32 / 74
第三章 南へ
11 船
しおりを挟む
「ちょっと待てよ、魔具を使うために人のイメージが必要なら、守りの魔具を使ってどうイメージするんだ?」
「道具の場合は、、、目標かな?」
「目標?」
「中心を決めて、その周りを点で結ぶ。範囲や強さを最初から決めて置けばいいと思うんだよね。
移動する場合には使えないけど、固定された場所なら難しく無いと思うんだ」
「へぇ、よく分からないけど凄いな」
「これも理論的な話だからね、魔具を作って、何度も実験しないと使える形になるか分からないよ」
「いや、やっぱりバードは凄いよ」
「これが出来たらウルフは船を作らせてくれるかなぁ、モロ湖をゆっくり進む漕ぎ手を必要としない船、、、いいと思わない?」
バーナードは、ウルフレッドに言われていた魔具より、どうやら始めて乗った船に夢中だ。
“守りの魔具”は、今まであった魔具の使い方を変えれば出来そうなので、余り興味を惹かれないらしい。
「バード、火をつけたり、水を温める魔道具も作れるの?」
「そんなの簡単だと思うけど、誰か使うのさ」
「ウルフが欲しいって」
「ウルフは炎の使い手なんだから、魔道具なんていらないと思うけど、、、」
「彼が魔力を使ったら、水が蒸発しちゃうだろ?」
ウルフレッドは魔力が強すぎて、魔具にしても力を抑える様に作られている。
「加減の問題だと思うけど、、、そういう所、確かにウルフは面倒だって思いそうだなぁ」
「その辺りを道具で調整して欲しいんだと思うよ」
それに使用人もお湯より水を用意する方がずっと楽になるのは確かだ。
「あぁ、そうか、、、ね、それ作ったら船を造ってもいいと思う?」
「船に興味を持つのはいいけど、、、もう少し現実的な物にしないと」
「現実的?」
「そうだなぁ、、、湖に浮かぶ船には興味を持たなくても、トレ川を行き来する舟なら興味を持ちそうじゃないか?」
「川を舟で移動してどうするのさ」
「陸を移動するより早いし、、、荷物を運ぶ事が出来れば効率もいい」
「確かにウルフが好きそうだ」
「そうだよ、まず使えるものを作らないと」
「湖の客船も使えるのに、、、」
「使用人の仕事が減って、荷運びが楽になれば客船を楽しみたい人達が増えるよ、バードだって貴族達だけの船を作りたい訳では無いだろ?」
「そりゃ、そうさ」
「なら、まず人が使いたいと思うものを作らないと」
「使いたい?」
「誰でも、簡単に使える魔道具。そんな魔道具があれは、沢山の人が使いたいと思ってくれるだろ?」
「そうか、、、使いたくなるような道具かぁ」
「そうそう、上手くいけば舟だって造れるかも知れないよ?」
「でもなぁ、川を下る舟は、海で使う船と全く違うものになるからなぁ」
「ウルフが気に入ったら、今度はバードの好きな船も造らせてくれるかも知れないじゃないか」
バーナードの思考を現実に引き戻す。
魔道具を考え試作するには費用や材料それに人手が必要で、いくらバーナードのカストリア家でもそれらを全て負担する事は難しい。
だがウエストリア家が認めれば、それに関わる全ては保障されていると考えていい。
彼はそう言った事を惜しまないし、今まで何人もの人がその恩恵を受けているのは良く知っている。
「道具の場合は、、、目標かな?」
「目標?」
「中心を決めて、その周りを点で結ぶ。範囲や強さを最初から決めて置けばいいと思うんだよね。
移動する場合には使えないけど、固定された場所なら難しく無いと思うんだ」
「へぇ、よく分からないけど凄いな」
「これも理論的な話だからね、魔具を作って、何度も実験しないと使える形になるか分からないよ」
「いや、やっぱりバードは凄いよ」
「これが出来たらウルフは船を作らせてくれるかなぁ、モロ湖をゆっくり進む漕ぎ手を必要としない船、、、いいと思わない?」
バーナードは、ウルフレッドに言われていた魔具より、どうやら始めて乗った船に夢中だ。
“守りの魔具”は、今まであった魔具の使い方を変えれば出来そうなので、余り興味を惹かれないらしい。
「バード、火をつけたり、水を温める魔道具も作れるの?」
「そんなの簡単だと思うけど、誰か使うのさ」
「ウルフが欲しいって」
「ウルフは炎の使い手なんだから、魔道具なんていらないと思うけど、、、」
「彼が魔力を使ったら、水が蒸発しちゃうだろ?」
ウルフレッドは魔力が強すぎて、魔具にしても力を抑える様に作られている。
「加減の問題だと思うけど、、、そういう所、確かにウルフは面倒だって思いそうだなぁ」
「その辺りを道具で調整して欲しいんだと思うよ」
それに使用人もお湯より水を用意する方がずっと楽になるのは確かだ。
「あぁ、そうか、、、ね、それ作ったら船を造ってもいいと思う?」
「船に興味を持つのはいいけど、、、もう少し現実的な物にしないと」
「現実的?」
「そうだなぁ、、、湖に浮かぶ船には興味を持たなくても、トレ川を行き来する舟なら興味を持ちそうじゃないか?」
「川を舟で移動してどうするのさ」
「陸を移動するより早いし、、、荷物を運ぶ事が出来れば効率もいい」
「確かにウルフが好きそうだ」
「そうだよ、まず使えるものを作らないと」
「湖の客船も使えるのに、、、」
「使用人の仕事が減って、荷運びが楽になれば客船を楽しみたい人達が増えるよ、バードだって貴族達だけの船を作りたい訳では無いだろ?」
「そりゃ、そうさ」
「なら、まず人が使いたいと思うものを作らないと」
「使いたい?」
「誰でも、簡単に使える魔道具。そんな魔道具があれは、沢山の人が使いたいと思ってくれるだろ?」
「そうか、、、使いたくなるような道具かぁ」
「そうそう、上手くいけば舟だって造れるかも知れないよ?」
「でもなぁ、川を下る舟は、海で使う船と全く違うものになるからなぁ」
「ウルフが気に入ったら、今度はバードの好きな船も造らせてくれるかも知れないじゃないか」
バーナードの思考を現実に引き戻す。
魔道具を考え試作するには費用や材料それに人手が必要で、いくらバーナードのカストリア家でもそれらを全て負担する事は難しい。
だがウエストリア家が認めれば、それに関わる全ては保障されていると考えていい。
彼はそう言った事を惜しまないし、今まで何人もの人がその恩恵を受けているのは良く知っている。
0
あなたにおすすめの小説
【読切短編】転生したら辺境伯家の三男でした ~のんびり暮らしたいのに、なぜか領地が発展していく~
Lihito
ファンタジー
過労死したシステムエンジニアは、異世界の辺境伯家に転生した。
三男。継承権は遠い。期待もされない。
——最高じゃないか。
「今度こそ、のんびり生きよう」
兄たちの継承争いに巻き込まれないよう、誰も欲しがらない荒れ地を引き受けた。
静かに暮らすつもりだった。
だが、彼には「構造把握」という能力があった。
物事の問題点が、図解のように見える力。
井戸が枯れた。見て見ぬふりができなかった。
作物が育たない。見て見ぬふりができなかった。
気づけば——領地が勝手に発展していた。
「俺ののんびりライフ、どこ行った……」
これは、静かに暮らしたかった男が、なぜか成り上がっていく物語。
神様の忘れ物
mizuno sei
ファンタジー
仕事中に急死した三十二歳の独身OLが、前世の記憶を持ったまま異世界に転生した。
わりとお気楽で、ポジティブな主人公が、異世界で懸命に生きる中で巻き起こされる、笑いあり、涙あり(?)の珍騒動記。
第5皇子に転生した俺は前世の医学と知識や魔法を使い世界を変える。
黒ハット
ファンタジー
前世は予防医学の専門の医者が飛行機事故で結婚したばかりの妻と亡くなり異世界の帝国の皇帝の5番目の子供に転生する。子供の生存率50%という文明の遅れた世界に転生した主人公が前世の知識と魔法を使い乱世の世界を戦いながら前世の奥さんと巡り合い世界を変えて行く。
喪女なのに狼さんたちに溺愛されています
和泉
恋愛
もふもふの狼がイケメンなんて反則です!
聖女召喚の儀で異世界に呼ばれたのはOL・大学生・高校生の3人。
ズボンを履いていた大学生のヒナは男だと勘違いされ、説明もないまま城を追い出された。
森で怪我をした子供の狼と出会ったヒナは狼族の国へ。私は喪女なのに狼族の王太子、No.1ホストのような武官、真面目な文官が近づいてくるのはなぜ?
ヒナとつがいになりたい狼達の恋愛の行方は?聖女の力で国同士の争いは無くすことができるのか。
彼の巨大な体に覆われ、満たされ、貪られた——一晩中
桜井ベアトリクス
恋愛
妹を救出するため、一ヶ月かけて死の山脈を越え、影の沼地を泳ぎ、マンティコアとポーカー勝負までした私、ローズ。
やっと辿り着いた先で見たのは——フェイ王の膝の上で甘える妹の姿。
「助けなんていらないわよ?」
は?
しかも運命の光が私と巨漢戦士マキシマスの間で光って、「お前は俺のものだ」宣言。
「片手だけなら……」そう妥協したのに、ワイン一杯で理性が飛んだ。
彼の心臓の音を聞いた瞬間、私から飛びついて、その夜、彼のベッドで戦士のものになった。
【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました
佐倉穂波
恋愛
転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。
確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。
(そんな……死にたくないっ!)
乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。
2023.9.3 投稿分の改稿終了。
2023.9.4 表紙を作ってみました。
2023.9.15 完結。
2023.9.23 後日談を投稿しました。
異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します
桂崇
ファンタジー
小さな町で酒場の手伝いをする母親と2人で住む少年イールスに転生覚醒する、チートする方法も無く、母親の死により、実の父親の家に引き取られる。イールスは、冒険者になろうと目指すが、周囲はその才能を惜しんでいる
処刑前夜に逃亡した悪役令嬢、五年後に氷の公爵様に捕まる〜冷徹旦那様が溺愛パパに豹変しましたが私の抱いている赤ちゃん実は人生2周目です〜
放浪人
恋愛
「処刑されるなんて真っ平ごめんです!」 無実の罪で投獄された悪役令嬢レティシア(中身は元社畜のアラサー日本人)は、処刑前夜、お腹の子供と共に脱獄し、辺境の田舎村へ逃亡した。 それから五年。薬師として穏やかに暮らしていた彼女のもとに、かつて自分を冷遇し、処刑を命じた夫――「氷の公爵」アレクセイが現れる。 殺される!と震えるレティシアだったが、再会した彼は地面に頭を擦り付け、まさかの溺愛キャラに豹変していて!?
「愛しているレティシア! 二度と離さない!」 「(顔が怖いです公爵様……!)」
不器用すぎて顔が怖い旦那様の暴走する溺愛。 そして、二人の息子であるシオン(1歳)は、実は前世で魔王を倒した「英雄」の生まれ変わりだった! 「パパとママは僕が守る(物理)」 最強の赤ちゃんが裏で暗躍し、聖女(自称)の陰謀も、帝国の侵略も、古代兵器も、ガラガラ一振りで粉砕していく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる