94 / 166
94.狂愛(アデルバート視点)※R18です
しおりを挟む
それから暫くの間、私はシャトレーヌと共に話をしながら休憩を取った。
ついでに朝食を取っていなかった故、丁度いい腹ごしらえになった。
話をしていて分かったのは見た目はあんなにも美しくて、か弱くて、まるでガラス細工のように繊細で少しでも力を込めれば壊れてしまいそうなのに、その実、芯が強く聡明な女性だという事だ。
そして、晩餐の際にも口にしていたが、彼女が加護魔法の使い手だということも改めて聞いた。
加護魔法は古から使われる魔法だが、近年はその力を使える者がいない、珍しい魔法になってしまった。同時にその価値を知る者も減り、今では殆ど忘れ去られた魔法だ。
我が家の言い伝えに出てくる、初代グロリオサ公爵家の当主アルノルトの妻となった聖女ラトーヤ・・・通称『春の姫』も、加護魔法の使い手だったそうだ。
シャトレーヌと話をしていると、炎の竜が胸の内に巣食っている事など忘れて、穏やかな気持ちになれる。
だがその反面、彼女に触れると、炎の竜が暴れまわり、狂おしい程に彼女の全てが欲しくなる。
その落差に私自身が一番戸惑っていた。
「はぁっ・・・だめ、です・・・アデル・・・バートさまぁ・・・!」
私の下で喘ぐシャトレーヌが、息も絶え絶えに訴えると、私は堪らない気持ちに襲われる。
「・・・っ、凄いな。私のモノを締め付けて、食い千切られそうだ・・・!一旦、出すぞ」
「ひっ・・・ああっ!」
一心不乱に腰を打ち付け、彼女の膣内に欲望の証を解放するが、まだまだ足りない。
もっと、もっとだと猛る気持ちが咆哮する。
逃げ出そうとするシャトレーヌの腰を掴むと、再びゆるゆると抽送を開始した。
「逃がしはしないと言っただろう。まさか今宵も一度で済むと思うなよ。夜が明けるまで、存分に可愛がってやる」
「やぁっ・・・もう・・・」
尚も逃げようとするシャトレーヌを言いくるめるように、私は囁いた。
「お前は、私の妻になったのだろう?ならば、お前の役目は私を受け入れ、子を孕むことだ」
いくら気持ちが伴わぬと言っても、そう言われれば、従わざるをえないだろう。
悔しさとも、虚しさともつかないその気持ちは凄まじい嗜虐性を伴って私の中を駆け巡る。
私を拒否する事さえ出来ない程に、私をその体に刻みつけたい。そんな狂ったような愛情を、ひたすらシャトレーヌへとぶつけるのだった。
ついでに朝食を取っていなかった故、丁度いい腹ごしらえになった。
話をしていて分かったのは見た目はあんなにも美しくて、か弱くて、まるでガラス細工のように繊細で少しでも力を込めれば壊れてしまいそうなのに、その実、芯が強く聡明な女性だという事だ。
そして、晩餐の際にも口にしていたが、彼女が加護魔法の使い手だということも改めて聞いた。
加護魔法は古から使われる魔法だが、近年はその力を使える者がいない、珍しい魔法になってしまった。同時にその価値を知る者も減り、今では殆ど忘れ去られた魔法だ。
我が家の言い伝えに出てくる、初代グロリオサ公爵家の当主アルノルトの妻となった聖女ラトーヤ・・・通称『春の姫』も、加護魔法の使い手だったそうだ。
シャトレーヌと話をしていると、炎の竜が胸の内に巣食っている事など忘れて、穏やかな気持ちになれる。
だがその反面、彼女に触れると、炎の竜が暴れまわり、狂おしい程に彼女の全てが欲しくなる。
その落差に私自身が一番戸惑っていた。
「はぁっ・・・だめ、です・・・アデル・・・バートさまぁ・・・!」
私の下で喘ぐシャトレーヌが、息も絶え絶えに訴えると、私は堪らない気持ちに襲われる。
「・・・っ、凄いな。私のモノを締め付けて、食い千切られそうだ・・・!一旦、出すぞ」
「ひっ・・・ああっ!」
一心不乱に腰を打ち付け、彼女の膣内に欲望の証を解放するが、まだまだ足りない。
もっと、もっとだと猛る気持ちが咆哮する。
逃げ出そうとするシャトレーヌの腰を掴むと、再びゆるゆると抽送を開始した。
「逃がしはしないと言っただろう。まさか今宵も一度で済むと思うなよ。夜が明けるまで、存分に可愛がってやる」
「やぁっ・・・もう・・・」
尚も逃げようとするシャトレーヌを言いくるめるように、私は囁いた。
「お前は、私の妻になったのだろう?ならば、お前の役目は私を受け入れ、子を孕むことだ」
いくら気持ちが伴わぬと言っても、そう言われれば、従わざるをえないだろう。
悔しさとも、虚しさともつかないその気持ちは凄まじい嗜虐性を伴って私の中を駆け巡る。
私を拒否する事さえ出来ない程に、私をその体に刻みつけたい。そんな狂ったような愛情を、ひたすらシャトレーヌへとぶつけるのだった。
12
あなたにおすすめの小説
存在感のない聖女が姿を消した後 [完]
風龍佳乃
恋愛
聖女であるディアターナは
永く仕えた国を捨てた。
何故って?
それは新たに現れた聖女が
ヒロインだったから。
ディアターナは
いつの日からか新聖女と比べられ
人々の心が離れていった事を悟った。
もう私の役目は終わったわ…
神託を受けたディアターナは
手紙を残して消えた。
残された国は天災に見舞われ
てしまった。
しかし聖女は戻る事はなかった。
ディアターナは西帝国にて
初代聖女のコリーアンナに出会い
運命を切り開いて
自分自身の幸せをみつけるのだった。
もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?
冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。
オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。
だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。
その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・
「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」
「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
好きな人に『その気持ちが迷惑だ』と言われたので、姿を消します【完結済み】
皇 翼
恋愛
「正直、貴女のその気持ちは迷惑なのですよ……この場だから言いますが、既に想い人が居るんです。諦めて頂けませんか?」
「っ――――!!」
「賢い貴女の事だ。地位も身分も財力も何もかもが貴女にとっては高嶺の花だと元々分かっていたのでしょう?そんな感情を持っているだけ時間が無駄だと思いませんか?」
クロエの気持ちなどお構いなしに、言葉は続けられる。既に想い人がいる。気持ちが迷惑。諦めろ。時間の無駄。彼は止まらず話し続ける。彼が口を開く度に、まるで弾丸のように心を抉っていった。
******
・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる