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第一部 王国編 第一章 迷宮都市インゼル
偽装ギルドカード
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魔王陛下への報告も終わり、シーナさんに宝珠を渡す。
「それじゃ、またお話しましょう」
「ニーナちゃんも元気でね。グレイさんも」
「あぁ、またな」
そう言って、シーナさんは馬車へ乗り込み、元来た道を戻って行った。
見えなくなるまで手を振って見送ったあと、ラオルフさんニーナ向き合う。
「それじゃよろしくお願いします」
「こちらこそ、よろしくお願いします。グレイ様、ニーナ様」
どうやら、初対面のシーナさんよりかは話せるようだ。
今では仲良く話せるようになったけど、1週間近くよそよそしかったからなぁ........
そんなことを思っていると、ラオルフさんがあるものを取り出す。
それは2枚のカードだ。そして俺はそれに見覚えがある。
「......それは」
「はい。グレイ様とニーナ様のギルドカードです」
ギルドカードは、冒険者ギルドが発行している身分証明書のようなものだ。
このカードには、個人個人の魔力が登録されており、偽装は不可能とされている。
なんでも昔の天才魔道具開発者の、どっかの誰かが作ったらしい。名前がわからないのは、資料が一切ないからだ。
このカードがあれば、街に入るときの検問が緩くなるし、なんなら冒険者の仕事も受けれるだろう。だが..........
「これどうやって偽装したんだ?」
偽装は不可能とされているのに、このカードは間違いなく冒険者ギルドから発行されたものだ。
銅色のカードということは、銅級冒険者だということだろう。
しかも、俺の魔力で登録されている。
「簡単ですよ。偽装では無く、正規の手段で登録したのですよ」
「魔力はどうした?」
「魔力を保存出来る魔道具がありますよね?あれを使って、魔力登録の時にその魔道具から魔力を引き出させるんですよ。この場合はグレイ様とニーナ様の魔力ですね。覚えていませんか?この魔道具に、魔力を入れて置いてくれとお願いされませんでしたか?」
されたわ。
ニーナも心当たりがあるようだ。
なるほど、個人の判別方法が魔力なんだから、魔力だけ誤魔化せればそれでいいのか。
初めて訪れる街のギルドなら、顔なんて知らないわけだし。
「鉄級冒険者じゃないのは?」
「銅級冒険者の方が動きやすいからですよ。でも銀級冒険者になると、逆に目立ってしまって動きずらくなります」
確かに銀級冒険者は、ベテランという認識がある。
銀級冒険者からグッと数は減るから、注目を集めてしまうのだろう。
鉄級冒険者は、完全にルーキーだ。冒険者ギルド内で色々と制限があるので、動きずらくなる。
その間の銅級冒険者が、ちょうど動きやすくなるという訳だ。
「これなら検問も楽に通れるな。俺とラオルフさんの関係性は?」
「護衛という形になります。ただし、ギルドに依頼を出して雇われた護衛ではなく、個人契約で雇っている護衛です」
冒険者ギルドを通した依頼になると、俺達にはギルドへの報告義務が生じる。
問題ないとは思うが、もし俺やニーナの正体がギルド内でバレたら大問題だ。可能性があるなら、なるべく近ずかないほうがいいだろう。
個人契約の護衛なら、冒険者ギルドを通す必要は無い。
よくもまぁ、こんな抜け道をポンポン用意できるものだ。
「その後は?」
「私は一応行商人という顔があります。商売の為、2週間ほど街に滞在することになるので、その後に作戦を開始してください。流石に私も死にたくは無いので」
「その間は、俺達は自由行動か?」
「えぇ、好きにしてくれて構わないと。ただし、問題を起こして目立ちすぎるのは辞めてくださいね?」
「わかってる。そこまで馬鹿じゃない」
下手に目立って、計画おじゃんは笑えない。
今後の魔王国の、運命が掛かっていると言っても過言では無いのだ。失敗は許されない。
「それでは行きましょう。ここらインゼルまでは、1ヶ月もかかります。途中村や、街に宿を取りますがいいですね?あ、後、色々と売り物が乗っているので、少し狭いてますが問題ありませんか?」
「俺は問題ない」
「私もです」
俺とニーナは馬車に乗り込む。確かに、シーナさんと乗ってきた馬車より狭い。後ろの方に色々と乗っている。
行商人の馬車なのだ、売り物を載せるのは当たり前だろう。
多少馬車の中が狭かろうが、俺もニーナも特に文句を言うことはない。
「マスターマスター。私、インゼルで有名な観光名所とか、食べ物とか食べたいのです!!」
「あぁ、下準備終わったら、観光しながら食べ歩きするか。ラオルフさん、なんかいい感じの観光スポットとか、料理とかある?」
「ありますよ。まずは、なんと言ってもダンジョンです。グレイ様もニーナ様も一応冒険者ですから、入れますよ。御二方なら、死ぬことはないでしょうし。他には──────」
ラオルフさんに迷宮都市インゼルの名所などを教えて貰いながら、馬車はゆっくりと進んでいくのだった。
「それじゃ、またお話しましょう」
「ニーナちゃんも元気でね。グレイさんも」
「あぁ、またな」
そう言って、シーナさんは馬車へ乗り込み、元来た道を戻って行った。
見えなくなるまで手を振って見送ったあと、ラオルフさんニーナ向き合う。
「それじゃよろしくお願いします」
「こちらこそ、よろしくお願いします。グレイ様、ニーナ様」
どうやら、初対面のシーナさんよりかは話せるようだ。
今では仲良く話せるようになったけど、1週間近くよそよそしかったからなぁ........
そんなことを思っていると、ラオルフさんがあるものを取り出す。
それは2枚のカードだ。そして俺はそれに見覚えがある。
「......それは」
「はい。グレイ様とニーナ様のギルドカードです」
ギルドカードは、冒険者ギルドが発行している身分証明書のようなものだ。
このカードには、個人個人の魔力が登録されており、偽装は不可能とされている。
なんでも昔の天才魔道具開発者の、どっかの誰かが作ったらしい。名前がわからないのは、資料が一切ないからだ。
このカードがあれば、街に入るときの検問が緩くなるし、なんなら冒険者の仕事も受けれるだろう。だが..........
「これどうやって偽装したんだ?」
偽装は不可能とされているのに、このカードは間違いなく冒険者ギルドから発行されたものだ。
銅色のカードということは、銅級冒険者だということだろう。
しかも、俺の魔力で登録されている。
「簡単ですよ。偽装では無く、正規の手段で登録したのですよ」
「魔力はどうした?」
「魔力を保存出来る魔道具がありますよね?あれを使って、魔力登録の時にその魔道具から魔力を引き出させるんですよ。この場合はグレイ様とニーナ様の魔力ですね。覚えていませんか?この魔道具に、魔力を入れて置いてくれとお願いされませんでしたか?」
されたわ。
ニーナも心当たりがあるようだ。
なるほど、個人の判別方法が魔力なんだから、魔力だけ誤魔化せればそれでいいのか。
初めて訪れる街のギルドなら、顔なんて知らないわけだし。
「鉄級冒険者じゃないのは?」
「銅級冒険者の方が動きやすいからですよ。でも銀級冒険者になると、逆に目立ってしまって動きずらくなります」
確かに銀級冒険者は、ベテランという認識がある。
銀級冒険者からグッと数は減るから、注目を集めてしまうのだろう。
鉄級冒険者は、完全にルーキーだ。冒険者ギルド内で色々と制限があるので、動きずらくなる。
その間の銅級冒険者が、ちょうど動きやすくなるという訳だ。
「これなら検問も楽に通れるな。俺とラオルフさんの関係性は?」
「護衛という形になります。ただし、ギルドに依頼を出して雇われた護衛ではなく、個人契約で雇っている護衛です」
冒険者ギルドを通した依頼になると、俺達にはギルドへの報告義務が生じる。
問題ないとは思うが、もし俺やニーナの正体がギルド内でバレたら大問題だ。可能性があるなら、なるべく近ずかないほうがいいだろう。
個人契約の護衛なら、冒険者ギルドを通す必要は無い。
よくもまぁ、こんな抜け道をポンポン用意できるものだ。
「その後は?」
「私は一応行商人という顔があります。商売の為、2週間ほど街に滞在することになるので、その後に作戦を開始してください。流石に私も死にたくは無いので」
「その間は、俺達は自由行動か?」
「えぇ、好きにしてくれて構わないと。ただし、問題を起こして目立ちすぎるのは辞めてくださいね?」
「わかってる。そこまで馬鹿じゃない」
下手に目立って、計画おじゃんは笑えない。
今後の魔王国の、運命が掛かっていると言っても過言では無いのだ。失敗は許されない。
「それでは行きましょう。ここらインゼルまでは、1ヶ月もかかります。途中村や、街に宿を取りますがいいですね?あ、後、色々と売り物が乗っているので、少し狭いてますが問題ありませんか?」
「俺は問題ない」
「私もです」
俺とニーナは馬車に乗り込む。確かに、シーナさんと乗ってきた馬車より狭い。後ろの方に色々と乗っている。
行商人の馬車なのだ、売り物を載せるのは当たり前だろう。
多少馬車の中が狭かろうが、俺もニーナも特に文句を言うことはない。
「マスターマスター。私、インゼルで有名な観光名所とか、食べ物とか食べたいのです!!」
「あぁ、下準備終わったら、観光しながら食べ歩きするか。ラオルフさん、なんかいい感じの観光スポットとか、料理とかある?」
「ありますよ。まずは、なんと言ってもダンジョンです。グレイ様もニーナ様も一応冒険者ですから、入れますよ。御二方なら、死ぬことはないでしょうし。他には──────」
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