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第1部 第1章 ケース オブ 調香師・鞍馬天狗『盗まれた香り』
六 その店の名は、夜カフェ〈金木犀〉
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三
微かに泡立つカフェラテは、見た目だけですでに美味しそうであった。芽依は差し出されたトレイを受け取るとカウンターを後にする。
どこに座ろうかと、空いている席を探して店内を見渡す。
二階席も気になるが、一階の奥に、居心地の良さそうな二人がけのテーブル席が開いている。芽依はその席で寛ぐことに決めた。
テーブルにトレイを置き、肩にかけていたトートバッグを椅子に置くと、着ていたトレンチコートを脱ぎその上に引っ掛ける。そして反対側の椅子に腰を下ろすと同時に、ため息が漏れていた。
「はあ……、やっと座れる」
開いているカフェが見つかって本当によかった。もしタクシーが捕まらなければ、さらに街を彷徨うことになっていただろう。ここが見つかったおかげで、人生初の終電を逃したショックにさらなる不運を重ねずに済んだと、芽依は居場所と飲み物を与えてくれた夜カフェ・金木犀をそっと崇めた。
芽依はキャンドルグラスをテーブル脇に置き、それとなく揺らめく炎を眺める。灯火は見ているだけで心が癒される。焚き火の動画が人気な理由が分かる気がした。
そしてカップに砂糖を入れて、ティスプーンで軽く混ぜたあと、芽依はカフェラテを口にした。
(うんま!)
ノンカフェインだというのに、豆本来の味が口の中に広がった。
ミルクにコクがあるのか、エスプレッソともよく合っており、まさに芽依好みの味である。普通のカフェラテを頼めばよかったかもしれないという後悔が生まれたが、あまりのおいしさに、芽依は休むことなく、二口三口とカップを口を運んだ。
(はあ。身体に染みる……)
肩の辺りをやさしくマッサージされたときのような心地よさが、胸の奥にじわりと広がり、芽依は副交感神経を優位にさせる。まさに極上のリラクセーション的カフェ体験。
幸いだったことといえば、明日は土曜で仕事は休みということだ。たとえ、ここで朝を迎えることになったとしても大した支障はない。
そして芽依は夜型だった。企画を練り直すには、このカフェに入れて良かったかもしれない。初めての場所というのは、感覚が刺激されて意外とアイデアが浮かびやすかったりする。
そして、忘れる前にと、芽依が定期的に飲んでいる薬を取り出し、残っていたペットボトルの水で薬を流しみ、何気なくスマホで時刻を確認するとすでに深夜一時を回っていた。
(もうこんな時間なんだ。全然眠くないや)
見れば、店内にいる客も帰る気配はない。もしかしたら彼らもまた、今日という夜を飲み物を相棒に粘るつもりなのかもしれない。
芽依はバッグからパソコンを取り出そうと腰を上げたそのとき、店の扉が開いて、お客が一人入ってきた。
グレーのスプリングコートをはためかせながら、颯爽と入ってきたのは、これまた背の高い若い男性だった。
足の長さが際立つコートに黒の上下スーツ姿、ほろ苦いキャラメルのように艶めいた靴を履いている、まさに丸の内という街がお似合いな、洗練された大人の雰囲気を醸し出していた。
男はカウンターに立つと、あのカフェラテ美男子を直に呼んでいた。
清潔感のある短めの黒髪に、切れ長の目元はクールながらも色気すらある。あちらをカフェオレ美男子とするのなら、彼はエスプレッソ好青年といったところだろうか。
コートを着ていてもわかる均衡のとれた体は、カウンターに預ける二の腕は、程よく鍛え上げられているのが見てわかるほど、男としての魅力を兼ね備えている。どちらかといえばバーの方が似合うだろうが、そんな男がカフェにいるのだから目が離せなくなるのも仕方がない。
呼ばれてやってきたカフェラテ美男子は、その客を見ると、何も言わずに飲み物を用意し始めている。そしてスマホ決済をしたのち、男に飲み物を提供した。
(なんてスピーディーな)
ゴートゥイートシステムでもあるのだろうか。
男に出された飲み物は芽依と同じ、ガラス製の耐熱カップであったが、中身はブラックコーヒーのようで、男はミルクも砂糖も入れず、そのまま口へと運んでいた。
「お疲れじゃないか。鴑羅」
「まったく。これでも夜勤明けさ」
(ぬら……?)
親しげに話す様子が、二人は気のおけない仲であることを物語る。常連客なのだろうか。
鴑羅と呼ばれた男は、喉を潤すかのように、立ち飲み屋のごとく、レジカウンターでコーヒーをゴクゴクと飲んでいる。まるで、その一杯が欠かせない、モーニングコーヒーならぬナイトコーヒーを楽しんでいるようだった。
「相変わらずの激務だな。今月何度目だ?」
「さあ。この体でなければ続かん」
そんな会話が聞こえてきて、芽依は考えを巡らせる。
(夜勤明けってことは、もしかしてお医者さん?)
夜勤のある仕事といえば様々あるが、何となくではあるが、男の風貌は医者のようなエリート業種の類が似合う。外科医または弁護士。パイロットといわれても驚きはない。
(でも、深夜一時過ぎだっていうのに、夜勤明けってどういうことなんだろう)
すると、カフェオレ美男子店員は、カウンターに腕をつき、男の顔を覗き込む仕草で皮肉めいた台詞を言った。
「そのまま一周したってわけか。うっかり正体をばらすなよ?」
「狸じゃあるまい。たまたま救急搬送が続いただけだ。わりと、大掛かりな手術になって気付けはこの時間てわけさ」
「敏腕外科医は大変だな」
やはり彼は医者だった。しかも敏腕と言われるとは、相当の名医なのかもしれない。
急患などが続くと、たとえ夜勤明けでもタイミングを失くして帰れないことも少なくないという現実があるということを、芽依は何かの雑誌で読んだことがある。医療業界にも働き方の改革がどこまで浸透しているのかわからないが、身を削ってでも手を施してくれる存在には頭が下がる思いだ。
だが男は、一周回った夜勤明けとは思えぬほどバイタリティに溢れている。目の下に隈もなければ、肌の艶もよく、健康そのものであった。
口をついて出る愚痴に疲れは見えたが、そんな様子も魅力に変えてしまう、まさにエスプレッソ好青年。
芽依は様子が気になってしまいカップを口に運んでは、何度もカウンターを盗み見していた。
(夜は夜で、いろんな世界があるんだな)
カウンターにいる二人は、店内の静けさを邪魔しない声音で話しており、一番レジの近くにいる芽依だけが聞こえる会話だった。
それにしても、人離れした美貌を突き合わせる二人。めったにお目にかかれない三次元の美に興味を向けてしまうのは仕方のないこと。芽依は目が話せなかった。
つい一時間前まで己の人生を哀れんでいたが、今はこの夜を選んでよかったと思っている自分の単純さが情けなくも思えた。
美男子と好青年に気を取られていると、店内にいた若い女性二人組が席を立とうとしていた。どうやら帰るようであるが、こんな時間にこれからどこへ繰り出すというのか。芽依は余計な心配を起こす。
持ち物はショルダータイプの財布のみで、手にはスマホを握りしめている。女性二人は、トレイを返却口に戻すと、二、三会話をしながら歩いていく。
「にしても時差ボケきっつ。全然眠くないわ」
「ホテルに帰ったら飲み直す?」
「そうだね。でもさ、こんな時間に開いてるカフェがあってよかったよね」
「雰囲気もいいし、助かったよね」
「それにさ、ここの店員さん、イケメンだよね」
「ねえ、それ思った!」
「静かに! 聞こえちゃうってば」
その会話から、彼女たちが帰国直後だということを悟る。時差ボケがきついとは、バカンスを楽しみつつ長距離移動をしてきたのだろう。終電を逃すなどという失態でここに滞在しているのは自分とは大違いである。そして彼女たちも、あのカフェラテ美男子の魅力に気付いているようだ。
(なるほど。あの店員さんも、ここの魅力の一つってわけだ)
そんなこと思いながら、芽依は扉を開けて出ていく二人をひそかに見送った。
「ありがとうございました。またお待ちしております」
顔の良い店員がもてなす極上のカフェ空間。夜カフェもいいものだ。
夜をこの場所で共有する見知らぬ私たち。
(都会で出会うファンタジー。夜のカフェ)
芽依はバッグからノートパソコンを取り出すと、メモ機能を開いて思いつくままにアイデアを羅列した。
(その夜カフェには、とある秘密があった——)
非日常も存在すればそれは現実。あたかも何かが始まりそうな一文を打ち込めば、一度ファンタジーが始まる予感が広がった。
芽依の中に、掴み切れていなかった、現実の向こうにあるファンタジーの幕が開こうとしている。
そして芽依は、夜中、ひたすら企画のアイデア出しに明け暮れた。
まさかそのネタがとんでもないことを起こそうとは。このときの芽依は、知る由もなかったのだ。
微かに泡立つカフェラテは、見た目だけですでに美味しそうであった。芽依は差し出されたトレイを受け取るとカウンターを後にする。
どこに座ろうかと、空いている席を探して店内を見渡す。
二階席も気になるが、一階の奥に、居心地の良さそうな二人がけのテーブル席が開いている。芽依はその席で寛ぐことに決めた。
テーブルにトレイを置き、肩にかけていたトートバッグを椅子に置くと、着ていたトレンチコートを脱ぎその上に引っ掛ける。そして反対側の椅子に腰を下ろすと同時に、ため息が漏れていた。
「はあ……、やっと座れる」
開いているカフェが見つかって本当によかった。もしタクシーが捕まらなければ、さらに街を彷徨うことになっていただろう。ここが見つかったおかげで、人生初の終電を逃したショックにさらなる不運を重ねずに済んだと、芽依は居場所と飲み物を与えてくれた夜カフェ・金木犀をそっと崇めた。
芽依はキャンドルグラスをテーブル脇に置き、それとなく揺らめく炎を眺める。灯火は見ているだけで心が癒される。焚き火の動画が人気な理由が分かる気がした。
そしてカップに砂糖を入れて、ティスプーンで軽く混ぜたあと、芽依はカフェラテを口にした。
(うんま!)
ノンカフェインだというのに、豆本来の味が口の中に広がった。
ミルクにコクがあるのか、エスプレッソともよく合っており、まさに芽依好みの味である。普通のカフェラテを頼めばよかったかもしれないという後悔が生まれたが、あまりのおいしさに、芽依は休むことなく、二口三口とカップを口を運んだ。
(はあ。身体に染みる……)
肩の辺りをやさしくマッサージされたときのような心地よさが、胸の奥にじわりと広がり、芽依は副交感神経を優位にさせる。まさに極上のリラクセーション的カフェ体験。
幸いだったことといえば、明日は土曜で仕事は休みということだ。たとえ、ここで朝を迎えることになったとしても大した支障はない。
そして芽依は夜型だった。企画を練り直すには、このカフェに入れて良かったかもしれない。初めての場所というのは、感覚が刺激されて意外とアイデアが浮かびやすかったりする。
そして、忘れる前にと、芽依が定期的に飲んでいる薬を取り出し、残っていたペットボトルの水で薬を流しみ、何気なくスマホで時刻を確認するとすでに深夜一時を回っていた。
(もうこんな時間なんだ。全然眠くないや)
見れば、店内にいる客も帰る気配はない。もしかしたら彼らもまた、今日という夜を飲み物を相棒に粘るつもりなのかもしれない。
芽依はバッグからパソコンを取り出そうと腰を上げたそのとき、店の扉が開いて、お客が一人入ってきた。
グレーのスプリングコートをはためかせながら、颯爽と入ってきたのは、これまた背の高い若い男性だった。
足の長さが際立つコートに黒の上下スーツ姿、ほろ苦いキャラメルのように艶めいた靴を履いている、まさに丸の内という街がお似合いな、洗練された大人の雰囲気を醸し出していた。
男はカウンターに立つと、あのカフェラテ美男子を直に呼んでいた。
清潔感のある短めの黒髪に、切れ長の目元はクールながらも色気すらある。あちらをカフェオレ美男子とするのなら、彼はエスプレッソ好青年といったところだろうか。
コートを着ていてもわかる均衡のとれた体は、カウンターに預ける二の腕は、程よく鍛え上げられているのが見てわかるほど、男としての魅力を兼ね備えている。どちらかといえばバーの方が似合うだろうが、そんな男がカフェにいるのだから目が離せなくなるのも仕方がない。
呼ばれてやってきたカフェラテ美男子は、その客を見ると、何も言わずに飲み物を用意し始めている。そしてスマホ決済をしたのち、男に飲み物を提供した。
(なんてスピーディーな)
ゴートゥイートシステムでもあるのだろうか。
男に出された飲み物は芽依と同じ、ガラス製の耐熱カップであったが、中身はブラックコーヒーのようで、男はミルクも砂糖も入れず、そのまま口へと運んでいた。
「お疲れじゃないか。鴑羅」
「まったく。これでも夜勤明けさ」
(ぬら……?)
親しげに話す様子が、二人は気のおけない仲であることを物語る。常連客なのだろうか。
鴑羅と呼ばれた男は、喉を潤すかのように、立ち飲み屋のごとく、レジカウンターでコーヒーをゴクゴクと飲んでいる。まるで、その一杯が欠かせない、モーニングコーヒーならぬナイトコーヒーを楽しんでいるようだった。
「相変わらずの激務だな。今月何度目だ?」
「さあ。この体でなければ続かん」
そんな会話が聞こえてきて、芽依は考えを巡らせる。
(夜勤明けってことは、もしかしてお医者さん?)
夜勤のある仕事といえば様々あるが、何となくではあるが、男の風貌は医者のようなエリート業種の類が似合う。外科医または弁護士。パイロットといわれても驚きはない。
(でも、深夜一時過ぎだっていうのに、夜勤明けってどういうことなんだろう)
すると、カフェオレ美男子店員は、カウンターに腕をつき、男の顔を覗き込む仕草で皮肉めいた台詞を言った。
「そのまま一周したってわけか。うっかり正体をばらすなよ?」
「狸じゃあるまい。たまたま救急搬送が続いただけだ。わりと、大掛かりな手術になって気付けはこの時間てわけさ」
「敏腕外科医は大変だな」
やはり彼は医者だった。しかも敏腕と言われるとは、相当の名医なのかもしれない。
急患などが続くと、たとえ夜勤明けでもタイミングを失くして帰れないことも少なくないという現実があるということを、芽依は何かの雑誌で読んだことがある。医療業界にも働き方の改革がどこまで浸透しているのかわからないが、身を削ってでも手を施してくれる存在には頭が下がる思いだ。
だが男は、一周回った夜勤明けとは思えぬほどバイタリティに溢れている。目の下に隈もなければ、肌の艶もよく、健康そのものであった。
口をついて出る愚痴に疲れは見えたが、そんな様子も魅力に変えてしまう、まさにエスプレッソ好青年。
芽依は様子が気になってしまいカップを口に運んでは、何度もカウンターを盗み見していた。
(夜は夜で、いろんな世界があるんだな)
カウンターにいる二人は、店内の静けさを邪魔しない声音で話しており、一番レジの近くにいる芽依だけが聞こえる会話だった。
それにしても、人離れした美貌を突き合わせる二人。めったにお目にかかれない三次元の美に興味を向けてしまうのは仕方のないこと。芽依は目が話せなかった。
つい一時間前まで己の人生を哀れんでいたが、今はこの夜を選んでよかったと思っている自分の単純さが情けなくも思えた。
美男子と好青年に気を取られていると、店内にいた若い女性二人組が席を立とうとしていた。どうやら帰るようであるが、こんな時間にこれからどこへ繰り出すというのか。芽依は余計な心配を起こす。
持ち物はショルダータイプの財布のみで、手にはスマホを握りしめている。女性二人は、トレイを返却口に戻すと、二、三会話をしながら歩いていく。
「にしても時差ボケきっつ。全然眠くないわ」
「ホテルに帰ったら飲み直す?」
「そうだね。でもさ、こんな時間に開いてるカフェがあってよかったよね」
「雰囲気もいいし、助かったよね」
「それにさ、ここの店員さん、イケメンだよね」
「ねえ、それ思った!」
「静かに! 聞こえちゃうってば」
その会話から、彼女たちが帰国直後だということを悟る。時差ボケがきついとは、バカンスを楽しみつつ長距離移動をしてきたのだろう。終電を逃すなどという失態でここに滞在しているのは自分とは大違いである。そして彼女たちも、あのカフェラテ美男子の魅力に気付いているようだ。
(なるほど。あの店員さんも、ここの魅力の一つってわけだ)
そんなこと思いながら、芽依は扉を開けて出ていく二人をひそかに見送った。
「ありがとうございました。またお待ちしております」
顔の良い店員がもてなす極上のカフェ空間。夜カフェもいいものだ。
夜をこの場所で共有する見知らぬ私たち。
(都会で出会うファンタジー。夜のカフェ)
芽依はバッグからノートパソコンを取り出すと、メモ機能を開いて思いつくままにアイデアを羅列した。
(その夜カフェには、とある秘密があった——)
非日常も存在すればそれは現実。あたかも何かが始まりそうな一文を打ち込めば、一度ファンタジーが始まる予感が広がった。
芽依の中に、掴み切れていなかった、現実の向こうにあるファンタジーの幕が開こうとしている。
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