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第2章 若さは武器だった。だが老いは、物語になる
第25話 狂わせた若さ、置き去りにされた情念
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遅い時間に来店し、アタシを指名したのは悠人くんだった。
「いけないわ。スタッフがいるのよ、すぐ隣のボックスに」
口ではそう告げながら、アタシの胸は早鐘のように打ち続けていた。
理性は「駄目」と叫ぶ。
けれど、身体はすでに答えを知っている。
悠人くんの指先が、そっとアタシの手を取った。
その瞬間、全身に電流が走る。
拒む代わりに、アタシは自らその手を握り返していた。
──スタッフと客が隣のブースにいるのに。
隣では若いスタッフが接客をしている。
その音がむしろ背徳を際立たせ、欲望に火をつけた。
「圭子さん……」
名を呼ぶ声に、アタシは抗うように首を振りながらも、唇を重ねていた。
押し殺した吐息が重なり、舌が絡み合う。
「ダメ……声を出しちゃ……」
囁くほど、悠人くんの動きは激しくなる。
隣に聞こえてはいけないという恐怖が、逆に快感を鋭く尖らせていく。
そこに散らばる衣擦れの音。
アタシは「もう直ぐ、店が終わるから」と言って控室から自宅の鍵を持ってきて彼に渡す。
彼は会計をしてアタシの自宅へ。
◇◆◇
そして終礼をせずにアタシは足早に帰宅した。
ドアには施錠されてなく開けた直ぐに悠人くんはアタシを抱き寄せ唇を重ね、胸を弄る。
玄関で抱き寄せられるだけで、アタシはその場で身体を開いてしまう。
背徳の震えと甘美な熱に支配されながら──再び、悠人くんを迎え入れてしまった。
若い客とアタシは密やかに結ばれている。
その禁断の事実が、アタシを狂わせていた。
「圭子さん……」
低く熱を帯びた声。
その響きに、身体の奥から欲望があふれ出す。
玄関の上がり框の上で、アタシはバックの体勢で着衣のままショーツとストッキングだけを脱がされた、はしたない姿で彼を受け入れてしまった。
「はぁっ……あぁ……もっと……激しく……」
喉を押さえて声を殺しながらも、突き上げられるたびに背中が反り返る。
汗に濡れた互いの下腹部の肌が重なり、床がきしむ音がやけに大きく響いた。
二人は一気に絶頂へと駆け上がった。
◇◆◇
その後は悠人くんに肩を抱かれ、寝室の布団に押し倒された。
「恵子さん……」
抑えた声に、アタシは笑みを作りながら頷いた。
悠人くんはアタシの服を脱がし、彼も慌てて脱ぎ捨て重なった。
「……あっ、あぁ……」
思わず声が漏れる。
自分でも驚くほど、敏感に反応していた。
悠人くんの指が触れるたび、若い熱い熱を感じていた。
「はぁっ……あぁ……もっと……」
喉を押さえて声を殺しながらも、突き上げられるたびに背中が反り返る。
汗に濡れた肌が重なり、畳がきしむ音がやけに大きく響いた。
悠人くんは満足したのか、アタシに布団を被せて、枕元に鍵を置いて帰って行った。
その後、彼はアタシの家にも店にも来る事はなかった。
つづく
「いけないわ。スタッフがいるのよ、すぐ隣のボックスに」
口ではそう告げながら、アタシの胸は早鐘のように打ち続けていた。
理性は「駄目」と叫ぶ。
けれど、身体はすでに答えを知っている。
悠人くんの指先が、そっとアタシの手を取った。
その瞬間、全身に電流が走る。
拒む代わりに、アタシは自らその手を握り返していた。
──スタッフと客が隣のブースにいるのに。
隣では若いスタッフが接客をしている。
その音がむしろ背徳を際立たせ、欲望に火をつけた。
「圭子さん……」
名を呼ぶ声に、アタシは抗うように首を振りながらも、唇を重ねていた。
押し殺した吐息が重なり、舌が絡み合う。
「ダメ……声を出しちゃ……」
囁くほど、悠人くんの動きは激しくなる。
隣に聞こえてはいけないという恐怖が、逆に快感を鋭く尖らせていく。
そこに散らばる衣擦れの音。
アタシは「もう直ぐ、店が終わるから」と言って控室から自宅の鍵を持ってきて彼に渡す。
彼は会計をしてアタシの自宅へ。
◇◆◇
そして終礼をせずにアタシは足早に帰宅した。
ドアには施錠されてなく開けた直ぐに悠人くんはアタシを抱き寄せ唇を重ね、胸を弄る。
玄関で抱き寄せられるだけで、アタシはその場で身体を開いてしまう。
背徳の震えと甘美な熱に支配されながら──再び、悠人くんを迎え入れてしまった。
若い客とアタシは密やかに結ばれている。
その禁断の事実が、アタシを狂わせていた。
「圭子さん……」
低く熱を帯びた声。
その響きに、身体の奥から欲望があふれ出す。
玄関の上がり框の上で、アタシはバックの体勢で着衣のままショーツとストッキングだけを脱がされた、はしたない姿で彼を受け入れてしまった。
「はぁっ……あぁ……もっと……激しく……」
喉を押さえて声を殺しながらも、突き上げられるたびに背中が反り返る。
汗に濡れた互いの下腹部の肌が重なり、床がきしむ音がやけに大きく響いた。
二人は一気に絶頂へと駆け上がった。
◇◆◇
その後は悠人くんに肩を抱かれ、寝室の布団に押し倒された。
「恵子さん……」
抑えた声に、アタシは笑みを作りながら頷いた。
悠人くんはアタシの服を脱がし、彼も慌てて脱ぎ捨て重なった。
「……あっ、あぁ……」
思わず声が漏れる。
自分でも驚くほど、敏感に反応していた。
悠人くんの指が触れるたび、若い熱い熱を感じていた。
「はぁっ……あぁ……もっと……」
喉を押さえて声を殺しながらも、突き上げられるたびに背中が反り返る。
汗に濡れた肌が重なり、畳がきしむ音がやけに大きく響いた。
悠人くんは満足したのか、アタシに布団を被せて、枕元に鍵を置いて帰って行った。
その後、彼はアタシの家にも店にも来る事はなかった。
つづく
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