家族に疎まれて、醜穢令嬢として名を馳せましたが、信用出来る執事がいるので大丈夫です

花野拓海

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3章 逆境は真実へと至る最初の道筋である。

朝起きたらスマホの充電が出来てなかった件について〜辛いんです〜

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 ヴァインヒルトは、レベッカが放った魔法の余波で吹き飛ばされる。

「ぐぅ!」

 レベッカの強さは、ヴァインヒルトの想定よりも遥上だった。

「まさか、こんなに強いとはな………」

 呪術という高等魔法に加え、おそらく屋敷に侵入したであろう転移魔法、そして魔法で天候すらも改変してしまっている。

 ヴァインヒルトの視界内では、雪がチラチラと降っている。
 これは、レベッカが降らせた雪だ。

 と、ヴァインヒルトは咄嗟にその場から回避する。すると次の瞬間には先程までヴァインヒルトが立っていた場所には氷山ができていた。

「もう、逃げないでよ」

 そんなサイコパスじみた発言をするのはレベッカだ。
 今、レベッカは実の父親に容赦なく攻撃している。

「無茶言うな!」

 ヴァインヒルトは負けじと反撃するが、ヴァインヒルトが打ち出した火の玉は温度が低いこともあり、そこまで大きくならず、レベッカに簡単に掻き消されてしまった。

「それっ」

 そんな軽い言葉と共にヴァインヒルトの身体は爆発してしまった。

「………」

 レベッカは無表情にその死体を眺め、その場でしゃがんだ。

「ちっ!」

 レベッカの背後から、先程殺したはずのヴァインヒルトの声が聞こえる。

「やっぱり、そうだったんだね」

 レベッカはヴァインヒルトを見ながらそう言う。

「なにが、そうなんだ?」

「さっきから避けてばかりだったから、アイトの情報が間違ってるのかなって思ったんだけど」

 レベッカはヴァインヒルトを見ながら言う。

「ヴァインヒルトの恩恵ギフトって、確か【完全再生】、だっけ?」

 レベッカの質問にヴァインヒルトは答えないが、その反応だけで、レベッカは確信した。

「まさか、自分が殺した相手が齎した情報まで使うとは、な」

「だから、私はアイトを殺してないって!」

 レベッカが油断して反論している隙に魔法を放つが、レベッカはそれすらもいとも容易く回避する。

「ふっ」

 そうして、風の刃を放って、ヴァインヒルトの首を跳ね飛ばす。
 すると、首無しになった胴体が、レベッカに襲いかかってきた。

「えぇ!?その状態で動くの!?」

 避けながらレベッカが叫ぶと、ヴァインヒルトの頭が、首から生えてきた。最初は骨から、少しづつ顔の肉が再生されていき、最後に皮と髪の毛が修復された。

「よし、それでは………」

「いや、待って待って待って!グロい、グロい、グロいよ!」

 そのあまりのグロさに、レベッカは思わずヴァインヒルトの言葉を遮ってしまう。

「それでよく戦闘の続きしようって思ったね!?」

「勝負は勝ち負けだ。最後に、勝っていればそれが一番カッコイイんだ」

「でも、グロかったことには変わりないからね!?」

 レベッカがそう反論した瞬間、ヴァインヒルトは静かに反撃してきた。

「黙れ」

 レベッカは、少し威力が高くなった魔法を回避しながら見て一言。

「やっぱり少し気にしてるよね!?」
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