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オーガさん、試験管に詰める
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アルコールを瓶詰めする。と言ってもただ瓶詰めする訳ではない。インフュージョンと呼ばれる、いわゆる「漬け込み」をするのだ。
「先ずは試験管を煮沸消毒して…支給されてるこのポーチじゃ入らないだろうし、ガンベルトもどきでも作って…後は冒険者や狩人から取った薬草を湯がいて…あと何が必要だったかな」
グランツの言う試験管とはスピリッツの蒸留に使用していたものののため、50センチ近い長さだ。しかし、蒸留したばかりの高温のアルコールを垂らす事を前提に作られているので、大分丈夫な作りになっている。
それをパスタを茹でるように鍋へ縦に敷き詰め煮沸消毒を行う。
茹でている間に、生姜や唐辛子、薬草類を種類毎にザルへ移し簡易蒸篭を作り短時間蒸す。
その間に、鞣し革を裁断しベルト状へ。そこに鉄製の手枷を鋲で固定し、簡易的な試験管保持ベルトを作る。
「後は煮沸消毒した試験管に薬草を詰めてスピリッツを流し込んで、、と。…あっ!蓋がない!コルクの木あったか?!」
グランツは近くの森へと入りにいく。樹木の表皮をはがしてコルクを作る為だ。
その間グランツが放置しておいた試験管の中身を紹介しよう。
数十種類の毒草や毒花、毒をもつ根とグランツの爪を少し削った物、そして血をインフュージョンした劇毒の瓶。
二百種類を超える薬草と自身の血液を調合したポーションと、それに蜂蜜を混ぜたポーション。
魔王領では前者の血液抜きをグリーンシャルトリューズ。
蜂蜜入りをイエローシャルトリューズと呼んでいる。魔王領でも最大クラスのポーションだ。ちなみに本家はそれに魔力結晶の粉末を溶かし込んでいるため更に効能が上がっている。
煮沸し不純物を濾過しきった蒸留水とスピリッツを混ぜた消毒液。
そして濾過した水だ。蒸留水ではない。
これらの計五種類だ。
「やーっ。あったあった。とりあえずこれを詰めておけば大丈夫だな。…えーっと、
毒瓶が10リットル。計五本。
シャルトリューズが計20リットル。計10本。
消毒液が10リットル。計五本。
そして水が10リットルの計五本。と。計50リットルの50キログラムか」
「どうしよう。作り過ぎた」
何故なら、グランツは勿体ないと思い酒樽に入っている全部のスピリッツを有効活用しようとしたからだ。
「毒は俺の爪があるとはいえ、物に塗布したりということは出来ないから必要。しっかしシャルトリューズもどきはそもそも傷を負わないから必要ないしなぁ…。食あたりもしないし…。あっ、でももしも傷を負ってばい菌が入った時の為に消毒液とこれは必要か。水は言わずもがな必要になるだろうし…」
荷物を背負ってハイキングや山登りに行く人は分かるだろうが、そう言う時に一番重くて邪魔になるものは液体だ。軽く出来ないし小さく出来ない。
乗り物を使ったレース等でも、車体の中で一番重い物はガソリンだ。
「しょうがない。毒とシャルトリューズもどきは軟膏みたいにするか」
グランツはとりあえず一番削れる物から削って行く事に決めた。作った毒と薬を蒸発させドロドロにしていく。さながら減量中に汗を大量に流すボクサーのように。
そして最後、水分とアルコールが飛び、不純物が一切入っていない純粋な毒と薬の軟膏が出来上がった。
「なんか軟膏どころかゲル状になりかけてるな……でも、これで計6リットル。毒は試験管一本に収まったし、シャルトリューズもどきも試験管一本づつだ」
グランツは毒瓶を剣の鞘の上辺りに、その反対にシャルトリューズもどきと消毒液を。水は後盒付近に付け、最後に外套を羽織った。
今のグランツは全身鎧に長剣用のベルトと前盒二個と後盒一個がついたベルト。そして先程の簡易試験管保持ベルトの3つが腰についている状態だ。
「……長剣、背中にまわすか…」
「先ずは試験管を煮沸消毒して…支給されてるこのポーチじゃ入らないだろうし、ガンベルトもどきでも作って…後は冒険者や狩人から取った薬草を湯がいて…あと何が必要だったかな」
グランツの言う試験管とはスピリッツの蒸留に使用していたものののため、50センチ近い長さだ。しかし、蒸留したばかりの高温のアルコールを垂らす事を前提に作られているので、大分丈夫な作りになっている。
それをパスタを茹でるように鍋へ縦に敷き詰め煮沸消毒を行う。
茹でている間に、生姜や唐辛子、薬草類を種類毎にザルへ移し簡易蒸篭を作り短時間蒸す。
その間に、鞣し革を裁断しベルト状へ。そこに鉄製の手枷を鋲で固定し、簡易的な試験管保持ベルトを作る。
「後は煮沸消毒した試験管に薬草を詰めてスピリッツを流し込んで、、と。…あっ!蓋がない!コルクの木あったか?!」
グランツは近くの森へと入りにいく。樹木の表皮をはがしてコルクを作る為だ。
その間グランツが放置しておいた試験管の中身を紹介しよう。
数十種類の毒草や毒花、毒をもつ根とグランツの爪を少し削った物、そして血をインフュージョンした劇毒の瓶。
二百種類を超える薬草と自身の血液を調合したポーションと、それに蜂蜜を混ぜたポーション。
魔王領では前者の血液抜きをグリーンシャルトリューズ。
蜂蜜入りをイエローシャルトリューズと呼んでいる。魔王領でも最大クラスのポーションだ。ちなみに本家はそれに魔力結晶の粉末を溶かし込んでいるため更に効能が上がっている。
煮沸し不純物を濾過しきった蒸留水とスピリッツを混ぜた消毒液。
そして濾過した水だ。蒸留水ではない。
これらの計五種類だ。
「やーっ。あったあった。とりあえずこれを詰めておけば大丈夫だな。…えーっと、
毒瓶が10リットル。計五本。
シャルトリューズが計20リットル。計10本。
消毒液が10リットル。計五本。
そして水が10リットルの計五本。と。計50リットルの50キログラムか」
「どうしよう。作り過ぎた」
何故なら、グランツは勿体ないと思い酒樽に入っている全部のスピリッツを有効活用しようとしたからだ。
「毒は俺の爪があるとはいえ、物に塗布したりということは出来ないから必要。しっかしシャルトリューズもどきはそもそも傷を負わないから必要ないしなぁ…。食あたりもしないし…。あっ、でももしも傷を負ってばい菌が入った時の為に消毒液とこれは必要か。水は言わずもがな必要になるだろうし…」
荷物を背負ってハイキングや山登りに行く人は分かるだろうが、そう言う時に一番重くて邪魔になるものは液体だ。軽く出来ないし小さく出来ない。
乗り物を使ったレース等でも、車体の中で一番重い物はガソリンだ。
「しょうがない。毒とシャルトリューズもどきは軟膏みたいにするか」
グランツはとりあえず一番削れる物から削って行く事に決めた。作った毒と薬を蒸発させドロドロにしていく。さながら減量中に汗を大量に流すボクサーのように。
そして最後、水分とアルコールが飛び、不純物が一切入っていない純粋な毒と薬の軟膏が出来上がった。
「なんか軟膏どころかゲル状になりかけてるな……でも、これで計6リットル。毒は試験管一本に収まったし、シャルトリューズもどきも試験管一本づつだ」
グランツは毒瓶を剣の鞘の上辺りに、その反対にシャルトリューズもどきと消毒液を。水は後盒付近に付け、最後に外套を羽織った。
今のグランツは全身鎧に長剣用のベルトと前盒二個と後盒一個がついたベルト。そして先程の簡易試験管保持ベルトの3つが腰についている状態だ。
「……長剣、背中にまわすか…」
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