魔剣士「お姫様の家出に付き合うことになった」【現在完結】

Naminagare-波流-

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第九章【セントラル】

9-21 二次選考(1)

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――――セントラル中央広場。
氷山帝国より魔梟が放たれた頃、魔剣士はいよいよ本選の試合に臨んでいた。
第一試合に名を呼ばれた魔剣士は、当初よりかなりの盛り上がりを見せる会場の熱気に少々緊張気味で、リングの上に立ち、拳を構える。

魔剣士「さぁーってと……」
アベント「試合のゴングは鳴らされた。私と当たったことを運が悪いと思うが良い」
魔剣士「んあ?」
アベント「我が名は"夜"。漆黒の闇に閉ざされ、お前は息のつかぬうちに死ぬだろう」
魔剣士「……あっそ。俺としてはバンシィと当たらなくて良かったって気持ちのほうでいっぱいだぜ、全く」

そしてルールは単純明快、相手に参ったと言わせるか、相手の命を奪った時点で勝利らしい。
どうやら相手のアベントはどちらかというと後者狙いで、命を奪うことに容赦のないよう、短剣を構えて呪文を唱え始める。

魔剣士「あー…、アベント君?」
アベント「臆しても無駄だ!お前は既に何も見えていないはず!」
魔剣士「え、あー……」

"……チュンチュン"
スズメの声も心躍っているように、今日の天気はとても青々とした空が広がっていた。

魔剣士「いや待て、俺にはお前がハッキリと見えていてだな」
アベント「ククッ!強がりはよせ、ゆっくりとお前を刻み、観客たちを悦ばせてやろうぞ……!」
魔剣士「あー……」

恐らく、この男は視界を奪う魔法か何かを得意としているのだろう。
暗殺を武器に、闇に消えて1次選考をなんなく突破し、必殺技を使って余裕で本選も突破できるものと思っていたのだろうが、相手が悪すぎた。

魔剣士(俺には魔法の類が効かないんだって……)

さて、困った。決してギャグをしているわけじゃないのだが、相手がクククと笑いながら短剣を振りつつ、怖いか怖いかと連呼しながらゆっくりと近づく様子はシュールで仕方がない。

アベント「ウフフ、さぁ死ねぇぇっ!!」

速度を上げて、一気に勝負を終わらせようとするアベントだったが、こちらとしては余裕で見えている動作に対処できないわけもなく。

魔剣士「ほいっと……」

無詠唱による最速クラスの雷撃魔法、指先から発した雷撃は油断していたアベントの腹部へと直撃してリングの上を滑らせた。

アベント「おごごごっ!!?」

ねっとりとした闇魔力は纏わりつくようにアベントの身体を巡り、痺れのあまり白目を剥いて短剣を離す。
それを拾った魔剣士はアベントの首元へと近づけ、俺の勝ちだと呟いた。

魔剣士「……ほい、終わりだ」

あまりにも呆気ない幕切れに、会場からは罵倒が飛んだ。

「ふざけんな、そんな簡単に終わったら面白くねーだろうが!!」
「首を刎ねろ、血を見せろ、拷問にかけろォォッ!!」
「殺せ、殺せ、殺せ、殺せェェッ!!」

血を見たくて集まった冒険者たちからは心無い怒号が飛ぶ。
普通なら縮小してしまうところだろうが、この男、魔剣士は「ちっ」と舌打ちすると会場に向かって親指を下に向けて挑発した。

魔剣士「だったら、テメェらが俺にかかってこいや……おォ!!?コラァ!!」

闇魔力とバレない程度にオーラを一瞬だけ強めたことで、具現化した"闇色"に魅せた力は会場を一瞬で黙らせた。
冒険者とて無能ではないし、ほんのわずかに感じた実力差は魔剣士がどれほどの力があるか、自分では勝てないと悟ったのだ。

魔剣士「……ちっ、胸糞わりぃ!!」

リングから降りた魔剣士は、リッターに出迎えられ、さすがだなと肩を叩かれる。

リッター「ハッハッハ、圧倒的だったな!」
魔剣士「うっせー…。それよりこの会場のクソ野郎どもが煩くてしゃーねーわ」
リッター「毎回こんなもんだ。お前の今の力、まだまだ深いものだと感じたぞ!」
魔剣士「だから言ったろ。俺はつえーんだよ!」

会場の選手が控える特等席に腰を下ろした魔剣士の隣で、バンシィは「やったね、お兄ちゃん」と嬉しそうにグッドの拳を突き出した。

魔剣士「当たり前だ。俺はつえーっつったろ?」
バンシィ「さすがだね、お兄ちゃん」
魔剣士「おうよ」
バンシィ「かっこいー、ぎゅっとしてあげるね……」

魔剣士の腕に絡みつくように、全身を寄せて擦るバンシィ。魔剣士はやれやれと言っていると、リッターが次の試合の内容を告げた。

リッター「次の試合はシュトロムと…、バンシィだ!ハハハハッ!」

魔剣士「おっ…」
バンシィ「うん、次は僕だね……」
魔剣士「頑張って来いよ」
バンシィ「うん、絶対に見ててね、お兄ちゃん……」

第二戦のバンシィの指名。
魔剣士は実感がないが、既に騎士団としては選合格しており、どちらかというとバンシィのほうが緊張と心配をしてしまう。

リッター「これは俺が決めたわけじゃない、クジによるものだがな…バンシィ、気を付けたほうがいいと特別に忠告してやろう」
バンシィ「……どういうこと」
リッター「相手はあの快楽殺人者だ」
魔剣士「何ッ!?」
バンシィ「あー、あのずっと後ろで暴れてた人……」

バンシィの相手はシュトロム、1次選考の時に"快楽殺人"をした男だった。もちろんバンシィには圧倒的な冷気による強さを誇る魔法を持つが、嫌な予感がする。

バンシィ「行って来るね」
魔剣士「おう…」

バンシィは魔法衣をなびかせ、リングへと上がった。
そのあとすぐ、一歩遅れてシュトロムと思わしき男がリングへと上ったのだが、思わず声を出してしまうほど相手は気味の悪い雰囲気だった。

魔剣士(うっわ……)

真っ黒な長髪にボロボロの薄汚れたマント、かなりの細身で高身長、両手には長いクロー(爪)のような武器を装備してシャリシャリと鳴らす。

魔剣士(おいおい、大丈夫かよバンシィの奴……)

見える圧倒的なオーラは無いにしろ、静けさが不気味で、強さはひしひしと感じる。しかし対面に立つバンシィ本人は、動揺もせずじっとゴングが鳴るのを待っていた。

魔剣士(落ち着いているな、ま…あの実力は俺も認めてるし心配のし過ぎか……)

魔剣士の目線に、バンシィは片腕を軽くあげて「分かってるよ」のポーズ。
「あいつは全く……」魔剣士が苦笑を見せると、リッターが腕を高々とあげて開始の合図を取る。

リッター「……それでは、準備はいいなぁ!ハッハッハッハッ…試合、開始だァッ!!」

"ゴォンッ!!!"
大きなドラム音が響き、試合開始の合図が告げられた。……瞬時、バンシィは両手を拡げて目いっぱいの冷気を放った。

バンシィ「凍って……」

両手から蓄えられた冷気は、一気に掌から扇形へ広がってシュトロムを飲み込み、そのまま観客席へと突っ込んでいく。

魔剣士「げっ、お前そりゃ会場を全部飲み込むだろうが!!?」
リッター「……ハッハッハ、安心しとけい!」

反応した対魔ポールは観客に魔法が届く寸前で完全に無効化し、魔法が消失する。どうやらリッターが言っていた通り、どんなに暴れても観客へのダメージは皆無なようだ。

魔剣士「おぉっ、マジだったんだな……」
リッター「嘘をついてどうにもならんだろうが、ハッハッハ!」
魔剣士「まぁそうだけども……って、ん!?」

もう決着がついたものだと安心していたが、シュトロムは魔法を受ける前に高々と空を飛び、空中で構えを取っていた。
慌てた魔剣士が「上だぞ!」と言う前に、バンシィは上に向けて構えをとった。

バンシィ「お兄ちゃん、僕は大丈夫だから…心配しないで」

空を飛ぶシュトロムに狙いを定め、空へと放つ氷結の波動。これこそ避けれないだろうと思ったのだが、シュトロムは空中で火炎に身を包んで回転し、全ての波動を受け切ったのだった。

バンシィ「僕の魔法を…、まさか回転して……」

驚くバンシィ、その間にシュトロムは空中から距離を詰めてツメを突き立て攻撃を仕掛ける。

魔剣士「バンシィッ!!」

バンシィ「これくらい、ただの打撃でしょう……」

避けるために遠くへ飛ぶバンシィ。だが、予想できなかった出来事が彼女を襲う。

バンシィ「……えっ」

"距離を置いたバンシィの身体は、何故かシュトロムの落下位置へと戻された"のだ。

魔剣士「バ、バンシィッ!!」

リッター「なるほど、面白い技だ……」

バンシィ「何、これ……」

シュトロム「…」

"……ズドォォォンッ!!モワッ!"
豪快な音とともにリングの床が弾けて土煙が舞い、辺りが見えなくなる。

魔剣士「くっ…!い、今のは……!」
リッター「さすがに快楽のまま殺人をするだけある奴ということだ。実力も一級品だな」
魔剣士「一体何をどうしたんだ!?俺には、バンシィが避けたはずなのに…また引き寄せられたように……」
リッター「大体が正解だ。シュトロムめ、攻撃を避ける時に回転しつつ風魔法を真下に起こしたんだ」
魔剣士「何だって!?」
リッター「竜巻のように展開した風魔法は、バンシィの身体を引き寄せる。あいつはかなり軽そうな身体だからな、簡単に引かれてしまったのだろう」
魔剣士「そ、そういうことか……!」

何故、彼女が攻撃を受けてしまったのかは把握した。それよりも果たして無事なのか。徐々に舞った土煙が収まるにつれ、リングの状況が見えてくる。

魔剣士「……うっ!」
リッター「これはこれは……」

ひらけた視界に飛び込んできたものは、左腕を切り裂かれ、布が血で真っ赤に染みるほどダメージを受けて膝を落とすバンシィに、それを見下し立つシュトロムの姿だった。

魔剣士「バンシィ…!」
リッター「やはりよけきれなかったか……」

痛む腕を抑えつつ、シュトロムを睨み見上げるバンシィ。対するシュトロムは血に染まったクローをペロリと舐めた。

バンシィ「参ったな、痛いなーもう……」
シュトロム「…」
バンシィ「それにしても今ならチャンスだったのに、わざわざ見下して…楽しかったの?」
シュトロム「…」
バンシィ「僕に回復させる時間をくれたのは有り難かったけど、それは身を亡ぼすことになるって―……」
シュトロム「…」
バンシィ「……えっ?」

"ヒュオッ…!ガシッ!!"
バンシィの話の途中で、シュトロムは突如長い腕を伸ばして首を掴み、彼女を高く持ち上げた。

バンシィ「げ、げほっ…!?」

突然のことに魔剣士は声を上げて「バンシィ!」と名を呼ぶが、絞まる首に反応は薄い。

バンシィ「こ、殺す…気……なの……」
シュトロム「…」
バンシィ「無言って…嫌いだな……。け、けほっ…!ごほっ……!!」
シュトロム「…」

しばらくの間、力の差を見せつけるように掴んだ首を離さないまま動きを見せなかったが、やがて彼はようやく口を開く。悍ましい程の笑みにカタコトで聞きづらくあったが、まさかの言葉だった。

シュトロム「……オ前、女ダな…?」

バンシィ「ッ!?」

魔剣士「何っ…!」

リッター「ほう……」

ざわつく会場、昨日たまたま生き残った氷結を喰らい傷ついていた面々も、驚きの表情で絞め上げられるバンシィに注目が集まる。

バンシィ「ぼ、僕…は……」
シュトロム「血の味デ分かるンだ……。そウかソうか、女だッタか……」
バンシィ「うくっ……!?」
シュトロム「面白イなァ……」

シュトロムは空いている片腕で、彼女の首筋からゆっくりと下へ、下へ、指でなぞるように触れる。

シュトロム「キつく縛ってあるガ、感触は女そノものだナァ……」
バンシィ「な、にを……」
シュトロム「二まイ、カナ……?」
バンシィ「なに…が……」

今度は逆に、首筋ではなく下半身から触れ、爪を布にかけると、そのまま一気に切り裂いた。

バンシィ「あっ……!」

かろうじて一枚、二枚、下着代わりにしていたそれ以外が全て取り払われ、彼女の素肌が全て露わになった。
顔を隠していたマスク部分も表に出たことで、ついに彼女が"女の子"であることが会場にいる人間たちへバレてしまった。

シュトロム「クく、ヤはりな……」

魔剣士「く、クソ野郎がぁぁっ!!」

バンシィ「あ…れ……?」

魔剣士はこうなる可能性があるとは分かっていたが、実際に目の当たりにした時の気持ちは言い表せない。
会場の熱気はさらに強く、彼女に怪我を受けた者たちは「殺せ!」「犯せ!」と声を上げた。

シュトロム「青い髪の毛、青い眼、女の子らシくて可愛イね……」

微笑んだまま、首を離そうとはしない。この次に何を仕掛けるのかは分からないが、その前に脱出をしなければ確実に殺される。
魔剣士は幾度も「早く動くんだ!」と声をかけるが、彼女は腕を、身体を震わすばかりで、その表情は一気に凍結されたかのように強張っていた。

魔剣士「どうしたんだ…バンシィ、早く動くんだよっ!!」

バンシィ「ち…がう……、こん…な…こと…………いやだ……」

絞められた首にか細い声。かなりの掠れた声だったが、彼女が動けなくなった理由が分かるまで、ほんの聞きとれた一言で充分だった。

バンシィ「いたいの…やだよぉ…………」

魔剣士「……ッ!!」

彼女は一時的に自我を失っていた。外に出る時にあれほど固執していた服を失い、素肌を晒し、会場にいる男たちから浴びせられる言葉に我をなくしていたのだ。

魔剣士「おいリッター!!まさかこんな中で女の子をひでぇ目に合わせるの黙ってるわけじゃねーだろうな!!」
リッター「……珍しいことではない。過去の選考会でも何度かあったことだ」
魔剣士「テメ……!」
リッター「ルールに乗っ取ることが常道。彼女とて、それで昨日の大量殺人をしたのではないのか?」
魔剣士「それはそうかもしんねぇけど!!」
リッター「なら、彼女の覚悟は無かったのか。それは違うんじゃないか。剣を抜いた者は、剣で刺される覚悟があるんじゃないのか……」
魔剣士「うぐっ……!」
リッター「俺とて面白いとは思えない。だが、俺の一任で動くわけにはいかないんだ」
魔剣士「お前は団長だろ!止めることくらい……!」
リッター「団長だからだ。王に任せられた選考会、部下となった騎士団の長としての尊厳、それはルールなんだ……」
魔剣士「く、くそが……!くそがっ!!」

会場の熱気はどんどん高まっていく。気絶寸前のバンシィに、シュトロムは長く太い舌をでろりと出すと、足からゆっくりと絡めていく。

魔剣士「なんじゃありゃ…、ぶっとい触手みてーなモンは……!」
リッター「……融合体か!次から次へと変わったものを…」
魔剣士「な、何だって?」
リッター「魔力を持つ獣、魔獣との融合体だ。普通は筋力増大に使う腕に注入する程度だが、ありゃ失敗して強く魔獣の色が出ちまったんだな……」
魔剣士「そんなもんまであんのかよ……!」

シュトロムの舌は粘液を出しながら、ぐるぐると身体を巻き上げていく。擦られる身体にバンシィは出せない声ながらも反応を見せ、虚ろ眼、涙目で何かを訴える。

魔剣士「……ダメだ!バンシィの奴、完全に戦意を失ってやがる!!」
リッター「だからといって、動くのは止すんだ。お前が動けば、違反とみなされるぞ」
魔剣士「ちっ…!それを判断するのは誰だ!?」
リッター「それは私だが――…」
魔剣士「だったら!」
リッター「だからこそ、ルールは見過ごせん。俺の中で、郷に従えといったルールは絶対だからな」
魔剣士「…ッ!」

そうだ、この男は一見とは異なって硬い意志を貫く男だった。こうなったら嫌でも見ているしかないのかと、魔剣士は悩み、どうするべきか混乱する。
―――…ところが。

リッター「だがな…、判断は私だけではなく…観客にも委ねられている」
魔剣士「か、観客?」
リッター「あくまでもこの選考大会は騎士団の概念を植え付けること。彼らが喜べば、それだけで特賞判定を受けた団員もいる。勝利者は問題なく騎士団になれるが、それ以外にもチャンスはあるということだ」
魔剣士「……そうかっ!!」

リッターとて、少女が壊される姿を見たくないということだろう。

魔剣士「ありがとよリッター、俺の姿…見てくれ!!」

魔剣士は縮地、シュトロムのもとへ移動する。それを見ていたリッターは、やれやれという感じで「俺も甘いな」と苦笑したのだった。

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