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第一部 王国編 第一章 迷宮都市インゼル
迫り来る死の足音
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全ての仕込みを終えてから1週間が経ち、インゼルが滅ぶまで後3日。俺達は、魔道具店アザンに顔を出していた。
「あと3日でここを出ていくが、問題ないか?」
「問題ないよ。元々追われてる身だからね。何時でも、逃げれるようにしてあるさ」
ドヤっと顔をキメるアザンだが、追われてることに威張るなよ。
アザンは俺が『最強』だと知ってから、態度や言葉遣いが少し丁寧だ。
俺としては、前の話し方の方がいいのだが...........言うだけ無駄だろう。
「準備できてるならいいか........そうだアザン。お前は人間をどう思ってる?」
この質問は、影狼のメンバー全員に必ず聞くことにしている。
全員の意思統一をしなければ、組織としては成り立たない。まぁ、結構ガバガバなのでどんな返答でも構わない。
アザンは、可愛らしく左人差し指を顎にあてながら答える。
「特に何も」
「と、言うと?」
「お父さんとお母さんは大事だったし、好きだったけど、それ以外の人間は別にどうでもいいかな。私が魔族ってだけで、殺しにくるような野蛮人だよ?好きになれるわけが無い」
確かに、魔族ってだけで殺しにくるような人間と仲良くなれるかと言われれば、答えはNOだよな。
ニーナも、うんうんと頷いている。
「世話になった奴らとかはいないのか?」
「いない.........って言えば嘘になるけど、恩を感じる程じゃない。私は必要以上には関わらなかったしね」
ふむ、俺の予想が外れたか。
てっきり、人間はいい人たちなんだよ!!とか言い出すと思っていたからな。
これなら、この街を滅ぼす際に何も言ってこないだろう。
そんな事を思っていると、ガチャりと扉が開く。
俺を含めた3人とも扉の方に顔を向けると、豚を擬人化したような太った人間とその後ろに護衛が3人いた。
「...........あー、ごめんグレイさん。バレちゃったみたい。ちゃんと情報は集めてたんだけどなぁ.....」
この一言で俺とニーナは察する。どうやらストーカーさんのようだ。
「ようやく見つけたぞ!!よくもこのワシに手を出してくれたな!!」
両手を広げてポーズをとる。が、俺としてはそんな事どうでもよかった。
「おぉ、凄いなアザン、ニーナ。今どきの豚って話せるんだな」
「ぷっ........だ、ダメだぞ、グレイさん。たとえ豚に似てるからって、本人の前で豚って言っちゃ.......ぷぷ!!」
「そうですね、マスター。ですがそれは豚に失礼ですよ。豚は家畜としての価値がありますが、あれは有害にしかならない、クソ以下です。生きてて恥ずかしくないのですかね?」
酷い言われようだが、事実は事実だ。豚豚言われた当の本人は、顔を真っ赤にして後ろにいた護衛に向かって叫ぶ。
「おい!!お前ら!!この雌共を捕らえろ!!男の方は殺せ!!誰に向かって口を聞いたのか、解らせてやる!!」
ガチャガチャと、鎧を着た護衛が前に出てくる。3人とも正直雑魚同然だ。
「アザン下がってろ。俺たちで殺る」
取り敢えずあまり強くないアザンを後ろに庇い、俺は護衛3人を殺る為ローブから仕込み杖を取り出す。
ニーナはそれを見て、直ぐに俺のやりたいことを感じ取ったようで、豚に向かって死者の呪縛鎖を放ち、的確に心臓を貫いた。
「なっ........!!」
本来守らなければならない豚を一瞬で殺された護衛達は、動揺し俺から視線を外してしまった。
そしてそれを見逃す程、優しい俺ではない。
仕込み杖を抜刀し、鎧の間に刃をを通して首を切り飛ばす。
鮮やかな鮮血が噴水のように飛び散り、棚を赤く染めあげる。
更に、流れるように2人目を脇から心臓に向けて刺し、息の根を止める。
ここで3人目は、俺が2人を斬り殺している事に気づいたが、もう遅い。
俺に向かって剣を振り上げた護衛だったが、その剣は倒れゆく自分と一緒に振り下ろされた。
心臓部から、ニーナの死者の呪縛鎖が顔を覗かせている。
豚を殺して直ぐに、護衛達の死角に入り隙を伺って刺し殺したのだ。
時間にして5秒、鮮やかな手前である。
「おつかれニーナ」
俺は、とてとてと寄ってくるニーナの頭を撫でる。ニーナは目を細めて、嬉しそうに俺の撫でる手を堪能していた。
「さて、第7軍の連中には申し訳ないが、ちょっと予定を早めるか」
こんな豚でも貴族は貴族。失踪したとなれば間違いなく調査が入る。そして間違いなく、この店に話を聞きに来るだろう。
3日以内に来るかどうかは怪しいが、念を入れて置いた方がいい。
「そうですね。ラオルフさん達に連絡を取りましょう。アザンさん。準備をしてください」
「え?あ、あぁ.......分かった」
余りに唐突な出来事だった為か、混乱しているアザンを正気に戻し、俺達も準備を始める。
すると、もう1人客が来た。
「グレイ様。ニーナ様。予定を早めるのですか?」
声の方に目を向けると、そこにはラオルフさんがいた。先程から視線を感じていた。どうやら今の顛末を見ていたようだ。
「あぁ、申し訳ないが、第7軍の連中に伝えておいてくれ。決行は今夜だと。............あ、無理なら言ってね?」
すっごい格好つけた手前、ちょっと締まらなくて恥ずかしいが、一日程度ならな問題ないはずだ。
「大丈夫ですグレイ様。今日中には皆、問題なくこの街を出ていけるでしょう」
流石第7軍。仕事が速い。
「えぇと、グレイさんこの人は?」
「この人は第7軍所属のラオルフさん。魔王国行く時はこの人に多分送って貰うだろうから、よろしくね」
アザンはこの街を滅ぼした後、ラオルフさん達と一緒に魔王国に送るつもりだ。
もう薬屋には話を通してあるから、向こうで彼女が上手くやってくれるだろう。
迫り来る死の足音は、もうすぐそこだ。
「あと3日でここを出ていくが、問題ないか?」
「問題ないよ。元々追われてる身だからね。何時でも、逃げれるようにしてあるさ」
ドヤっと顔をキメるアザンだが、追われてることに威張るなよ。
アザンは俺が『最強』だと知ってから、態度や言葉遣いが少し丁寧だ。
俺としては、前の話し方の方がいいのだが...........言うだけ無駄だろう。
「準備できてるならいいか........そうだアザン。お前は人間をどう思ってる?」
この質問は、影狼のメンバー全員に必ず聞くことにしている。
全員の意思統一をしなければ、組織としては成り立たない。まぁ、結構ガバガバなのでどんな返答でも構わない。
アザンは、可愛らしく左人差し指を顎にあてながら答える。
「特に何も」
「と、言うと?」
「お父さんとお母さんは大事だったし、好きだったけど、それ以外の人間は別にどうでもいいかな。私が魔族ってだけで、殺しにくるような野蛮人だよ?好きになれるわけが無い」
確かに、魔族ってだけで殺しにくるような人間と仲良くなれるかと言われれば、答えはNOだよな。
ニーナも、うんうんと頷いている。
「世話になった奴らとかはいないのか?」
「いない.........って言えば嘘になるけど、恩を感じる程じゃない。私は必要以上には関わらなかったしね」
ふむ、俺の予想が外れたか。
てっきり、人間はいい人たちなんだよ!!とか言い出すと思っていたからな。
これなら、この街を滅ぼす際に何も言ってこないだろう。
そんな事を思っていると、ガチャりと扉が開く。
俺を含めた3人とも扉の方に顔を向けると、豚を擬人化したような太った人間とその後ろに護衛が3人いた。
「...........あー、ごめんグレイさん。バレちゃったみたい。ちゃんと情報は集めてたんだけどなぁ.....」
この一言で俺とニーナは察する。どうやらストーカーさんのようだ。
「ようやく見つけたぞ!!よくもこのワシに手を出してくれたな!!」
両手を広げてポーズをとる。が、俺としてはそんな事どうでもよかった。
「おぉ、凄いなアザン、ニーナ。今どきの豚って話せるんだな」
「ぷっ........だ、ダメだぞ、グレイさん。たとえ豚に似てるからって、本人の前で豚って言っちゃ.......ぷぷ!!」
「そうですね、マスター。ですがそれは豚に失礼ですよ。豚は家畜としての価値がありますが、あれは有害にしかならない、クソ以下です。生きてて恥ずかしくないのですかね?」
酷い言われようだが、事実は事実だ。豚豚言われた当の本人は、顔を真っ赤にして後ろにいた護衛に向かって叫ぶ。
「おい!!お前ら!!この雌共を捕らえろ!!男の方は殺せ!!誰に向かって口を聞いたのか、解らせてやる!!」
ガチャガチャと、鎧を着た護衛が前に出てくる。3人とも正直雑魚同然だ。
「アザン下がってろ。俺たちで殺る」
取り敢えずあまり強くないアザンを後ろに庇い、俺は護衛3人を殺る為ローブから仕込み杖を取り出す。
ニーナはそれを見て、直ぐに俺のやりたいことを感じ取ったようで、豚に向かって死者の呪縛鎖を放ち、的確に心臓を貫いた。
「なっ........!!」
本来守らなければならない豚を一瞬で殺された護衛達は、動揺し俺から視線を外してしまった。
そしてそれを見逃す程、優しい俺ではない。
仕込み杖を抜刀し、鎧の間に刃をを通して首を切り飛ばす。
鮮やかな鮮血が噴水のように飛び散り、棚を赤く染めあげる。
更に、流れるように2人目を脇から心臓に向けて刺し、息の根を止める。
ここで3人目は、俺が2人を斬り殺している事に気づいたが、もう遅い。
俺に向かって剣を振り上げた護衛だったが、その剣は倒れゆく自分と一緒に振り下ろされた。
心臓部から、ニーナの死者の呪縛鎖が顔を覗かせている。
豚を殺して直ぐに、護衛達の死角に入り隙を伺って刺し殺したのだ。
時間にして5秒、鮮やかな手前である。
「おつかれニーナ」
俺は、とてとてと寄ってくるニーナの頭を撫でる。ニーナは目を細めて、嬉しそうに俺の撫でる手を堪能していた。
「さて、第7軍の連中には申し訳ないが、ちょっと予定を早めるか」
こんな豚でも貴族は貴族。失踪したとなれば間違いなく調査が入る。そして間違いなく、この店に話を聞きに来るだろう。
3日以内に来るかどうかは怪しいが、念を入れて置いた方がいい。
「そうですね。ラオルフさん達に連絡を取りましょう。アザンさん。準備をしてください」
「え?あ、あぁ.......分かった」
余りに唐突な出来事だった為か、混乱しているアザンを正気に戻し、俺達も準備を始める。
すると、もう1人客が来た。
「グレイ様。ニーナ様。予定を早めるのですか?」
声の方に目を向けると、そこにはラオルフさんがいた。先程から視線を感じていた。どうやら今の顛末を見ていたようだ。
「あぁ、申し訳ないが、第7軍の連中に伝えておいてくれ。決行は今夜だと。............あ、無理なら言ってね?」
すっごい格好つけた手前、ちょっと締まらなくて恥ずかしいが、一日程度ならな問題ないはずだ。
「大丈夫ですグレイ様。今日中には皆、問題なくこの街を出ていけるでしょう」
流石第7軍。仕事が速い。
「えぇと、グレイさんこの人は?」
「この人は第7軍所属のラオルフさん。魔王国行く時はこの人に多分送って貰うだろうから、よろしくね」
アザンはこの街を滅ぼした後、ラオルフさん達と一緒に魔王国に送るつもりだ。
もう薬屋には話を通してあるから、向こうで彼女が上手くやってくれるだろう。
迫り来る死の足音は、もうすぐそこだ。
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