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1巻
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しかし、宮原さんの情報によると、夜中には天気が回復し、午前三時頃にはオーロラの光が強くなるという。期待に胸を膨らませる。
「そう仰っていただけてよかった。俺はいつも、後先考えずに行動しちゃうので……外交官としても、もっと冷静にならないといけないのですが……」
「そんなことないですよ。宮原さんは咄嗟の判断ができる、素敵な方です。現に私のことを空港で助けてくれたじゃないですか!」
私は思わず身を乗り出し、そう言った。
お互いの信頼感が深まっていくのを感じながら、この旅での思い出が一層特別なものになる予感がした。
「困ってる人を助けたいという気持ちもありましたが……それとは別に……いえ、何でもないです」
宮原さんが言葉を濁した瞬間、心の中で何かが弾けた。
頬が赤らみ、照れたように目を伏せた。そんな彼の姿に、私は一瞬ドキリとしてしまう。
宮原さんの可愛らしい反応を見た私は、これ以上に惹かれてしまいそうになる。
けれど、失恋したばかりなのに、このまま彼に惹かれてしまうのは早すぎないだろうか……
「ごめんなさい、すごく気になります。それとは別に? 何か教えてはもらえませんか?」
私は、湧き上がる好奇心を抑えきれずに問い返す。聞いたからといって、どうこうというわけではないのだけれど、何故だか知りたい気持ちでいっぱいになる。
ビールを飲みながら、二人の間には和やかな雰囲気が流れていたが、少し酔いが回った私は我慢できずに詰め寄った。
ほろ酔い気分で心が開放的になっているのだろうか? 思ったことをそのまま口に出してしまう。
「言いにくいことなんですが……」と、宮原さんは私の方をチラリと見ながら、深呼吸をした。私もドキドキしながら彼の言葉を待つ。
「初めてお会いした時から、可愛いなと思ってました。要するに一目惚れってやつでしょうか」
その言葉を聞いた瞬間、私の心は一気に高鳴った。
彼の真剣な眼差しが私に向けられ、言い終えたあとにふふっと笑った姿が、ますます愛おしく感じられる。
驚いて目を丸くしてしまう。
宮原さんが私のことを可愛いと思っていてくれたなんて……
「あの時、吉野さんじゃなくて、別な方だったとしても助けようと思った気持ちに変わりないと思うんです。でも、自分が一人旅だからって相手の方の行き先に同行しようなんて、普段なら思わないです。吉野さんだからつい気になってしまったというか……あー、何を言ってるんでしょうね。すみません! ちょっと、火照りを冷やすために顔を洗って来ようかな」
宮原さんは慌てて席を立ち、洗面所に向かった。
どうしよう?
ドキドキして、胸が苦しい。
宮原さんみたいな素敵な方に、私だから同行したと言われたら……どう答えるべきか。
素直に気持ちを打ち明けてもいいのかな?
「すみません、戻りました」
宮原さんは洗面所で顔を洗ってきたようだけれど、頬はまだほんのり赤いままだ。お酒のせいか、さっきのやり取りのせいか、どちらなのか分からない。
「大丈夫ですか?」と声をかけると、彼は少し照れ笑いを浮かべて「はい、なんとか……」と答える。
しばらく沈黙が流れる。
でも、気まずさではなく、不思議と心地よい静けさだった。二人の間に生まれた温かな感情の余韻が、静かに広がっていく。
このまま黙っているのも変だよね?
やっと、私は意を決して口を開いた。
「私、私も、同じです! 宮原さんのことが気になってしまいました。でも、彼氏に振られたばかりで落ち込んでいたはずなのにおかしいかな? とか考えてばかりで……」
無我夢中になって、私は自分の想いをぶつけていた。
元彼の存在なんて、もうどこか遠くへ消えてしまった。
ただ、今は宮原さんとの時間が大切で、帰国したら会えなくなるかもしれないという不安が心を締めつける。
こんなに誰かと離れたくないと願う自分がいるなんて、思ってもみなかった。
どうしよう……と、つい声に出してしまいそうになる。
胸の奥から、止めどなく想いが溢れ出そうで、苦しいくらいだ。
でもそれでもいい。素直な気持ちを伝えたい。この一瞬を、大切にしたい。
唇が僅かに震える――だけど、もう迷わない、と自分に言い聞かせる。
「お互いに同じ気持ちだったんですね」
宮原さんは、私の目をじっと見つめる。この瞬間、心の中の不安が消え、じんわりと温かな気持ちが広がっていく。
「出会ってから、たったの何日間ですが、こんなにも愛しいと思える女性に初めて出会いました。帰国してからも会ってもらえますか?」
彼の真剣な表情が、ますます私を惹きつける。
「え?」
私は突然の誘いに動揺してしまう。
宮原さんに誘われたのは嬉しいけれど、戸惑ってしまう。
友達としてなら、いいのかな? でも、私は友達として気になっているわけじゃないから――
そんな複雑な気持ちが胸の中で渦巻く。
彼の優しさや、今まで見せてくれた誠実さを思い出すほど、素直に答えたくなる自分がいる。でも、もし期待しすぎてしまったら、もし違う意味だったら……と考えると傷つくのが怖くなる。
それに失恋したばかりなのに、一時的な感情に流される軽い女だと思われないかな?
「宮原さん……私、友達と思っていないんです。もっと、特別な存在になりたいって。でも……」
言葉を紡ぎながら、無意識に手を膝の上でぎゅっと握りしめる。彼の視線が真っ直ぐに私を捉えていて、逃げ場なんてどこにもない。
「でも、……何?」
宮原さんの優しい問いに、私は勇気を振り絞って言葉を続けた。
「それは、えっと……失恋したばかりなのに、宮原さんをすぐに好きになるなんて変じゃないですか?」
胸の内を明かすことが不安で、声が少しだけ震えてしまう。
自分の気持ちに正直になりたいけれど、戸惑いも消せない。
「いや、そんなことはないよ。俺だって、会ったばかりなのに吉野さんが気になって仕方ないんだから」
その言葉を聞いた瞬間、心に絡んでいた迷いが少しずつほどけていく気がした。
目を合わせると、宮原さんの瞳はまるで私だけを映しているような気がした。
彼の真っ直ぐな気持ちに、胸の奥がじんわり温かくなる。
「人を好きになるのに時間なんて関係ない。要はフィーリングの問題でしょ? 俺は吉野さんのことが、可愛いところだけじゃなくて、明るい性格も人懐っこい笑顔も、全部大好き。これからももっと、吉野さんのことを知っていきたいんだ」
宮原さんの気持ちが、私の心にある壁を崩していく。
私はそっと息を吸い込んでから、想いを重ねた。
「本当は、私も……同じように思っています。過ごした時間じゃなくて、これからを大切にしていけばいいんですよね?」
ほんのりと涙がにじみそうになるのを堪えながら、私は宮原さんを見つめた。
彼が優しく微笑み、そっと手を伸ばして私の手を包み込む。その温もりが、不安も戸惑いも全て溶かしていくようだった。
「そうだよ。帰国してもよろしくお願いします」
お互いにそう言い合い、再び見つめ合った時、宮原さんが私の背中を抱きしめた。
「もちろん! こちらこそ、よろしくお願いします」
私も宮原さんの背中に両腕を伸ばして、ぎゅっと抱きしめ返す。彼の身体から伝わる熱と、その存在そのものに安心感を覚え、この瞬間が永遠に続いてほしいと心から願う。
「吉野さんはこんなにも可愛いのに、結婚をチラつかせた挙げ句に振るだなんて、元彼さんは最低な男ですね」
宮原さんは私を抱きしめたまま、愛おしそうに私の後頭部を優しく撫でてきた。
彼の大きな手が心地よくて、安心する。
「俺なら、一生手放さない。吉野さんといるこの数日が本当に楽しくて、離れたくないんだ。女性をこんなにも好きになることは今までなかった」
宮原さんの言葉が胸の奥に響いていく。私も宮原さんと同じ気持ちなんだと、心の中で叫びたくなる。短い期間で、こんなにも惹かれてしまうなんて――
「吉野さんが好きだ」
宮原さんの言葉がすんなりと耳に入ってくる。私は顔を上げて、彼の目を見つめた。そこには真剣な眼差しがあり、私の心を強く捉える。
「私も……好きです」
自然と口から出た言葉は、彼への想いそのものだった。
二人の距離が縮まっていく。
宮原さんの顔が近づいてきて、私はそっと目を閉じた。心が通じ合う瞬間に唇が重なり、世界が静止したかのように思えた。
私の胸はトクン、トクンと高鳴り始める。
「このまま、吉野さんを抱きたい」
何度か触れるだけのキスをしたあと、私は自然とソファーに押し倒されていた。見上げると、そこには宮原さんの綺麗な顔がある。
「いい、ですか?」
私は胸を高鳴らせ、恥ずかしさから視線を外して頷く。
「絶対に一夜限りとか、遊びじゃないですからね。約束します」
宮原さんはそう言うと、自分の方に私の顔を向けて再びキスをしてくる。
「……んっ」
半開きになった私の口の中に、宮原さんの舌が侵入してくる。私の舌先に触れ、絡ませてきた。普段の優しい姿とは違い、唇を貪るような荒々しいキスをされる。
いきなりこんな展開になるなんて、微塵も想像していなかった。
唇を重ねてしまったのは、私の気持ちが宮原さんに傾いていたからだけど、本当にこれでいいんだろうか――
宮原さんはもっと硬派な人だと思っていて、油断していた自分もいる。
展開的に、結ばれるのはまだ早すぎるかな……
宮原さんの言葉は誠実で、遊びじゃないと約束してくれた。でも、出会ってからの時間や、キスの余韻が強すぎて、自分の気持ちが追いついていない気もする。
どうしよう、このまま関係を進めてしまってもいいの? それとも、もう少しだけ立ち止まるべき?
迷いながらも、体は宮原さんの優しさに安心してしまっている。
「あ、あの……! 宮原さん、ちょっとだけ、待ってもらってもいいですか?」
唇が離れた時、私はそっと宮原さんの腕に触れて声を掛けた。
一瞬、部屋に静けさが戻り、私の声が薄暗い空間に漂った。
我に返った宮原さんは少し慌てた様子で、私の肩をそっと包む。
「無理はしてほしくないし、吉野さんの気持ちが一番大切だよ。焦らず、ゆっくりでいいから」
優しく囁いてくれた言葉に、胸の奥がじんわりと温かくなった。
宮原さんは私の頬を指先でなぞりながら、真剣な眼差しで私を見つめて続ける。
「もし、今日はまだ早いなと吉野さんが思ってるなら……今ならまだ止められるよ」
私は思わず唇を噛んだ。
確かにほんの少し寂しい気持ちはあり、それは否定できない。でも、正直に伝えるのは何となく照れくさくて、視線を逸らしてしまう。
「そ……そんなことないです」
声が掠れてしまい、説得力に欠けていた。
宮原さんは、私の頬にかかった髪を優しく耳にかけてくれる。
「無理に強がらなくてもいいよ。でも、今日はちゃんと距離を守るから。吉野さんが安心して眠れるように、ソファーで寝るよ。吉野さんが寝つくまで、傍にはいるから」
胸の中のもやもやが少し溶けていく。けれど、心の奥にぽっかりと小さな穴が開いたような、そんな感覚も残ったままだ。
「……ありがとう、宮原さん」
そう呟くと、宮原さんは満足そうに頷いた。それでも、心のどこかで、もう少しだけ一緒にいたいと願ってしまう自分がいる。その気持ちに戸惑いながらも、私は宮原さんの優しさに心を委ねた。
「さて、そろそろ寝ますか」
「え……!」
宮原さんは、私のことを軽々と抱き上げた。
「ベッドに移動しよう」
私はお姫様抱っこをされているのが恥ずかしくて、俯いてしまう。ゆっくりと、壊れ物を扱うかのようにそっとベッドに降ろされる。
「おやすみ」
宮原さんはチュッと私の額にキスを落とすと、戻ろうとした。
「え? 吉野さん?」
私は思わず、宮原さんの腕を掴んでいた。
「あの……! 眠るまでは傍にいてくれると言ってましたよね?」
「……はい」
宮原さんは、きょとんとした顔で私を見下ろす。
「じゃあ、まだ傍にいてください」
私は、約束が違うと駄々をこねる子どもみたいに我儘を言った。
「まいったな……吉野さんは聞き分けのいい方だと思ってたのに」
宮原さんは溜息をつく。
「いいですか? 俺は吉野さんが思っているような、優しいだけの男性ではありません。眠るまで傍にいるなんて嘘です」
「え?」
一瞬、部屋の空気が凍りついた気がした。けれど宮原さんは、苦笑いを浮かべて私の頭を優しく撫でる。
「本当は、吉野さんの隣にずっといたいと思ってます。でも、傍にいたら理性を保てる気がしないんですよ。だから、今日は傍にはいられません」
私はそっと宮原さんの袖を掴んだまま、頬を赤らめる。
「……ずっと、隣にいてください」
囁くように伝えると、宮原さんは私の手を包み込むように握ってくれる。その温もりに、どこか不安だった心が和らいでいくのを感じた。
「隣で……一緒に寝てほしい」
「いいの? 今、隣に寝ることは危険だけど」
宮原さんの言葉に、私は素直に頷いた。
私も心のどこかで、宮原さんと身体を重ねたいと思っていたのかもしれない。
さっきキスのあとで止めたのも、気持ちが追いついていないというのは嘘で、自分の本当の気持ちをごまかすための建て前だったのかもしれない。
こんなにも誰かを強く求めるなんて、宮原さんが初めてだ。
元彼のことなんて、もうどうでもいい。
理性なんてなくていい。
私は宮原さんだけを求めている──
「今度こそ、止められないからね?」
宮原さんが右膝をベッドに乗せて、私に迫ってくる。宮原さんの手が私の頭をそっと撫でて、優しく微笑む。その表情に、少しずつ不安が溶けていくのを感じた。
宮原さんの右手は、次第にトップスを捲り上げてくる。フィンランドは寒いので厚手のセーターを着ていたが、脱がされないままでブラジャーのホックを外された。
「あっ、ん……!」
両方の乳房が露わになり、宮原さんの舌先が突起に触れる。
突起を舌で優しく転がされると、甘い声が出てしまう。
「吉野さんは敏感なんだね」
クスッと笑う宮原さんに抵抗して、「そ、そんなことないですから……!」と否定した。
「じゃあ、これからじっくり、俺だけに吉野さんの可愛い顔を見せてくれる?」
「わ、……ぁ!」
恥ずかしさで顔が熱くなったけれど、それ以上に彼が私を愛おしんでくれていることが伝わって、胸が苦しいほどに幸せだった。
ベッドサイドの灯りは、顔が見えるくらいの優しい明るさに抑えられている。
「バンザイして。セーターを脱がせたいから」
言われるがまま両手を上げると、宮原さんはするりとセーターを引き抜いた。セーターの下のインナーも脱がされ、ブラジャーも取り除かれて、私の素肌が露わになった。
「吉野さん、すごく綺麗です」
私は後頭部にそっと手を添えられて、ゆっくりと寝かせられる。
「んっ……」
宮原さんは首筋に何度かキスを落としながら、乳房に触れた。
「あぁっ、ん!」
右手の指先で左の突起を擦られ、反対側は舌先を硬くして舐められる。
宮原さんの愛撫が気持ちよくて、もっとして欲しくて下半身がムズムズしてしまう。
「硬くなってますね、ココ」
宮原さんは意地悪そうに言うと、突起を指先で軽く弾いた。
「んんっ!」
「下の方はどうかな?」
ジーンズを履いていた私。宮原さんはホックを器用に外して、ジーンズをするりと脱がしていく。ショーツ姿で全裸に近い。
「綺麗な脚……」
宮原さんは私の右脚を持ち上げて、ちゅっちゅっと所々にキスを落としていく。私はくすぐったくなり、身体を縮こませてしまう。
「そんなにジロジロ見ないでください!」
「何故? とても綺麗だよ」
こんなにも宮原さんは可愛いだとか、綺麗だと言ってくれる。嬉しいけれど、気恥ずかしい。
「……あっ、やぁっ!」
「大丈夫、痛くしないから」
宮原さんの右手の指先がショーツの中に滑り込んでくる。指先で花芽を見つけると、くにくにと押すように触れてきた。
「ココも硬くなってきたよ。吉野さんの全てを知りたい……」
ゆっくりとショーツを脱がされて、両脚を開かれる。そして、宮原さんはそこに顔を埋めようとしたので、私は全力で押しのけようとした。
「そ、それは、だ……めぇ!」
「何で?」
「き、汚いし、それに……そんなことをされたことないから」
「好きな人なんだから、汚くないよ。吉野さんが気持ちよくなってくれたら嬉しいんだけど、俺も初めてだから下手くそだったらごめん」
私が頭を退けようとしても、宮原さんは止めようとしない。舌先を伸ばして、花芽を優しく舐めとる。
夜行列車に乗って来たので、前日はシャワーを浴びていなかった。宮原さんの客室にお邪魔する前にシャワーを浴びてきてよかった。
まさかこんなことになるなんて想像はしていなかったけど……
「あぁっ、ん!」
ザラザラな舌先で敏感な花芽を優しく擦られるように舐められると、少しだけピリピリするような感覚がしてきた。
「ココも濡れてきたね」
宮原さんは花芽を舐めながら、蜜壺の入口付近を指で滑らせる。自分でも愛液が溢れ出ているのが分かる。
「痛くない?」
「……はい、だ、いじょ、ぶ」
私の身体を気遣いながら、宮原さんはゆっくりと長くて綺麗な指を蜜壺に挿れてきた。
「可愛い。蜜がどんどん溢れてきてるよ」
初めは一本だけだった指を二本に増やされて、出し入れされる。
「あっ、ふぁっ、あぁっ」
宮原さんに恥ずかしいことをされてるのに、気持ちよくて甘い声は止まらない。もっとしてほしいと思っている自分がいる。
「吉野さん、気持ちいい?」
宮原さんは執拗に花芽と蜜壺を攻めてくる。
「あっ、ふぁっ、あぁっ」
私が快楽から逃げないようにと、ガッシリと左手で腰を押さえられている。指の出し挿れはさらに激しくなり、強弱をつけながら舌先で花芽を舐めてくる。
こんなこと、弘樹にもしてもらったことがない。快感が強すぎて、私の身体がおかしくなってしまいそう。
「あぁっ、宮原さん、もう……!」
蜜壺の奥がきゅうっと締まる感覚がしてくる。
「いいよ、イッて」
「やぁっ、だ、ダメ……!もっ、やめ、て!」
宮原さんは私の言葉を聞いていないふりをしていた。舌と指先の動きを止めずに、攻め立ててくる。
「あっ、やぁっ……!」
蜜壺の奥が締まって、宮原さんの指を締めつける。
「吉野さん、大丈夫?」
「だい、じょうぶ……じゃないです」
イッたあと、指がゆっくりと引き抜かれた。蜜壺の奥はまだ、ビクビクと痙攣しているような気がする。私の身体はグッタリとして重だるいような感覚がある。
「今日は、もう、やめとく?」
宮原さんは私に覆い被さり、真上から見下ろしてくる。
「え?」
「俺は吉野さんを大切にしたいから、ここまででも充分だよ。吉野さんの普段とは違う可愛い一面を見られて幸せだから」
「でも……」
私は確かにグッタリしているが、このまま終わりにもしたくない気持ちもある。けれども、続きをしたいだなんて口に出して言えないし、どうしたらいいだろう?
「無理しないで、続きはまた今度でもいいよ。吉野さんとはこれからも会いたいし、無理強いはしたくないから」
宮原さんは、裸の私をぎゅっと抱きしめてくる。
「わ、私は……」
太ももの辺りに、宮原さんの履いているベージュのパンツ越しに硬いモノがあたっている。ただ抱きしめられているだけなのに、下半身はムズムズしてしまう。
私、どうしちゃったんだろう?
宮原さんと心も身体も一つになりたくてたまらない。
「こ、このまま……止めてほしく、ないです」
ボソボソと聞こえるくらいの声で、宮原さんの耳元で呟いた。
「後悔しない?」
「……しません!」
私は、宮原さんの背中をぎゅっと抱きしめ返す。
「ふふっ、吉野さんに後悔しないと宣言されたら、もう止められないから」
宮原さんは優しく微笑みながら、トップスを脱いでいく。
痩せ型だけれど、筋肉質な引き締まった上半身が露わになる。
「俺も、本当言うと……吉野さんと一つになりたかった」
そう言い残した宮原さんは私の返事も待たずに、唇を重ねてきた。
先程までとは違い、荒々しいキス。
「んんっ……!」
舌を絡められながら、宮原さんの指は両脚の隙間に移動して花芽をくにくにと押すように触る。そして、蜜壺の入口付近で愛液を指先に絡めて、花芽を擦るように触ってきた。次第に指は蜜壺に埋められて、くちゅくちゅと卑猥な音を立てながら、出し入れされる。
「あぁっ、あっ」
「俺の指で、こんなにも感じている吉野さんが可愛くて仕方ないよ」
唇が解放されてもなお、指の動きは止まらない。
「みや、はらさん……! 私、もうっ……え?」
あと少しで絶頂に達しそうな時に指は引き抜かれた。
「今度は一緒にイキたい」
宮原さんは起き上がり、パンツを全部脱ぐ前に避妊具を装着した。
下半身に何も身に纏っていない宮原さんが再び私に覆い被さり、両脚を開かれて蜜壺にゆっくりと宮原さん自身を埋めていく。
「あっ、んんっ!」
「吉野さんの中、狭いですね。痛くないですか?」
「だい、じょ……うぶ」
痛くはないのだが、蜜壺いっぱいに宮原さん自身が入っているような感覚がある。
「そう仰っていただけてよかった。俺はいつも、後先考えずに行動しちゃうので……外交官としても、もっと冷静にならないといけないのですが……」
「そんなことないですよ。宮原さんは咄嗟の判断ができる、素敵な方です。現に私のことを空港で助けてくれたじゃないですか!」
私は思わず身を乗り出し、そう言った。
お互いの信頼感が深まっていくのを感じながら、この旅での思い出が一層特別なものになる予感がした。
「困ってる人を助けたいという気持ちもありましたが……それとは別に……いえ、何でもないです」
宮原さんが言葉を濁した瞬間、心の中で何かが弾けた。
頬が赤らみ、照れたように目を伏せた。そんな彼の姿に、私は一瞬ドキリとしてしまう。
宮原さんの可愛らしい反応を見た私は、これ以上に惹かれてしまいそうになる。
けれど、失恋したばかりなのに、このまま彼に惹かれてしまうのは早すぎないだろうか……
「ごめんなさい、すごく気になります。それとは別に? 何か教えてはもらえませんか?」
私は、湧き上がる好奇心を抑えきれずに問い返す。聞いたからといって、どうこうというわけではないのだけれど、何故だか知りたい気持ちでいっぱいになる。
ビールを飲みながら、二人の間には和やかな雰囲気が流れていたが、少し酔いが回った私は我慢できずに詰め寄った。
ほろ酔い気分で心が開放的になっているのだろうか? 思ったことをそのまま口に出してしまう。
「言いにくいことなんですが……」と、宮原さんは私の方をチラリと見ながら、深呼吸をした。私もドキドキしながら彼の言葉を待つ。
「初めてお会いした時から、可愛いなと思ってました。要するに一目惚れってやつでしょうか」
その言葉を聞いた瞬間、私の心は一気に高鳴った。
彼の真剣な眼差しが私に向けられ、言い終えたあとにふふっと笑った姿が、ますます愛おしく感じられる。
驚いて目を丸くしてしまう。
宮原さんが私のことを可愛いと思っていてくれたなんて……
「あの時、吉野さんじゃなくて、別な方だったとしても助けようと思った気持ちに変わりないと思うんです。でも、自分が一人旅だからって相手の方の行き先に同行しようなんて、普段なら思わないです。吉野さんだからつい気になってしまったというか……あー、何を言ってるんでしょうね。すみません! ちょっと、火照りを冷やすために顔を洗って来ようかな」
宮原さんは慌てて席を立ち、洗面所に向かった。
どうしよう?
ドキドキして、胸が苦しい。
宮原さんみたいな素敵な方に、私だから同行したと言われたら……どう答えるべきか。
素直に気持ちを打ち明けてもいいのかな?
「すみません、戻りました」
宮原さんは洗面所で顔を洗ってきたようだけれど、頬はまだほんのり赤いままだ。お酒のせいか、さっきのやり取りのせいか、どちらなのか分からない。
「大丈夫ですか?」と声をかけると、彼は少し照れ笑いを浮かべて「はい、なんとか……」と答える。
しばらく沈黙が流れる。
でも、気まずさではなく、不思議と心地よい静けさだった。二人の間に生まれた温かな感情の余韻が、静かに広がっていく。
このまま黙っているのも変だよね?
やっと、私は意を決して口を開いた。
「私、私も、同じです! 宮原さんのことが気になってしまいました。でも、彼氏に振られたばかりで落ち込んでいたはずなのにおかしいかな? とか考えてばかりで……」
無我夢中になって、私は自分の想いをぶつけていた。
元彼の存在なんて、もうどこか遠くへ消えてしまった。
ただ、今は宮原さんとの時間が大切で、帰国したら会えなくなるかもしれないという不安が心を締めつける。
こんなに誰かと離れたくないと願う自分がいるなんて、思ってもみなかった。
どうしよう……と、つい声に出してしまいそうになる。
胸の奥から、止めどなく想いが溢れ出そうで、苦しいくらいだ。
でもそれでもいい。素直な気持ちを伝えたい。この一瞬を、大切にしたい。
唇が僅かに震える――だけど、もう迷わない、と自分に言い聞かせる。
「お互いに同じ気持ちだったんですね」
宮原さんは、私の目をじっと見つめる。この瞬間、心の中の不安が消え、じんわりと温かな気持ちが広がっていく。
「出会ってから、たったの何日間ですが、こんなにも愛しいと思える女性に初めて出会いました。帰国してからも会ってもらえますか?」
彼の真剣な表情が、ますます私を惹きつける。
「え?」
私は突然の誘いに動揺してしまう。
宮原さんに誘われたのは嬉しいけれど、戸惑ってしまう。
友達としてなら、いいのかな? でも、私は友達として気になっているわけじゃないから――
そんな複雑な気持ちが胸の中で渦巻く。
彼の優しさや、今まで見せてくれた誠実さを思い出すほど、素直に答えたくなる自分がいる。でも、もし期待しすぎてしまったら、もし違う意味だったら……と考えると傷つくのが怖くなる。
それに失恋したばかりなのに、一時的な感情に流される軽い女だと思われないかな?
「宮原さん……私、友達と思っていないんです。もっと、特別な存在になりたいって。でも……」
言葉を紡ぎながら、無意識に手を膝の上でぎゅっと握りしめる。彼の視線が真っ直ぐに私を捉えていて、逃げ場なんてどこにもない。
「でも、……何?」
宮原さんの優しい問いに、私は勇気を振り絞って言葉を続けた。
「それは、えっと……失恋したばかりなのに、宮原さんをすぐに好きになるなんて変じゃないですか?」
胸の内を明かすことが不安で、声が少しだけ震えてしまう。
自分の気持ちに正直になりたいけれど、戸惑いも消せない。
「いや、そんなことはないよ。俺だって、会ったばかりなのに吉野さんが気になって仕方ないんだから」
その言葉を聞いた瞬間、心に絡んでいた迷いが少しずつほどけていく気がした。
目を合わせると、宮原さんの瞳はまるで私だけを映しているような気がした。
彼の真っ直ぐな気持ちに、胸の奥がじんわり温かくなる。
「人を好きになるのに時間なんて関係ない。要はフィーリングの問題でしょ? 俺は吉野さんのことが、可愛いところだけじゃなくて、明るい性格も人懐っこい笑顔も、全部大好き。これからももっと、吉野さんのことを知っていきたいんだ」
宮原さんの気持ちが、私の心にある壁を崩していく。
私はそっと息を吸い込んでから、想いを重ねた。
「本当は、私も……同じように思っています。過ごした時間じゃなくて、これからを大切にしていけばいいんですよね?」
ほんのりと涙がにじみそうになるのを堪えながら、私は宮原さんを見つめた。
彼が優しく微笑み、そっと手を伸ばして私の手を包み込む。その温もりが、不安も戸惑いも全て溶かしていくようだった。
「そうだよ。帰国してもよろしくお願いします」
お互いにそう言い合い、再び見つめ合った時、宮原さんが私の背中を抱きしめた。
「もちろん! こちらこそ、よろしくお願いします」
私も宮原さんの背中に両腕を伸ばして、ぎゅっと抱きしめ返す。彼の身体から伝わる熱と、その存在そのものに安心感を覚え、この瞬間が永遠に続いてほしいと心から願う。
「吉野さんはこんなにも可愛いのに、結婚をチラつかせた挙げ句に振るだなんて、元彼さんは最低な男ですね」
宮原さんは私を抱きしめたまま、愛おしそうに私の後頭部を優しく撫でてきた。
彼の大きな手が心地よくて、安心する。
「俺なら、一生手放さない。吉野さんといるこの数日が本当に楽しくて、離れたくないんだ。女性をこんなにも好きになることは今までなかった」
宮原さんの言葉が胸の奥に響いていく。私も宮原さんと同じ気持ちなんだと、心の中で叫びたくなる。短い期間で、こんなにも惹かれてしまうなんて――
「吉野さんが好きだ」
宮原さんの言葉がすんなりと耳に入ってくる。私は顔を上げて、彼の目を見つめた。そこには真剣な眼差しがあり、私の心を強く捉える。
「私も……好きです」
自然と口から出た言葉は、彼への想いそのものだった。
二人の距離が縮まっていく。
宮原さんの顔が近づいてきて、私はそっと目を閉じた。心が通じ合う瞬間に唇が重なり、世界が静止したかのように思えた。
私の胸はトクン、トクンと高鳴り始める。
「このまま、吉野さんを抱きたい」
何度か触れるだけのキスをしたあと、私は自然とソファーに押し倒されていた。見上げると、そこには宮原さんの綺麗な顔がある。
「いい、ですか?」
私は胸を高鳴らせ、恥ずかしさから視線を外して頷く。
「絶対に一夜限りとか、遊びじゃないですからね。約束します」
宮原さんはそう言うと、自分の方に私の顔を向けて再びキスをしてくる。
「……んっ」
半開きになった私の口の中に、宮原さんの舌が侵入してくる。私の舌先に触れ、絡ませてきた。普段の優しい姿とは違い、唇を貪るような荒々しいキスをされる。
いきなりこんな展開になるなんて、微塵も想像していなかった。
唇を重ねてしまったのは、私の気持ちが宮原さんに傾いていたからだけど、本当にこれでいいんだろうか――
宮原さんはもっと硬派な人だと思っていて、油断していた自分もいる。
展開的に、結ばれるのはまだ早すぎるかな……
宮原さんの言葉は誠実で、遊びじゃないと約束してくれた。でも、出会ってからの時間や、キスの余韻が強すぎて、自分の気持ちが追いついていない気もする。
どうしよう、このまま関係を進めてしまってもいいの? それとも、もう少しだけ立ち止まるべき?
迷いながらも、体は宮原さんの優しさに安心してしまっている。
「あ、あの……! 宮原さん、ちょっとだけ、待ってもらってもいいですか?」
唇が離れた時、私はそっと宮原さんの腕に触れて声を掛けた。
一瞬、部屋に静けさが戻り、私の声が薄暗い空間に漂った。
我に返った宮原さんは少し慌てた様子で、私の肩をそっと包む。
「無理はしてほしくないし、吉野さんの気持ちが一番大切だよ。焦らず、ゆっくりでいいから」
優しく囁いてくれた言葉に、胸の奥がじんわりと温かくなった。
宮原さんは私の頬を指先でなぞりながら、真剣な眼差しで私を見つめて続ける。
「もし、今日はまだ早いなと吉野さんが思ってるなら……今ならまだ止められるよ」
私は思わず唇を噛んだ。
確かにほんの少し寂しい気持ちはあり、それは否定できない。でも、正直に伝えるのは何となく照れくさくて、視線を逸らしてしまう。
「そ……そんなことないです」
声が掠れてしまい、説得力に欠けていた。
宮原さんは、私の頬にかかった髪を優しく耳にかけてくれる。
「無理に強がらなくてもいいよ。でも、今日はちゃんと距離を守るから。吉野さんが安心して眠れるように、ソファーで寝るよ。吉野さんが寝つくまで、傍にはいるから」
胸の中のもやもやが少し溶けていく。けれど、心の奥にぽっかりと小さな穴が開いたような、そんな感覚も残ったままだ。
「……ありがとう、宮原さん」
そう呟くと、宮原さんは満足そうに頷いた。それでも、心のどこかで、もう少しだけ一緒にいたいと願ってしまう自分がいる。その気持ちに戸惑いながらも、私は宮原さんの優しさに心を委ねた。
「さて、そろそろ寝ますか」
「え……!」
宮原さんは、私のことを軽々と抱き上げた。
「ベッドに移動しよう」
私はお姫様抱っこをされているのが恥ずかしくて、俯いてしまう。ゆっくりと、壊れ物を扱うかのようにそっとベッドに降ろされる。
「おやすみ」
宮原さんはチュッと私の額にキスを落とすと、戻ろうとした。
「え? 吉野さん?」
私は思わず、宮原さんの腕を掴んでいた。
「あの……! 眠るまでは傍にいてくれると言ってましたよね?」
「……はい」
宮原さんは、きょとんとした顔で私を見下ろす。
「じゃあ、まだ傍にいてください」
私は、約束が違うと駄々をこねる子どもみたいに我儘を言った。
「まいったな……吉野さんは聞き分けのいい方だと思ってたのに」
宮原さんは溜息をつく。
「いいですか? 俺は吉野さんが思っているような、優しいだけの男性ではありません。眠るまで傍にいるなんて嘘です」
「え?」
一瞬、部屋の空気が凍りついた気がした。けれど宮原さんは、苦笑いを浮かべて私の頭を優しく撫でる。
「本当は、吉野さんの隣にずっといたいと思ってます。でも、傍にいたら理性を保てる気がしないんですよ。だから、今日は傍にはいられません」
私はそっと宮原さんの袖を掴んだまま、頬を赤らめる。
「……ずっと、隣にいてください」
囁くように伝えると、宮原さんは私の手を包み込むように握ってくれる。その温もりに、どこか不安だった心が和らいでいくのを感じた。
「隣で……一緒に寝てほしい」
「いいの? 今、隣に寝ることは危険だけど」
宮原さんの言葉に、私は素直に頷いた。
私も心のどこかで、宮原さんと身体を重ねたいと思っていたのかもしれない。
さっきキスのあとで止めたのも、気持ちが追いついていないというのは嘘で、自分の本当の気持ちをごまかすための建て前だったのかもしれない。
こんなにも誰かを強く求めるなんて、宮原さんが初めてだ。
元彼のことなんて、もうどうでもいい。
理性なんてなくていい。
私は宮原さんだけを求めている──
「今度こそ、止められないからね?」
宮原さんが右膝をベッドに乗せて、私に迫ってくる。宮原さんの手が私の頭をそっと撫でて、優しく微笑む。その表情に、少しずつ不安が溶けていくのを感じた。
宮原さんの右手は、次第にトップスを捲り上げてくる。フィンランドは寒いので厚手のセーターを着ていたが、脱がされないままでブラジャーのホックを外された。
「あっ、ん……!」
両方の乳房が露わになり、宮原さんの舌先が突起に触れる。
突起を舌で優しく転がされると、甘い声が出てしまう。
「吉野さんは敏感なんだね」
クスッと笑う宮原さんに抵抗して、「そ、そんなことないですから……!」と否定した。
「じゃあ、これからじっくり、俺だけに吉野さんの可愛い顔を見せてくれる?」
「わ、……ぁ!」
恥ずかしさで顔が熱くなったけれど、それ以上に彼が私を愛おしんでくれていることが伝わって、胸が苦しいほどに幸せだった。
ベッドサイドの灯りは、顔が見えるくらいの優しい明るさに抑えられている。
「バンザイして。セーターを脱がせたいから」
言われるがまま両手を上げると、宮原さんはするりとセーターを引き抜いた。セーターの下のインナーも脱がされ、ブラジャーも取り除かれて、私の素肌が露わになった。
「吉野さん、すごく綺麗です」
私は後頭部にそっと手を添えられて、ゆっくりと寝かせられる。
「んっ……」
宮原さんは首筋に何度かキスを落としながら、乳房に触れた。
「あぁっ、ん!」
右手の指先で左の突起を擦られ、反対側は舌先を硬くして舐められる。
宮原さんの愛撫が気持ちよくて、もっとして欲しくて下半身がムズムズしてしまう。
「硬くなってますね、ココ」
宮原さんは意地悪そうに言うと、突起を指先で軽く弾いた。
「んんっ!」
「下の方はどうかな?」
ジーンズを履いていた私。宮原さんはホックを器用に外して、ジーンズをするりと脱がしていく。ショーツ姿で全裸に近い。
「綺麗な脚……」
宮原さんは私の右脚を持ち上げて、ちゅっちゅっと所々にキスを落としていく。私はくすぐったくなり、身体を縮こませてしまう。
「そんなにジロジロ見ないでください!」
「何故? とても綺麗だよ」
こんなにも宮原さんは可愛いだとか、綺麗だと言ってくれる。嬉しいけれど、気恥ずかしい。
「……あっ、やぁっ!」
「大丈夫、痛くしないから」
宮原さんの右手の指先がショーツの中に滑り込んでくる。指先で花芽を見つけると、くにくにと押すように触れてきた。
「ココも硬くなってきたよ。吉野さんの全てを知りたい……」
ゆっくりとショーツを脱がされて、両脚を開かれる。そして、宮原さんはそこに顔を埋めようとしたので、私は全力で押しのけようとした。
「そ、それは、だ……めぇ!」
「何で?」
「き、汚いし、それに……そんなことをされたことないから」
「好きな人なんだから、汚くないよ。吉野さんが気持ちよくなってくれたら嬉しいんだけど、俺も初めてだから下手くそだったらごめん」
私が頭を退けようとしても、宮原さんは止めようとしない。舌先を伸ばして、花芽を優しく舐めとる。
夜行列車に乗って来たので、前日はシャワーを浴びていなかった。宮原さんの客室にお邪魔する前にシャワーを浴びてきてよかった。
まさかこんなことになるなんて想像はしていなかったけど……
「あぁっ、ん!」
ザラザラな舌先で敏感な花芽を優しく擦られるように舐められると、少しだけピリピリするような感覚がしてきた。
「ココも濡れてきたね」
宮原さんは花芽を舐めながら、蜜壺の入口付近を指で滑らせる。自分でも愛液が溢れ出ているのが分かる。
「痛くない?」
「……はい、だ、いじょ、ぶ」
私の身体を気遣いながら、宮原さんはゆっくりと長くて綺麗な指を蜜壺に挿れてきた。
「可愛い。蜜がどんどん溢れてきてるよ」
初めは一本だけだった指を二本に増やされて、出し入れされる。
「あっ、ふぁっ、あぁっ」
宮原さんに恥ずかしいことをされてるのに、気持ちよくて甘い声は止まらない。もっとしてほしいと思っている自分がいる。
「吉野さん、気持ちいい?」
宮原さんは執拗に花芽と蜜壺を攻めてくる。
「あっ、ふぁっ、あぁっ」
私が快楽から逃げないようにと、ガッシリと左手で腰を押さえられている。指の出し挿れはさらに激しくなり、強弱をつけながら舌先で花芽を舐めてくる。
こんなこと、弘樹にもしてもらったことがない。快感が強すぎて、私の身体がおかしくなってしまいそう。
「あぁっ、宮原さん、もう……!」
蜜壺の奥がきゅうっと締まる感覚がしてくる。
「いいよ、イッて」
「やぁっ、だ、ダメ……!もっ、やめ、て!」
宮原さんは私の言葉を聞いていないふりをしていた。舌と指先の動きを止めずに、攻め立ててくる。
「あっ、やぁっ……!」
蜜壺の奥が締まって、宮原さんの指を締めつける。
「吉野さん、大丈夫?」
「だい、じょうぶ……じゃないです」
イッたあと、指がゆっくりと引き抜かれた。蜜壺の奥はまだ、ビクビクと痙攣しているような気がする。私の身体はグッタリとして重だるいような感覚がある。
「今日は、もう、やめとく?」
宮原さんは私に覆い被さり、真上から見下ろしてくる。
「え?」
「俺は吉野さんを大切にしたいから、ここまででも充分だよ。吉野さんの普段とは違う可愛い一面を見られて幸せだから」
「でも……」
私は確かにグッタリしているが、このまま終わりにもしたくない気持ちもある。けれども、続きをしたいだなんて口に出して言えないし、どうしたらいいだろう?
「無理しないで、続きはまた今度でもいいよ。吉野さんとはこれからも会いたいし、無理強いはしたくないから」
宮原さんは、裸の私をぎゅっと抱きしめてくる。
「わ、私は……」
太ももの辺りに、宮原さんの履いているベージュのパンツ越しに硬いモノがあたっている。ただ抱きしめられているだけなのに、下半身はムズムズしてしまう。
私、どうしちゃったんだろう?
宮原さんと心も身体も一つになりたくてたまらない。
「こ、このまま……止めてほしく、ないです」
ボソボソと聞こえるくらいの声で、宮原さんの耳元で呟いた。
「後悔しない?」
「……しません!」
私は、宮原さんの背中をぎゅっと抱きしめ返す。
「ふふっ、吉野さんに後悔しないと宣言されたら、もう止められないから」
宮原さんは優しく微笑みながら、トップスを脱いでいく。
痩せ型だけれど、筋肉質な引き締まった上半身が露わになる。
「俺も、本当言うと……吉野さんと一つになりたかった」
そう言い残した宮原さんは私の返事も待たずに、唇を重ねてきた。
先程までとは違い、荒々しいキス。
「んんっ……!」
舌を絡められながら、宮原さんの指は両脚の隙間に移動して花芽をくにくにと押すように触る。そして、蜜壺の入口付近で愛液を指先に絡めて、花芽を擦るように触ってきた。次第に指は蜜壺に埋められて、くちゅくちゅと卑猥な音を立てながら、出し入れされる。
「あぁっ、あっ」
「俺の指で、こんなにも感じている吉野さんが可愛くて仕方ないよ」
唇が解放されてもなお、指の動きは止まらない。
「みや、はらさん……! 私、もうっ……え?」
あと少しで絶頂に達しそうな時に指は引き抜かれた。
「今度は一緒にイキたい」
宮原さんは起き上がり、パンツを全部脱ぐ前に避妊具を装着した。
下半身に何も身に纏っていない宮原さんが再び私に覆い被さり、両脚を開かれて蜜壺にゆっくりと宮原さん自身を埋めていく。
「あっ、んんっ!」
「吉野さんの中、狭いですね。痛くないですか?」
「だい、じょ……うぶ」
痛くはないのだが、蜜壺いっぱいに宮原さん自身が入っているような感覚がある。
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