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第一章 異世界に来ちゃった
突然の…
もう着く、と言われたのにディカイアスの温もりとふんわりバニラの香りで癒されていつの間にかまた寝ちゃってたらしく。
「着いたぞ」
と言われて一瞬何の事かわからなかった。
着いたってどこに…?
ハッ!?着いた!?騎士団寮に戻ってきたのか!!
「また寝て…………」
また寝てたー!と叫ぼうとして、もうホントに至近距離にお綺麗な顔がありまして。むしろ今ちょっと唇の端に…当たっちゃったよね…?辛うじてかなり唇寄りのほっぺちゅ、だったけど…ごごごごごめんなさーーーーい!!!!
一人アワアワする俺を置いてけぼりに、ディカイアスは俺を抱えて馬車から降りた。
途端にザワッ、となったのは仕事帰りの騎士さん達だ。そうだった。ここは騎士団寮の真ん前だ。しかも普段なら俺はとうに風呂を済ませて部屋に行ってる時間だけど、この時間は帰ってくる騎士さん達で玄関がごった返すんだった。
「団長が…!」
「団長が何か花を飛ばしてるぞ…!」
「おい、見ろよあの緩んだ顔…!!天変地異の前触れか…!!?」
ヒソヒソ話してるつもりなんだろうけど元々声のデカイ騎士さん達だ。全部丸聞こえなんだけど…
(花なんか飛んでないよな…)
物理的に飛んでるんじゃなければ心証的な物だと思うけど、そんな雰囲気欠片もないし。というか顔もいつもの無表情にしか見えない。どの辺りが緩んでるんだ…??俺にはさっぱりわからん。
でもディカイアスは何か心当たりがあるのか、ゴホン、とわざとらしい咳払いのあとジロッと周りを睨み付ける。途端に蜘蛛の子を散らすように逃げていく騎士さん達。
何て言うか…ノリが男子高生みたいなんだよな…。
「んーっと…、何かいいことあった?」
もしかして降りたらすぐ先に好きな人でもいたとか?
もしそうなら可愛いな!あ、でも逆に奥手なのか?俺もどっちかと言えば好きな子にすぐ好きって言えなくてモジモジするタイプだもんな。それで先にかっさらわれた事もあるもん。
でもディカイアスのこの顔で奥手だなんて勿体ない!朝みたいなあの蕩ける微笑みを浮かべて、好きだ、とでも言ったら誰でも着いてきちゃうと思うのに。
「…ディカイアスはカッコイイから自信持って告白したらいいと思う」
「…何の話しだ?」
「えっ、今の騎士さん達の中に好きな人でもいたんじゃないの?」
いつも無表情なディカイアスに、こいつマジか、みたいな顔をされた。俺でもわかる表情変化は嬉しいけどそんな顔しないでくれよ!傷つくよ!
「…そうだな。好ましいと思う相手はいる」
「なんだ!やっぱそうなんじゃん!!」
ん?じゃあ何で俺はあんな顔をされたんだ?あ、隠してたのに俺にバレたからびっくり、って顔だったのかな?
「…相手は全くわかっていないようだがな」
「鈍い人なんだな~。ならどんどんアピールした方が良いと思う!鈍い人にはしっかり伝えないと伝わらないからな!」
と、俺も友達に言われた事があります。
「…そうだな。そうした方が良さそうだ」
うんうん。そうだよ。ディカイアスは俺と違ってイケメンなんだから、もっと自信持ってガンガンいったら良いよ!
何て思ってたら。
ちゅ、と、何だか可愛らしい音と共に頬にキスされた。
「ひぇ…っ!な、なな、何で…っ!!?」
「アピールした方が良いんだろう?」
「俺にしてどうするの…!?」
それは好きな人にしてください!!!俺にしても俺の心臓が爆発するだけで、ディカイアスには何のメリットもないだろ!
ハッ!?これは新手の暗殺手段…!!?
「お前の助言を実行してるだけだが?鈍い相手にはしっかり伝えないと駄目だと言った」
「言ったけど!俺にやっても………え?」
あれ?何でこのタイミングで俺にほっぺちゅ、とかやる?冗談でしたー、とか練習でーす、とか言うオチ?え?でも実行してる、って…えぇぇぇ…??
「…俺…?」
いや、待て。自惚れるな、とか何勘違いしてんだ、とか言われるんじゃないか?だっておかしいよな?こんなに引く手あまたな顔してるディカイアスが俺を好き、とか言うわけない。きっと気のせいだ。そうに違いない。
「お前は鈍そうだからな。早めに手を打たないと横から持っていかれる」
「俺ぇぇぇぇーーー!!!!?何で!!!?」
「…恋慕するのに理由がいるのか?」
「えぇぇぇ!!!言い方かっこよ!いや違う!えっと…!俺!?何で!!!?」
もう何で?以外言葉がないよ!!
だってディカイアスだよ!?王族と懇意な公爵家の人で王子様と乳兄弟で騎士団長のイケメンだよ!!!?こんな優良物件俺なんかよりそれこそ貴族のお嬢様…って女の子いないんだった!貴族のえっとメム様?達がほっとかないだろ!!?
「…恋慕するのに理由がいるのか?」
「2回目ー!?」
いや、でも好きになるのにきっかけとかあるでしょ!?俺まだディカイアスとはそんなに触れ合ってない気がするんだ!
「すぐに答えろとは言わん」
「答えなきゃ駄目ぇ!!?」
いや、答えなきゃ駄目だろ。びっくりするあまり思わず口をついて出てきたけど、内心自分で突っ込む。恋しいと言われて返事しないなんて最悪だもんな。
「…うぅ…、ひ、ひとまず、お友達?からお願いします…」
天国の母さん、父さん。俺、初めて人から告白されました。相手、男ですけど。
「着いたぞ」
と言われて一瞬何の事かわからなかった。
着いたってどこに…?
ハッ!?着いた!?騎士団寮に戻ってきたのか!!
「また寝て…………」
また寝てたー!と叫ぼうとして、もうホントに至近距離にお綺麗な顔がありまして。むしろ今ちょっと唇の端に…当たっちゃったよね…?辛うじてかなり唇寄りのほっぺちゅ、だったけど…ごごごごごめんなさーーーーい!!!!
一人アワアワする俺を置いてけぼりに、ディカイアスは俺を抱えて馬車から降りた。
途端にザワッ、となったのは仕事帰りの騎士さん達だ。そうだった。ここは騎士団寮の真ん前だ。しかも普段なら俺はとうに風呂を済ませて部屋に行ってる時間だけど、この時間は帰ってくる騎士さん達で玄関がごった返すんだった。
「団長が…!」
「団長が何か花を飛ばしてるぞ…!」
「おい、見ろよあの緩んだ顔…!!天変地異の前触れか…!!?」
ヒソヒソ話してるつもりなんだろうけど元々声のデカイ騎士さん達だ。全部丸聞こえなんだけど…
(花なんか飛んでないよな…)
物理的に飛んでるんじゃなければ心証的な物だと思うけど、そんな雰囲気欠片もないし。というか顔もいつもの無表情にしか見えない。どの辺りが緩んでるんだ…??俺にはさっぱりわからん。
でもディカイアスは何か心当たりがあるのか、ゴホン、とわざとらしい咳払いのあとジロッと周りを睨み付ける。途端に蜘蛛の子を散らすように逃げていく騎士さん達。
何て言うか…ノリが男子高生みたいなんだよな…。
「んーっと…、何かいいことあった?」
もしかして降りたらすぐ先に好きな人でもいたとか?
もしそうなら可愛いな!あ、でも逆に奥手なのか?俺もどっちかと言えば好きな子にすぐ好きって言えなくてモジモジするタイプだもんな。それで先にかっさらわれた事もあるもん。
でもディカイアスのこの顔で奥手だなんて勿体ない!朝みたいなあの蕩ける微笑みを浮かべて、好きだ、とでも言ったら誰でも着いてきちゃうと思うのに。
「…ディカイアスはカッコイイから自信持って告白したらいいと思う」
「…何の話しだ?」
「えっ、今の騎士さん達の中に好きな人でもいたんじゃないの?」
いつも無表情なディカイアスに、こいつマジか、みたいな顔をされた。俺でもわかる表情変化は嬉しいけどそんな顔しないでくれよ!傷つくよ!
「…そうだな。好ましいと思う相手はいる」
「なんだ!やっぱそうなんじゃん!!」
ん?じゃあ何で俺はあんな顔をされたんだ?あ、隠してたのに俺にバレたからびっくり、って顔だったのかな?
「…相手は全くわかっていないようだがな」
「鈍い人なんだな~。ならどんどんアピールした方が良いと思う!鈍い人にはしっかり伝えないと伝わらないからな!」
と、俺も友達に言われた事があります。
「…そうだな。そうした方が良さそうだ」
うんうん。そうだよ。ディカイアスは俺と違ってイケメンなんだから、もっと自信持ってガンガンいったら良いよ!
何て思ってたら。
ちゅ、と、何だか可愛らしい音と共に頬にキスされた。
「ひぇ…っ!な、なな、何で…っ!!?」
「アピールした方が良いんだろう?」
「俺にしてどうするの…!?」
それは好きな人にしてください!!!俺にしても俺の心臓が爆発するだけで、ディカイアスには何のメリットもないだろ!
ハッ!?これは新手の暗殺手段…!!?
「お前の助言を実行してるだけだが?鈍い相手にはしっかり伝えないと駄目だと言った」
「言ったけど!俺にやっても………え?」
あれ?何でこのタイミングで俺にほっぺちゅ、とかやる?冗談でしたー、とか練習でーす、とか言うオチ?え?でも実行してる、って…えぇぇぇ…??
「…俺…?」
いや、待て。自惚れるな、とか何勘違いしてんだ、とか言われるんじゃないか?だっておかしいよな?こんなに引く手あまたな顔してるディカイアスが俺を好き、とか言うわけない。きっと気のせいだ。そうに違いない。
「お前は鈍そうだからな。早めに手を打たないと横から持っていかれる」
「俺ぇぇぇぇーーー!!!!?何で!!!?」
「…恋慕するのに理由がいるのか?」
「えぇぇぇ!!!言い方かっこよ!いや違う!えっと…!俺!?何で!!!?」
もう何で?以外言葉がないよ!!
だってディカイアスだよ!?王族と懇意な公爵家の人で王子様と乳兄弟で騎士団長のイケメンだよ!!!?こんな優良物件俺なんかよりそれこそ貴族のお嬢様…って女の子いないんだった!貴族のえっとメム様?達がほっとかないだろ!!?
「…恋慕するのに理由がいるのか?」
「2回目ー!?」
いや、でも好きになるのにきっかけとかあるでしょ!?俺まだディカイアスとはそんなに触れ合ってない気がするんだ!
「すぐに答えろとは言わん」
「答えなきゃ駄目ぇ!!?」
いや、答えなきゃ駄目だろ。びっくりするあまり思わず口をついて出てきたけど、内心自分で突っ込む。恋しいと言われて返事しないなんて最悪だもんな。
「…うぅ…、ひ、ひとまず、お友達?からお願いします…」
天国の母さん、父さん。俺、初めて人から告白されました。相手、男ですけど。
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