12 / 14
第11夜
しおりを挟む
現代において、人類は大きくふたつに分けられる。
―――というのは、あくまで、大きく、でしかない。
空想上の生き物のうち純人種の姿を取れるものが魔人種。
魔人種はそれぞれ己と同種の下位の存在を操ることが知られていて、それらは魔人種とは呼ばれない。
対して、純人種。
いわゆるただの人間である純人種は、ふたつに分けられる。
<黄金血>か、そうでないか。
現代における人類の三つ目の分類:<黄金血>として分類される。
純人種同士から生まれる突然変異。
世界中で公表されている<黄金血>の数は両手で足りるかどうか。
その名の通り、<黄金血>の血は大輪の薔薇の如く芳醇な香りを放ち、血を好む魔人種を惹きつける。血に興味すらない魔人種ですら酩酊するかの如く魅了され、理性を妖しく乱す。
味は極上。効能も極上。
一滴を舌先に乗せるだけで現在・過去とあらゆる傷が癒え、摂取する量に比例して魔人種としての力が一時的にパワーアップし。
その肉を喰らえばすべてが満たされた心地になり、万能感とともに現在の自分の力が限界まで上昇し。
血と肉を生み出し、生かす心臓を口にすれば、魔人種の階位が上がる。広く知られてはいないが、魔人種は各のポテンシャルに応じて最上級、上級、中級、下級に分類されている。下級の魔人種が<黄金血>の心臓を運良く口に出来たならば、上級まで階位が駆け上がる可能性が限りなく高いと言われている。
公にはされていないが、MCPOの保持する非公開の記録では、とある幻想の存在が<黄金血>をまるごと喰らったことにより、世界中に魔人種が現れたとされている。
<黄金血>は魔人種にとって垂涎の的であるためまともに生きていることのほうが難しい。
非公式の活動として魔人種共存推進機関は魔人種から<黄金血>を保護する活動も行っている。
運良くMCPOに保護されたならば、最低限の純人種として生きることは保証される。
しかしたいていの<黄金血>は、生きたままその血と肉を搾り取られ、最後に心臓を喰われて殺されるか。生を受けた瞬間に周囲に魔人種が一人でもいれば、容易く理性を失い、喰われる。
日本では十数年前―――十六年前のハロウィンから、海外に遅れをとる形で魔人種が爆発的に増えたと言われていたが………。
(何が黒崎黎夜と仲間だ!宝条さんは魔人種よりももっとレアな<黄金血>…!)
MCPOから与えられた銀の精霊・アルギュロスを使役するための十字架を、実は魔人種でヴァンパイアだった担任の緑川に武装解除された。聖は情けなくもアルギュロスだった水銀の上に両手をつく。
魔人種を断罪するよりも優先される任務が、<黄金血>の保護だった。
その希少性、そして純人種にとっての脅威である魔人種の階位を容易く押し上げてしまう危険性。
通報があれば、MCPOの人間数名でチームを組んであたるほどの任務だった。
聖は己の判断の甘さを悔いる。
みらい総合病院惨殺事件及び一連の女性が襲われる事件は、せいぜいが中級の魔人種の仕業だろうというのが聖とMCPOの見方だった。どんな種類であれ、中級までなら聖とアルギュロスならば問題ないはずだった。
そして現場に転校し、聖が捜査上の犯人として目星をつけたのが黒崎黎夜だった。無気力で、宝条緋香梨に執着していて。明らかに血のつながりがないのに家族ごっこをしているふたりに、二人組の魔人種としてつるんでいるのだろうと思った。
それが、外れた。外れたというのも生温い。致命的なミスだった。
魔人種の緑川と対峙した感覚と経験から、その階位を中級と聖は判じる。
その腕に抱かれた裸の同級生―――<黄金血>宝条緋香梨の血を一舐めしただけで、爆発的に緑川の力が高まり、アルギュロスが再起不能となった。
(なら、その血を完全に取り込み、あまつさえ心臓を喰らわれたら……っ。クソ、すまない、宝条さん……!)
苦渋の決断だった。
アルギュロスという武器を失った聖に戦う術はない。
聖は動くわけにいかない。緋香梨が存在する以上、無駄に血を流すわけにはいかない。
緑川が緋香梨に気を取られる隙をついて、弾き飛ばされた十字架を手にアルギュロスを再度使役するしかない。
だから、聖は、その心臓さえ守られればと、緋香梨の生を見捨てた。
「星宮君、これで終わりですか?MCPOの犬らしい見事な負け犬っぷりですねえ。
それでは星宮君、君はそこの特等席で、ボクの階位が上がる瞬間を間近で観賞していてくださいよ。
君は特別に生きてお家に帰してあげますから、MCPOに帰ってカノジョに報告してください、ボクの素晴らしい姿を」
それではいただきますとお行儀良く口にし、緑川は大きく口を開け、今度こそ緋香梨の首筋に牙を突き立てようとし。
「……血を吸うのに、このチョーカー邪魔ですね。教師のフリをしていたときも思い出しましたが、アクセサリーは校則違反ですよ?」
緑川はふと今気づいたかのように動きを止める。
チョーカーと肌の隙間に細い指を差し込み、ぶんっと勢いよく手前に引っ張て引きちぎる。
「これは」
黒のチョーカーを取り払い、緋香梨の首筋から出てきたものに緑川のグリーンの瞳が大きく見開かれる。
チョーカーの下には、文字が隠されていた。
もちろん日本語ではない。アルファベットではない。
ペルシア語と梵字を混ぜたような奇妙な文字。
遠目から見ていた聖には文字のようなものとしか思えなかった。
チョーカーを奪い取られた緋香梨は身動きが取れないので何があるのかもわからず。
魔人種である緑川は、文字を見た瞬間に意味を理解した。
「あー……あ。
乱暴な、魔人種。
少しは、役に立つかと、思ったのに……結局は、無能な純人種だった、精霊使い。
お前がいなければ、その階位の、ヴァンパイアなんて、俺だけで、どうにかできたのに。
―――ひーちゃんが死ぬまで、ずっと、俺は『俺』だけのままでいたかったのにな」
がたがたがたと音を立て、棚から落ちてきた薬品に押しつぶされ気絶していた黎夜がふらりと立ち上がる。
緑川が緋香梨の血を吸うことも忘れ、警戒態勢を取る。
黒炎の壁が四散し、燃え盛る炎の球となって浮遊する。
「ひーちゃん。俺が、どんな、存在だったとしても……嫌いにならないで……ね……」
黎夜は力なく呟き、琥珀色の瞳を長く閉じて―――つぎに完全なる黄金の瞳を開いた。
―――というのは、あくまで、大きく、でしかない。
空想上の生き物のうち純人種の姿を取れるものが魔人種。
魔人種はそれぞれ己と同種の下位の存在を操ることが知られていて、それらは魔人種とは呼ばれない。
対して、純人種。
いわゆるただの人間である純人種は、ふたつに分けられる。
<黄金血>か、そうでないか。
現代における人類の三つ目の分類:<黄金血>として分類される。
純人種同士から生まれる突然変異。
世界中で公表されている<黄金血>の数は両手で足りるかどうか。
その名の通り、<黄金血>の血は大輪の薔薇の如く芳醇な香りを放ち、血を好む魔人種を惹きつける。血に興味すらない魔人種ですら酩酊するかの如く魅了され、理性を妖しく乱す。
味は極上。効能も極上。
一滴を舌先に乗せるだけで現在・過去とあらゆる傷が癒え、摂取する量に比例して魔人種としての力が一時的にパワーアップし。
その肉を喰らえばすべてが満たされた心地になり、万能感とともに現在の自分の力が限界まで上昇し。
血と肉を生み出し、生かす心臓を口にすれば、魔人種の階位が上がる。広く知られてはいないが、魔人種は各のポテンシャルに応じて最上級、上級、中級、下級に分類されている。下級の魔人種が<黄金血>の心臓を運良く口に出来たならば、上級まで階位が駆け上がる可能性が限りなく高いと言われている。
公にはされていないが、MCPOの保持する非公開の記録では、とある幻想の存在が<黄金血>をまるごと喰らったことにより、世界中に魔人種が現れたとされている。
<黄金血>は魔人種にとって垂涎の的であるためまともに生きていることのほうが難しい。
非公式の活動として魔人種共存推進機関は魔人種から<黄金血>を保護する活動も行っている。
運良くMCPOに保護されたならば、最低限の純人種として生きることは保証される。
しかしたいていの<黄金血>は、生きたままその血と肉を搾り取られ、最後に心臓を喰われて殺されるか。生を受けた瞬間に周囲に魔人種が一人でもいれば、容易く理性を失い、喰われる。
日本では十数年前―――十六年前のハロウィンから、海外に遅れをとる形で魔人種が爆発的に増えたと言われていたが………。
(何が黒崎黎夜と仲間だ!宝条さんは魔人種よりももっとレアな<黄金血>…!)
MCPOから与えられた銀の精霊・アルギュロスを使役するための十字架を、実は魔人種でヴァンパイアだった担任の緑川に武装解除された。聖は情けなくもアルギュロスだった水銀の上に両手をつく。
魔人種を断罪するよりも優先される任務が、<黄金血>の保護だった。
その希少性、そして純人種にとっての脅威である魔人種の階位を容易く押し上げてしまう危険性。
通報があれば、MCPOの人間数名でチームを組んであたるほどの任務だった。
聖は己の判断の甘さを悔いる。
みらい総合病院惨殺事件及び一連の女性が襲われる事件は、せいぜいが中級の魔人種の仕業だろうというのが聖とMCPOの見方だった。どんな種類であれ、中級までなら聖とアルギュロスならば問題ないはずだった。
そして現場に転校し、聖が捜査上の犯人として目星をつけたのが黒崎黎夜だった。無気力で、宝条緋香梨に執着していて。明らかに血のつながりがないのに家族ごっこをしているふたりに、二人組の魔人種としてつるんでいるのだろうと思った。
それが、外れた。外れたというのも生温い。致命的なミスだった。
魔人種の緑川と対峙した感覚と経験から、その階位を中級と聖は判じる。
その腕に抱かれた裸の同級生―――<黄金血>宝条緋香梨の血を一舐めしただけで、爆発的に緑川の力が高まり、アルギュロスが再起不能となった。
(なら、その血を完全に取り込み、あまつさえ心臓を喰らわれたら……っ。クソ、すまない、宝条さん……!)
苦渋の決断だった。
アルギュロスという武器を失った聖に戦う術はない。
聖は動くわけにいかない。緋香梨が存在する以上、無駄に血を流すわけにはいかない。
緑川が緋香梨に気を取られる隙をついて、弾き飛ばされた十字架を手にアルギュロスを再度使役するしかない。
だから、聖は、その心臓さえ守られればと、緋香梨の生を見捨てた。
「星宮君、これで終わりですか?MCPOの犬らしい見事な負け犬っぷりですねえ。
それでは星宮君、君はそこの特等席で、ボクの階位が上がる瞬間を間近で観賞していてくださいよ。
君は特別に生きてお家に帰してあげますから、MCPOに帰ってカノジョに報告してください、ボクの素晴らしい姿を」
それではいただきますとお行儀良く口にし、緑川は大きく口を開け、今度こそ緋香梨の首筋に牙を突き立てようとし。
「……血を吸うのに、このチョーカー邪魔ですね。教師のフリをしていたときも思い出しましたが、アクセサリーは校則違反ですよ?」
緑川はふと今気づいたかのように動きを止める。
チョーカーと肌の隙間に細い指を差し込み、ぶんっと勢いよく手前に引っ張て引きちぎる。
「これは」
黒のチョーカーを取り払い、緋香梨の首筋から出てきたものに緑川のグリーンの瞳が大きく見開かれる。
チョーカーの下には、文字が隠されていた。
もちろん日本語ではない。アルファベットではない。
ペルシア語と梵字を混ぜたような奇妙な文字。
遠目から見ていた聖には文字のようなものとしか思えなかった。
チョーカーを奪い取られた緋香梨は身動きが取れないので何があるのかもわからず。
魔人種である緑川は、文字を見た瞬間に意味を理解した。
「あー……あ。
乱暴な、魔人種。
少しは、役に立つかと、思ったのに……結局は、無能な純人種だった、精霊使い。
お前がいなければ、その階位の、ヴァンパイアなんて、俺だけで、どうにかできたのに。
―――ひーちゃんが死ぬまで、ずっと、俺は『俺』だけのままでいたかったのにな」
がたがたがたと音を立て、棚から落ちてきた薬品に押しつぶされ気絶していた黎夜がふらりと立ち上がる。
緑川が緋香梨の血を吸うことも忘れ、警戒態勢を取る。
黒炎の壁が四散し、燃え盛る炎の球となって浮遊する。
「ひーちゃん。俺が、どんな、存在だったとしても……嫌いにならないで……ね……」
黎夜は力なく呟き、琥珀色の瞳を長く閉じて―――つぎに完全なる黄金の瞳を開いた。
0
あなたにおすすめの小説
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている
井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。
それはもう深く愛していた。
変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。
これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。
全3章、1日1章更新、完結済
※特に物語と言う物語はありません
※オチもありません
※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。
※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。
私は5歳で4人の許嫁になりました【完結】
Lynx🐈⬛
恋愛
ナターシャは公爵家の令嬢として産まれ、5歳の誕生日に、顔も名前も知らない、爵位も不明な男の許嫁にさせられた。
それからというものの、公爵令嬢として恥ずかしくないように育てられる。
14歳になった頃、お行儀見習いと称し、王宮に上がる事になったナターシャは、そこで4人の皇子と出会う。
皇太子リュカリオン【リュカ】、第二皇子トーマス、第三皇子タイタス、第四皇子コリン。
この4人の誰かと結婚をする事になったナターシャは誰と結婚するのか………。
※Hシーンは終盤しかありません。
※この話は4部作で予定しています。
【私が欲しいのはこの皇子】
【誰が叔父様の側室になんてなるもんか!】
【放浪の花嫁】
本編は99話迄です。
番外編1話アリ。
※全ての話を公開後、【私を奪いに来るんじゃない!】を一気公開する予定です。
今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。
そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。
だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。
そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。
バッドエンド予定の悪役令嬢が溺愛ルートを選んでみたら、お兄様に愛されすぎて脇役から主役になりました
美咲アリス
恋愛
目が覚めたら公爵令嬢だった!?貴族に生まれ変わったのはいいけれど、美形兄に殺されるバッドエンドの悪役令嬢なんて絶対困る!!死にたくないなら冷酷非道な兄のヴィクトルと仲良くしなきゃいけないのにヴィクトルは氷のように冷たい男で⋯⋯。「どうしたらいいの?」果たして私の運命は?
幼馴染の勇者に「魔王を倒して帰ってきたら何でもしてあげる」と言った結果
景華
恋愛
平和な村で毎日を過ごす村娘ステラ。
ある日ステラの長年の想い人である幼馴染であるリードが勇者として選ばれ、聖女、女剣士、女魔術師と共に魔王討伐に向かうことになる。
「俺……ステラと離れたくない」
そんなリードに、ステラは思わずこう告げる。
「そうだ‼ リードが帰ってきたら、私がリードのお願い、一つだけなんでも叶えてあげる‼」
そんなとっさにステラから飛び出た約束を胸に、リードは村を旅立つ。
それから半年、毎日リードの無事を祈り続けるステラのもとに、リードの史上最速での魔王城攻略の知らせが届く。
勇者一行はこれからたくさんの祝勝パーティに参加した後、故郷に凱旋するというが、それと同時に、パーティメンバーである聖女と女剣士、そして女魔術師の話も耳にすることになる。
戦いの昂りを鎮める役割も担うという三人は、戦いの後全員が重婚の認められた勇者の嫁になるということを知ったステラは思いを諦めようとするが、突然現れたリードは彼女に『ステラの身体《約束のお願い》』を迫って来て──?
誰がどう見ても両片思いな二人がお願いをきっかけに結ばれるまで──。
身を引いたのに、皇帝からの溺愛が止まりません ~秘された珠の還る場所~
ささゆき細雪
恋愛
五年前、内乱の混乱のなかで姿を消した最愛の妃・白瑤華(はくようか)。
彼女を失った皇帝・景玄耀(けいげんよう)は、その後ただ一人を想い続けながら執務に追われていた。そんなある日、書類に彼女の名前を発見し、居ても立っても居られなくなる。
――死んだはずの彼女が、生きている?
同姓同名かもしれないが確かめずにいられなくなった彼は地方巡察を決行。そこで、彼によく似た幼子とともに彼女と再会、地方官吏として働く瑤華と、珠児(しゅじ)を見て、皇帝は決意する――もう二度と、逃がさないと。
「今さら、逃げ道があると思うなよ」
瑤華を玄耀は責めずに、待ちの姿勢で包み込み、囲い込んでいく。
秘された皇子と、選び直した愛。
三人で食卓を囲む幸福が、国をも動かすことになるなんて――?
* * *
後宮から逃げ出して身を引いたのに、皇帝の溺愛は止まらない――これはそんな、中華風異世界ロマンス。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる