる!!」
生まれ変わった先は、小説の中の悪役王子様!?
このままだと、10年後に無実の罪であっさり処刑されちゃう!!
「むりむりむりむり、ぜったいにムリ!!」
生き延びるには、なんとか好感度を稼ぐしかない。
とにかく周りに気を使いまくって!
王子様たちは全力尊重!
侍女さんたちには迷惑かけない!
ひたすら頑張れ、ぼく!
――猶予は後10年。
原作のお話は知ってる――でも、5歳の頭と体じゃうまくいかない!
お菓子に惑わされて、勘違いで空回りして、毎回ドタバタのアタフタのアワアワ。
それでも、ぼくは諦めない。
だって、絶対の絶対に死にたくないからっ!
原作とはちょっと違う王子様たち、なんかびっくりな王様。
健気に奮闘する(ポンコツ)王子と、見守る人たち。
どうにか生き延びたい5才の、ほのぼのコミカル可愛いふわふわ物語。
(全年齢/ほのぼの/男性キャラ中心/嫌なキャラなし/1エピソード完結型/ほぼ毎日更新中)
ざまぁに失敗したけど辺境伯に溺愛されています
木漏れ日
恋愛
天才魔術師セディが自分の番である『異界渡りの姫』を召喚したとき、16歳の少女奈緒はそれに巻き込まれて、壁外という身分を持たない人々が住む場所に落ちました。
少女は自分を異世界トリップに巻き込んだ『異界渡り姫』に復讐しようとして失敗。なぜかロビン辺境伯は少女も『異界渡りの姫』だと言って溺愛するのですが……
陰陽の姫シリーズ『図書館の幽霊って私のことですか?』と連動しています。
どちらからお読み頂いても話は通じます。
【完結】使えない令嬢として一家から追放されたけど、あまりにも領民からの信頼が厚かったので逆転してざまぁしちゃいます
腕押のれん
ファンタジー
アメリスはマハス公国の八大領主の一つであるロナデシア家の三姉妹の次女として生まれるが、頭脳明晰な長女と愛想の上手い三女と比較されて母親から疎まれており、ついに追放されてしまう。しかしアメリスは取り柄のない自分にもできることをしなければならないという一心で領民たちに対し援助を熱心に行っていたので、領民からは非常に好かれていた。そのため追放された後に他国に置き去りにされてしまうものの、偶然以前助けたマハス公国出身のヨーデルと出会い助けられる。ここから彼女の逆転人生が始まっていくのであった!
私が死ぬまでには完結させます。
追記:最後まで書き終わったので、ここからはペース上げて投稿します。
追記2:ひとまず完結しました!
転移先で日本語を読めるというだけで最強の男に囚われました
桜あずみ
恋愛
異世界に転移して2年。
言葉も話せなかったこの国で、必死に努力して、やっとこの世界に馴染んできた。
しかし、ただ一つ、抜けなかった癖がある。
──ふとした瞬間に、日本語でメモを取ってしまうこと。
その一行が、彼の目に留まった。
「この文字を書いたのは、あなたですか?」
美しく、完璧で、どこか現実離れした男。
日本語という未知の文字に強い関心を示した彼は、やがて、少しずつ距離を詰めてくる。
最初はただの好奇心だと思っていた。
けれど、気づけば私は彼の手の中にいた。
彼の正体も、本当の目的も知らないまま。すべてを知ったときには、もう逃げられなかった。
大ッ嫌いな英雄様達に告ぐ
鮭とば
ファンタジー
剣があって、魔法があって、けれども機械はない世界。妖魔族、俗に言う魔族と人間族の、原因は最早誰にもわからない、終わらない小競り合いに、いつからあらわれたのかは皆わからないが、一旦の終止符をねじ込んだ聖女様と、それを守る5人の英雄様。
それが約50年前。
聖女様はそれから2回代替わりをし、数年前に3回目の代替わりをしたばかりで、英雄様は数え切れないぐらい替わってる。
英雄の座は常に5つで、基本的にどこから英雄を選ぶかは決まってる。
俺は、なんとしても、聖女様のすぐ隣に居たい。
でも…英雄は5人もいらないな。
断罪まであと10分、私は処刑台の上で「ライブ配信」を開始した〜前世インフルエンサーの悪役令嬢、支持率100%でクズ王子を逆処刑する〜
深渡 ケイ
ファンタジー
断罪まで、あと10分。
処刑台の上で跪く悪役令嬢スカーレットは、笑っていた。
なぜなら彼女は――
前世で“トップインフルエンサー”だったから。
処刑の瞬間、彼女が起動したのは禁忌の精霊石。
空に展開された巨大モニターが、全世界同時ライブ配信を開始する。
タイトルは――
『断罪なう』。
王子の不貞、聖女の偽善、王家の腐敗。
すべてを“証拠付き・リアルタイム”で暴露する配信に、
国民の「いいね(=精霊力)」が集まり始める。
そして宣言される、前代未聞のルール。
支持率が上がるほど、処刑は不可能になる。
処刑台は舞台へ。
断罪はエンタメへ。
悪役令嬢は、世界をひっくり返す配信者となった。
これは、
処刑されるはずだった悪役令嬢が、
“ライブ配信”で王子と王国を公開処刑する物語。
支持率100%の先に待つのは、復讐か、革命か、
それとも――自由か。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる