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第一章 召喚編
第23話 マナーの先生は美魔女でした
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今日からマナーのお勉強が始まります。
先生は辺境伯夫人、メアリー・サリガン様。
王妃様が10歳の時にメアリー様からマナーを習っていたらしい。
その時、メアリー様は25歳、すでにご結婚されて辺境伯夫人となっていたのだが、社交界で『真紅の薔薇の淑女』として名を馳せていたメアリー様に是非ともマナーのご教授をと頼み込んだらしい。
王妃様とは15歳差だから御歳、53歳だね。
そのメアリー様だが、3年前にご主人を亡くされ、ずっと領地にこもっているところを、今回王妃様の計らいでこちらに来ていただいたわけ。
これは責任重大です。
本気を出して挑みましょう。
と、言うことで私達はメアリー様との勉強部屋へと向かっているところです。
今日は初対面なので、護衛さん達と侍女さん達を全員連れてくるように申し送りがあった。
辺境伯領からいらしたメアリー様付きの護衛さんと侍女さん達はこの王宮に知り合いがいないので顔繋ぎをしたいようだ。
部屋に着くと、なんとすでにメアリー様ご一行は到着しているようだ。
なんてこったい!またまた先生をお待たせしてしまったではないですか。
部屋には妖艶な赤いドレスを纏った赤い髪にアメジストの瞳の美女がソファに座っていた。
その両側に侍女服の女性が3人、ソファの後ろには護衛と思われる男性が3人立っている。
あれ?部屋を間違えた?
だって赤いドレスの女性はどう見ても30代だよね?
すると、赤いドレスの女性が立ち上がって入り口でボーゼンとしている私達の方へ歩いてきた。
「まあ、初めまして、小さな女神様」
えー! あなたがメアリー様?!
奇跡の53歳!年齢詐欺!美魔女!どんな言葉で目の前の女性を表現したらいいのだ!
しかも胸の谷間が凄い。こぼれ落ちそうなお胸様です。
はっとしてディランさん、ナリスさん、ライナスさん、ビンセントさんの顔を順番に見る。
皆さん、お胸様をガン見です。
はい、あなた達は全員有罪確定です。
ライナスさん、ビンセントさん、今、ターニャさんとリタさんの方を振り向いてはいけません。
血の雨が降ります。
ターニャさん、リタさん、わかりますよ。お気持ちは。
でもここは堪えて下さい。
さすがに王宮で流血沙汰は不味いです。
やるならお家に帰ってからにして下さい。
そんな事を考えていると、「アヤカお嬢様」とミリアさんの小さな声が聞こえたので、はっとした。
いけない、まずはご挨拶だ。最初が肝心。
私はドレスをつまみ、腰を折ながらご挨拶。
「初めまして、メアリー・サリガン様。わたくし、徳江彩香と申します。どうぞ彩香とお呼び下さい。この度はわたくしのために遠路遙々お越しいただきましてありがとうございます。ご教授よろしくお願いいたします」と、頭を下げた。
「メアリー・サリガンです。こちらこそよろしくお願いしますね。それにしてもきちんとご挨拶ができて偉いわね」と、メアリー様はにっこりと笑った。
ええ、だって大人ですもの。
私のお世話をしてくれている護衛さん達と侍女さん達を紹介した後、メアリー様の侍女さん達を紹介してくれた。
メアリー様付きの侍女さんは3人。ミーナさん、ジャネットさん、アリアナさん。
3人とも20代前半のお嬢さんで笑顔が可愛らしい。
護衛さんは30代の渋いイケメンが2人。ロンさん、ワイスさん。
あと1人は20代半ばと思われるこれまた美形のお兄さんだ。
名前をマークスさんという。
ただこのお兄さん、明らかにオネエ様です。
肩までの艶やかな緑色の巻き毛に淡い水色の瞳、黒のスラックスを履いてはいるが襟元と袖にフリルがついたブラウスが中性的な美貌にとても良く似合っている。
そしてディランさんをロックオンしたもよう。
私はマークスさんの前に立ち言った。
「ダメです。ディランさんはミリアさんの夫候補ですから」
勝手に私がセレクトしましたがね。
「まあ、お二人はご婚約されているのね。とてもお似合いのカップルね」とメアリー様が言った。
「あら~残念、婚約者がいるのね」と、マークスさん。
「ち、違います! アヤカお嬢様、何言ってるんですか?!」
ミリアさんがそう言ったとたん、ディランさんも口を開く。
「そ、そうですよ。俺達はまだ婚約はしてません」
そう、まだね。
でもバレバレですよ。
お二人が思いあっていることなんて。
「あらそう、婚約者じゃないのね。じゃあ、あたしにも希望があるわね」
マークスさんがそう言うと、メアリー様がとっても楽しそうな笑顔で言った。
「マークス、良かったわね」
メアリー様、そこは応援するところじゃないですよ。
さあ、ディランさん、ここで男を見せて下さい。
「じゃあ、ディランさんはミリアさんとマークスさん、どっちを選ぶんですか?」
「そ、そんなの、言うまでも無いじゃないですか」
ですよね。でもここはちゃんと答えて欲しいです。
ね、ミリアさん。
みんなの視線を一身に集めたディランさんは首まで赤くしている。
ミリアさんは息をつめてディランさんをじっと見つめていた。
ディランさんはそんなミリアさんに視線を合わせると意を決したように口を開いた。
「俺はミリアにしか興味はない。この先もミリアしか見えない」
そのディランさんの言葉にミリアさんはつめていた息をふーと吐くと、とびきり可愛い笑顔で言った。
「ありがと」
「まあ! 何これ~あたしったら当て馬?!」
マークスさん、馬に失礼ですよ。
すると今まで微笑ながら私達を見ていたメアリー様がもう我慢できないとばかりに、吹き出した。
「うふふふ、面白いわね。こんなにお腹から笑ったのは久しぶりだわ。思い切って領地から出てきて良かったわ」と言った。
さあ、お勉強を始めましょう。
先生は辺境伯夫人、メアリー・サリガン様。
王妃様が10歳の時にメアリー様からマナーを習っていたらしい。
その時、メアリー様は25歳、すでにご結婚されて辺境伯夫人となっていたのだが、社交界で『真紅の薔薇の淑女』として名を馳せていたメアリー様に是非ともマナーのご教授をと頼み込んだらしい。
王妃様とは15歳差だから御歳、53歳だね。
そのメアリー様だが、3年前にご主人を亡くされ、ずっと領地にこもっているところを、今回王妃様の計らいでこちらに来ていただいたわけ。
これは責任重大です。
本気を出して挑みましょう。
と、言うことで私達はメアリー様との勉強部屋へと向かっているところです。
今日は初対面なので、護衛さん達と侍女さん達を全員連れてくるように申し送りがあった。
辺境伯領からいらしたメアリー様付きの護衛さんと侍女さん達はこの王宮に知り合いがいないので顔繋ぎをしたいようだ。
部屋に着くと、なんとすでにメアリー様ご一行は到着しているようだ。
なんてこったい!またまた先生をお待たせしてしまったではないですか。
部屋には妖艶な赤いドレスを纏った赤い髪にアメジストの瞳の美女がソファに座っていた。
その両側に侍女服の女性が3人、ソファの後ろには護衛と思われる男性が3人立っている。
あれ?部屋を間違えた?
だって赤いドレスの女性はどう見ても30代だよね?
すると、赤いドレスの女性が立ち上がって入り口でボーゼンとしている私達の方へ歩いてきた。
「まあ、初めまして、小さな女神様」
えー! あなたがメアリー様?!
奇跡の53歳!年齢詐欺!美魔女!どんな言葉で目の前の女性を表現したらいいのだ!
