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21.愛の形
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しかし、絵梨香の唇がいきなり私の唇に来たことに動揺してしまい、私は絵梨香の肩を掴み突き放そうとした。
だけど、力が入らない。
自分でも不思議だが、昼にキスをした時と比べ物にならないくらい気持ちよくなってしまっている。
私の唇から絵梨香の唇が離れる。
「ぷはぁ。ねぇはーちゃん、なんで突き放そうとしたの?」
「そ、それは・・・」
「いきなりやっちゃったから?」
私は顔をそらして、「そうだよ・・」と照れながら言った。
絵梨香は「ふーん」と余裕そうな声で言い「でも、はーちゃんが悪いんだからね。」と続けて言った。
絵梨香の顔を見ると、少し寂しそうな顔をしていた。
きっと、絵梨香にとって私が望海と友達になったのが凄く嫌だったのだろう。
もしくは、「私がまた、どこかに行ってしまう」そう思ったのかもしれない。
「はーちゃんのバカ・・!」
私が絵梨香に目を合わせると、悲しさと寂しさが頂点に達したのか絵梨香は泣き出してしまった。
「絵梨香・・」
「どうせ、また友達作って私を置いてって・・それで・・・」
絵梨香は「ずずっ」と鼻をすすり大粒の涙を私の服に落とす。
「だから、もう逃がしたくない。もう、はーちゃんは私の大事な・・」
「恋人なの・・!」
絵梨香がこう言った瞬間、私の心臓は「パシュン」と打たれたような感覚に陥った。
まだ、絵梨香と仲良かった頃なんて同じように「好き」って言い合っていたのに、あの頃とは違う「好き」という感情が私の胸の中に押し寄せてくる。
「私は・・絵梨香の元からいなくならないよ。」
絵梨香は「嘘つかないで!」と荒げた声を上げた。
「私は、あの補習の時に絵梨香が私を助けてくれた。その時、私は絵梨香を友達としての「好き」じゃなくて恋愛対象として「好き」になった。」
「だからなに・・・」
「その時の気持ちは今も変わってない。いや、これからもずっと変わらない。」
絵梨香は少し落ち着いたのか体制は相変わらず馬乗りにされているが、力は自然と抜けて私の背中に手を回してきた。
絵梨香は頭を私の耳元に持ってきて「私の事捨てない・・?」と囁く。
私は悲しみと寂しさに満ち溢れた少女の問いに答える。
絵梨香の頭を頭を撫でて「もちろん、捨てないよ。」と囁き返した。
絵梨香は安心したのか、体を起こして私から離れる。
「ごめんね、はーちゃん。私、また取り乱しちゃった。」
「いいよ、これからも受け止めるから。」
絵梨香は「ありがとう。」と言い私に抱き着く。
絵梨香の愛情を受け取るかのように絵梨香の体に手を回して、抱き着いた。
二人とも、またキスをしたいと自然に思ってしまったのだろう。
気づけば二人は互いの唇を求めて、唇を重ねていた。
「はーちゃん・・」
「絵梨香・・」
二人の甘い声と「ぶちゅ、むちゅ」といったリップ音が病室内に広がる。
「もう、放したくないよ・・」
「私も、絵梨香と抱き合っていたい・・」
時刻は7時30分。
この病院は面会が7時45分までとなっている。
二人は残り15分間。
本日、二回目の愛を求め合った。
だけど、力が入らない。
自分でも不思議だが、昼にキスをした時と比べ物にならないくらい気持ちよくなってしまっている。
私の唇から絵梨香の唇が離れる。
「ぷはぁ。ねぇはーちゃん、なんで突き放そうとしたの?」
「そ、それは・・・」
「いきなりやっちゃったから?」
私は顔をそらして、「そうだよ・・」と照れながら言った。
絵梨香は「ふーん」と余裕そうな声で言い「でも、はーちゃんが悪いんだからね。」と続けて言った。
絵梨香の顔を見ると、少し寂しそうな顔をしていた。
きっと、絵梨香にとって私が望海と友達になったのが凄く嫌だったのだろう。
もしくは、「私がまた、どこかに行ってしまう」そう思ったのかもしれない。
「はーちゃんのバカ・・!」
私が絵梨香に目を合わせると、悲しさと寂しさが頂点に達したのか絵梨香は泣き出してしまった。
「絵梨香・・」
「どうせ、また友達作って私を置いてって・・それで・・・」
絵梨香は「ずずっ」と鼻をすすり大粒の涙を私の服に落とす。
「だから、もう逃がしたくない。もう、はーちゃんは私の大事な・・」
「恋人なの・・!」
絵梨香がこう言った瞬間、私の心臓は「パシュン」と打たれたような感覚に陥った。
まだ、絵梨香と仲良かった頃なんて同じように「好き」って言い合っていたのに、あの頃とは違う「好き」という感情が私の胸の中に押し寄せてくる。
「私は・・絵梨香の元からいなくならないよ。」
絵梨香は「嘘つかないで!」と荒げた声を上げた。
「私は、あの補習の時に絵梨香が私を助けてくれた。その時、私は絵梨香を友達としての「好き」じゃなくて恋愛対象として「好き」になった。」
「だからなに・・・」
「その時の気持ちは今も変わってない。いや、これからもずっと変わらない。」
絵梨香は少し落ち着いたのか体制は相変わらず馬乗りにされているが、力は自然と抜けて私の背中に手を回してきた。
絵梨香は頭を私の耳元に持ってきて「私の事捨てない・・?」と囁く。
私は悲しみと寂しさに満ち溢れた少女の問いに答える。
絵梨香の頭を頭を撫でて「もちろん、捨てないよ。」と囁き返した。
絵梨香は安心したのか、体を起こして私から離れる。
「ごめんね、はーちゃん。私、また取り乱しちゃった。」
「いいよ、これからも受け止めるから。」
絵梨香は「ありがとう。」と言い私に抱き着く。
絵梨香の愛情を受け取るかのように絵梨香の体に手を回して、抱き着いた。
二人とも、またキスをしたいと自然に思ってしまったのだろう。
気づけば二人は互いの唇を求めて、唇を重ねていた。
「はーちゃん・・」
「絵梨香・・」
二人の甘い声と「ぶちゅ、むちゅ」といったリップ音が病室内に広がる。
「もう、放したくないよ・・」
「私も、絵梨香と抱き合っていたい・・」
時刻は7時30分。
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二人は残り15分間。
本日、二回目の愛を求め合った。
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