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第4章
2話-2 大久保愛実と私の会食
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料理が次々に運ばれてきて私は愛美に、「どうぞ、食べながら話しをしましょう!」と言いながらバクバクと食べていた。
愛美が「私の婚約者も父も好き嫌いが多くて偏食でそれでいて小食だったのです」と言った。
「そうなんですね、婚約者がいらっしゃるんですか」と言ったものの、滝川とセックスをしたことをすっかり忘れて話を進めていた。
「はい、久留実野さんが何でも美味しそうに食べる姿に本当の男性はこういうものなのかと思って見ていたのです」
途中、愛美のドリンクが運ばれて来た時に私は店員に、「何を食べても美味しくて感動しています」と言った。
その言葉を聞いて彼女が、「一流ホテルのシェフである久留実野さんが居酒屋さんの料理でさえも、きちんと褒める姿勢に感動しました」と言った。
「大久保さんはこの料理を美味しいと思わないですか?」と訊いた。
「美味しいと思っています」
「そうでしょう。そしたら相手を褒めて感謝するのは当たり前じゃないですか」と私。
「それはそうなんですが、私の周りにいる婚約者もそうですけど、社内の男性社員も、更には父でお恥ずかしいお話なんですが、自分たちがあたかも成功者として思っていて、お店のスタッフたちに対し見下した言動をしていたので」
「それは悲しいですね」
「このような優しい気遣いをする人を見た事が無かったから」と愛美。
「それはそんな環境にいたら不幸ですね。食事が楽しくないじゃないですか。その日にお世話して下さったスタッフさんも喜んで、客もそれで楽しくなるのですよ」
「そうですよね。今日は本当に楽しいですから」
「私もホテルでお客様に褒められると、その日一日がとても気分良く仕事ができますから」
最後のサイコロステーキを愛美の分を取り皿に分けた後は全て私が平らげ、「大久保さん、遠慮しないで食べて!」と言ったので愛美も全部とまでは食べられなかったが、殆どを平らげた。
「こんなに食べたのは今までの人生で初めてです!」と言って笑った愛美だった。
私は愛美が残した料理を彼女から受け取って、「残したらここの料理人さんに悪いからね」と言って平らげた。
そして「食べたよね~!」と優しく微笑み、「アハハハハァ……!」と豪快に笑った。
「私にとってこんなにも気取らないで済んだ営業は初めてでしたし、滝川さん同様に今回も私が接待をされてしまった感が否めませんよね」と愛美。
二人の話しが盛り上がり愛美も私も楽しい会話をして少しだけ親しさを感じるようになっていた。
愛美はアルコールが入ってきて、饒舌になっていた。
つづく
愛美が「私の婚約者も父も好き嫌いが多くて偏食でそれでいて小食だったのです」と言った。
「そうなんですね、婚約者がいらっしゃるんですか」と言ったものの、滝川とセックスをしたことをすっかり忘れて話を進めていた。
「はい、久留実野さんが何でも美味しそうに食べる姿に本当の男性はこういうものなのかと思って見ていたのです」
途中、愛美のドリンクが運ばれて来た時に私は店員に、「何を食べても美味しくて感動しています」と言った。
その言葉を聞いて彼女が、「一流ホテルのシェフである久留実野さんが居酒屋さんの料理でさえも、きちんと褒める姿勢に感動しました」と言った。
「大久保さんはこの料理を美味しいと思わないですか?」と訊いた。
「美味しいと思っています」
「そうでしょう。そしたら相手を褒めて感謝するのは当たり前じゃないですか」と私。
「それはそうなんですが、私の周りにいる婚約者もそうですけど、社内の男性社員も、更には父でお恥ずかしいお話なんですが、自分たちがあたかも成功者として思っていて、お店のスタッフたちに対し見下した言動をしていたので」
「それは悲しいですね」
「このような優しい気遣いをする人を見た事が無かったから」と愛美。
「それはそんな環境にいたら不幸ですね。食事が楽しくないじゃないですか。その日にお世話して下さったスタッフさんも喜んで、客もそれで楽しくなるのですよ」
「そうですよね。今日は本当に楽しいですから」
「私もホテルでお客様に褒められると、その日一日がとても気分良く仕事ができますから」
最後のサイコロステーキを愛美の分を取り皿に分けた後は全て私が平らげ、「大久保さん、遠慮しないで食べて!」と言ったので愛美も全部とまでは食べられなかったが、殆どを平らげた。
「こんなに食べたのは今までの人生で初めてです!」と言って笑った愛美だった。
私は愛美が残した料理を彼女から受け取って、「残したらここの料理人さんに悪いからね」と言って平らげた。
そして「食べたよね~!」と優しく微笑み、「アハハハハァ……!」と豪快に笑った。
「私にとってこんなにも気取らないで済んだ営業は初めてでしたし、滝川さん同様に今回も私が接待をされてしまった感が否めませんよね」と愛美。
二人の話しが盛り上がり愛美も私も楽しい会話をして少しだけ親しさを感じるようになっていた。
愛美はアルコールが入ってきて、饒舌になっていた。
つづく
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