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第10話 英雄は何処に?
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当日、俺たちΩの生徒は、籠をもってテントの下にいた。当然、椅子が用意されていたけどな。
話が長いというか、指揮をたかめるための儀式とか、なんか雄々しくて凄かった。
そもそも騎士を見慣れていないガゼルは、騎士たちが雄叫びをあげる度に俺の腕にしがみついてきた。
「ひっ」
とか、ガゼルが言うもんだから、文官がチラチラとこちらを見てきてやや恥ずかしかった。まぁ、か弱いΩってことで庇護欲がかきたてられただろうけどな。
「さすがに長いね」
座ったままとはいえ、緊張を強いられて精神的に疲れる。しかも雄々しい騎士様は、α率が高い。
雄叫びをあげる度に、まるで熱波のようなαのフェロモンが飛んでくるのだ。
それを感じる度に体がビクビクと、反応してしまう。さすがにガゼルのように悲鳴は出ないけれど、神経が疲れる。
「これで、一人一人に手渡しなんて、恐ろしい式典だ」
屋外とはいえ、αのフェロモンがこんなに飛んでるなんて想定外だ。三年生なんか、目がトロンとしている生徒もいるほどだ。
ようやくお渡しの時が来て、俺たちは順番に騎士様たちの前に歩かされた。
Ωだけが着ることが許される白い制服は、清楚で天使のようだと言われるけれど、その本当の理由が聖魔法の使い手だからだなんて、笑えない事実だ。
俺が渡す相手は、隊長クラスの騎士様らしいけど、鎧ではなく、軍服を着ている文官みたいな体型の男も混ざっていた。それでもαなんだろう、威圧的なフェロモンが放たれているのを全身で感じ取れる。
御守りは、鎧だとはめ込める場所があって、そこにはめると上手いこと国の紋章が飾られる仕組みになっていた。軍服は普通に胸元にピンで留める。
リハーサルで練習をしたけれど、実際αのフェロモンを、嗅ぎながらは結構キツかった。
最前列にいる俺は、だいぶもたついているようで、背中に感じるお偉いさんの視線が痛かった。
渡し終わって席に戻る際、俺はテントまであと数歩程度のところで、膝から崩れた。
「あっ」
この声が、俺のものなのか、隣にいるオウリルのものなのか分からなかった。そのくらい、俺は急に意識が飛んだ。
目が覚めた時、俺は自分の寝台に寝ていた。
閉じられたカーテンとナイトテーブルに置かれた水差し。小瓶にディルド。
「は、発情期?」
ぼんやりと部屋を見ると、誰かがいた。
「リュート、私が分かるかしら?」
視界がぼんやりするけれど、声でわかる。母上だ。
「は…母上…」
声を出す息が熱かった。
「大勢のαのフェロモンを嗅いでしまったから、発情期を迎えてしまったみたいね、リュート」
母上が俺の髪を撫でる。
式典に母上もいたらしい。
そうだ、兄上が騎士をしているから、身内として参加していたのか。
「たくさんのαが、あなたのフェロモンを知ってしまったわ」
母上はちょっと怒っているようだった。
「功績を上げた騎士は、褒美として国からΩを与えられるの」
母上の怒っている理由はこれか。俺が褒美として下賜される確立が上がったということだ。俺のフェロモンを嗅いでしまった騎士が、俺欲しさに功績をあげる確率は高い。
戦争だから、戦地に赴いた騎士が帰ってくるまでに何年かかかるはずだから、そうなると今回出兵した騎士たちが、帰ってくる頃に俺が卒業していると言うわけだ。
「ごめんな…さ…い」
あんなところで発情期を迎えてしまって、とんだ失態だった。
「あなたが体のいいエサにされて、私は不愉快極まりないわ」
母上は俺の髪を何度も撫でる。そうすることで自分を落ち着かせようとしているみたいだった。
「今回の発情期が、終わるまでそばにいますから、安心してちょうだいね」
母上は、そう言うと寝室を後にした。
俺はまず水をゆっくりと飲んで、枕元に置かれたディルドを見た。
「増えてるし…」
母上からの差し入れが増えていた。
おそらく、侍従が報告したのだろう。それで母上が更におすすめを差し入れてくれたのだろうけど、さぁ。
「ふ、太い…太すぎる」
えげつない形をしたディルドは、最初のモノよりだいぶ太くなっていた。しかも、卑猥な形がグレードアップしている。
オウリルに聞いたけど、オウリルも自分の母上からの、おすすめをいくつか持っていて、なかなか卑猥な形をしているらしい。
今度見せ合う約束をしているのだけれど、増えちゃったよ。
今回は正真正銘の発情期だ。長いのは分かっている。分かっていからこそ、欲するままにアレに、手を出す。出すに決まっている。
だからこそ、俺はいきなりディルドに手は出さないと誓った。
そう、先ずは胸からだ。
ここだって、飾りじゃないのだ。触られれば感じる場所だ。摘むとか、引っ張るとか、聞く。
「い、痛いかもしれない、よな?」
俺はとりあえず、寝巻きを脱いだ。
本物の発情期なので、きちんと致したいと思うのだ。まぁ、最終的には母上からのディルドを使うんだとは思う。思うけど、本当に胸も感じるのか確かめたいと言う好奇心だ。
クスリを使った発情期では無いから、急激に下半身がぐちゃぐちゃになることは無いようだ。
しかし、裸にチョーカーだけって、案外エロいんじゃないか?
今つけているチョーカーは、白い制服に合わせて白のビロードに、スパンコールで可愛い花が模されているデザインだ。
「裸より、エロいよな」
一部分だけ身につけてるって、エロさを増幅させている。靴下だけとか、そんな感じでチョーカーだけも、エロだ。
「別に、たってもいないし…色も変わってない…よな?」
自分のぺたんこな胸を見る。
ろくに筋肉も着いていない、薄い胸だ。両の手のひらをつけてみる。
体温が上がってきているから、温かいのがじんわりとくる。
「ふぅぅぅ」
深く息を吐いて、両方をそっと摘んでみる。
薄い色のちっちゃいのが指の間に顔を出す。
「……ん…んぅ…」
イマイチよく分からない。
指でちょっと押してみる。それを何回か繰り返す。
別にお乳が出るわけでもないし、ちょっと膨らんだとも思えないし。
「うーん、もっと強くなのかな?」
試しに力を入れて摘んでみる。両方いっぺんに。
「……っふぁ…あぁ…」
ギュッと摘んだら、そこからなにかがキュンって広がった。
なんだかよく分からないけれど、下半身にきた。
「ひゃっ…っあ……はぁ……ぁ」
思わず余韻に浸ってしまった。
すっごい。
なんか、よくわかんないけど、すごい。
俺はその刺激に体を震わせてしまった。胸がこんなに気持ちいいなんて、知ってしまったら、もうやめられないじゃないか。
俺は摘んだ指を、今度は擦り合わせるように動かした。指の間に摘まれた部分は、まだ、小さいながらもちゃんと、主張する部位であった。
「あっ…あっ……すごっ…いっ…ぃ」
背中中に広がる得体の知れない快楽が、堪らなく気持ちよかった。動かす指をもう、止めることが出来なくなっていた。
「あんっ……きもちっ…いぃ……い」
摘んで擦って、指をグリグリと動かし続けると、背中が反るだけでなく、腰が揺れ始めた。片手が思わず下に伸びる。
「ガマン…できなぁ……」
思わず力を込めた途端、俺はあっさりと吐き出してしまった。
「はぁ…ん……あぁ」
身体が小刻みに震えて、息が荒くなる。
一度吐き出してしまえば、もう身体が熱くなるのが止まらなくなる。発情が加速して、欲が暴走を始めた。
それにしたって、3年間もこんなことをしていたら、番に会う前に開発が済んでしまうんじゃないか?なんて恐ろしいことを思わなくもない。
話が長いというか、指揮をたかめるための儀式とか、なんか雄々しくて凄かった。
そもそも騎士を見慣れていないガゼルは、騎士たちが雄叫びをあげる度に俺の腕にしがみついてきた。
「ひっ」
とか、ガゼルが言うもんだから、文官がチラチラとこちらを見てきてやや恥ずかしかった。まぁ、か弱いΩってことで庇護欲がかきたてられただろうけどな。
「さすがに長いね」
座ったままとはいえ、緊張を強いられて精神的に疲れる。しかも雄々しい騎士様は、α率が高い。
雄叫びをあげる度に、まるで熱波のようなαのフェロモンが飛んでくるのだ。
それを感じる度に体がビクビクと、反応してしまう。さすがにガゼルのように悲鳴は出ないけれど、神経が疲れる。
「これで、一人一人に手渡しなんて、恐ろしい式典だ」
屋外とはいえ、αのフェロモンがこんなに飛んでるなんて想定外だ。三年生なんか、目がトロンとしている生徒もいるほどだ。
ようやくお渡しの時が来て、俺たちは順番に騎士様たちの前に歩かされた。
Ωだけが着ることが許される白い制服は、清楚で天使のようだと言われるけれど、その本当の理由が聖魔法の使い手だからだなんて、笑えない事実だ。
俺が渡す相手は、隊長クラスの騎士様らしいけど、鎧ではなく、軍服を着ている文官みたいな体型の男も混ざっていた。それでもαなんだろう、威圧的なフェロモンが放たれているのを全身で感じ取れる。
御守りは、鎧だとはめ込める場所があって、そこにはめると上手いこと国の紋章が飾られる仕組みになっていた。軍服は普通に胸元にピンで留める。
リハーサルで練習をしたけれど、実際αのフェロモンを、嗅ぎながらは結構キツかった。
最前列にいる俺は、だいぶもたついているようで、背中に感じるお偉いさんの視線が痛かった。
渡し終わって席に戻る際、俺はテントまであと数歩程度のところで、膝から崩れた。
「あっ」
この声が、俺のものなのか、隣にいるオウリルのものなのか分からなかった。そのくらい、俺は急に意識が飛んだ。
目が覚めた時、俺は自分の寝台に寝ていた。
閉じられたカーテンとナイトテーブルに置かれた水差し。小瓶にディルド。
「は、発情期?」
ぼんやりと部屋を見ると、誰かがいた。
「リュート、私が分かるかしら?」
視界がぼんやりするけれど、声でわかる。母上だ。
「は…母上…」
声を出す息が熱かった。
「大勢のαのフェロモンを嗅いでしまったから、発情期を迎えてしまったみたいね、リュート」
母上が俺の髪を撫でる。
式典に母上もいたらしい。
そうだ、兄上が騎士をしているから、身内として参加していたのか。
「たくさんのαが、あなたのフェロモンを知ってしまったわ」
母上はちょっと怒っているようだった。
「功績を上げた騎士は、褒美として国からΩを与えられるの」
母上の怒っている理由はこれか。俺が褒美として下賜される確立が上がったということだ。俺のフェロモンを嗅いでしまった騎士が、俺欲しさに功績をあげる確率は高い。
戦争だから、戦地に赴いた騎士が帰ってくるまでに何年かかかるはずだから、そうなると今回出兵した騎士たちが、帰ってくる頃に俺が卒業していると言うわけだ。
「ごめんな…さ…い」
あんなところで発情期を迎えてしまって、とんだ失態だった。
「あなたが体のいいエサにされて、私は不愉快極まりないわ」
母上は俺の髪を何度も撫でる。そうすることで自分を落ち着かせようとしているみたいだった。
「今回の発情期が、終わるまでそばにいますから、安心してちょうだいね」
母上は、そう言うと寝室を後にした。
俺はまず水をゆっくりと飲んで、枕元に置かれたディルドを見た。
「増えてるし…」
母上からの差し入れが増えていた。
おそらく、侍従が報告したのだろう。それで母上が更におすすめを差し入れてくれたのだろうけど、さぁ。
「ふ、太い…太すぎる」
えげつない形をしたディルドは、最初のモノよりだいぶ太くなっていた。しかも、卑猥な形がグレードアップしている。
オウリルに聞いたけど、オウリルも自分の母上からの、おすすめをいくつか持っていて、なかなか卑猥な形をしているらしい。
今度見せ合う約束をしているのだけれど、増えちゃったよ。
今回は正真正銘の発情期だ。長いのは分かっている。分かっていからこそ、欲するままにアレに、手を出す。出すに決まっている。
だからこそ、俺はいきなりディルドに手は出さないと誓った。
そう、先ずは胸からだ。
ここだって、飾りじゃないのだ。触られれば感じる場所だ。摘むとか、引っ張るとか、聞く。
「い、痛いかもしれない、よな?」
俺はとりあえず、寝巻きを脱いだ。
本物の発情期なので、きちんと致したいと思うのだ。まぁ、最終的には母上からのディルドを使うんだとは思う。思うけど、本当に胸も感じるのか確かめたいと言う好奇心だ。
クスリを使った発情期では無いから、急激に下半身がぐちゃぐちゃになることは無いようだ。
しかし、裸にチョーカーだけって、案外エロいんじゃないか?
今つけているチョーカーは、白い制服に合わせて白のビロードに、スパンコールで可愛い花が模されているデザインだ。
「裸より、エロいよな」
一部分だけ身につけてるって、エロさを増幅させている。靴下だけとか、そんな感じでチョーカーだけも、エロだ。
「別に、たってもいないし…色も変わってない…よな?」
自分のぺたんこな胸を見る。
ろくに筋肉も着いていない、薄い胸だ。両の手のひらをつけてみる。
体温が上がってきているから、温かいのがじんわりとくる。
「ふぅぅぅ」
深く息を吐いて、両方をそっと摘んでみる。
薄い色のちっちゃいのが指の間に顔を出す。
「……ん…んぅ…」
イマイチよく分からない。
指でちょっと押してみる。それを何回か繰り返す。
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「うーん、もっと強くなのかな?」
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「……っふぁ…あぁ…」
ギュッと摘んだら、そこからなにかがキュンって広がった。
なんだかよく分からないけれど、下半身にきた。
「ひゃっ…っあ……はぁ……ぁ」
思わず余韻に浸ってしまった。
すっごい。
なんか、よくわかんないけど、すごい。
俺はその刺激に体を震わせてしまった。胸がこんなに気持ちいいなんて、知ってしまったら、もうやめられないじゃないか。
俺は摘んだ指を、今度は擦り合わせるように動かした。指の間に摘まれた部分は、まだ、小さいながらもちゃんと、主張する部位であった。
「あっ…あっ……すごっ…いっ…ぃ」
背中中に広がる得体の知れない快楽が、堪らなく気持ちよかった。動かす指をもう、止めることが出来なくなっていた。
「あんっ……きもちっ…いぃ……い」
摘んで擦って、指をグリグリと動かし続けると、背中が反るだけでなく、腰が揺れ始めた。片手が思わず下に伸びる。
「ガマン…できなぁ……」
思わず力を込めた途端、俺はあっさりと吐き出してしまった。
「はぁ…ん……あぁ」
身体が小刻みに震えて、息が荒くなる。
一度吐き出してしまえば、もう身体が熱くなるのが止まらなくなる。発情が加速して、欲が暴走を始めた。
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―――
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※別名義で連載していた作品になります。
(名義を統合しこちらに移動することになりました)
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