ズルいチート勇者なんか好きになってあげないんだから!

せんのあすむ

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再会

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 自分達が巨大な魔族の中にいるということに気付いて、私達はさすがに動揺した。だけど、そんなのはもう今さらだ。
 ポメリアと、どれがリリナか分からなかったけどとにかくその場にいた女の子達全員を救出することに躊躇いはなかった。
「抜ける…! 引っ張れば抜けるぞ!」
 女の子の一人の体を抱きかかえて引っ張った団員の一人が、壁の中に埋まったその子を引きずり出すことに成功し、叫んだ。
 すると皆、次々と女の子達を引っ張り出す。その間、私は他の団員と一緒に見張りの魔族を迎え撃つ。ポメリアを自分の手で助けられなかったのは残念だけど、これも重要な役目だ。
 結局、ポメリアを含めて十二人の女の子達が助け出された。どうやらみんな、神妖精しんようせい族の巫女らしい。全滅したと思われてた部隊の巫女達も囚われていたんだ。
 ポメリアともう一人は、囚われたばかりだったからか自分の力で歩くことができた。どうやらその子が<リリナ>らしい。ポメリアによく似た感じの、あどけない女の子だった。と言うか、そこにいた全員がそんな感じだったけど。どうやらそれが神妖精族の巫女の特徴ってことみたい。
 しかし長らく捕らえられていたらしい子は満足に立つこともできなくて、それぞれ、団員達の背に括りつけられて救出されることになった。
 彼女達をこんな風に捕らえて、一体何をしようとしてたのかは気になるけど、それはまた後で考えればいいことか。今はとにかくここから脱出だ。
 次々現れる魔族を片っ端から打ち倒し、私達は塔を下る。
 だけど、塔から出た私達が見たのは、地面に倒れ伏したライアーネ様達の姿だった。
「ライアーネ様…!」
 まさかと思って叫ぶように呼ぶと、ライアーネ様の体が僅かに反応するのが分かった。まだ生きてる…!
 なのにホッとする暇もなく、私達の前に立ちはだかる者がいた。
「カッセル……」
 今度は呟くように私の口からその名が漏れた。カッセルが、私達の前にいたんだ。
「よくまあこんな無茶をするね……そんな奴らの為に…」
 あの時と同じ優しい声と顔で、でもどこか冷淡に、彼はそう言った。
「シェリスタ! こんな奴の言うことに耳を貸しちゃダメよ!」
 私の背後からそう声を掛けたのは、ソーニャだった。
「…分かってる…私はもう迷わない……!」
 カッセルと再会して、彼の姿を見て、声を聞いて、今でも好きだっていう気持ちがあるのはすごく感じた。
 だけど、ダメなの。私は仲間を裏切れない…!。
「カッセル…あなたが何のつもりでこんなことしてるかは知らない。知りたくもない。私は、私の信念に従うだけだ……!」

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