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3章
登山道
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「迷宮に問う、私がここを踏破すれば何が得られるのか。」
答えは返ってこない。私は永久の霊峰へ戻ってきた。冒険者としての本懐を果たすために。亡霊が住まい眷属が守る土地へ。魔物についてはまだ分からないがおそらくはいるのであろう。永久の霊峰は登山道だ、長く細い一本道が多い。そしてそれ故に挟撃が非常に発生しやすい。銀の弾丸はたったの二発、使うとすれば挟撃の突破に厳選して使うべきであろう。弾丸を用いずの突破では犠牲を避けることはできない。この迷宮は今までの迷宮で一番油断がならない。地形の不利については気をつけてなんとかなるモノではない。常に万全の態勢を維持できるよう慎重に進んでいくことにしよう。
私は細い道を駆け抜ける、ここが一番危険なエリアであるから。そしてそれを抜けた先の広間で息を整えてから次へ進む。地図に経路を記すのも細い道を抜けた先の広間でまとめて書くことにしている。地図を書いている間は無防備であるからだ。しかし、この迷宮は見通しが良いため、地図を書かずとも今まで通ってきた道筋が殆ど見て取れる。高所に向かって進む迷宮である故であろう。しかし何があるか分からないため、地図は書いて損はないだろう。地図を書いておけば、地図はその範囲で現在地を教えてくれる。コンパスにもなる。どのような仕掛けが待っているか分からないのだ、備えあって困ることはない。しかし上から見下ろしてみると、素晴らしい絶景だ。そしてその絶景の中に脅威の姿は一切無い。不思議な光景である。それともどこかに隠れ潜んでいるのだろうか。
私は登山道を進む。前方から何かが聞こえる。その音は次第に近づいてきていることが分かった。そしてその音は恐らく、足音だ。ということはその正体は、眷属こと霧の衛兵か魔物であろう。この細道で相見えるよりは少し後退し、広間で戦う方が幾分か有利である。私は急ぎ進路を戻り広間へと戻ってきた。銀の弾丸を込めた銃を鞘に戻し、剣を抜く。両手で剣を握りしめ今しがた私が通ってきた登山道に向けて剣を向けて構える。
「あれ……?足音はどこにいった。何も聞こえない。私は確かに足音を聞き、ここまで後退した、脅威はどこにいった。消えたのか……?どこかへ。一体どこへ、どうやって。」
どうやらこれこそがこの迷宮が所以みたいだ。この謎を解き明かさないことには攻略はあり得ない。あの時の脅威は一体どこにいってしまったのであろう。永久の霊峰を探索する冒険者は私一人なのだ、都市ヴァロンに引き返したところで情報は得られない。この身が消耗し力尽きるまでは、己が手で真実を見つけるしか手段はないのだ。
答えは返ってこない。私は永久の霊峰へ戻ってきた。冒険者としての本懐を果たすために。亡霊が住まい眷属が守る土地へ。魔物についてはまだ分からないがおそらくはいるのであろう。永久の霊峰は登山道だ、長く細い一本道が多い。そしてそれ故に挟撃が非常に発生しやすい。銀の弾丸はたったの二発、使うとすれば挟撃の突破に厳選して使うべきであろう。弾丸を用いずの突破では犠牲を避けることはできない。この迷宮は今までの迷宮で一番油断がならない。地形の不利については気をつけてなんとかなるモノではない。常に万全の態勢を維持できるよう慎重に進んでいくことにしよう。
私は細い道を駆け抜ける、ここが一番危険なエリアであるから。そしてそれを抜けた先の広間で息を整えてから次へ進む。地図に経路を記すのも細い道を抜けた先の広間でまとめて書くことにしている。地図を書いている間は無防備であるからだ。しかし、この迷宮は見通しが良いため、地図を書かずとも今まで通ってきた道筋が殆ど見て取れる。高所に向かって進む迷宮である故であろう。しかし何があるか分からないため、地図は書いて損はないだろう。地図を書いておけば、地図はその範囲で現在地を教えてくれる。コンパスにもなる。どのような仕掛けが待っているか分からないのだ、備えあって困ることはない。しかし上から見下ろしてみると、素晴らしい絶景だ。そしてその絶景の中に脅威の姿は一切無い。不思議な光景である。それともどこかに隠れ潜んでいるのだろうか。
私は登山道を進む。前方から何かが聞こえる。その音は次第に近づいてきていることが分かった。そしてその音は恐らく、足音だ。ということはその正体は、眷属こと霧の衛兵か魔物であろう。この細道で相見えるよりは少し後退し、広間で戦う方が幾分か有利である。私は急ぎ進路を戻り広間へと戻ってきた。銀の弾丸を込めた銃を鞘に戻し、剣を抜く。両手で剣を握りしめ今しがた私が通ってきた登山道に向けて剣を向けて構える。
「あれ……?足音はどこにいった。何も聞こえない。私は確かに足音を聞き、ここまで後退した、脅威はどこにいった。消えたのか……?どこかへ。一体どこへ、どうやって。」
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