しかも胸の谷間が凄い。こぼれ落ちそうなお胸様です。
はっとしてディランさん、ナリスさん、ライナスさん、ビンセントさんの顔を順番に見る。
皆さん、お胸様をガン見です。
はい、あなた達は全員有罪確定です。
ライナスさん、ビンセントさん、今、ターニャさんとリタさんの方を振り向いてはいけません。
血の雨が降ります。
ターニャさん、リタさん、わかりますよ。お気持ちは。
でもここは堪えて下さい。
さすがに王宮で流血沙汰は不味いです。
やるならお家に帰ってからにして下さい。
そんな事を考えていると、「アヤカお嬢様」とミリアさんの小さな声が聞こえたので、はっとした。
いけない、まずはご挨拶だ。最初が肝心。
私はドレスをつまみ、腰を折ながらご挨拶。
「初めまして、メアリー・サリガン様。わたくし、徳江彩香と申します。どうぞ彩香とお呼び下さい。この度はわたくしのために遠路遙々お越しいただきましてありがとうございます。ご教授よろしくお願いいたします」と、頭を下げた。
「メアリー・サリガンです。こちらこそよろしくお願いしますね。それにしてもきちんとご挨拶ができて偉いわね」と、メアリー様はにっこりと笑った。
ええ、だって大人ですもの。
私のお世話をしてくれている護衛さん達と侍女さん達を紹介した後、メアリー様の侍女さん達を紹介してくれた。
メアリー様付きの侍女さんは3人。ミーナさん、ジャネットさん、アリアナさん。
3人とも20代前半のお嬢さんで笑顔が可愛らしい。
護衛さんは30代の渋いイケメンが2人。ロンさん、ワイスさん。
あと1人は20代半ばと思われるこれまた美形のお兄さんだ。
名前をマークスさんという。
ただこのお兄さん、明らかにオネエ様です。
肩までの艶やかな緑色の巻き毛に淡い水色の瞳、黒のスラックスを履いてはいるが襟元と袖にフリルがついたブラウスが中性的な美貌にとても良く似合っている。
そしてディランさんをロックオンしたもよう。
私はマークスさんの前に立ち言った。
「ダメです。ディランさんはミリアさんの夫候補ですから」
勝手に私がセレクトしましたがね。
「まあ、お二人はご婚約されているのね。とてもお似合いのカップルね」とメアリー様が言った。
「あら~残念、婚約者がいるのね」と、マークスさん。
「ち、違います! アヤカお嬢様、何言ってるんですか?!」
ミリアさんがそう言ったとたん、ディランさんも口を開く。
「そ、そうですよ。俺達はまだ婚約はしてません」
そう、まだね。
でもバレバレですよ。
お二人が思いあっていることなんて。
「あらそう、婚約者じゃないのね。じゃあ、あたしにも希望があるわね」
マークスさんがそう言うと、メアリー様がとっても楽しそうな笑顔で言った。
「マークス、良かったわね」
メアリー様、そこは応援するところじゃないですよ。
さあ、ディランさん、ここで男を見せて下さい。
「じゃあ、ディランさんはミリアさんとマークスさん、どっちを選ぶんですか?」
「そ、そんなの、言うまでも無いじゃないですか」
ですよね。でもここはちゃんと答えて欲しいです。
ね、ミリアさん。
みんなの視線を一身に集めたディランさんは首まで赤くしている。
ミリアさんは息をつめてディランさんをじっと見つめていた。
ディランさんはそんなミリアさんに視線を合わせると意を決したように口を開いた。
「俺はミリアにしか興味はない。この先もミリアしか見えない」
そのディランさんの言葉にミリアさんはつめていた息をふーと吐くと、とびきり可愛い笑顔で言った。
「ありがと」
「まあ! 何これ~あたしったら当て馬?!」
マークスさん、馬に失礼ですよ。
すると今まで微笑ながら私達を見ていたメアリー様がもう我慢できないとばかりに、吹き出した。
「うふふふ、面白いわね。こんなにお腹から笑ったのは久しぶりだわ。思い切って領地から出てきて良かったわ」と言った。
さあ、お勉強を始めましょう。
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