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第八章【東方大地】
8-5 想定外!
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―――やがて、夜が訪れる。
あれから数時間、気が付けば20時を回っていた。
魔剣士と猛竜騎士は戦い続け、肉体的にも精神面も削られていたが、決して油断が出来る時間はない。むしろ、闇が訪れた今こそ、潜みし者たちにとって待ち望んだ時なのだ。
猛竜騎士(……夜、暗闇か。本当なら明かりの一つも点けるところなのだが…)
猛竜騎士「白姫とテイル、起きているか?」
ワゴン側から二人の名を呼ぶ猛竜騎士。
白姫「は、はいっ」
テイル「何?」
猛竜騎士「暗くてすまないが、明かりを点けられないのは分かってくれ」
白姫「もちろんです」
テイル「分かってるから大丈夫よ」
猛竜騎士「そうか。じゃ、後ろのリュックに食料がいくつかあるはずだ。それを探して自由に晩飯にしてくれていい」
白姫「はいっ。猛竜騎士さんも今渡しますね」
猛竜騎士「いや、別に腹が減っていないからな…気にしなくていい」
白姫「でも少しは食べたほうが…。ずっと戦ったり馬車を動かしたりしていますよね……」
猛竜騎士「ハハハッ、知らないか。長く行動をするときは、食わない方が動けるんだぞ」
白姫「えぇっ!?」
猛竜騎士「そういうことだ。全員しっかり食えよ!」
白姫「は、はい……」
テイル「ありがとう」
魔剣士「……食うよ。分かってるって」
猛竜騎士「それでいい。そんじゃ、運転と察知に集中するからな…また何かあったら声をかけるぞ」
白姫「はいっ」
魔剣士「へいよ」
テイル「…了解」
白姫「じゃ、準備するね」
言われた通り、月明かりを頼りに、リュックからいくつかの保存食と袋詰めされた清水を取り出して魔剣士とテイルに手渡した。
魔剣士「どーも」
テイル「ありがと」
白姫「いえいえっ」
手渡された食べ物は干し肉に干しブドウなど味気のない物ばかりだったが、贅沢もいえるわけはなく、それを頬張って数分、静かな食事はあっという間に終了したのだった。
魔剣士「……ちゃっちぃ食事だな」
白姫「この大地だと、食べれるだけでありがたいって言ってたし…そんなこと言っちゃダメだよ」
魔剣士「分かってるけどよ」
テイル「……フン、食べ物のことで文句が出るなんて…精神面は本当に弱いみたいね」
魔剣士「ンだとコラ」
テイル「食べれるだけ幸せなんだから、贅沢は言わないほうがいいわよ」
魔剣士「言われなくても分かってるっての」
テイル「あっそう?」
魔剣士「……いちいち、いちいちいちいち。癇に障るやつだなお前は」
テイル「別に。戦って凄いのは認めるけど、貴方より前にいる猛竜騎士のほうがもっと頑張ってるんだから文句も口にしないほうが良いじゃないかって思っただけ」
魔剣士「…」
悔しいが、正論通りだ。
しかも、猛竜騎士が食事を断ったのは今後のことを考え、少しでも消費を減らしたかったからだろう。きっとこんな状況で、未だに余裕を見せている猛竜騎士も本当は辛いには違いなかった。
魔剣士「た、たまたま口に出ただけだ!言葉のあやみてーなもんだろ!」
テイル「あっそう?」
魔剣士「…て、テメェは本当に!」
テイル「フンッ」
魔剣士「くそがっ~……!クソッ!!」
憤慨するが、魔剣士が彼女に手を上げるわけはなく、馬車の壁にドンと寄りかかり目を閉じたのだった。
白姫(あ、またムンつけちゃった……)
テイルは相変わらずツンとした表情のまま、白姫の隣で会話を投げた。
テイル「白姫ちゃん、私のせいで苦労をかけちゃってゴメンなさいね」
白姫「アハハ…、い、いいよ~……」
テイル「そういってくれると嬉しいけど…」
白姫「うん、テイルさんってば魔剣士とず~っと強気な姿勢で当たって…凄いなーって思ってるくらいだもん」
テイル「性格だから…。私の国は、男女関係なく強くあればこそっていう姿勢が当然だったの」
白姫「へぇ~…!」
テイル「私だって、女性らしくないなって思うことはあるんだけどね……」
白姫「そ、そんなこと……」
白姫「…」
白姫(……あっ)
テイルもまた壁に寄り掛かると、小さな窓から星空を見上げた。差し込む月明かり、キラキラと照らされたテイルの銀髪は白く輝き、彼女の凛とした顔を一層に引き立てた。
白姫「……テイルさん、綺麗」
テイル「え?」
白姫「テイルさん、凄く綺麗……」
テイル「女性らしくないって言葉を気にして、お世辞を言ってくれるの?」
白姫「違うよ!テイルさんが輝いてて……本当に綺麗だなって……」
テイル「や、やめてよ恥ずかしいじゃない…」
白姫「本当だよ…。思わずほ~っとしちゃった……」
テイル「……でも嬉しいかな。ありがとっ」
白姫「ううんっ…」
テイル「白姫ちゃんだって可愛いと思うけどね~」
白姫「わ、私なんか全然!」
テイル「もしかして着やせするタイプだったり。出るところ出てそうだけど?」
白姫「出るとこ?」
テイル「胸とかよ」
白姫「ふぇっ!わ、私なんか全然だよ!」
"…ピクッ"
ナイスな会話が始まったと、魔剣士の身体が反応する。
テイル「本当に?」
白姫「う、うん…」
テイル「ふーん」
白姫「ほ、本当だよ!何が大きいとか分からないけど、魔剣士は一緒にお風呂に入る時とか、見て喜んだり積極的に触ったりしないもん!」
テイル「!?」
魔剣士「!!?」
白姫「そ、そのお風呂とか一緒に入った時も、私と一緒に入れて嬉しいっては言ってくれたけど、胸にどうこうとか言わなかったし…小さいほうだと思う……」
白姫「身体の大きい小さいの話だったらね、その時に、魔剣士のがムクムク……」
テイル「ちょっと待って!」
魔剣士「ちょっと待てーっ!!」
白姫「ひゃっ!?」
二人は声を合わせてそれを遮った。
テイル「色々突っ込みたいところがあるんだけど、やっぱり付き合ってるんじゃないの!」
魔剣士「付き合ってねぇし、風呂も成り行きだし!別にやましいことはしてねぇーっ!」
テイル「変態。ロリコン。白姫ちゃんの可愛らしさで一緒にお風呂とか、楽しむとか、最低ね」
魔剣士「だから俺は何もしてねぇっつーの!」
白姫「あ、あうあう…!」
テイル「白姫ちゃんとお風呂で…そ、それを見せてる時点で変態でしょ!お、大きいとか意味分かってんの!?」
魔剣士「け、健全な男子なんだよ!つーか変なこと言うんじゃねぇ!!」
テイル「うっわ認めた。どうせ、朝の時も私の裸を見て興奮してたんでしょ」
魔剣士「…ち、違うわい!テメーの裸を見て興奮するアホがどこにいる!」
テイル「そこ」
魔剣士「お、れ、を、ゆ、び、さ、す、な!」
テイル「あ~もう最低。こんな変態に醜態を晒すなんて一生の恥だわ……」
魔剣士「クハハ、なにが恥だ!テメーのなんて小さすぎて見えるモンも見えねーっつーの!」
テイル「ちょっ!少しは気にしてるんだから…そう言わないでくれる!」
魔剣士「あー聞こえないし見えないわ~。夜で暗いけど、朝日が差しても変わらずに見えないわー」
テイル「ムッカつく!ア、アンタが思ってる以上にくらいはあるからね!?だったら触ってみればいいじゃない!」
魔剣士「あー見えないわ、触ろうとしても見えなくて無理だわ~……」
テイル「ココよ、ココ!手を貸しなさいっ!!」
魔剣士「うぉっ…!?」
"グイッ!"
魔剣士の言葉に興奮してしまったテイルは、腕を引っ張り、その手を"ぽふっ"と自身の胸に触れさせた。
テイル「どう!?私だって少しはあるんだからね!」
魔剣士「おまっ……!!」
白姫と比べると確かにやや小ぶりであったが、その感触は紛れもなく女性の胸そのものだった。すると所詮は男の性、思わず指先が勝手に反応し、"ふにゅっ…"その胸を揉んでしまい――…。
テイル「あはっ!く、くすぐったい!」
魔剣士「おっ…」
テイル「急に指を動かすな!くすぐったいじゃないの!」
魔剣士「い、いや…思わず……」
テイル「思わずって…アンタね!」
魔剣士「あの…それよりだな……」
テイル「何よ!」
魔剣士「そろそろ腕を離してくれないか…、いつまでお前の胸触ってりゃいいんだ俺は」
テイル「えっ?」
テイル「…」
テイル「…………ッ!!」
テイルは落ち着きを取り戻し、自分のしたことを理解すると、この暗さの中でも分かるほど顔が赤くなってしまった。
テイル「あ……ぅ……!」
……そして。
テイル「さ、最低ッ~~!!!」
"ビュッ!"
空を切る音が聞こえたと思えば、"パァンッ!!"と軽快な音とともに魔剣士は弾け飛ばされたのだった。
魔剣士「いってぇぇっ!!」
テイル「最悪、最悪最悪最悪~~っ!!!」
魔剣士「お前がやったことだろうが!!」
テイル「揉むな、馬鹿ッ!!」
魔剣士「そ、それは…だな……」
テイル「あぁ~、もうお嫁にいけない~…!」
魔剣士「お前ちょっと落ち着きなさすぎだろ!」
テイル「う~っ…!」
白姫(た、楽しそうだなぁ……)
白姫(魔剣士とのやりとりで、テイルさんもだいぶ自分を出し始めたようにも見えるし……)
テイル「私の国に来たら、死刑にする!絶対に許さないっ!!」
魔剣士「やれるもんならやってみろ!」
テイル「はーん、言ったわね!?」
魔剣士「ハッハッハ、無理無理」
テイル「その言葉覚えときなさいよ!国を取り戻したら、私に乱暴を働いた犯罪者で指名手配してやるんだから!」
魔剣士「俺は世界中に指名手配された男でーす。今さら何でもありませーん」
テイル「くっ…、くぅぅっ…!」
魔剣士「ヘッヘッヘ、俺に勝とうなんざ100万年早いぜ!」
白姫(魔剣士も子どもっぽい!)
盛大なやりとりが続いたが、そろそろ落ち着かせようと白姫が二人をなだめた。
白姫「二人とも、そろそろ落ち着こう…よ?」
魔剣士「あん!?」
テイル「何よ!!」
白姫「ひゃあっ!?」
だが、聞く耳は持たない。
魔剣士「ぐるるっ…!」
テイル「もう、ムカつくムカつく!なんなのアンタ!」
魔剣士「うるせぇー!こっちのセリフだ馬鹿野郎!」
テイル「う~~~っ…!!」
白姫「ふ、二人とも……!」
魔剣士「クソ女が!」
テイル「変態男っ!」
魔剣士「あァ!?」
テイル「何よ!!」
白姫「…」
白姫「……ッ!」
"ぷちっ…!"
何かが、切れた、音がした。
白姫「……」
白姫「…………もう、いい加減にしてぇ~っ!!」
ついに怒った白姫の怒号が、馬車内に響き渡った。何となくそうなる予感がしていた猛竜騎士も、予想以上の反応だったのか思わず「うおっ」と小さく漏らした。
魔剣士「ぬぉっ…!」
テイル「し、白姫ちゃん…!」
白姫「二人とも喧嘩ばっかしないの!朝からずっと、どうしてずっと喧嘩するの!」
魔剣士「そ、そりゃこいつが生意気で……」
白姫「相手は年下で女の子だよ!魔剣士がそんなんだったら、テイルさんも安心して馬車に乗れないし、不安になっちゃうでしょ!」
魔剣士「……はい」
白姫「テイルさんも、もうちょっと落ち着こうよ…」
テイル「そ、それは魔剣士が変態で……」
白姫「身体を触られたのは嫌だったかもしれないけど、自分が引っ張ったことでしょ!男の人がそ、そういうのされたら手も出ちゃうんだから!」
テイル「……はい」
白姫「二人とも、仲直りして!握手して!」
魔剣士「え~……」
テイル「嫌っ!」
白姫「……して?」
トロンだ眼で、二人を睨んだ。
魔剣士「……はい」
テイル「……はい」
二人は豹変した白姫に圧倒され、不本意ながら握手を交わしたのだった。
白姫「仲直りね!これで、喧嘩しないでね!」
魔剣士「努力はします……」
テイル「善処はします……」
白姫「うん、それでいいと思うっ!分かったら静かに座るっ!」
魔剣士「はい…」
テイル「はい…」
二人はそれぞれ、最初に座っていた位置に戻ると腰を降ろした。
魔剣士(こ、こえぇ~……!そんな怒らなくてもいいじゃないの……)
テイル(白姫ちゃん、怒ると怖い…!旅をしてきただけあるってことかな……)
"フン!"と鼻息を鳴らした白姫に、ちょっとした恐怖を覚えた二人であった。また、ワゴン側でそれを聞いていた猛竜騎士はクククと笑っていたのだが、それは三人に聞こえることがなかったらしい。
そして、余りにも驚いたのか、テイルは白姫に向かって申し訳なさそうに改めて頭を下げた。
テイル「……し、白姫ちゃんゴメンね」
白姫「ううん。喧嘩ばっかりしててもどうにもならないと思って…。私も声をあげちゃってごめんなさい……」
テイル「つい、強気な相手を見ると負けたくないって思っちゃっうんだ…」
白姫「テイルさんは本当に負けず嫌いなんだね」
テイル「もちろん。もう二度と、負けない…負けたくないって誓ったから……」
白姫「…!」
今の彼女の言葉は、誰よりも重く、刃物のような鋭かった。
テイル「ぜ、全部…ビショップのせいで、何も…かも……」
白姫「ビショップって、国を裏切ったっていう……」
テイル「そう…!」
白姫「…」
テイル「絶対に許さない…!絶対に……!」
白姫「……テイルさん」
テイル「何?」
白姫「聞いていいのか分からないんだけど、良いかな…」
テイル「うん?」
白姫「一体、砂国で何が…あったの……?」
テイル「…」
白姫「…」
息の詰まるような一瞬の静寂。だが、テイルは表情を変えることなく口を開いた。
「……少し長くなるよ?」と。
白姫「…いいの?」
テイル「私の話なんか聞いても面白くないよ?」
白姫「…」
テイル「ねっ?」
白姫「……ううん、テイルが良かったら…私は聞きたいな」
テイル「お、思い出したら…また、泣いちゃうかもしれないし!」
白姫「辛いのなら、話さなくても良いよ。だけど、もし話をしてくれるなら…私は真剣にそれを聞くから」
テイル「…そ、そんな重い話じゃないし!魔剣士だって面倒くさそうにしてるし!」
魔剣士「普段はバカしてっけど、その辺の折り合いはつけるっつーの。テイルが良けりゃ、俺だって笑わずに聞くわバカ」
テイル「…」
猛竜騎士(…)
テイル「…分かった」
彼女は頷き、大きく深呼吸したあと目を閉じ、
「あのね……」と会話を始めた。
すると、それと同時に厚い雲が空を覆い始め、月と星明かりをも消し去り、やがて周囲は完全なる闇に包まれた。視界が遮られた今、信じられるのは聴覚だけ。偶然とはいえ、それはまるで天が彼女の話へ集中させるために起こしたもののようにも思え―――…。
…………
……
…
―――やがて、夜が訪れる。
あれから数時間、気が付けば20時を回っていた。
魔剣士と猛竜騎士は戦い続け、肉体的にも精神面も削られていたが、決して油断が出来る時間はない。むしろ、闇が訪れた今こそ、潜みし者たちにとって待ち望んだ時なのだ。
猛竜騎士(……夜、暗闇か。本当なら明かりの一つも点けるところなのだが…)
猛竜騎士「白姫とテイル、起きているか?」
ワゴン側から二人の名を呼ぶ猛竜騎士。
白姫「は、はいっ」
テイル「何?」
猛竜騎士「暗くてすまないが、明かりを点けられないのは分かってくれ」
白姫「もちろんです」
テイル「分かってるから大丈夫よ」
猛竜騎士「そうか。じゃ、後ろのリュックに食料がいくつかあるはずだ。それを探して自由に晩飯にしてくれていい」
白姫「はいっ。猛竜騎士さんも今渡しますね」
猛竜騎士「いや、別に腹が減っていないからな…気にしなくていい」
白姫「でも少しは食べたほうが…。ずっと戦ったり馬車を動かしたりしていますよね……」
猛竜騎士「ハハハッ、知らないか。長く行動をするときは、食わない方が動けるんだぞ」
白姫「えぇっ!?」
猛竜騎士「そういうことだ。全員しっかり食えよ!」
白姫「は、はい……」
テイル「ありがとう」
魔剣士「……食うよ。分かってるって」
猛竜騎士「それでいい。そんじゃ、運転と察知に集中するからな…また何かあったら声をかけるぞ」
白姫「はいっ」
魔剣士「へいよ」
テイル「…了解」
白姫「じゃ、準備するね」
言われた通り、月明かりを頼りに、リュックからいくつかの保存食と袋詰めされた清水を取り出して魔剣士とテイルに手渡した。
魔剣士「どーも」
テイル「ありがと」
白姫「いえいえっ」
手渡された食べ物は干し肉に干しブドウなど味気のない物ばかりだったが、贅沢もいえるわけはなく、それを頬張って数分、静かな食事はあっという間に終了したのだった。
魔剣士「……ちゃっちぃ食事だな」
白姫「この大地だと、食べれるだけでありがたいって言ってたし…そんなこと言っちゃダメだよ」
魔剣士「分かってるけどよ」
テイル「……フン、食べ物のことで文句が出るなんて…精神面は本当に弱いみたいね」
魔剣士「ンだとコラ」
テイル「食べれるだけ幸せなんだから、贅沢は言わないほうがいいわよ」
魔剣士「言われなくても分かってるっての」
テイル「あっそう?」
魔剣士「……いちいち、いちいちいちいち。癇に障るやつだなお前は」
テイル「別に。戦って凄いのは認めるけど、貴方より前にいる猛竜騎士のほうがもっと頑張ってるんだから文句も口にしないほうが良いじゃないかって思っただけ」
魔剣士「…」
悔しいが、正論通りだ。
しかも、猛竜騎士が食事を断ったのは今後のことを考え、少しでも消費を減らしたかったからだろう。きっとこんな状況で、未だに余裕を見せている猛竜騎士も本当は辛いには違いなかった。
魔剣士「た、たまたま口に出ただけだ!言葉のあやみてーなもんだろ!」
テイル「あっそう?」
魔剣士「…て、テメェは本当に!」
テイル「フンッ」
魔剣士「くそがっ~……!クソッ!!」
憤慨するが、魔剣士が彼女に手を上げるわけはなく、馬車の壁にドンと寄りかかり目を閉じたのだった。
白姫(あ、またムンつけちゃった……)
テイルは相変わらずツンとした表情のまま、白姫の隣で会話を投げた。
テイル「白姫ちゃん、私のせいで苦労をかけちゃってゴメンなさいね」
白姫「アハハ…、い、いいよ~……」
テイル「そういってくれると嬉しいけど…」
白姫「うん、テイルさんってば魔剣士とず~っと強気な姿勢で当たって…凄いなーって思ってるくらいだもん」
テイル「性格だから…。私の国は、男女関係なく強くあればこそっていう姿勢が当然だったの」
白姫「へぇ~…!」
テイル「私だって、女性らしくないなって思うことはあるんだけどね……」
白姫「そ、そんなこと……」
白姫「…」
白姫(……あっ)
テイルもまた壁に寄り掛かると、小さな窓から星空を見上げた。差し込む月明かり、キラキラと照らされたテイルの銀髪は白く輝き、彼女の凛とした顔を一層に引き立てた。
白姫「……テイルさん、綺麗」
テイル「え?」
白姫「テイルさん、凄く綺麗……」
テイル「女性らしくないって言葉を気にして、お世辞を言ってくれるの?」
白姫「違うよ!テイルさんが輝いてて……本当に綺麗だなって……」
テイル「や、やめてよ恥ずかしいじゃない…」
白姫「本当だよ…。思わずほ~っとしちゃった……」
テイル「……でも嬉しいかな。ありがとっ」
白姫「ううんっ…」
テイル「白姫ちゃんだって可愛いと思うけどね~」
白姫「わ、私なんか全然!」
テイル「もしかして着やせするタイプだったり。出るところ出てそうだけど?」
白姫「出るとこ?」
テイル「胸とかよ」
白姫「ふぇっ!わ、私なんか全然だよ!」
"…ピクッ"
ナイスな会話が始まったと、魔剣士の身体が反応する。
テイル「本当に?」
白姫「う、うん…」
テイル「ふーん」
白姫「ほ、本当だよ!何が大きいとか分からないけど、魔剣士は一緒にお風呂に入る時とか、見て喜んだり積極的に触ったりしないもん!」
テイル「!?」
魔剣士「!!?」
白姫「そ、そのお風呂とか一緒に入った時も、私と一緒に入れて嬉しいっては言ってくれたけど、胸にどうこうとか言わなかったし…小さいほうだと思う……」
白姫「身体の大きい小さいの話だったらね、その時に、魔剣士のがムクムク……」
テイル「ちょっと待って!」
魔剣士「ちょっと待てーっ!!」
白姫「ひゃっ!?」
二人は声を合わせてそれを遮った。
テイル「色々突っ込みたいところがあるんだけど、やっぱり付き合ってるんじゃないの!」
魔剣士「付き合ってねぇし、風呂も成り行きだし!別にやましいことはしてねぇーっ!」
テイル「変態。ロリコン。白姫ちゃんの可愛らしさで一緒にお風呂とか、楽しむとか、最低ね」
魔剣士「だから俺は何もしてねぇっつーの!」
白姫「あ、あうあう…!」
テイル「白姫ちゃんとお風呂で…そ、それを見せてる時点で変態でしょ!お、大きいとか意味分かってんの!?」
魔剣士「け、健全な男子なんだよ!つーか変なこと言うんじゃねぇ!!」
テイル「うっわ認めた。どうせ、朝の時も私の裸を見て興奮してたんでしょ」
魔剣士「…ち、違うわい!テメーの裸を見て興奮するアホがどこにいる!」
テイル「そこ」
魔剣士「お、れ、を、ゆ、び、さ、す、な!」
テイル「あ~もう最低。こんな変態に醜態を晒すなんて一生の恥だわ……」
魔剣士「クハハ、なにが恥だ!テメーのなんて小さすぎて見えるモンも見えねーっつーの!」
テイル「ちょっ!少しは気にしてるんだから…そう言わないでくれる!」
魔剣士「あー聞こえないし見えないわ~。夜で暗いけど、朝日が差しても変わらずに見えないわー」
テイル「ムッカつく!ア、アンタが思ってる以上にくらいはあるからね!?だったら触ってみればいいじゃない!」
魔剣士「あー見えないわ、触ろうとしても見えなくて無理だわ~……」
テイル「ココよ、ココ!手を貸しなさいっ!!」
魔剣士「うぉっ…!?」
"グイッ!"
魔剣士の言葉に興奮してしまったテイルは、腕を引っ張り、その手を"ぽふっ"と自身の胸に触れさせた。
テイル「どう!?私だって少しはあるんだからね!」
魔剣士「おまっ……!!」
白姫と比べると確かにやや小ぶりであったが、その感触は紛れもなく女性の胸そのものだった。すると所詮は男の性、思わず指先が勝手に反応し、"ふにゅっ…"その胸を揉んでしまい――…。
テイル「あはっ!く、くすぐったい!」
魔剣士「おっ…」
テイル「急に指を動かすな!くすぐったいじゃないの!」
魔剣士「い、いや…思わず……」
テイル「思わずって…アンタね!」
魔剣士「あの…それよりだな……」
テイル「何よ!」
魔剣士「そろそろ腕を離してくれないか…、いつまでお前の胸触ってりゃいいんだ俺は」
テイル「えっ?」
テイル「…」
テイル「…………ッ!!」
テイルは落ち着きを取り戻し、自分のしたことを理解すると、この暗さの中でも分かるほど顔が赤くなってしまった。
テイル「あ……ぅ……!」
……そして。
テイル「さ、最低ッ~~!!!」
"ビュッ!"
空を切る音が聞こえたと思えば、"パァンッ!!"と軽快な音とともに魔剣士は弾け飛ばされたのだった。
魔剣士「いってぇぇっ!!」
テイル「最悪、最悪最悪最悪~~っ!!!」
魔剣士「お前がやったことだろうが!!」
テイル「揉むな、馬鹿ッ!!」
魔剣士「そ、それは…だな……」
テイル「あぁ~、もうお嫁にいけない~…!」
魔剣士「お前ちょっと落ち着きなさすぎだろ!」
テイル「う~っ…!」
白姫(た、楽しそうだなぁ……)
白姫(魔剣士とのやりとりで、テイルさんもだいぶ自分を出し始めたようにも見えるし……)
テイル「私の国に来たら、死刑にする!絶対に許さないっ!!」
魔剣士「やれるもんならやってみろ!」
テイル「はーん、言ったわね!?」
魔剣士「ハッハッハ、無理無理」
テイル「その言葉覚えときなさいよ!国を取り戻したら、私に乱暴を働いた犯罪者で指名手配してやるんだから!」
魔剣士「俺は世界中に指名手配された男でーす。今さら何でもありませーん」
テイル「くっ…、くぅぅっ…!」
魔剣士「ヘッヘッヘ、俺に勝とうなんざ100万年早いぜ!」
白姫(魔剣士も子どもっぽい!)
盛大なやりとりが続いたが、そろそろ落ち着かせようと白姫が二人をなだめた。
白姫「二人とも、そろそろ落ち着こう…よ?」
魔剣士「あん!?」
テイル「何よ!!」
白姫「ひゃあっ!?」
だが、聞く耳は持たない。
魔剣士「ぐるるっ…!」
テイル「もう、ムカつくムカつく!なんなのアンタ!」
魔剣士「うるせぇー!こっちのセリフだ馬鹿野郎!」
テイル「う~~~っ…!!」
白姫「ふ、二人とも……!」
魔剣士「クソ女が!」
テイル「変態男っ!」
魔剣士「あァ!?」
テイル「何よ!!」
白姫「…」
白姫「……ッ!」
"ぷちっ…!"
何かが、切れた、音がした。
白姫「……」
白姫「…………もう、いい加減にしてぇ~っ!!」
ついに怒った白姫の怒号が、馬車内に響き渡った。何となくそうなる予感がしていた猛竜騎士も、予想以上の反応だったのか思わず「うおっ」と小さく漏らした。
魔剣士「ぬぉっ…!」
テイル「し、白姫ちゃん…!」
白姫「二人とも喧嘩ばっかしないの!朝からずっと、どうしてずっと喧嘩するの!」
魔剣士「そ、そりゃこいつが生意気で……」
白姫「相手は年下で女の子だよ!魔剣士がそんなんだったら、テイルさんも安心して馬車に乗れないし、不安になっちゃうでしょ!」
魔剣士「……はい」
白姫「テイルさんも、もうちょっと落ち着こうよ…」
テイル「そ、それは魔剣士が変態で……」
白姫「身体を触られたのは嫌だったかもしれないけど、自分が引っ張ったことでしょ!男の人がそ、そういうのされたら手も出ちゃうんだから!」
テイル「……はい」
白姫「二人とも、仲直りして!握手して!」
魔剣士「え~……」
テイル「嫌っ!」
白姫「……して?」
トロンだ眼で、二人を睨んだ。
魔剣士「……はい」
テイル「……はい」
二人は豹変した白姫に圧倒され、不本意ながら握手を交わしたのだった。
白姫「仲直りね!これで、喧嘩しないでね!」
魔剣士「努力はします……」
テイル「善処はします……」
白姫「うん、それでいいと思うっ!分かったら静かに座るっ!」
魔剣士「はい…」
テイル「はい…」
二人はそれぞれ、最初に座っていた位置に戻ると腰を降ろした。
魔剣士(こ、こえぇ~……!そんな怒らなくてもいいじゃないの……)
テイル(白姫ちゃん、怒ると怖い…!旅をしてきただけあるってことかな……)
"フン!"と鼻息を鳴らした白姫に、ちょっとした恐怖を覚えた二人であった。また、ワゴン側でそれを聞いていた猛竜騎士はクククと笑っていたのだが、それは三人に聞こえることがなかったらしい。
そして、余りにも驚いたのか、テイルは白姫に向かって申し訳なさそうに改めて頭を下げた。
テイル「……し、白姫ちゃんゴメンね」
白姫「ううん。喧嘩ばっかりしててもどうにもならないと思って…。私も声をあげちゃってごめんなさい……」
テイル「つい、強気な相手を見ると負けたくないって思っちゃっうんだ…」
白姫「テイルさんは本当に負けず嫌いなんだね」
テイル「もちろん。もう二度と、負けない…負けたくないって誓ったから……」
白姫「…!」
今の彼女の言葉は、誰よりも重く、刃物のような鋭かった。
テイル「ぜ、全部…ビショップのせいで、何も…かも……」
白姫「ビショップって、国を裏切ったっていう……」
テイル「そう…!」
白姫「…」
テイル「絶対に許さない…!絶対に……!」
白姫「……テイルさん」
テイル「何?」
白姫「聞いていいのか分からないんだけど、良いかな…」
テイル「うん?」
白姫「一体、砂国で何が…あったの……?」
テイル「…」
白姫「…」
息の詰まるような一瞬の静寂。だが、テイルは表情を変えることなく口を開いた。
「……少し長くなるよ?」と。
白姫「…いいの?」
テイル「私の話なんか聞いても面白くないよ?」
白姫「…」
テイル「ねっ?」
白姫「……ううん、テイルが良かったら…私は聞きたいな」
テイル「お、思い出したら…また、泣いちゃうかもしれないし!」
白姫「辛いのなら、話さなくても良いよ。だけど、もし話をしてくれるなら…私は真剣にそれを聞くから」
テイル「…そ、そんな重い話じゃないし!魔剣士だって面倒くさそうにしてるし!」
魔剣士「普段はバカしてっけど、その辺の折り合いはつけるっつーの。テイルが良けりゃ、俺だって笑わずに聞くわバカ」
テイル「…」
猛竜騎士(…)
テイル「…分かった」
彼女は頷き、大きく深呼吸したあと目を閉じ、
「あのね……」と会話を始めた。
すると、それと同時に厚い雲が空を覆い始め、月と星明かりをも消し去り、やがて周囲は完全なる闇に包まれた。視界が遮られた今、信じられるのは聴覚だけ。偶然とはいえ、それはまるで天が彼女の話へ集中させるために起こしたもののようにも思え―――…。
…………
……
…
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アール国で国の端っこの海に面した田舎領地に神々の寵愛を受けし者として生を受けた子。
いわゆる"神々の愛し子"というもの。
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そういうことだ。
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簡単でしょう?
えぇ、なんなら周りも巻き込んでみーんな幸せになりませんか??
−−−−−−
新連載始まりました。
私としては初の挑戦になる内容のため、至らぬところもあると思いますが、温めで見守って下さいませ。
会話の「」前に人物の名称入れてみることにしました。
余計読みにくいかなぁ?と思いつつ。
会話がわからない!となるよりは・・
試みですね。
誤字・脱字・文章修正 随時行います。
短編タグが長編に変更になることがございます。
*タイトルの「神々の寵愛者」→「神々の愛し子」に変更しました。
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