31 / 60
一章
31 証(※沢西春夜視点)
しおりを挟む
その瞳がオレを映している。
「私は坂上明……って知ってるよね」
彼女はそう言って小さく笑った後、本題へ入った。
「あなたの名前も教えてほしい。そして図々しいけどお願いを聞いてもらえたらとても助かる。何分晴菜ちゃんのほかに友達いなくて頼める人の当てがほかにないの」
第二図書室の本棚の間を半歩後退した。動悸が半端ない。オレ好みの可愛い顔が切実な表情で迫ってくる。
ちょ、待って。心の準備が。
彼女はオレに言った。
「私の彼氏になってほしい」
オレの願望が現実となったので立ったまま夢を見ているのかと思った。本当に自分が今、正気なのか疑った。
「あ! もちろんフリでいいの! 復讐を達成できたらすぐにやめるから。引き受けてくれると、とても助かる。……はっ! もしかして付き合ってる人いる? それならこの話はなかった事にして!」
彼女が慌てた様子で補足してくれた。何だ、そっか。そうだよな。オレ、夢見過ぎ。自分の勘違いに苦笑いする。しかしこちらにとってはおいしい要望だ。もちろん承諾する。
「オレもちょっと色々あって、あいつらに復讐したい気分なんです」
言いながら考えている。あいつら坂上先輩を泣かせて許せねえ。
内心荒れているけど表情には出さず話を続ける。
「付き合ってる人はいないので大丈夫です。名前は沢西春夜です。よろしく先輩。岸谷先輩に揺さ振りをかけてあいつらの仲を引き裂こうという企みですね? 坂上先輩って無害そうな顔して実はエグい事考えてるんですねー」
違うのは分かっていたけど、ついからかってしまう。きっと可愛い反応を返してくれるから。
「えっ……? そこまで考えてなかったよ! 岸谷君が私の事を好きだったのかどうかの確認と、こっちには未練がないところを見せ付けて惜しい事したかもって後悔させられたらなっていう些細な嫌がらせで一矢報いたいと……」
両手の指をモジモジと合わせながら説明してくれる。やっぱり。仕草が一々可愛いし理由も甘いっていうか優しい。
「奪ってやりましょうよ、どうせなら。そして捨ててやるんです」
言い切る。オレはこのどうしようもなく至上の先輩に幸せになってほしい。「岸谷先輩との事、協力しますよ」心の内で呟いて微笑んだ。
やがてキスまでする仲になったけど決定的な告白はしていない。彼女は岸谷が好きだから。告白して拒絶されたりしたら下手すると、あの二人に復讐するという共通の目的で結ばれた関係さえ失ってしまうかもしれない。
彼女がオレを好きになってくれればな……そんな甘い考えを幾度夢想しただろう。でもキスを拒まれないって事は少なくとも嫌われてはいない筈。
彼女の気持ちを尊重して岸谷と彼女が上手くいくように手伝う……そんな当初の思惑は嘘っぱちだった。
オレを好きになってほしい。オレだけを見てほしい。オレが彼女を幸せにしたい。
本心は欲に塗れていた。最後に僅かに残った理性で彼女に選択肢を与えた。彼女は岸谷と付き合ってみて、それでも奴を拒めるのか。……もしもオレの事を少しでも好きになってくれているのなら、何か変化があるかもしれないと期待して。
彼女から連絡があった。自宅マンションから近いバス停で待ち合わせた。
オレは内心焦っていた。きっと彼女と岸谷との間に何かあったのだ。やはり付き合わせるべきじゃなかったんだ。
バスから降りて歩道に立った彼女は明らかに元気がなかった。岸谷と何かあったのか問うけど反応から違うようだと感じた。涙を流す彼女の両腕を掴む。もしかして。
「もしかして、オレ何かしました?」
彼女はオレのせいだとは言わず「心配かけてごめんね」と微笑んで見せた。心配で堪らなくなる。「何かあったらいつでもうちに来て下さい」と伝えた。彼女の目から涙が零れる。
「今日……春夜君のお家に行きたい」
彼女がそう言ってくれたのに状況に思い至って焦った。「いつでも来て下さい」と誘いはしたけど今日は両親が旅行に行っている。花織も旅行先の近くにアニメの聖地があるとかで付いて行ったし。さすがにほかの家族がいない時に好きな人と二人きりのシチュエーションはまずいよな。
思考しているうちに手首を掴まれた。彼女に引っ張られて自宅のある方面へと進んで行く。マンションのエレベーターを降りた時に尋ねられた。
「私たちは運命共同体なんだよね? ……両想いになったよね?」
その時近くのドアが開いて理兄ちゃんが出て来た。何か注意されたような気がしたけど、気が動転していてよく覚えていない。話の途中で先輩の手を掴み自宅へ入った。自室に彼女を招く。
覚悟を決めた。これから何があっても彼女はオレのものだ。誰にも渡さない。
俯いている彼女に近付いた。彼女の右手がオレの上着の左袖を引っ張ったから、オレは彼女に必要とされているんだと感じた。泣きたいような衝動に駆られて抱きしめる。
部屋に二人だけ。オレのものにしたい。あいつにはもう触らせない。
キスをする。喉にも首にも。……まだダメだ。まだ確実な言葉をもらっていない。じっと相手を見つめた。
「私、春夜君のものになりたい」
オレの願望が彼女の口から零れた。驚いて目を見開く。
「そして終わりにしよう? ……復讐はもうしなくていい」
彼女が続け様に放った言葉に、オレは大いに戸惑った。
「え……?」
「やめる」
その言動に思い至る。彼女はあいつを選んだんだ。
そりゃあ、あいつと付き合ってる訳だから……もうオレは必要ないって事だよな?
虚しい。納得できない。オレは何の為にここにいるんだろう。もう役目は終わったって事?
教えてくれよ。
「言ったよね? 今、オレのものになりたいって。何で? 何の目的で? 復讐の為? だからそれで終わりにしたい? 信じられない。本当にそう思ってる?」
焦燥のまま彼女を問い詰める。止められなかった。
オレが見す見す、あいつのところに行かせると思ってるの?
怒りにも似た感情を押し殺して歪んだ要求を口にする。
「証明してみせてよ」
荒く口付けた。力でねじ伏せるように強引に。奥を嬲って苦しませた。拒まれなかったのが不思議だった。彼女は優しいからオレの望みを叶えてくれたんだと思った。オレにされるまま抵抗もできずに震えている。彼女に証を付ける。オレのものだという証を目立つところに。
夜九時頃、オレのスマホが鳴った。無視したけどしつこいので出た。
「……はい」
「あっもしもし? 私だけど単刀直入に話すね。もう岸谷に疲れちゃった。あいつマジでムカつく。今、明ちゃんと一緒にいるんでしょ? メッセージで送った時間と場所に明ちゃんと一緒に来て。フィナーレにするから」
通話がプツッと切れた。内巻先輩は本当に自分勝手だな。それにしても何で坂上先輩といるって知ってるんだ? 女子の情報網が怖過ぎる。
電気を消した暗がりで目覚まし時計の薄ぼんやりした緑の光を頼りに坂上先輩を見下ろした。彼女はオレと内巻先輩が裏で手を組んでいる事を知らない筈だ。不審に思われるかもしれない。
「晴菜ちゃん?」
坂上先輩が聞いてくる。
「はい」
答えると先輩は「そっか」と、どこか寂しげに笑った。
「私は坂上明……って知ってるよね」
彼女はそう言って小さく笑った後、本題へ入った。
「あなたの名前も教えてほしい。そして図々しいけどお願いを聞いてもらえたらとても助かる。何分晴菜ちゃんのほかに友達いなくて頼める人の当てがほかにないの」
第二図書室の本棚の間を半歩後退した。動悸が半端ない。オレ好みの可愛い顔が切実な表情で迫ってくる。
ちょ、待って。心の準備が。
彼女はオレに言った。
「私の彼氏になってほしい」
オレの願望が現実となったので立ったまま夢を見ているのかと思った。本当に自分が今、正気なのか疑った。
「あ! もちろんフリでいいの! 復讐を達成できたらすぐにやめるから。引き受けてくれると、とても助かる。……はっ! もしかして付き合ってる人いる? それならこの話はなかった事にして!」
彼女が慌てた様子で補足してくれた。何だ、そっか。そうだよな。オレ、夢見過ぎ。自分の勘違いに苦笑いする。しかしこちらにとってはおいしい要望だ。もちろん承諾する。
「オレもちょっと色々あって、あいつらに復讐したい気分なんです」
言いながら考えている。あいつら坂上先輩を泣かせて許せねえ。
内心荒れているけど表情には出さず話を続ける。
「付き合ってる人はいないので大丈夫です。名前は沢西春夜です。よろしく先輩。岸谷先輩に揺さ振りをかけてあいつらの仲を引き裂こうという企みですね? 坂上先輩って無害そうな顔して実はエグい事考えてるんですねー」
違うのは分かっていたけど、ついからかってしまう。きっと可愛い反応を返してくれるから。
「えっ……? そこまで考えてなかったよ! 岸谷君が私の事を好きだったのかどうかの確認と、こっちには未練がないところを見せ付けて惜しい事したかもって後悔させられたらなっていう些細な嫌がらせで一矢報いたいと……」
両手の指をモジモジと合わせながら説明してくれる。やっぱり。仕草が一々可愛いし理由も甘いっていうか優しい。
「奪ってやりましょうよ、どうせなら。そして捨ててやるんです」
言い切る。オレはこのどうしようもなく至上の先輩に幸せになってほしい。「岸谷先輩との事、協力しますよ」心の内で呟いて微笑んだ。
やがてキスまでする仲になったけど決定的な告白はしていない。彼女は岸谷が好きだから。告白して拒絶されたりしたら下手すると、あの二人に復讐するという共通の目的で結ばれた関係さえ失ってしまうかもしれない。
彼女がオレを好きになってくれればな……そんな甘い考えを幾度夢想しただろう。でもキスを拒まれないって事は少なくとも嫌われてはいない筈。
彼女の気持ちを尊重して岸谷と彼女が上手くいくように手伝う……そんな当初の思惑は嘘っぱちだった。
オレを好きになってほしい。オレだけを見てほしい。オレが彼女を幸せにしたい。
本心は欲に塗れていた。最後に僅かに残った理性で彼女に選択肢を与えた。彼女は岸谷と付き合ってみて、それでも奴を拒めるのか。……もしもオレの事を少しでも好きになってくれているのなら、何か変化があるかもしれないと期待して。
彼女から連絡があった。自宅マンションから近いバス停で待ち合わせた。
オレは内心焦っていた。きっと彼女と岸谷との間に何かあったのだ。やはり付き合わせるべきじゃなかったんだ。
バスから降りて歩道に立った彼女は明らかに元気がなかった。岸谷と何かあったのか問うけど反応から違うようだと感じた。涙を流す彼女の両腕を掴む。もしかして。
「もしかして、オレ何かしました?」
彼女はオレのせいだとは言わず「心配かけてごめんね」と微笑んで見せた。心配で堪らなくなる。「何かあったらいつでもうちに来て下さい」と伝えた。彼女の目から涙が零れる。
「今日……春夜君のお家に行きたい」
彼女がそう言ってくれたのに状況に思い至って焦った。「いつでも来て下さい」と誘いはしたけど今日は両親が旅行に行っている。花織も旅行先の近くにアニメの聖地があるとかで付いて行ったし。さすがにほかの家族がいない時に好きな人と二人きりのシチュエーションはまずいよな。
思考しているうちに手首を掴まれた。彼女に引っ張られて自宅のある方面へと進んで行く。マンションのエレベーターを降りた時に尋ねられた。
「私たちは運命共同体なんだよね? ……両想いになったよね?」
その時近くのドアが開いて理兄ちゃんが出て来た。何か注意されたような気がしたけど、気が動転していてよく覚えていない。話の途中で先輩の手を掴み自宅へ入った。自室に彼女を招く。
覚悟を決めた。これから何があっても彼女はオレのものだ。誰にも渡さない。
俯いている彼女に近付いた。彼女の右手がオレの上着の左袖を引っ張ったから、オレは彼女に必要とされているんだと感じた。泣きたいような衝動に駆られて抱きしめる。
部屋に二人だけ。オレのものにしたい。あいつにはもう触らせない。
キスをする。喉にも首にも。……まだダメだ。まだ確実な言葉をもらっていない。じっと相手を見つめた。
「私、春夜君のものになりたい」
オレの願望が彼女の口から零れた。驚いて目を見開く。
「そして終わりにしよう? ……復讐はもうしなくていい」
彼女が続け様に放った言葉に、オレは大いに戸惑った。
「え……?」
「やめる」
その言動に思い至る。彼女はあいつを選んだんだ。
そりゃあ、あいつと付き合ってる訳だから……もうオレは必要ないって事だよな?
虚しい。納得できない。オレは何の為にここにいるんだろう。もう役目は終わったって事?
教えてくれよ。
「言ったよね? 今、オレのものになりたいって。何で? 何の目的で? 復讐の為? だからそれで終わりにしたい? 信じられない。本当にそう思ってる?」
焦燥のまま彼女を問い詰める。止められなかった。
オレが見す見す、あいつのところに行かせると思ってるの?
怒りにも似た感情を押し殺して歪んだ要求を口にする。
「証明してみせてよ」
荒く口付けた。力でねじ伏せるように強引に。奥を嬲って苦しませた。拒まれなかったのが不思議だった。彼女は優しいからオレの望みを叶えてくれたんだと思った。オレにされるまま抵抗もできずに震えている。彼女に証を付ける。オレのものだという証を目立つところに。
夜九時頃、オレのスマホが鳴った。無視したけどしつこいので出た。
「……はい」
「あっもしもし? 私だけど単刀直入に話すね。もう岸谷に疲れちゃった。あいつマジでムカつく。今、明ちゃんと一緒にいるんでしょ? メッセージで送った時間と場所に明ちゃんと一緒に来て。フィナーレにするから」
通話がプツッと切れた。内巻先輩は本当に自分勝手だな。それにしても何で坂上先輩といるって知ってるんだ? 女子の情報網が怖過ぎる。
電気を消した暗がりで目覚まし時計の薄ぼんやりした緑の光を頼りに坂上先輩を見下ろした。彼女はオレと内巻先輩が裏で手を組んでいる事を知らない筈だ。不審に思われるかもしれない。
「晴菜ちゃん?」
坂上先輩が聞いてくる。
「はい」
答えると先輩は「そっか」と、どこか寂しげに笑った。
10
あなたにおすすめの小説
学校一の美人から恋人にならないと迷惑系Vtuberになると脅された。俺を切り捨てた幼馴染を確実に見返せるけど……迷惑系Vtuberて何それ?
宇多田真紀
青春
学校一の美人、姫川菜乃。
栗色でゆるふわな髪に整った目鼻立ち、声質は少し強いのに優し気な雰囲気の女子だ。
その彼女に脅された。
「恋人にならないと、迷惑系Vtuberになるわよ?」
今日は、大好きな幼馴染みから彼氏ができたと知らされて、心底落ち込んでいた。
でもこれで、確実に幼馴染みを見返すことができる!
しかしだ。迷惑系Vtuberってなんだ??
訳が分からない……。それ、俺困るの?
幼馴染が家出したので、僕と同居生活することになったのだが。
四乃森ゆいな
青春
とある事情で一人暮らしをしている僕──和泉湊はある日、幼馴染でクラスメイト、更には『女神様』と崇められている美少女、真城美桜を拾うことに……?
どうやら何か事情があるらしく、頑なに喋ろうとしない美桜。普段は無愛想で、人との距離感が異常に遠い彼女だが、何故か僕にだけは世話焼きになり……挙句には、
「私と同棲してください!」
「要求が増えてますよ!」
意味のわからない同棲宣言をされてしまう。
とりあえず同居するという形で、居候することになった美桜は、家事から僕の宿題を見たりと、高校生らしい生活をしていくこととなる。
中学生の頃から疎遠気味だったために、空いていた互いの時間が徐々に埋まっていき、お互いに知らない自分を曝け出していく中──女神様は何でもない『日常』を、僕の隣で歩んでいく。
無愛想だけど僕にだけ本性をみせる女神様 × ワケあり陰キャぼっちの幼馴染が送る、半同棲な同居生活ラブコメ。
俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。
true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。
それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。
これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。
日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。
彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。
※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。
※内部進行完結済みです。毎日連載です。
付き合う前から好感度が限界突破な幼馴染が、疎遠になっていた中学時代を取り戻す為に高校ではイチャイチャするだけの話
頼瑠 ユウ
青春
高校一年生の上条悠斗は、同級生にして幼馴染の一ノ瀬綾乃が別のクラスのイケメンに告白された事を知り、自身も彼女に想いを伝える為に告白をする。
綾乃とは家が隣同士で、彼女の家庭の事情もあり家族ぐるみで幼い頃から仲が良かった。
だが、悠斗は小学校卒業を前に友人達に綾乃との仲を揶揄われ、「もっと女の子らしい子が好きだ」と言ってしまい、それが切っ掛けで彼女とは疎遠になってしまっていた。
中学の三年間は拒絶されるのが怖くて、悠斗は綾乃から逃げ続けた。
とうとう高校生となり、綾乃は誰にでも分け隔てなく優しく、身体つきも女性らしくなり『学年一の美少女』と謳われる程となっている。
高嶺の花。
そんな彼女に悠斗は不釣り合いだと振られる事を覚悟していた。
だがその結果は思わぬ方向へ。実は彼女もずっと悠斗が好きで、両想いだった。
しかも、綾乃は悠斗の気を惹く為に、品行方正で才色兼備である事に努め、胸の大きさも複数のパッドで盛りに盛っていた事が発覚する。
それでも構わず、恋人となった二人は今まで出来なかった事を少しずつ取り戻していく。
他愛の無い会話や一緒にお弁当を食べたり、宿題をしたり、ゲームで遊び、デートをして互いが好きだという事を改めて自覚していく。
存分にイチャイチャし、時には異性と意識して葛藤する事もあった。
両家の家族にも交際を認められ、幸せな日々を過ごしていた。
拙いながらも愛を育んでいく中で、いつしか学校では綾乃の良からぬ噂が広まっていく。
そして綾乃に振られたイケメンは彼女の弱みを握り、自分と付き合う様に脅してきた。
それでも悠斗と綾乃は屈せずに、将来を誓う。
イケメンの企てに、友人達や家族の助けを得て立ち向かう。
付き合う前から好感度が限界突破な二人には、いかなる障害も些細な事だった。
天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】
田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。
俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。
「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」
そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。
「あの...相手の人の名前は?」
「...汐崎真凛様...という方ですね」
その名前には心当たりがあった。
天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。
こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。
隣に住んでいる後輩の『彼女』面がガチすぎて、オレの知ってるラブコメとはかなり違う気がする
夕姫
青春
【『白石夏帆』こいつには何を言っても無駄なようだ……】
主人公の神原秋人は、高校二年生。特別なことなど何もない、静かな一人暮らしを愛する少年だった。東京の私立高校に通い、誰とも深く関わらずただ平凡に過ごす日々。
そんな彼の日常は、ある春の日、突如現れた隣人によって塗り替えられる。後輩の白石夏帆。そしてとんでもないことを言い出したのだ。
「え?私たち、付き合ってますよね?」
なぜ?どうして?全く身に覚えのない主張に秋人は混乱し激しく否定する。だが、夏帆はまるで聞いていないかのように、秋人に猛烈に迫ってくる。何を言っても、どんな態度をとっても、その鋼のような意思は揺るがない。
「付き合っている」という謎の確信を持つ夏帆と、彼女に振り回されながらも憎めない(?)と思ってしまう秋人。これは、一人の後輩による一方的な「好き」が、平凡な先輩の日常を侵略する、予測不能な押しかけラブコメディ。
大好きな幼なじみが超イケメンの彼女になったので諦めたって話
家紋武範
青春
大好きな幼なじみの奈都(なつ)。
高校に入ったら告白してラブラブカップルになる予定だったのに、超イケメンのサッカー部の柊斗(シュート)の彼女になっちまった。
全く勝ち目がないこの恋。
潔く諦めることにした。
戦場の英雄、上官の陰謀により死亡扱いにされ、故郷に帰ると許嫁は結婚していた。絶望の中、偶然助けた許嫁の娘に何故か求婚されることに
千石
ファンタジー
「絶対生きて帰ってくる。その時は結婚しよう」
「はい。あなたの帰りをいつまでも待ってます」
許嫁と涙ながらに約束をした20年後、英雄と呼ばれるまでになったルークだったが生還してみると死亡扱いにされていた。
許嫁は既に結婚しており、ルークは絶望の只中に。
上官の陰謀だと知ったルークは激怒し、殴ってしまう。
言い訳をする気もなかったため、全ての功績を抹消され、貰えるはずだった年金もパー。
絶望の中、偶然助けた子が許嫁の娘で、
「ルーク、あなたに惚れたわ。今すぐあたしと結婚しなさい!」
何故か求婚されることに。
困りながらも巻き込まれる騒動を通じて
ルークは失っていた日常を段々と取り戻していく。
こちらは他のウェブ小説にも投稿しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる