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第9話 いざ実習です
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Ωにしか使えない魔法とは、すなわち聖魔法だった。簡単に言えば癒し系、治癒とかそういう奴で、加護とか与えられるそうだ。
神秘的な魔法は、男なのに妊娠できてしまう神秘的なΩにのみ与えられた特別な魔法なんだそうな。
だからこそ、国がΩを保護するという訳だ。
いざと言う時、国のお偉いさんを助けられるんだもんな。そりゃ、平民からでもきっちりと国に召し上げるわけだよ。
「とても大切なことを言いますから、心して聞いてください」
教師の、顔つきが変わった。
「この聖魔法は、一度でもαを受け入れると、万人に使えなくなります」
教室が静まり返った。
どういうことだ?
「番を持ってしまうと、Ωの聖魔法は番にしか与えられなくなるのです。ですから、在学中に決して過ちを侵さないこと」
それって、恐ろしいことだよね?在学中のΩに手を出したら即バレ?手を出したらαは処罰されるってことか?
「あとは、産まれてきた我が子にも与えられますから安心してくださいね」
付け加えるように教師が言ってきた。
ああ、そういえば、小さい頃母上がどんな傷も治してくれていたのはそういう事か。ガゼル以外の全員が納得していた。
んで、今日の授業は、全員で聖魔法の操作の精度をあげることだった。
最初は針で自分の指をつき、その小さな傷を治すことから始まった。徐々に傷を大きくしていった。最終段階は、ペアを組んだ相手の切り傷を治すことらしい。
俺たちのテーブルは、奇数なんだよね。他は2人がけなんだけど、今年は平民出身がガゼルしかいないから、上位貴族の子弟である俺とオウリルが一緒になっている。まぁ、中途半端な階級の者よりは、飛び抜けた者が相手した方が吹っ切れるよな。
午前中は自分の傷を治すだけで終わってしまった。午後はお互いの傷治すことにすすめるとは思うけど、緊張しいのガゼルは、オウリルの相手をすることに顔面蒼白になっていた。変わってやってもいいけど、どのみち上位貴族の子弟であることに変わりはないけどな。
Ωにとって、この聖魔法の習得は必須で、今日中に覚えなくてはならないと、出来なければ居残りとまで言われてしまった。
居残りになったのは言うまでもない。
次の日、どうしてあんなに習得を急かされたのかが判明した。
「戦地に赴く騎士様方のために、御守りを作ります」
教師に言われて合点がいった。
俺がΩになって一番喜んだこと。それは戦地に赴かなくて済むことだ。つまり、それ。
Ωの聖魔法を込めた御守りを、騎士に与えるということで、生徒が作るのだ。
学園のΩの生徒が作るわけだから、そりゃ一年生でもやらなくてはならない。何せ騎士の数が多い。Ωの生徒の数から考えても、一人20個は作らないと間に合わないだろう。慣れていない一年生は、失敗も多いだろうから、必然的に三年生に負担がかかるということか。
俺たちは、言われた通りに加護を与えるのだけれど、なかなか上手くいかない。
「ガゼル、そっとだよ」
集中して加護を注ぐのだけれど、ガゼルが安定して注げないために失敗が増えていく。自分の作った御守りを、出陣式の際に騎士に渡すらしい。
それはすなわち、未来の番候補との顔合わせでもあるのだ。
いいものを作らなくては、理想の番を見つけられないというわけだ。
まぁ、多分、俺たち一年生は、階級の低い騎士にあたるんだよな。なんて、思っていたのに。
「リュート様とオウリル様は、上位貴族であらせられますから、隊長クラスの方にお渡ししますからね」
なんて、爆弾を落とされた。
当然、俺とオウリルは顔を合わせて無言になった。そんな話は聞いていない。
「え、マジかよ」
「僕も、聞いてないよ」
俺たちが驚きを隠せないでいると、何故かガゼルが緊張してしまい、やたらと失敗してくれた。
仕方が無いので、まずはガゼルの分を終わらせることにした。
ガゼルの分が終わって、俺とオウリルは手を繋いだ。緊張をほぐすためと、意識の共有。
お互いの意識を共有して、聖魔法の精度を高める。手を繋いで見つめ合う姿はちょっとアレだけど、繋いだ手のひらがじんわりと温かくなるのが分かった。
ゆっくりと息を吐いて、手のひらを御守りに向ける。柔らかい光が御守りに注がれるのが見えた。加護を吸収した御守りが、ちょっとだけ浮いて、カタンと小さな音をたてた。
成功だ。
俺とオウリルは、一つやる事に手のひらを合わせることにした。ガゼルの時は二人でガゼルの背中に手のひらを当てていたけれど、二人で集中するにはこの方がやりやすい。
俺とオウリルは居残り組になってしまってけれど、何とか20個づつ御守りを作ることが出来た。
籠に入れられた御守りは、見ただけで時分の魔法がかけられているのがハッキリと分かった。
なるほど、これは確かに未来の番を得るためにばら撒くエサかもしれない。そりゃ、家柄を考慮して渡す相手が決められるわけだ。
明日の授業は午後からで、式典のリハーサルらしい。
神秘的な魔法は、男なのに妊娠できてしまう神秘的なΩにのみ与えられた特別な魔法なんだそうな。
だからこそ、国がΩを保護するという訳だ。
いざと言う時、国のお偉いさんを助けられるんだもんな。そりゃ、平民からでもきっちりと国に召し上げるわけだよ。
「とても大切なことを言いますから、心して聞いてください」
教師の、顔つきが変わった。
「この聖魔法は、一度でもαを受け入れると、万人に使えなくなります」
教室が静まり返った。
どういうことだ?
「番を持ってしまうと、Ωの聖魔法は番にしか与えられなくなるのです。ですから、在学中に決して過ちを侵さないこと」
それって、恐ろしいことだよね?在学中のΩに手を出したら即バレ?手を出したらαは処罰されるってことか?
「あとは、産まれてきた我が子にも与えられますから安心してくださいね」
付け加えるように教師が言ってきた。
ああ、そういえば、小さい頃母上がどんな傷も治してくれていたのはそういう事か。ガゼル以外の全員が納得していた。
んで、今日の授業は、全員で聖魔法の操作の精度をあげることだった。
最初は針で自分の指をつき、その小さな傷を治すことから始まった。徐々に傷を大きくしていった。最終段階は、ペアを組んだ相手の切り傷を治すことらしい。
俺たちのテーブルは、奇数なんだよね。他は2人がけなんだけど、今年は平民出身がガゼルしかいないから、上位貴族の子弟である俺とオウリルが一緒になっている。まぁ、中途半端な階級の者よりは、飛び抜けた者が相手した方が吹っ切れるよな。
午前中は自分の傷を治すだけで終わってしまった。午後はお互いの傷治すことにすすめるとは思うけど、緊張しいのガゼルは、オウリルの相手をすることに顔面蒼白になっていた。変わってやってもいいけど、どのみち上位貴族の子弟であることに変わりはないけどな。
Ωにとって、この聖魔法の習得は必須で、今日中に覚えなくてはならないと、出来なければ居残りとまで言われてしまった。
居残りになったのは言うまでもない。
次の日、どうしてあんなに習得を急かされたのかが判明した。
「戦地に赴く騎士様方のために、御守りを作ります」
教師に言われて合点がいった。
俺がΩになって一番喜んだこと。それは戦地に赴かなくて済むことだ。つまり、それ。
Ωの聖魔法を込めた御守りを、騎士に与えるということで、生徒が作るのだ。
学園のΩの生徒が作るわけだから、そりゃ一年生でもやらなくてはならない。何せ騎士の数が多い。Ωの生徒の数から考えても、一人20個は作らないと間に合わないだろう。慣れていない一年生は、失敗も多いだろうから、必然的に三年生に負担がかかるということか。
俺たちは、言われた通りに加護を与えるのだけれど、なかなか上手くいかない。
「ガゼル、そっとだよ」
集中して加護を注ぐのだけれど、ガゼルが安定して注げないために失敗が増えていく。自分の作った御守りを、出陣式の際に騎士に渡すらしい。
それはすなわち、未来の番候補との顔合わせでもあるのだ。
いいものを作らなくては、理想の番を見つけられないというわけだ。
まぁ、多分、俺たち一年生は、階級の低い騎士にあたるんだよな。なんて、思っていたのに。
「リュート様とオウリル様は、上位貴族であらせられますから、隊長クラスの方にお渡ししますからね」
なんて、爆弾を落とされた。
当然、俺とオウリルは顔を合わせて無言になった。そんな話は聞いていない。
「え、マジかよ」
「僕も、聞いてないよ」
俺たちが驚きを隠せないでいると、何故かガゼルが緊張してしまい、やたらと失敗してくれた。
仕方が無いので、まずはガゼルの分を終わらせることにした。
ガゼルの分が終わって、俺とオウリルは手を繋いだ。緊張をほぐすためと、意識の共有。
お互いの意識を共有して、聖魔法の精度を高める。手を繋いで見つめ合う姿はちょっとアレだけど、繋いだ手のひらがじんわりと温かくなるのが分かった。
ゆっくりと息を吐いて、手のひらを御守りに向ける。柔らかい光が御守りに注がれるのが見えた。加護を吸収した御守りが、ちょっとだけ浮いて、カタンと小さな音をたてた。
成功だ。
俺とオウリルは、一つやる事に手のひらを合わせることにした。ガゼルの時は二人でガゼルの背中に手のひらを当てていたけれど、二人で集中するにはこの方がやりやすい。
俺とオウリルは居残り組になってしまってけれど、何とか20個づつ御守りを作ることが出来た。
籠に入れられた御守りは、見ただけで時分の魔法がかけられているのがハッキリと分かった。
なるほど、これは確かに未来の番を得るためにばら撒くエサかもしれない。そりゃ、家柄を考慮して渡す相手が決められるわけだ。
明日の授業は午後からで、式典のリハーサルらしい。
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