かぷせるあにまるず

せんのあすむ

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自分達の生活を守るように

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「ただいま戻ったで~」

夜。ミコナの家に戻ったティーさんが明るく声を上げると、

「おかえりなさい!」

ミコナが笑顔で出迎えてくれました。その上で、

「サンギータさん、大丈夫?」

心配してくれます。それに対してティーさんも、

「はいな。多分もう大丈夫や。まあでも、もうしばらくは帰りは付き合うことになる思いまっけど、泊まり込むっちゅうのはもうほとんどないでっしゃろ。ちょっと虫の居所が悪かったりしたら行かなあかんこともあるかもしれへんけどな。

それに、まだしばらくガーはんは残るさけな。お母さんの方はもうちょっとかかるんやないやろか。けど、前みたいなことはない思う。ワイの任務は完了や」

満面の笑顔で応えました。

「お疲れさん」

「ふん、時間ばっかりかけおって。効率の悪い奴だ」

普通に労ってくれたウルはともかくオウもそんなことを言いながらも、怒ってるような表情ではありません。

「……」

フカはいつものように屋根の上に陣取ったままティーさんが帰ってきたのを見てましたけど。



それからまた二週間が経ち、今度はガーも帰ってきました。ガーが戻るまでの間、ティーさんは学校の帰りにサンギータを家まで送り届けその様子を窺っていても、特に問題は見られなくて。

ただ、家に入っていくサンギータが、

「ただいま」

と声を掛けると、

「おかえりなさい」

ヴァドヤが応えてくれるようになったんです。怯えた様子も見せずに。しかもちゃんと朝食も夕食も一緒に食べるようになって。ヴァドヤも、食事の用意ができて、家のことも少しだけできるようになって、さらにはサンギータが、自分の部屋以外の掃除とかもするようになって。

娘と母は、二人でその家を、自分達の生活を守るようになったんです。

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