かぷせるあにまるず

せんのあすむ

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相談室

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こうして、一時間目、二時間目の授業を終え、ミコナはマインと一緒に相談室へと向かいました。

ルイネとエンファが心配げに後を追います。

そしてミコナとマインが相談室に入ると、ドアのところで聞き耳を立てました。

「それでは、ミコナさん。お話をお聞かせください。お母さんを亡くされたことは本当に辛かったでしょう。私では役不足かもしれませんが、力になれるように努力します!」

席に着くなり身を乗り出して、マインは鼻息荒くそう言って。

だけど、ミコナは逆に冷静に、

「先生。先生が私のことを心配してくれてるのは嬉しいです。頑張ろうって思えます」

口にしました。

「はい……っ! それで……!?」

興奮してさらに身を乗り出して顔が近くなったマインにちょっと引きながら、ミコナも負けじと気を取り直して、

「でも……!」

と切り出しました。するとマインは、

「でも……?」

思いがけないミコナの言葉に、怪訝そうな表情に。

そこにミコナは、すかさず、

「でも、今、一番、辛い気持ちになってるのは私じゃなくて、ソリティさんだと思います!」

きっぱりと告げたのです。

「……は……?」

マインはさらに唖然とした様子になって、

「え…? あの、どうしてここでソリティさんのことが……?」

混乱しているのが分かる話し方に。

するとミコナはさらに冷静になって、

「ソリティさんは、お家のことで悩んでるみたいなんです。私は今のところはまだ大丈夫ですから、先にソリティさんのお話を聞いてあげてください。お願いします」

大きく頭を下げながら言いました。それから改めてマインを見て、

「先生しか頼れないんです……!」

そう口にしたのでした。

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