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番外編パート1 甘い誘惑にベッタベタに負けました

(4)甘い誘惑にベッタベタに負けました その2-1

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 克也は夕食後、愛子が洗い物でキッチンに立っているタイミングで、寝室にある自分のタンスから、あるものを用意していた。

「ね、克也さん、お風呂も、一緒でいいよね?」

 洗い物が終わってふたりでリビングでくつろいでいる時間、愛子は克也の思惑通り、入浴も誘ってくる。

「もちろん。でも、湯冷めしちゃうからお風呂はそこそこにね」

「わかってるよー。だって、その後のほうが楽しみなんだもん」

 いつもなら一緒に入ると浴室でも積極的な愛子だったが、この日はいつもよりは大人しかった。ただ、克也の股間の『手入れ』だけは、いつもより念入りだった。
  
 浴室から出て、バスタオルでお互いの身体を拭き終わると、克也がおもむろに、愛子に用意してあった「あるもの」を見せる。

「愛子、これ」

 克也はそれを穿くと、愛子の目の前に腰を突き出してみせる。

「克也さん、それは……」

 愛子は頬を赤らめて克也の股間に魅入る。克也が用意したものは、ピンクと赤の花々に囲まれた綾女の寝室でで克也が穿いていた、ワインレッド色のスイセイランがデザインされたビキニブリーフだった。

「今日は、やっぱりこれだよね」

 愛子は頬を赤くしたまま、自分もお気に入りの淡いピンクのクレマチスの花で彩られた下着をつけた後、洗面台の鏡の前に克也を立たせると、後ろから克也の股間に手を伸ばす。

「克也さん、ありがとう。ふふっ、もうこんなに大きい……」

 ブリーフの前面に大きく盛り上がったその部分に手を添えながら愛子は克也の耳元で囁く。

「はやく、ベッド行こっ」
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