28 / 56
第二章
〜襲撃されるエルフの里〜
しおりを挟む
静かな夜の中で,遠くの方から鳴き声のような声が聞こる。その声がだんだんと大きくなっていくのが聞こえる。近づいてくると共に,エルフ達の声も同時に聞こえてくる。
「なんだか,外が騒がしくないか?」
「まあええじゃろ! カナデもっと酒呑まんか」
「カナデ#$%#@」
「ロイは食べ物をちゃんと飲み込んでから話せよ」
「あなた達,大人しくしていなさい」
そう言い放って,監視していたエルフがどっかへ行ってしまった。
ロイとクロエは満足なのか,大の字になってくつろいでいる。
「今なら簡単に逃げ出す事が出来るが,カナデどうするのんじゃ?
「逃げたとしても良いことないだろ? 本当に一生,世界樹の素材を手に入れる事が出来なくなってしまうだろ?」
「カナデ,オイラ腹いっぱいで動けん」
「そいつは良かったなロイ……それよりさっきからずっと騒がしいな」
俺は外が見える小さな鉄窓に背伸びをして外を覗くと,何やら空を飛んでいる大群の魔物とエルフが戦っている様子が見えた。
空を飛んでいる魔物は空から火を吹いていて,エルフの里のあちこちで火事になっている。
「なんかエルフが魔物の大群と戦っているけど大丈夫かな?」
「大丈夫じゃろ多分……しかし,凄い大量の魔物じゃな」
「クロエ寝っ転がりながらそんな事分かるのか?」
「魔力と生命力を感じる事が出来るからな。空からもだが,陸地からも魔物の大群がここに向かってきてるようじゃぞ」
「え!? それはまずいんじゃないのか?」
「もしかしたらエルフの里が大変な事になるかもしれないの」
「なんでカナデが心配してるんだよ。オイラ達を殺そうとしてるんだぞ」
「それはそうだが,もし魔物にエルフがやられるような事があったら,世界樹を手に入れるとかって話じゃなくなってくるだろ」
「エルフがいなくなった方が世界樹の素材は入手しやすいんじゃないのか?」
「俺はそんな火事場泥棒のような事はしたくない。それに世界樹で作られた楽器達の演奏はエルフにも聴いてもらいたいと俺は思ってる」
「全くカナデはお人好しじゃな。いつか損をするぞ」
「演奏家ってやつは面倒くさい生き物なんだ。損をしたとしてもそれはそれでいい」
「オイラは……オイラはそんなカナデは嫌いじゃないぞ」
「クロエ頼めるか? 助けて欲しいんだ」
「しょうがないの。分かったのじゃ」
クロエは面倒くさそうに立ち上がると,壁の前に立ち,ちょいと蹴り上げると壁がぶっ壊れた。
そしてクロエが空を飛び,魔物の方へと飛んでいく。
「クロエ大丈夫かな??」
「ロイも見ただろ? ドラゴンに簡単に勝つクロエが負ける訳ないだろ?」
「まあそうだとは思うけどよ~。分からないじゃんか……」
俺とロイは壊れた壁から,クロエの動向を見ていた。
クロエは魔物の大群を目の前にして,両腕を交差すると,クロエの周りに氷で出来た矢のようなものが大量に現れている。
「おいおい! なんだかクロエ凄い事してるな」
興奮気味にロイが話す。
クロエが魔物の方へと手を振ると,大量の矢たちが魔物へと向かっていく。
刺さった魔物が次々と空から崩れ落ちていく。
クロエのたった一つの魔法で空からの魔物は殲滅していった。
両の手のひらをクロエが空へ向けると,今度は雨が降ってきた。
雨が降った事によって,エルフの里であちこち火の海だったのが,消化されていく。
陸地ではまだエルフと魔物の攻防が繰り広げられている。
自分の目の前に虫がいる時に,手で振り払う動作のような動きをクロエがすると,地面と魔物が一瞬にして凍った。
凍らなかった残りの魔物達は逃亡していく。
一先ず魔物との戦いは終わったようだった。
クロエが俺達の方に戻ってきた。
「カナデどうじゃ? 魔物追い返してやったのじゃ」
「流石クロエだな! ありがとう」
俺達の所にエルフ達が押し寄せてきた。
「先程,我々を助けてくれたのはあなた達ですか?」
「そうじゃ! それ以外ありえないじゃろ」
エルフ達は跪いて俺達に頭を下げている。
「感謝致します。良ければ食事と泊まる所を案内したいんですがいかがでしょうか?」
「どうする?」
「余はこの場所でも別にいいんじゃがの」
「オイラも腹いっぱいだぜ! エルフ飯には興味あるけどなぁ」
「出来たら長老に会って頂きたいなと」
「分かりました……」
俺はエルフの里の長老と会う事にした。
案内された場所に到着すると,三人のエルフが出迎えてくれた。
「魔物の襲撃からエルフの里を守って頂き誠にありがとうございます」
深々と頭を下げられた。
「長老のフーゴと申します。妻のデリアと娘のミーナです」
「カナデです。こっちはクロエとロイ,コイツはライムです」
「良かったら私の家の中に入ってゆっくりしていきませんか?」
「ではお言葉に甘えてそうさせて頂きます」
「良かったわね。牢屋から出る事が出来て」
「もしかしてオイラ達の牢屋の外にいたエルフの姉ちゃんか?」
「そうよ。よろしく」
俺達は長老に歓迎され,長老宅でくつろぐことに。
「なんだか,外が騒がしくないか?」
「まあええじゃろ! カナデもっと酒呑まんか」
「カナデ#$%#@」
「ロイは食べ物をちゃんと飲み込んでから話せよ」
「あなた達,大人しくしていなさい」
そう言い放って,監視していたエルフがどっかへ行ってしまった。
ロイとクロエは満足なのか,大の字になってくつろいでいる。
「今なら簡単に逃げ出す事が出来るが,カナデどうするのんじゃ?
「逃げたとしても良いことないだろ? 本当に一生,世界樹の素材を手に入れる事が出来なくなってしまうだろ?」
「カナデ,オイラ腹いっぱいで動けん」
「そいつは良かったなロイ……それよりさっきからずっと騒がしいな」
俺は外が見える小さな鉄窓に背伸びをして外を覗くと,何やら空を飛んでいる大群の魔物とエルフが戦っている様子が見えた。
空を飛んでいる魔物は空から火を吹いていて,エルフの里のあちこちで火事になっている。
「なんかエルフが魔物の大群と戦っているけど大丈夫かな?」
「大丈夫じゃろ多分……しかし,凄い大量の魔物じゃな」
「クロエ寝っ転がりながらそんな事分かるのか?」
「魔力と生命力を感じる事が出来るからな。空からもだが,陸地からも魔物の大群がここに向かってきてるようじゃぞ」
「え!? それはまずいんじゃないのか?」
「もしかしたらエルフの里が大変な事になるかもしれないの」
「なんでカナデが心配してるんだよ。オイラ達を殺そうとしてるんだぞ」
「それはそうだが,もし魔物にエルフがやられるような事があったら,世界樹を手に入れるとかって話じゃなくなってくるだろ」
「エルフがいなくなった方が世界樹の素材は入手しやすいんじゃないのか?」
「俺はそんな火事場泥棒のような事はしたくない。それに世界樹で作られた楽器達の演奏はエルフにも聴いてもらいたいと俺は思ってる」
「全くカナデはお人好しじゃな。いつか損をするぞ」
「演奏家ってやつは面倒くさい生き物なんだ。損をしたとしてもそれはそれでいい」
「オイラは……オイラはそんなカナデは嫌いじゃないぞ」
「クロエ頼めるか? 助けて欲しいんだ」
「しょうがないの。分かったのじゃ」
クロエは面倒くさそうに立ち上がると,壁の前に立ち,ちょいと蹴り上げると壁がぶっ壊れた。
そしてクロエが空を飛び,魔物の方へと飛んでいく。
「クロエ大丈夫かな??」
「ロイも見ただろ? ドラゴンに簡単に勝つクロエが負ける訳ないだろ?」
「まあそうだとは思うけどよ~。分からないじゃんか……」
俺とロイは壊れた壁から,クロエの動向を見ていた。
クロエは魔物の大群を目の前にして,両腕を交差すると,クロエの周りに氷で出来た矢のようなものが大量に現れている。
「おいおい! なんだかクロエ凄い事してるな」
興奮気味にロイが話す。
クロエが魔物の方へと手を振ると,大量の矢たちが魔物へと向かっていく。
刺さった魔物が次々と空から崩れ落ちていく。
クロエのたった一つの魔法で空からの魔物は殲滅していった。
両の手のひらをクロエが空へ向けると,今度は雨が降ってきた。
雨が降った事によって,エルフの里であちこち火の海だったのが,消化されていく。
陸地ではまだエルフと魔物の攻防が繰り広げられている。
自分の目の前に虫がいる時に,手で振り払う動作のような動きをクロエがすると,地面と魔物が一瞬にして凍った。
凍らなかった残りの魔物達は逃亡していく。
一先ず魔物との戦いは終わったようだった。
クロエが俺達の方に戻ってきた。
「カナデどうじゃ? 魔物追い返してやったのじゃ」
「流石クロエだな! ありがとう」
俺達の所にエルフ達が押し寄せてきた。
「先程,我々を助けてくれたのはあなた達ですか?」
「そうじゃ! それ以外ありえないじゃろ」
エルフ達は跪いて俺達に頭を下げている。
「感謝致します。良ければ食事と泊まる所を案内したいんですがいかがでしょうか?」
「どうする?」
「余はこの場所でも別にいいんじゃがの」
「オイラも腹いっぱいだぜ! エルフ飯には興味あるけどなぁ」
「出来たら長老に会って頂きたいなと」
「分かりました……」
俺はエルフの里の長老と会う事にした。
案内された場所に到着すると,三人のエルフが出迎えてくれた。
「魔物の襲撃からエルフの里を守って頂き誠にありがとうございます」
深々と頭を下げられた。
「長老のフーゴと申します。妻のデリアと娘のミーナです」
「カナデです。こっちはクロエとロイ,コイツはライムです」
「良かったら私の家の中に入ってゆっくりしていきませんか?」
「ではお言葉に甘えてそうさせて頂きます」
「良かったわね。牢屋から出る事が出来て」
「もしかしてオイラ達の牢屋の外にいたエルフの姉ちゃんか?」
「そうよ。よろしく」
俺達は長老に歓迎され,長老宅でくつろぐことに。
8
あなたにおすすめの小説
「キヅイセ。」 ~気づいたら異世界にいた。おまけに目の前にはATMがあった。異世界転移、通算一万人目の冒険者~
あめの みかな
ファンタジー
秋月レンジ。高校2年生。
彼は気づいたら異世界にいた。
その世界は、彼が元いた世界とのゲート開通から100周年を迎え、彼は通算一万人目の冒険者だった。
科学ではなく魔法が発達した、もうひとつの地球を舞台に、秋月レンジとふたりの巫女ステラ・リヴァイアサンとピノア・カーバンクルの冒険が今始まる。
僕のギフトは規格外!?〜大好きなもふもふたちと異世界で品質開拓を始めます〜
犬社護
ファンタジー
5歳の誕生日、アキトは不思議な夢を見た。舞台は日本、自分は小学生6年生の子供、様々なシーンが走馬灯のように進んでいき、突然の交通事故で終幕となり、そこでの経験と知識の一部を引き継いだまま目を覚ます。それが前世の記憶で、自分が異世界へと転生していることに気付かないまま日常生活を送るある日、父親の職場見学のため、街中にある遺跡へと出かけ、そこで出会った貴族の幼女と話し合っている時に誘拐されてしまい、大ピンチ! 目隠しされ不安の中でどうしようかと思案していると、小さなもふもふ精霊-白虎が救いの手を差し伸べて、アキトの秘めたる力が解放される。
この小さき白虎との出会いにより、アキトの運命が思わぬ方向へと動き出す。
これは、アキトと訳ありモフモフたちの起こす品質開拓物語。
異世界へ誤召喚されちゃいました 女神の加護でほのぼのスローライフ送ります
モーリー
ファンタジー
⭐︎第4回次世代ファンタジーカップ16位⭐︎
飛行機事故で両親が他界してしまい、社会人の長男、高校生の長女、幼稚園児の次女で生きることになった御剣家。
保険金目当てで寄ってくる奴らに嫌気がさしながらも、3人で支え合いながら生活を送る日々。
そんな矢先に、3人揃って異世界に召喚されてしまった。
召喚特典として女神たちが加護やチート能力を与え、異世界でも生き抜けるようにしてくれた。
強制的に放り込まれた異世界。
知らない土地、知らない人、知らない世界。
不安をはねのけながら、時に怖い目に遭いながら、3人で異世界を生き抜き、平穏なスローライフを送る。
そんなほのぼのとした物語。
【完結】スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜
かの
ファンタジー
世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。
スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。
偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。
スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!
冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!
アイテムボックスの最も冴えた使い方~チュートリアル1億回で最強になったが、実力隠してアイテムボックス内でスローライフしつつ駄竜とたわむれる~
うみ
ファンタジー
「アイテムボックス発動 収納 自分自身!」
これしかないと思った!
自宅で休んでいたら突然異世界に拉致され、邪蒼竜と名乗る強大なドラゴンを前にして絶対絶命のピンチに陥っていたのだから。
奴に言われるがままステータスと叫んだら、アイテムボックスというスキルを持っていることが分かった。
得た能力を使って何とかピンチを逃れようとし、思いついたアイデアを咄嗟に実行に移したんだ。
直後、俺の体はアイテムボックスの中に入り、難を逃れることができた。
このまま戻っても捻りつぶされるだけだ。
そこで、アイテムボックスの中は時間が流れないことを利用し、チュートリアルバトルを繰り返すこと1億回。ついにレベルがカンストする。
アイテムボックスの外に出た俺はドラゴンの角を折り、危機を脱する。
助けた竜の巫女と共に彼女の村へ向かうことになった俺だったが――。
異世界に転移したら、孤児院でごはん係になりました
雪月夜狐
ファンタジー
ある日突然、異世界に転移してしまったユウ。
気がつけば、そこは辺境にある小さな孤児院だった。
剣も魔法も使えないユウにできるのは、
子供たちのごはんを作り、洗濯をして、寝かしつけをすることだけ。
……のはずが、なぜか料理や家事といった
日常のことだけが、やたらとうまくいく。
無口な男の子、甘えん坊の女の子、元気いっぱいな年長組。
個性豊かな子供たちに囲まれて、
ユウは孤児院の「ごはん係」として、毎日を過ごしていく。
やがて、かつてこの孤児院で育った冒険者や商人たちも顔を出し、
孤児院は少しずつ、人が集まる場所になっていく。
戦わない、争わない。
ただ、ごはんを作って、今日をちゃんと暮らすだけ。
ほんわか天然な世話係と子供たちの日常を描く、
やさしい異世界孤児院ファンタジー。
大学生活を謳歌しようとしたら、女神の勝手で異世界に転送させられたので、復讐したいと思います
町島航太
ファンタジー
2022年2月20日。日本に住む善良な青年である泉幸助は大学合格と同時期に末期癌だという事が判明し、短い人生に幕を下ろした。
死後、愛の女神アモーラに見初められた幸助は魔族と人間が争っている魔法の世界へと転生させられる事になる。
命令が嫌いな幸助は使命そっちのけで魔法の世界を生きていたが、ひょんな事から自分の死因である末期癌はアモーラによるものであり、魔族討伐はアモーラの私情だという事が判明。
自ら手を下すのは面倒だからという理由で夢のキャンパスライフを失った幸助はアモーラへの復讐を誓うのだった。
異世界に転移した僕、外れスキルだと思っていた【互換】と【HP100】の組み合わせで最強になる
名無し
ファンタジー
突如、異世界へと召喚された来栖海翔。自分以外にも転移してきた者たちが数百人おり、神父と召喚士から並ぶように指示されてスキルを付与されるが、それはいずれもパッとしなさそうな【互換】と【HP100】という二つのスキルだった。召喚士から外れ認定され、当たりスキル持ちの右列ではなく、外れスキル持ちの左列のほうに並ばされる来栖。だが、それらは組み合わせることによって最強のスキルとなるものであり、来栖は何もない状態から見る見る成り上がっていくことになる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる