黒焔公爵と春の姫〜役立たず聖女の伯爵令嬢が最恐将軍に嫁いだら〜

玉響

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94.狂愛(アデルバート視点)※R18です

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それから暫くの間、私はシャトレーヌと共に話をしながら休憩を取った。
ついでに朝食を取っていなかった故、丁度いい腹ごしらえになった。

話をしていて分かったのは見た目はあんなにも美しくて、か弱くて、まるでガラス細工のように繊細で少しでも力を込めれば壊れてしまいそうなのに、その実、芯が強く聡明な女性だという事だ。
そして、晩餐の際にも口にしていたが、彼女が加護魔法の使い手だということも改めて聞いた。
加護魔法は古から使われる魔法だが、近年はその力を使える者がいない、珍しい魔法になってしまった。同時にその価値を知る者も減り、今では殆ど忘れ去られた魔法だ。
我が家の言い伝えに出てくる、初代グロリオサ公爵家の当主アルノルトの妻となった聖女ラトーヤ・・・通称『春の姫』も、加護魔法の使い手だったそうだ。
シャトレーヌと話をしていると、炎の竜が胸の内に巣食っている事など忘れて、穏やかな気持ちになれる。
だがその反面、彼女に触れると、炎の竜が暴れまわり、狂おしい程に彼女の全てが欲しくなる。
その落差に私自身が一番戸惑っていた。

「はぁっ・・・だめ、です・・・アデル・・・バートさまぁ・・・!」

私の下で喘ぐシャトレーヌが、息も絶え絶えに訴えると、私は堪らない気持ちに襲われる。

「・・・っ、凄いな。私のモノを締め付けて、食い千切られそうだ・・・!一旦、出すぞ」
「ひっ・・・ああっ!」

一心不乱に腰を打ち付け、彼女の膣内に欲望の証を解放するが、まだまだ足りない。
もっと、もっとだと猛る気持ちが咆哮する。
逃げ出そうとするシャトレーヌの腰を掴むと、再びゆるゆると抽送を開始した。

「逃がしはしないと言っただろう。まさか今宵も一度で済むと思うなよ。夜が明けるまで、存分に可愛がってやる」
「やぁっ・・・もう・・・」

尚も逃げようとするシャトレーヌを言いくるめるように、私は囁いた。

「お前は、私の妻になったのだろう?ならば、お前の役目は私を受け入れ、子を孕むことだ」

いくら気持ちが伴わぬと言っても、そう言われれば、従わざるをえないだろう。
悔しさとも、虚しさともつかないその気持ちは凄まじい嗜虐性を伴って私の中を駆け巡る。
私を拒否する事さえ出来ない程に、私をその体に刻みつけたい。そんな狂ったような愛情を、ひたすらシャトレーヌへとぶつけるのだった。
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