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第四章 花のお姉さん
(31)花のお姉さん その2-1
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――克也が肩を叩かれて振り向いたそこには、克也が知っている女性が立っていた。愛子が『花のお姉さん』と親しみを込めて呼んでいる、ショッピングモールの下着売り場で克也に熱い視線を送っていた店員。確か名前は……
「こんばんわ。初めましてっていうべきですよね」
「あははっ、愛子がいつもお世話になっているみたいで」
「いえいえ。愛子ちゃんが話し相手になってくれて、私とても助かっているんです。私、結城綾女(あやめ)っていいます。」
名乗った女性は微笑して克也に向かって会釈をする。克也も会釈を返して自己紹介をする。
「僕は真野克也。愛子から話は聞いているとは思いますが」
「ふふっ、いつも『克也さんが……』って、いろいろな話聞かせてくれますよ」
「どこまで話してるやら……。あ、ちょっとここで待っててもらえますか」
それから克也はタクシー乗り場に待たせていた雄哉に断って、再び綾女のもとに戻ってくる。
「あの方と一緒にご帰宅じゃなかったのですか?」
「ああ、貴方と、ちょっとだけお話がしたくてですね」
「えっ? それって……興味あるってこと?」
綾女は悪戯っぽい顔をして克也に迫る。
「え? そういう意味じゃなくってですね……」
思わぬ反応に克也が慌てる。
「それじゃ、立ち話もアレなので、近くの喫茶店でも……」
そう言って克也が綾女を促そうとすると、
「それなら、うちに来ません? 帰り道の途中ですよ」
「そうだったんですね。でも、いいんですか?」
「愛子ちゃんの旦那様だったら、問題あるわけ無いです」
綾女はふふっ、と微笑んで、ロータリーを背に歩き出す。
「じゃ、行きましょう」
「こんばんわ。初めましてっていうべきですよね」
「あははっ、愛子がいつもお世話になっているみたいで」
「いえいえ。愛子ちゃんが話し相手になってくれて、私とても助かっているんです。私、結城綾女(あやめ)っていいます。」
名乗った女性は微笑して克也に向かって会釈をする。克也も会釈を返して自己紹介をする。
「僕は真野克也。愛子から話は聞いているとは思いますが」
「ふふっ、いつも『克也さんが……』って、いろいろな話聞かせてくれますよ」
「どこまで話してるやら……。あ、ちょっとここで待っててもらえますか」
それから克也はタクシー乗り場に待たせていた雄哉に断って、再び綾女のもとに戻ってくる。
「あの方と一緒にご帰宅じゃなかったのですか?」
「ああ、貴方と、ちょっとだけお話がしたくてですね」
「えっ? それって……興味あるってこと?」
綾女は悪戯っぽい顔をして克也に迫る。
「え? そういう意味じゃなくってですね……」
思わぬ反応に克也が慌てる。
「それじゃ、立ち話もアレなので、近くの喫茶店でも……」
そう言って克也が綾女を促そうとすると、
「それなら、うちに来ません? 帰り道の途中ですよ」
「そうだったんですね。でも、いいんですか?」
「愛子ちゃんの旦那様だったら、問題あるわけ無いです」
綾女はふふっ、と微笑んで、ロータリーを背に歩き出す。
「じゃ、行きましょう」
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