転生したし死にたくないし

雪蟻

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第2章 学院の中でも準備です

夏休み

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剣術大会が終わってからは、また串刺しの日々が始まり、勉強に調査に追われ、目まぐるしいまでに走り抜けていたら、夏休みというものが迫ってきていた。
学院の夏休みでは、学院生は二つに分けられる。
帰省組と居残り組である。
と言っても、部活動などをしていて残る必要があるだけであって選抜されるわけではない。
わたくしは帰省組である。
実を言うと残ってもよかったのだが、お父様から戻ってくるようにとの指示があったので、なるべく早く帰り着くように戻らねばならない。
もっと言うと迎えが来てしまうのでそれまでに準備を終えないといけない。
なので、ここのところ準備に追われていたのである。
どうにか片付いたので、後は当日までやることは無い。
「ティアラ様、どちらに向かわれるつもりで?」
「リアム様に呼ばれているのよ、やっと時間が取れるから早めに済ませておこうと思ったのだけど、何か問題でもあったかしら?」
やらないといけないことは全て終わらせたはずだけど。
「ここのところ、休息をとっていないように思えましたので、一度しっかりと休まれた方が良いかと」
「大丈夫よ、ちゃんと管理しているから。行ってくるわね」
確かに睡眠時間さえ削って、準備をしていたのだ。
休息を取るべきだと言われても、仕方ないだろう。
魔法も駆使して、少ない睡眠時間で効率的に身体を休めていたので、本当にちゃんと管理していたので問題ないが。
それよりも、リアム様である。
どのような理由でわたくしを呼んだのか分からないが、待たせるのはよろしくない。
アリアには悪いが、急がなくてはいけないのだ。

待ち合わせ場所はいつかの場所。
わたくしにとっては、毎日串刺しにされている場所。
「遅くなり、申し訳ございませんリアム様」
「いや、いきなり呼びつけたのだ。むしろ謝るのはこちらの方だよ、ティアラ嬢」
前回の時は、わたくしが常識外れの早い時間に行って待っていたが、今回はさすがに常識的な時間の範囲内で早く来たのだが、リアム様の方が早かったようだ。
「それで、どのようなご要件でしょうか」
「要件という程のものでは無いよ、あの時指摘してくれたおかげで、不意打ちとはいえ、勝てないと思っていた相手に勝つことが出来たよ、ありがとう」
「大したことはしていませんわ」
叱責した程度だ、あくまでその後はリアム様本人の努力によるものだ。
「そんなことはない、あの時指摘してくれたからこそ、腐ることなく前を向けたのだ、感謝している」
「では、今度は不意打ちでなく実力で勝ってみせてくださいませ」
「手厳しいな、やってみせよう。時にティアラ嬢は夏休みはどうされるのかな」
まさか、リアム様に夏休みの予定を聞かれるとは思っていなかった。
「父より、戻るように指示がありましたので、家に戻ります。その後の予定は決まっておりませんので、わたくしにも分かりませんわ」
何をするつもりなのか、はたまた何をさせるつもりなのかまったく予想がつかない。
「そうか、学院に残るのなら手合わせを願いたかったのだが、残念だな」
「わたくしでは、お相手は務まりませんわ」
なんでもありなら、魔法で防ぐことも出来る。
ただ攻撃となると、加減が難しいので手合わせではなくなってしまうのだ。
少しでも間違うと殺してしまうことになる。
「いや、ティアラ嬢だからこそ、うってつけだ。剣とは違う技で俺を圧倒してほしかったんだ」
成程、たしかにいずれ実戦となれば魔法が飛び交うことになる。
今実力を知っている相手に手合わせしてもらいたいという気持ちは分からなくはない。
「でしたら、今からわたくしの使う魔法を対処してみてくださいますか?」
「試験ということかな、分かったお願いするよ」
ある程度距離を取ってもらい、危なくないように手を加えた魔法を放つ。
「もしわたくしが本気でしたら、大怪我でしたわね」
「面目ない、分かってはいたがかなりの使い手なのだな」
魔獣が相手だと今のスピードではまるで歯が立たないので、どの程度まで通用するのか分からない。
素直に受け取っておくべきなのだろうか。
「そんなことありませんわ、実戦を想定するなら有効ではありませんもの」
結局、弱いのだろうと思うことにした。
「どこまでを想定しているのかは分からないが、ティアラ嬢の腕なら我国ならば、引く手数多なのは、間違いないだろう」
「お上手ですわね、でもそう言ってくださるなんて嬉しいですわ」
とりあえず、お世辞だろうと流しておくことにした。
正直、本当に自分がどの程度の位置にいるのかまったく分からないのだ。
比べる相手が強すぎて、本来どの程度が普通なのか分からない。

リアム様とはその後、取り留めのない話を少しした後に別れた。
「そう言えば、ソフィアはどうするのかしら?」
そんなことを思いながら1度部屋に戻ることにした。
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